じゅさんの映画レビュー・感想・評価

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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.4

まだ言葉にならない。
けれど、しばらく映画を観なくてもいい。

誰もが秘密や傷を抱えてる。その傷は普通、誰にも言えないものだ。包み隠し、何事もないように、みんな生きてる。

けれど時に、その傷が、孤独
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イメージの本(2018年製作の映画)

3.0

「たとえ何ひとつ思い通りにならなくても、希望は生き続ける」

*90分で体感5時間ぐらいになるので、時間感覚がバグります

文章、絵画、映像、音楽をコラージュした作品...らしい。個人的に、言葉・音・
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オン・ザ・ロード(2012年製作の映画)

3.0

複雑だ。

突き抜ける自由、どこまでも続く道、まだ見ぬ景色を求める青い心。
そして、自由には代償があること。自分ひとりの衝動や欲望の先には、気がつけば孤独があったりすること。そんな「大人になった」心。
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.0

ただ、退屈。
けれど、不思議と退屈しのぎにはなる、退屈。

早く終わらないかなあ、と思いながら、最後までつい、見届けてしまう。
そんな天邪鬼な退屈さ。

珈琲と煙草を手元に置きたくなった。
悔しいけれ
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17歳のウィーン フロイト教授人生のレッスン/キオスク(2018年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

老フロイト先生と純朴な青年の、ハートフルな物語かと思って観た。結論、POPなタイトルに騙された。けれど、騙されてよかった(?)。

舞台はオーストリア、30年代だろうか、時代の波を受けて次第に街がざわ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

「明け方の若者たち」と一緒に食わず嫌いしていた。この際だから一気にまとめて観た。
結論。よかった。
ひとり暮らしいいなあ。

これでもかと散りばめられたサブカル固有名詞が、まるでヒップホップのサンプリ
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

原作は読んでたけど、なんとなく今の自分と距離が近すぎて浸りすぎそうなので食わず嫌いしていた。

結論。めっちゃ浸った(予想通り)。
観たばっかの時は、いろんな思い出や感情が駆け巡って言葉になりませんで
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.9

後悔とは違う。あの時に戻れたとしても、別に他の選択肢はとらないし、もしあのときこうしていたらその先には別の未来が――なんて芝居じみたことは思わない。それでも、時々、「ああ、あの時」とふと思い出す瞬間が>>続きを読む

フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

4.5

ひさびさに、好きな作品に出会えた気がする。

静かな感動と余韻が残るうちに、この感動を言葉にしたいけれど、言葉を尽くせば尽くすほど、シンプルなこの気持ちは言い尽くせないような気がする。そんな作品。
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理由なき反抗(1955年製作の映画)

2.9

願うことなら、もっと早くこの映画に出会っていたかった。

就活前、高校時代、もっというと中学時代...?きっと、「社会ってなんだ?」と不条理を感じ、なおかつ無邪気に大人たちへと歯向かうことのできたあの
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.1

タイムスリップ×恋愛×家族モノという王道ストーリー。

難解な考察をするより、テンポ良く進む物語にただ身を任せていたいと思った。
ご都合主義とか言っては元も子もない。

やり直したい瞬間、というテーマ
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.5

ラストシーンがたまらない。
ずっと浸っていたいと思った。
ひさびさに、今自分がどこにいるのかを忘れてしまうほど、映画にのめり込んだ気がする。

ちょっとひねくれた、それでいて愛おしい青春映画、の皮を被
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女は女である(1961年製作の映画)

3.5

アタマを使って観ようとしていた。
すこし疲れた。

筋を追うのをやめた。
心地よい疲労感があった。

カットや映像が新鮮でカッコいい。
60年前とは思えなかった。

特にラストシーン。
フランス流のセ
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男はつらいよ(1969年製作の映画)

3.9

ハライチやラバーガールから。

たった50年かそこらの昔話、
まったく違う東京の姿。

東京出身だからか、
寅さんの口調は妙に落ち着く。

見たこともないのになんだか見たことがあるような気がする、ノス
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ジャームッシュ作品は、『パターソン』『ナイト・オン・ザ・プラネット』に続き三作目。ジャームッシュ監督の代表作らしいので観てみた。

感想としては、ゆる〜く見れる映画だな、に尽きる。ストーリーはあってな
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

夢の世界に侵入するというアイディアがとても新鮮でおもしろい。

絡み合う生と死、ひとびとの物語。夢限へ向かう無限列車の中で、王道ジャンプストーリーは現代的な服を纏う。

しかし、やはりラストシーン。涙
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.4

圧巻。

映画には、ストーリーやキャスティングに収まりきらない、映像の「うつくしさ」というものが、どうやらある。

登場人物や展開、カメラワークから漂う孤独と退廃。もの悲しさの水底に幽かに漂う安らぎの
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

高校生特有の全能感、じゃれあい、甘酸っぱい恋愛、オトナへの憧れ、オトナになれないコドモ...そんな、胸の奥底に眠る甘酸っぱい思い出に優しく触れるような映画だった。

原作特有の(ある意味)ぶっ飛んだキ
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

primeにて。
『モテキ』の大根監督お得意の、90年代ポップミュージックとダンスが印象的な映画だった!

アムラー現象やらコギャルやら、現代を生きる僕たちにとっては教科書上の存在で、渋谷の街をルーズ
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

primeにて。
『花とアリス』以来二作目の岩井俊二監督作品。小林武史やYEN TOWN BANDをもう知っていたので、音楽面から入った感じになった。

2時間半以上とわりと長尺だったけれど、個人的に
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