carcさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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流浪の月(2022年製作の映画)

4.1

すごい映画であると同時に、感想を書くということが難しい映画です。
結末が観客に委ねられているというわけではなく、起こったことも感情表現も明確なのですが、それをどう解釈し評価するか答えが出せていません。
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劇場版 Free!-the Final Stroke- 後編(2022年製作の映画)

3.8

アニメ第1期から9年に渡るFree!シリーズの最終章。七瀬遙という人間の"主人公性"を描く、まさに集大成の作品でした。

これまでの作品で登場した仲間一人ひとりが、彼らなりの人生を歩み、そしてそれがシ
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.9

ろう者の親を持つ子"CODA"として生まれたルビーとその家族を描いた作品。アカデミー賞としては珍しくクセのない、しかし随所に工夫のある素晴らしい映画でした。

脚本の面では、家族のために自分を犠牲にす
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とんび(2022年製作の映画)

3.6

4世代の親子の話を通じて子への愛を描く名作小説の映画化。
阿部寛演じるやっさんはかなりエキセントリックな役柄でストーリーもダイナミックですが、無駄なお涙頂戴ではなく実直に物語を映しているのが好印象でし
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.8

SINGの続編をやるなら見なければ!という流れでふと思い立ち、敵地たるシネマイクスピアリで鑑賞しました。ディズニー特有の何かはもちろんないですが(笑)、子供連れが多くアットホームな雰囲気でした。

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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

バカリズム脚本のドタバタコメディとなれば観に行かなければ、ということで初日に鑑賞。
期待したほどのスピード感はなかったですが、ああいうフリからの全員が報われる展開は予想外で、テーマもテーマだけになんか
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ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.9

明け方の若者たちのスピンオフ作品。原作にもあった幻の一章を映像化したとのこと。

現実にいたら理想の彼女ではないけれど、「彼女」はこういう人間だろうしこういう人間であってほしいという「理想の『彼女』像
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ドラマのバイプレイヤーズなどを手掛けた松居大悟監督の最新作。
タイトルの通り、2人がかつて過ごした時間を、誕生日をトリガーとして遡っていく構成。結末を知って見ることになる時間逆行ものはやはり安定のエモ
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.9

久しぶりの映画は超大作。
ウエスト・サイド・ストーリーってこんなストーリーラインだったんですね。まさにブロードウェイミュージカルをそのまま映画で実現したような作品で、大感動とまではいきませんがお金がか
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マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)

3.6

今年最初の映画は予定外のこの一本。
ミュージカルにもある激しめの下ネタにはやや引きつつ(笑)、楽しく見られました。

フタリノセカイ(2021年製作の映画)

3.7

関西クィア映画祭の特別試写で鑑賞。

寄り添いすぎるのでもなく、冷たくもなく、当事者の想いを丁寧に切り取った良作でした。

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.6

今年1番好きな映画、そして今までで1番泣いた映画になりました。

並行する2つのストーリーが交わるところまでは「やられた!」くらいの印象でしたが、そこからの心温まる後半パートを経てクライマックスで一気
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スパゲティコード・ラブ(2021年製作の映画)

3.7

13人のメインキャラクターそれぞれの生き様と悩み、未来に向けて歩き出す様が映し出される群像劇。
歯車が噛み合う中盤のシーンは面白かったですが、せっかくこれだけのキャラクターを描いているなら終盤はもっと
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.9

ドラマ版よりパワーアップした笑いあり涙ありが120分間溢れんばかりに詰まったファン感激の映画でした!

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.2

原作が小説サイトに掲載されていたときから知っている作品で、NHKによるドラマ化の後で映画化というのは少し危ないものも感じつつの鑑賞でしたが、原作へのリスペクトと邦画の見やすさが良いバランスで繋がった、>>続きを読む

ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.5

トランスジェンダー女性が理不尽な扱いを受けながらそれを乗り越えて新しい自分へと踏み出す話、と一言では片付けられない、芸術性と力強さを兼ね備えた作品でした

劇場版 Free!-the Final Stroke- 前編(2021年製作の映画)

3.7

充実の供給量を誇るFree!およびハイ☆スピード!シリーズ。TVアニメと新作劇場版だけ鑑賞している私からすると、毎回「そろそろもういいかな?」と思いながら観に行くものの、いざ観てみると必ずさすがFre>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.1

子供は分かってあげないの映画化と聞いた時点で絶対に観に行かなければと思っていた本作。
期待通り上白石萌歌の演技力と瑞々しさが弾けた、幸せな気持ちにさせ続けてくれる2時間でした。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

今年一番、今まで観た作品の中でも有数の傑作でした。3時間の大作であることはあらかじめ知っていたのですが、途中でまだ終わらないで欲しいと感じるほど、観ていてなんだか居心地のいい時間でした。

劇中で起こ
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アジアの天使(2021年製作の映画)

4.0

仕事を求めて子どもとともに兄の住むソウルにやってきた貧乏な小説家の男と、兄妹とともに暮らす"元"人気アイドルのソル。別々の目的のためにソウルから離れて鈍行列車に乗り込んだ2組が偶然出会い、更なる偶然の>>続きを読む

劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト(2021年製作の映画)

3.9

友人に強く勧められ、Wikipediaの知識だけで鑑賞。レビューを眺めながらあまりの点数の高さにビビりつつ、見終わった後はこの点数にも納得のすごい作品でした。

現実パート・回想パートを挟みつつ、ひた
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キャラクター(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

最初はよくあるエンタメ作品だと思いつつ、菅田将暉や、歌手としてのFukaseが好きなので一応観てみようかなと思っていた本作。思ったよりスコアが高いことに少し期待しつつ観ると確かに予想を超えてくる作品で>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

4.1

各地の学校や企業、セクシャルマイノリティをテーマとした映画祭などで上映されまくっている本作。私はタイミングが合わず観られていなかったのですが、今回第1回足立レインボー映画祭で初鑑賞できました。

よく
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

芯のないユカのように、意図的にとっちらかった作品。予告編で登場するシーンは前半早々に使い果たし、その後は観客もろともユカに振り回されることになります。

色のついていない真っ白の自分なんてものに本当に
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街の上で(2019年製作の映画)

4.1

『愛がなんだ』でヒットを飛ばし、その後も新作公開が続く今泉力哉監督の最新作。吉祥寺・下北沢を舞台に、監督お得意の人間模様が描かれます。

元カノに未練タラタラで、映画への出演を頼まれて張り切るも演技が
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.8

スケジュールの都合でノマドランドに続けての鑑賞。あちらとは違って軽く観られる映画です。

数学科出身の私からすると成田凌の数学者しぐさのコテコテさに胸焼けがするところもありましたが、普通が分からない予
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.6

ファーンという1人の人間の話でもあるけど、ノマドという生き方やそれを選ばせる現代社会が大きなテーマ。

定職や家を持たず、旅をしながら生きるノマドでも、生きるためのお金は資本主義の象徴ともいえるアマゾ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.3

私にとっては実写映画の中で一番好きな恋愛映画の一つになりました。

菅田将暉演じる麦くんと高畑充希演じる絹ちゃんの出会いから別れまでを描いた2時間20分。
出会ったときの高揚が永遠に続くことはなく、燃
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恋する遊園地(2020年製作の映画)

4.2

遊園地のアトラクション、ムーブ・イットこと「ジャンボ」に恋する女性ジャンヌを描いた作品。
クィア映画のファンとしては、対物性愛をここまでしっかり描いた作品が登場したということだけで感無量です。内容はジ
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サイモン&タダタカシ(2017年製作の映画)

3.7

以前から気になっていた作品をアマプラで鑑賞です。

サイモンを演じる阪本一樹の演技が良くて、胸が苦しくなります。彼は恐らくもう俳優活動をしていないようで惜しい限りです。あと「ヤンキーの良さ」がすごく出
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

新年最初の一本はFilmarksプレミアム会員の抽選企画で当たった本作。久しぶりのフランス映画鑑賞でした。レビューに関しては特段条件なども付いていなかったのでフラットな感想です。

娘の共同親権を得る
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.5

今年最後(予定)の一本はのんと橋本愛の共演、そして林遣都という俳優陣だけで期待たっぷりの本作でした。

綿矢りさ原作の映画化ということで、脳内の「A」と会話しながらおひとりさま生活を満喫するみつ子の今
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さくら(2020年製作の映画)

3.6

映画の文法を思い浮かべていると少し混乱する、とても風変わりな映画でした。

一家に訪れる出来事それ自体は明確で、西加奈子の原作小説はきっとそこまで奇妙なものではないだろうと想像がつくのですが、撮り方が
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羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

4.4

前評判の良かった本作、字幕版の時は見そびれていたんですが、吹替版で大規模公開と聞いて観に行ったら、期待を上回り私の中では今年最高の映画になりました!

まずはシャオヘイがかわいい。シャオヘイに限らずキ
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リトル・サブカル・ウォーズ 〜ヴィレヴァン!の逆襲〜(2020年製作の映画)

3.6

観るのを諦めていたんですが、1館だけまだやっているところがあったおかげで観ることができました。
岡山天音、こういう役似合いそうだなあと思ってましたがやっぱりピッタリでした。そして、さすがの滝藤賢一、彼
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