商業的な文脈で言えば今この時代に求められているものではなかろうという映像化を敢えてやりつつ、敢えてやっているからといって何か声高にメッセージングするわけでもなく、あくまで相対主義的でシニカルであること>>続きを読む
スパークスといえば昔サマソニ期間内のホステスでFFSのライブを見たので、映画内でFFSの話が出てきた時ちょっと懐かしくなった。
出来心で深い淵を覗き込んでしまったらどうなるのか。主人公ヘンリー(アダム・ドライバー)は人生の虚無を見て自分が結局何者でもないと知り、人間性の底も突き抜けて転落した。深いところまで潜って自身の本質存在>>続きを読む
父親殺しの男と3人の女(母親)を中心に、加えて遺棄された子供のイメージを周縁に置いて、エディプスコンプレックスにまつわる寓意に満ちた物語がスリリングに展開されるノワールで、ギレルモデルトロだなと思った>>続きを読む
映像と音の表現で細部まで作り込まれた世界に感動して(情報量がかなり多い。でもコントロールされているので疲れない)、鑑賞中ずっと、この世界観でオープンワールドのゲーム作ってほしいなという気持ちだった。>>続きを読む
見るからにスタジオで大がかりなセット組んでやってそうなところにハリウッド映画の王道が連綿と続いてる感じがしてよかった。
小学生の頃サムライミ版をセリフ覚えるくらい繰り返し見たので流石に熱くなった。
スーパーヒーロー映画のヴィラン役で一番印象に残ってるのはヒースとかニコルソンより案外ウィレムデフォーかもしれない。
魂の孤独と漂流にまつわる短編集。ライカート作品に共通するテーマが色濃く、物悲しさの中に暖かい場所が僅かにある。
特に3話目、弁護士兼夜間学校講師のベス(クリステン・スチュワート)に憧れるファーマーのジ>>続きを読む
タイトル(邦題)とポスタービジュアルから連想されるイメージに反して、ライカート的な静かな映画。カットはそこまで割らずに固定長回し多めで見せるサスペンス。
1845年のアメリカで入植者たちが西を目指して旅する話。一向に目的地に辿り着かない旅路で、荒野を歩く三家族のロングショットが単調に繰り返される。
2人の道先案内人(ガイドのミークと途中捕まえたインデ>>続きを読む
これもまたロードのないロードムービー。
漂流者のウェンディが仕事を求めて本土からアラスカに向かう途中、足止めされた町で歩き彷徨う様子にこちらまで途方に暮れる。
主人公ウェンディのキャラクターと演者の>>続きを読む
アメリカ映画の(?)一定型としての行って帰って来る話。
短い旅の中で交わされる会話と感情の取り留めのなさ、心の靄が靄のままであることこそにリアリティがある。孤独と哀愁のリアリティ。
落ち着いたカメラと>>続きを読む
ハイウェイが通り過ぎていくだけの町であてもなく、他所へ抜け出す強靭な意志もなく、そもそも金もなく。まさに漂流者の物語。
ロードムービーでありつつ内向きのオルタナティブであるところが94年の作品らしい。