エスさんの映画レビュー・感想・評価

エス

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リトル・ガール(2020年製作の映画)

4.4

7歳のトランスジェンダーの女の子に”頑張っても無駄”なんて言わせて泣かせてしまう世の中、流石にまずいと思う。

サシャというフランスに住む少女のドキュメンタリー、生まれてきた身体の性と心の性がちがうこ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

5.0

ワインスタイン事件や#Me too運動等と、ぼんやりとしか知らなかった一連の出来事と直面し、性被害がまだ充分適切に対処されない世の中への怒りとやるせなさ、絶望感を抱いたし、関心を持つことを後回しにして>>続きを読む

スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方(2014年製作の映画)

5.0

めっっっっっっっっっっちゃ好きでした。
snl屈指のベスティだからこそ出来たこの空気感。まさに阿吽の呼吸。良い。

長い間疎遠になっていた、双子のマギーとマイロ。偶然にも同時期に自殺未遂を犯していたこ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.9

アカデミーが惚れた24年間のピュアラブロマンス。

本当にピュア、ここまでただただロマンス要素しかない作品がノミネートされるのは珍しいのでは?と思ったし、演者全員が本当にナチュラルで、だからこそ機能す
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ミーン・ガールズ(2004年製作の映画)

4.1

結構すきだったな??????

なんかめっちゃスムーズだったしなんて言えばいいんだろ、なんかパパパって進んでったし楽しかったな(?)

そりゃ昔の作品故、問題視すべき点は沢山あるけど、多分それも含めて
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オリオンと暗闇(2024年製作の映画)

3.7

大の怖がりオリオンが暗闇と出逢い、夜の空を旅して世界を知り、数多くの恐怖を克服していくお話なのですが、主要キャラクターの睡眠と不眠と夢と雑音と静寂の関連性を掴めずしばらく????となりながらみていたの>>続きを読む

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

4.2

冒険大好き野心旺盛なロビンと眠るとオオカミになるという珍しきウルフウォーカーのメーヴのガールミーツガール作。久々にここまでしっかりとした2Dアニメーション作を見たし、家事を強要される女性たち、住処を奪>>続きを読む

女神の継承(2021年製作の映画)

3.5

タイのある村の宗教ホラー。怖すぎというか気持ち悪すぎて正直結構そっぽ向いてました。笑 活力の抉られ方が凄まじい。口コミだけを頼りにしてみるには心の準備が出来て無さすぎでした。

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.6

黒人のトラウマを食い物にする白人中心の出版社、映画業界。痺れを切らした売れない作家が”いい加減にしてくれと”表明を込めつつも、冗談でドラッグや警察からの射殺、”黒人らしさ”をあえてふんだんに詰め込んだ>>続きを読む

ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.6

命が激軽のおふざけジョンウィックという感じ(雑)
かっこいいマザーたちの死闘が拝めます。
自分はミシェルヨーが大好き……本当にひとりだけ強さが桁違いな気がした…………

”おクソが!”の字面が良すぎ

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

-

過去に性的暴行の告訴が出てる監督の”男性的眼差し”に過ぎないなと思ってしまった。不快なまでに性的でとにかく長い。

レアセドゥも”頭がおかしい”と公に批判した撮影背景は、7分間にも及ぶセックスシーンを
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.4

愛は時間をかけて育まれるもので、それが永遠に続くという保証はない。だけども何故だか多くの人が公的に永遠を誓う。相手も人間なので時を重ねればみえてきてしまう欠点もお互いにある。そして、気持ちが離れていく>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.7

”沈黙は悪くない。沢山の人が沈黙の機会を逃し、多くのものを失ってきた。”

沈黙がもたらす気まずさを恐れるあまり、会話自体に苦手意識を抱いてきた自分は、この言葉をきいた瞬間、電撃が走った様な気がした。
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.5

超大作続きで疲れたであろうタイカ監督の原点回帰作。

史上最大の点差でボロ負けした米領サモアのサッカーチームが怒鳴り散らしてばかりで見限られたコーチを迎え、再起、とまではいかないが”公式戦での1ゴール
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

3.5

古くから愛されてるfnafの実写化。ブラムハウスだし、キャラたち超可愛いし、ミームがアホほど流行ってるジョシュハッチャーソンに大好きなエリザベスレイルでしょ???????コケるはずがなくない?????>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

いつもその手に選択肢があることを知りながらも、状況に甘んじて”仕方ない”と責任から逃れ続けた人間の末路。そんな人の物語の追体験、はやくこの身体から抜け出したいって気持ちでいっぱいだった。マジでどっと疲>>続きを読む

情婦(1957年製作の映画)

4.0

ロンドンの法曹界の重鎮、ウィルフリッド卿が監視役付きを条件に退院すると、そこには未亡人殺しを疑われているレナードからの弁護依頼がきていた。アリバイは夫人しかおらず、体調も本調子では無くなかなか不利な状>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.7

ポールダノ、セスローゲンを出し抜いてのまさかのピートデイヴィッドソン大優勝作(?)

”ディズニーチャンネルのヴィランみたいだ”だの字幕に起こせないような台詞ばっか一人で喋り倒していたので、一言一言に
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

-

ガチで全く何も知らないミリしらにも及ばない人気バンドの作品だった。笑 なんかドキュメンタリーかなとかって思ってたけどガチのライブ。全く喋らん。延々歌ってる。(当たり前)

でもライブ好きだし刺さるんじ
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健康でさえあれば(1966年製作の映画)

4.1

理不尽とカオスが詰まったフランスのコメディ短編。
ただただタイトルに惹かれてみて、普段観ないフランスものだし昔の映画だしどうだろうと思ってたけど、ヴァンパイアものの小説を食い入るようにようにみて朝を迎
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ニノチカ(1939年製作の映画)

4.2

私的白黒映画ブームに乗って気になり作を。
グレタガルボ、めちゃくちゃプリンセスだなあと思ったし、終始無表情で冷徹だったニノチカから、やっと笑顔がみえた瞬間に胸がキューーーーーーーーーーーーンとなった。
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ドライヴ(2011年製作の映画)

4.3

私的ゴズリン史上最高にかっけえ作品…………
多くを語らずも無敵な感じ。守るものがある故の葛藤。真の虚無。スーパーヒーローものみてるみたいでした。
鑑賞きっかけが溢れすぎてるミームたちからなんだけど、そ
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.3

古き良きハリウッドが生んでしまったモンスター、過去の栄光への執着し続けるサイレント映画時代の大女優の心の隙間を埋めるものとは。

出てくる人間全員欲望剥き出しのやば人間で怖かったんだけど、無駄がなくて
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.6

大好きなバリーキヨガンとエリンケリーマンには胸を踊らせたし、画の美しさはピカイチで、御伽噺の深い森、風景や細かな小道具たちには目を奪われた。

ガウェイン卿どころかアーサー王すら知識が皆無なので自分に
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.9

ある郊外の小さな町の親子のすれ違いのお話。母はDV被害者のためのシェルターを運営し忙しい毎日を過ごし、息子は2万人を抱える配信シンガーソングライター、現実に起きている社会問題に対しての意識がまるで違う>>続きを読む

ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.7

ラッセルクロウ×ライアンゴズリングのクセ強どたばた探偵コメディ。
途中で飽きちゃったけど終始静かなる用心棒ラッセルクロウ、お茶目なゴスリン、倫理観の羅針盤アンガーリーライスが良い化学反応を起こし、お話
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BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

”何があった?”

ね、という感じ。笑

しょうもなさ過ぎて逆に好きだったし、ガールズたちが可愛かったのでもういいやという気持ち。判明した時に安堵か呆れか分からない乾いた笑いが出た。笑 でもそこまで張
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.5

胸が引き裂かれるようなタイムループの真相。

理不尽にも彼らの命が奪われたこと、その理由がただただ人種だということ。この世に蔓延る腐った差別意識を許してはならない。

他人事なんかではない。自分も無意
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.1

映画という媒体でこの家族の成長の旅路を見届けられて本当に幸せだなぁと、この幸福感が涙となって溢れてくる。

子供にとって何が最適かは育ててみないと分からないし、育児方法も宗教と一緒で、親が何をどう信じ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.9

傷付きすぎた人間は、もう二度と誰かの愛を受け入れるのは出来ないのか。はたまた自分から愛を差し出すことは出来ないのか。”スラム街出身の清掃員が実は天才だった”には留まらない凄まじき脚本、今作が突き詰める>>続きを読む

きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.8

元祖”うるせー口だな”がみれる名作(?)
とてつもなくピュアなラブストーリーだし、どでかい愛が相手に届かないもどかしさが伝染して胸が張り裂けそうだった。語り継がれる理由も納得です。本題より邦題の方がよ
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タグ(2018年製作の映画)

4.2

最後に鬼ごっこしたのいつだろう。ここで描かれるは30年以来ずっと鬼ごっこをし続けている4人のボーイズ。いまの自分には鬼ごっこ出来るほどの人数の友達すらいない。どんなシリアスな状況下でも”タッチ、お前鬼>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

5.0

心がずーっとじーんと温かさに包まれている。忘れたくない最も勇敢なたった2.5センチの貝の実写とストップモーションでつくられたモキュメンタリー。

舞台はあるAirbnbで貸し出されている恋人たちが出て
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.0

なかなかのミソジニーぶりがきつくて顔を顰めながら見ざるを得なかった。

上辺の付き合いで中身など気にしてこなかった世の中、彼が望まなくとも嘘を生きさせられているのがなかなか可哀想だなと思ったし、ここま
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

4.9

いや〜どタイプすぎてたな。

学生演劇サマーキャンプの資金難ドタバタコメディなのですが、モキュメンタリーぽくもありながら、最後でしっかりと歌とダンスで魅了していく。大好きなベンプラット、間違い無かった
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.7

アウトサイダーたちのどたばた駆け落ち劇。大自然の中にも関わらず統制された風景たちが圧倒的だったし、ちぐはぐな家族たちの中で生まれる新しい家族が愛おしい。ブルースウィリスが恋しくなったり。エンドロールま>>続きを読む

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