権利を求めてすべてと闘い、怒り、連帯し、愛し合ったパンクなパワーカップル!「社会がマシなら助けはいらない」ほんとそうだけど、お互いにはお互いの助けも必要だよね…。
ドキュメンタリー映像とのブレンドが絶>>続きを読む
本人を投影した『ロッキー』とその背景を、スタローン自身が語る。苦労した生い立ちと無名時代(「イタリアの種馬」時代はスルー)、奇跡のスターダム、その後の失敗、そして息子を敵視し続けた父親の存在。
ロッキ>>続きを読む
大人子供の入れ替わりコメディといえば劇中で触れる通り『13 ラブ 30』『セブンティーン・アゲイン』などある訳だけど、マックGはそれを2組、更に犬まで!しかもクリスマスで惑星直列!ファミリー映画と学園>>続きを読む
あの63年ワシントン大行進の裏側にいた、仕掛け人バイヤード・ラスティン。映画で描かれるバイヤードは、型破りな敏腕プロデューサーみたいでカリスマ的魅力に溢れてる。
彼は「平和への道はない、平和こそが道な>>続きを読む
スウェーデンの女子フットボール映画。チームで一番巧くて気が強いミラは怒ってる。ママはわかってくれないし、大親友キアに彼氏ができて面白くないし、女子選手はどんなに巧くてプロになってもズラタンにはなれない>>続きを読む
なんと22年ぶりの続編!前回は『第十七捕虜収容所』からの『大脱走』、今回は『007』に出てきそうな悪のハイテク養鶏場で『ミッション・インポッシブル』な救出作戦。自由を得たはずのニワトリたちが、楽園を飛>>続きを読む
フランス版チャーリーズ・エンジェルみたいな、メラニー・ロラン監督主演のアクション・コメディ。アデル・エグザルコプロスを相棒に新入りを加えて最後の大仕事…って筋書きはよくある定番。でもアデルの荒っぽいキ>>続きを読む
スポットライトに影は付きもの。レナードとフェリシアは、どちらも影から現れる。晩年のレナード・バーンスタインが想いを馳せる妻の面影から、シルエットで登場する若き日の出会い。語り合う2人は逆光での影、向き>>続きを読む
背丈の違いは身分と器の差。けど、上流階級フェリックスと過剰に下から目線で彼を崇めるオリヴァーは、『太陽がいっぱい』を捻ったような関係だ。フェリックスは身の上話に素直に同情するし、オリヴァーはリプリーじ>>続きを読む
実直で腕の立つ老職人が営む紳士服仕立て店。だがその奥には、アイリッシュ・ギャングの秘密がある…こんなマーク・ライランスが観たかった!しかも50年代シカゴでノワール、少人数キャストで店内セット限定の、ま>>続きを読む
DVDで。育児に心をすり減らしつつ、元住人の忌まわしき事件に脅かされる事故物件ホラー&『ローズマリーの赤ちゃん』。産後鬱らしき主人公エマ・ロバーツが曰く付きと知ってて郊外の一軒家を購入しちゃうもんだか>>続きを読む
一座の紙芝居劇、静と動、緊張と緩和。ショート・ショートとしてはこれが一番面白い。毒とは何か、深い意味がありそうでなさそうで。
今年の〆にパーッと華やかなのを!と観たところ、そんな華やかじゃなかった。『XXL』はどこの奇祭か?とひたすらアゲアゲなテンションだったが、今回ゆっくり停滞して何となく物寂しいのは時節柄のせいか。
でも>>続きを読む
暗黒カップル心理スリラー映画は色々あれど、こういう映画はありそうでなかった。「権力の図式」で言えば、『TAR/ター』より巧く出来ていて面白かった。
昇進した女と部下になった男が抱える愛憎、男社会の枠内>>続きを読む
ボーイ・ミーツ・ボーイ。映画撮影現場で出会って映画館で再会、そこから始まるロマンティックでエロティックでエモいメロドラマ。『グロリア』そっくりな冒頭が既に劇中映画だなと勘でわかるし、映画学生エネアと医>>続きを読む
登山とかこういう長距離遠泳って、身体だけでなく脳も極限まで酷使しながらインナーワールドを冒険する旅だと思う。60歳を過ぎてキューバ〜フロリダ間を泳ぐダイアナ・ナイアドは、過去の栄光や消えないトラウマと>>続きを読む
なるほどこれ、『オーシャンズ11』だ。口達者なクリパはジョジクル、食いしん坊でクールな相棒ミシェル・ロドリゲスがプラピ。アダルトな2人が特技(魔法)を持った仲間を集め、取り戻したい元妻ジュリア・ロバー>>続きを読む
ラテン系俳優として移民として女性として、まさにアメリカ最前線の現場(『雨に唄えば』からワシントン大行進まで!)にいてサヴァイヴしてきた(それを余儀なくされた)ショウビズ界のレジェンド。
以前TVインタ>>続きを読む
とにかくレイフ・ファインズがすごい。こういう得体の知れない気色悪さを演じるのが巧すぎる。
たぶん原作通りなんだろうな。ウェス・アンダーソンの様式美で文章を律儀に映像化したら、ナンセンスも毒も皮肉もあの>>続きを読む
ダークな残酷絵本。セットの狭く細い奥行きと高さ。低い所に身を隠せても、高い所では無防備になる。人は飛べないし悪意から逃げられない。子育て中の白鳥が母親に置き換わる最後がとても皮肉。
『歓びの毒牙』『わたしは目撃者』を思い出す最新作は、アルジェント先生原点回帰というより、相変わらずですな…のブレないフェティシズムでした。特に目新しいアップデートもないし、血糊や夜の色は70年代のフィ>>続きを読む
ロアルド・ダール原作のトールテールと、ウェス・アンダーソン様式の相性の良さよ。人を食ったハッタリ奇譚を語る人の物語を語る人の物語…と何重もの入れ子構造を見せる物理的入れ子構造!しかも手動!パタパタと進>>続きを読む
別に笑わせる作りじゃないのに、しれっとナンセンスなムードを演出するフィンチャー。チャンドラー風ハードボイルドな様式美を纏ってるけど、猫に餌をあげるエリオット・グールド(フィリップ・マーロウ)と違って、>>続きを読む
田舎出の若い詩人の成功と堕落、そして現代と同じメディア・サーカス。まず鉛筆とノートがあり、印刷、詩集、サロンでの朗読会、手紙、パリでは広告、劇場、人の噂、カストリ新聞、そして大手出版社へと、映画は徐々>>続きを読む
お馴染みのお約束を踏まえて、更にそれを捻って、メタのまたメタ。主人公側はバッチリ臨戦態勢。対するゴーストフェイスの方も、更に狡猾で神出鬼没。襲う襲われる、監視する監視される、追う追われる身が重なって入>>続きを読む
音楽を理解し、独自の解釈を持つべきだと淀みなく持論を展開するター。では、映画の観客は彼女をどう理解し解釈するか。その意味ではミステリー映画だった。プロット自体は複雑じゃない。余計なものを極力省いて、む>>続きを読む
知ってるようで知らなかった「いちご白書」とは、若者が夢見る甘い理想、要するに体制側の大人が世間知らずなお子ちゃまの幻想だろと揶揄するニュアンスがあったらしい。確かに主人公はボート部の恵まれた白人男子で>>続きを読む
アデル・エグザルコプロスがLCC客室乗務員の『そんなの気にしない』をちょっとだけ思い出す、若い女のオデッセイ&お仕事映画。世界中を回る貨物船の機関士マリアは、陸にラブラブな恋人、海では腐れ縁の船長(メ>>続きを読む
妻が浮気夫を撃った事件で弁護士夫婦が対決。被告を弁護するキャサリーン・ヘップバーンが、当時のフェミニストとして切れ味鋭い。「少年は笑って済まされても少女ならスキャンダルになる」とは今だにそうで、むしろ>>続きを読む
題材もヴィジュアルもグロテスクなので耐えられるかしらん…と心配したけど、不穏すぎる居心地悪さ以上にあの製作撮影工程を思うと想像力が追いつかなくて頭がクラクラする。コマ撮りアニメーションの労力はもちろん>>続きを読む
てっきり先生と生徒の話かと思ってたけど、堅物教師チップスと舞台女優のロマンスが前半、インターミッションを挟んだ後半は結婚後の教師生活晩年という構成。ミュージカル・シークエンスは短いが、ペトゥラ・クラー>>続きを読む
猫は家につく、犬は人につく、と言われる。だとしたら、家のない旅人に同伴するのは犬だ。けれど、アラスカへ向かうウェンディの旅は、車が故障し愛犬ルーシーとはぐれたことで足止めを食らう。ただ通過するはずだっ>>続きを読む
関係者インタビュウに秘蔵映像、自筆手紙、アニメーション再現で辿るジョン・ベルーシの真実。『ブルース・ブラザーズ』は大好きだったけどベルーシは苦手で、『アニマルハウス』も合わなかった。たぶんアグレッシヴ>>続きを読む
売れない画家(ジョセフ・コットン)と不思議な少女ジェニーの、時空を超えたメロドラマ。過去と現在に架かるマンハッタン・ブリッジ、独りぼっちの2人がすれ違う冬のセントラルパーク。現れるたび急いで成長するジ>>続きを読む
バイクに2人乗りした2組の男女が、やがて車で旅する2組の男女に。男はウォッカとコーヒー、女はエストニアとロシア。「バスにウォッカがあるのに遺跡を見に行くなんて」とバカにした男は、そこに女がいるのに目も>>続きを読む
モキュメンタリー形式といっても、『スパイナル・タップ』やクリストファー・ゲストの『みんなのうた』みたいな大真面目にズレたシュール味はなくて、普通に物語としてまとまってる。でも、シアターナードものコメデ>>続きを読む