サボレマーロウさんの映画レビュー・感想・評価

サボレマーロウ

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HERO(2002年製作の映画)

3.9

大昔の中国、秦の王が始皇帝になる前の物語。スケールは壮大で、ストーリーは深く、最後は重く、そして静かにheroたちは消えていった。

(余談:どうしても、マギー・チャンとトニー・レオン、花様年華の二人
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アンダーワールド:ビギンズ(2009年製作の映画)

2.7

1作目とその続編にまつわる起源を描く物語。

吸血鬼も狼男も不老不死だから、数百年も前の話なのに、吸血鬼族の長老ビクターも狼男族のリーダー、ルシアンも1作目と歳も風貌も変わらず。

一方、ビクターの娘
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アンダーワールド:エボリューション(2006年製作の映画)

3.2

(1作目と続編をまとめて)

吸血鬼族と狼男族との支配と独立をかけた闘争の物語。

互いに争う二つの種族も元は同じ血筋で、始祖となる人物がウィルスに侵されて遺伝子が変異したのが起源。進撃の巨人っぽい。
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.6

シンがついたウルトラマン。そのシンらしさを確かに感じた。

初め、ウルトラマンが怪獣、改め禍威獣をやっつけるあたりでは、エヴァの使徒襲来が思い起こされ期待感が上がった。
次いで、外星人が出てきて日本政
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THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

3.3

ある年の大晦日、新年の準備に追われる、とあるホテルを舞台に、舞い込むトラブルやらハプニングに右往左往する従業員の奮闘ぶりをユーモアたっぷりに描く。

ホテルの華やかな表側と地味な裏側を行ったり来たりし
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特捜部Q カルテ番号64(2018年製作の映画)

3.1

特に見たいと思うわけではないけど、つい見てしまう北欧の刑事物。

シリーズ4作目となるカルテ64でも、これまで通り、深みのあるストーリーと安定した演技を楽しめた。

警察の中の窓際部署ながら、あるいは
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.2

ラジオ番組制作の舞台裏を舞台にした物語。本当にありそうな制作現場のあれこれや人間模様、まさかのアクシデントなどを材料に、ほのぼのと楽しめるように味付けされた三谷幸喜ワールド。

キャストそれぞれが個性
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ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

4.1

ウォーターゲート事件を扱ったドキュメンタリー風の映画。権力を使って隠蔽を図ろうとする政権と捜査を通じてその犯罪を立証しようとするFBIとの確執を描く。

法と秩序の番人が自分たちのあるじを捕まえようと
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.1

戦艦で使用される鉄の量から建造費を算出する数式を編み出して、戦艦ヤマトの本当の建造費を言い当てる一人の天才数学者の物語。

しかし、山下五十六の懸念した通り、戦争は起こったし、大和も進水した。

結局
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.6

三国志のパロディ映画。
何が新釈なのかと興味があったが、この壮大な歴史絵巻は、実は高邁な理想家や聡明な軍師の物語などではなく、単にゆる〜ぃ人たちの右往左往だったのでは、というもの。

そこで劉備役に大
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.6

バットマンシリーズをほとんど見たことがない状態でまず、ジョーカーを見た。きっと多くの人はジョーカーとはこうやって誕生したのか、という感じだと思うが、自分は、で、この人がこれから何をするんだろう、で映画>>続きを読む

ステキな金縛り(2010年製作の映画)

3.2

名だたる俳優の味のある演技とファンタジックなシナリオと終わり方が素敵な物語。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.1

結局は、碇ゲンドウの妻ユイへの恋慕が織りなす狂気の叙情詩。

そこに底流で澱をなす宗教的な神秘性が絡み合いながら物語は描かれていく。

終局、マイナス宇宙という場所でシンジは父と向き合い、人の想いを受
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.8

三谷ワールド。

実際の政治の世界とその住人をいじり、揶揄し風刺しながら、政治家はこうあってほしいという理想までを提示した、パロディにコメディを足して希望で割ったようなユーモア満載の政界ドラマ。

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陰陽師 〜おんみょうじ〜(2001年製作の映画)

2.3

ふとした懐かしさから見てみた。

公開から20年。昔、ワクワクしながら見た時のようには楽しめず、ざっと流しで見る程度で十分だった。

陰陽師の神秘的な力も、今ではバカバカしく感じてしまう。色々なものに
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隠し剣 鬼の爪(2004年製作の映画)

3.3

江戸末期、まだ西洋式の軍事訓練がどうにも板につかない辺境のとある潘。お決まりの私腹を肥やす家老が、改革かぶれの下級役人とその一派を粛清しようとした騒動顛末の物語。

全部いた。江戸の時代劇に必要な人た
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空母いぶき(2019年製作の映画)

2.7

漫画とかなり違う物語。

当然、漫画の方が深みがある。限られた時間の中で多くを省かなければならないのは理解できるが、であればなおさら、遠海で交戦している最中に、何も中井貴一をスーパーの店長にして、クリ
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

2.9

壁が崩壊する間際のベルリンを舞台にしたスパイの暗躍を描いた物語。

イギリスMI6の小部屋。シャーリーズセロンが痛々しい傷だらけの顔で過酷だったミッションを報告、回想する形で物語が開始する。

ミッシ
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クロエ(2009年製作の映画)

3.5

社会的に成功し、素敵な家族にも恵まれた美しい女医の、心の奥底にある満たされない不安と孤独を、奇怪な行動と淫らな衝動を通して描いた物語。

大学教授の夫の浮気を疑い、探偵の代わりに高級娼婦を雇って愛する
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

3.7

レバノン首都ベイルート、密集した住宅街。ちょっとしたことから、ある二人がもめごとになり法廷で争うことに。

一方は、政治活動に傾倒し、すぐ感情的になるレバノン人の自動車修理工。他方は、口数は少ないが気
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

1.5

このシリーズは好きだった。

オリジナルの3部作、特に一作目のドラゴンタトゥーの女はその衝撃的な内容に震撼した。まさに書くべき内容があって、異様な空気感を見事に描き切っていた。主人公リスベットが放つス
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サード・パーソン(2013年製作の映画)

3.1

三つの都市で別々に進む、親と子にまつわる悲しい三つの物語。元絵のないジクソーパズルを組み立てていくように、物語は進行する。

当然、どこかで交わり、なるほどという種明かしが訪れるものと思って見ていた、
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ソフィーの選択(1982年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ソフィーは、結局、自分を愛してくれる若い青年との新しい人生、を選択しなかった。

つまりそれは、未来ある良識人より精神を病んだ夢想家を、温かい家庭より退廃的な日々を、愛を育むよりも享楽に溺れることを選
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.1

去るものと留まろうとするものとのすれ違いを描いた哀しい物語。

去ってしまったものが留まろうとし、残されたものが去ってしまう逆説的なストーリーで、絶望的な孤独感と喪失感を描いている。

表情もことばも
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別離(2011年製作の映画)

3.9

イランのとある中流家庭の夫と妻の破局にまつわる物語。

日常生活の中で、どこの家庭にも起こりそうな生々しい現実を淡々と捉え、そこにある様々な苦悩を浮かび上がらせる。

アルツハイマーの父親の介護に手を
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恋愛小説家(1997年製作の映画)

3.6

一言でいうと、恋愛小説家、実は恋愛が下手、という物語。だけど、ジャックニコルソンの演技がやっぱりいい。

潔癖で過敏、感情を抑えられず、空気も読めない中年独身の売れっ子(?)小説家。素直にもなれなけれ
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茄子 スーツケースの渡り鳥(2009年製作の映画)

3.1

前回見た茄子 アンダルシアの夏が良かったので、この続編も観賞。今度は日本が舞台。

今回も走る、に変わりはないけど、なんとなく、ありふれた日本の風景の中だと、身近すぎて、想像力がかきたてられないという
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.6

立派な父親に厳しく育てられ、才能と努力と持ち合わせた美貌でもって、素晴らしい人生を歩む、、、はずだったモリーの半生の物語。

オリンピックを断念し、軽いノリで始めた闇カジノバーのアルバイト?にはまり込
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.7

ストーリーも演技も素晴らしかった。

あるきっかけで裕福な家庭に入り、豪邸に寄生した一家の顛末の物語。

偽りの経歴と迫真の演技で、家庭教師や家政婦、運転手として、それぞれがその裕福一家の仕事を得る。
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茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

3.4

よく出来た短編小説のようだった。

ぺぺはプロの自転車ロードレーサー、国を超えて転戦する中、地元アンダルシアのレースに出場する。

そして、40度を越す夏の南欧を、走る。

短い映画中、ほとんどを走る
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.7

ジェシカ・チャステイン主演のやり手ロビー活動家の、銃規制強化の世論形成と法案可決をめぐる戦いの物語。

相手がどう出るかを計算し抜いてあらかじめ手を打ち、隙を作って攻め込ませ、窮地に自分をあえて立たせ
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