大変地味な映画である。シャマラン監督の代名詞である「!!!」な展開も今回は少々パンチが弱い。本国アメリカではあまり評判がよろしくなく、パクリ疑惑まで出たんだそうだ。日本でもこのあたりからネタ監督扱い>>続きを読む
負け犬三部作(『浮雲』、『過去のない男』、『街のあかり』)最終章は、あまりにも突き放した内容である。悪くない邦題だが、よりストレートに作品を表現した英題の良さが薄まっているように思う。“Light>>続きを読む
大好きな監督の大好きな作品。日陰者を描かせたらこの人の右に出る映画監督はいないと思う。シャイで無口だけれど、感情を隠すのが下手なフィンランド人。彼らの国民性もあいまって、静かで暖かな作品に仕上がっ>>続きを読む
シャマラン監督の最新作『ヴィジット』の公開に向け、いそいそと復習に励んでいるところである。どれだけ駄作を送り出そうとも、この監督の作品には人を惹きつける何かがある。ハリウッドもそれを分かっているが>>続きを読む
ラウド・パークに行ってきた。今年は10周年の節目ということで、クソほどに豪華なラインナップだった。アーチ・エネミーやアンスラックスが、ヘッドライナーを張れないほどである。名実共に近年では一番充実して>>続きを読む
もはやほぼ鎖国状態の日本から見ると、完全に人事である。その当事者意識の無さこそが、この映画で描かれている悲劇的な展開に繋がってゆくのは言うまでもない。
イスラム教徒とカトリック教徒。どちらも大>>続きを読む
屈強で排他的な印象が強い「メタル」というジャンルの音楽。本国アメリカでは(日本でもか?)、忌み嫌われる存在として敬遠されているらしい。その反面、映画などでの描かれ方を見ていると、実は白人たちの最後>>続きを読む
ベックを観て心をかき乱された後、砂漠でオアシスを求めるが如くたどり着いた映画である。これが愛だよ。ベックの制作陣はこの作品を100回観るべきだ。
「この世は大物だらけだ!お前らの夢は、全てそいつ>>続きを読む
この映画を企画したプロデューサーと、監督の堤氏は須らく頭を丸めるべき。そんでこの映画を観て「これで自分たちにも光があたる!」とか喜んじゃうバンドも楽器を捨てるべき。
これだけアーティスト、及び>>続きを読む
海外の音楽を日本に輸入すると、大抵の場合はその音楽が持つ精神性やバックグラウンドが歪曲(というか表面的な部分だけを切り取られ)され、本来の姿を保っていない場合が多い。今はEDMがそれにあたるだろうか>>続きを読む
やはり「ディズマランド」の衝撃度の高さは、ここ日本にも十分に伝わっているらしい。何度目かの「バンクシー旋風」が巻き起こっているように思う。最近はグラフィティ・アートに止まらず、更に規模を大きくして>>続きを読む
殺人的なスケジュールをこなし、ついに映画のある生活へと回帰できることに。いやはや、長かった。ボロ雑巾になってウチに帰ってきた後、泥のように眠ったものである。
で、そんな状態にありながら、一体な>>続きを読む
ブラックミュージック界の伝説、スプリームスのメンバーであるダイアナ・ロス、メアリー・ウィルソン、フローレンス・バラードがモデルである。この映画は、そのメアリー・ウィルソンの自伝を基に作られた物語>>続きを読む
教会で自分の愚行を悔い改める文化のない私は、この映画の全てを咀嚼できたとは思っていない。が、「贖罪」が物語の大きなテーマだということはわかった。
とある罪で刑務所に服役していたパーシー(アリソ>>続きを読む
終始“Lose Yourself”の香りが漂っていた。
エミネムの自伝的な映画であるが、彼がまだ夜明け前の頃の物語である。
ヒップホップとパンクは、聡明で感受性に富んだキッズに愛される音楽ジャンル>>続きを読む
今年7月の頭に、アナザースカイでテレンス・スタンプを見た。この回のゲストは三上博史で、彼が憧れる俳優と対面するという内容だった。日本では役者としての地位を確立し、いつもクールな印象の彼だが、このと>>続きを読む
陰キャラという理由だけでは、必ずしも「非リア」であるとは限らない。稲妻に打たれるような出会いの前では、見せ掛けのリア充など無力。チャーリー(ローガン・ラーマン)とサム(エマ・ワトソン)のそれも、ま>>続きを読む
ドキュメンタリー作品では初の金獅子賞受賞。
『環状線』という言葉を見たときに、電車の路線を思い浮かべたが違った。ここで言う『環状線』とは、イタリアの首都ローマを囲む高速道路、『GRA』のことである>>続きを読む
「映画スターになることと、大きな自我を持つことは並行するみたいに思われるけど、事実は、自我などすっかり捨ててしまわないことには、スターになどなれっこないの。むしろそうなることがあたしの大きな目標で、>>続きを読む
良い噂は聞いていたが、まさかここまでとは・・・。
コネチカット州の大学で教鞭を執るウォルター教授は、奥さんに先立たれて以来、心を閉ざして生きている。講義は適当で、内容も長いこと一緒だ。食堂では>>続きを読む
人生の3本、のうちの1本。
私にとっては、「おまじない」のような作品である。現在奇跡的に音楽系のwebマガジンで記事を書かせてもらっているが、この映画には多くのことを教わった。大きな仕事の前には>>続きを読む
気が多いかわさき少年は、子供の頃から「アレになりたい、コレになりたい」と、たくさんの職業に憧れたものである。ラジオDJも、実はその一つだったりして。何なら機会さえあれば今でも飛びつく覚悟はある。>>続きを読む
やっぱ好きだわー(笑)
この監督のサブカル感ホント好きだわー(笑)
愛すべきポンコツ賛歌である。映画が始まって最初の20分程度は、主人公のショーン(サイモン・ペッグ)とその親友のエド(ニック・>>続きを読む
現役の映画監督の中から5人選べと言われたら、まず間違いなく名前を挙げる。・・・なんてことを今更言わなくても、みんな大好きなのがクリストファー・ノーランだ。
「インターステラー」で宇宙へと飛び立>>続きを読む
高校時代、それはもう見事に悟りまくっていた。当時の私のフォースは、ヘドロのように醜悪な様相を呈していただろう。地方で10代を過ごした者の大半が感じる閉塞感。そしてその年頃の男子にとって不可避である、>>続きを読む
まだ劇場公開して間もない頃の話である。私は、ジャック・ニコルソンがカメオ出演していることを知らずに観に行った。映画館で隣の席に座っていたダンディーなオジサンが、本編が始まる前にパンフレットを広げ、「>>続きを読む
「サウンド・オブ・ノイズ」に触発されたのか、急に観たくなった。改めて観ると、この映画の編集力には本当に舌を巻く。本来は何のつながりもないはずのシーンが、巧みな編集によって深いメッセージ性を持つ。3>>続きを読む
恐るべき才能である。スーパースターのマドンナが、己の陰の部分を本音で語った傑作。劇中でキーとなる曲、「ワンダーラスト・キング」の名前を拝借した邦題も良いが、テーマを端的に言い表した“FILTH AN>>続きを読む
これ観客ポカーンじゃないの?
一体誰に共感すりゃあ良かったんだ、この映画は。
決して純文学は嫌いじゃない。劇中で主人公(もはや名前も覚えてない)が読む吉行淳之介は、大好きな作家の1人だ。「手品>>続きを読む
深夜に観たい映画ランキング上位作品(当社比)を連発するポール・トーマス・アンダーソン。イーストウッドに次いで、ウチのDVDコーナーの一角を占拠し続けている。今日は朝早くに家を出なければならなかった>>続きを読む
Sonyのウォークマンも粋である。電源を入れると、“For Music Lovers, By Music Lovers”という文字が、ユーザーを迎えてくれる。私はこの演出がお気に入りで、周りがホイホ>>続きを読む
密室劇はやはり演劇モノに限る。
この物語、元々は舞台演劇で大ヒットした作品(1993年)である。演劇は映画ほど場面転換が容易ではなく、演技・脚本・演出の能力がより顕著に表れるものだ。演劇の畑で>>続きを読む
この映画の一番の功労者は音響やミキサーだと見て間違いない。音楽を生業としている人は、漏れなく音周りの裏方さんにシンパシーを感じることだろう。ノイズを「聴けるレベル」にまで引き上げるのには、並々なら>>続きを読む
明日ソッコーでサントラ買って来ます。本当にどうもありがとうございました。劇中歌も好きなアーティストの曲ばかり。ヨンシー以外にも、サザンロックやブルーズ系も多く登場する。
そこそこ有名で金もある>>続きを読む
類いまれな美貌を持つ男が、美しい国イタリアで繰り広げるサスペンス。
神様も気まぐれである。宝石のような青い瞳に凹凸のはっきりした目元、すっと通った鼻筋、薄すぎないセクシーな唇。腹筋もバッキバ>>続きを読む
途中からミセス・ダウトファイアにしか観えなくなった。いくら女装が上手いとは言え、男が真面目に女を演じれば演じるほど寒くなるものである。が、ロビン・ウィリアムズにかかれば40代の胸毛ボーボーのおっさん>>続きを読む