sappukeiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

荒野の用心棒 4K復元版(1964年製作の映画)

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大画面でイーストウッドを、大音量でモリコーネを、鑑賞できる至福

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

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面白い!脚本がよく練られていてテンポよく最後まで観られた。
兎にも角にも岡田将生のサイコっぷりがとてもよかった。それと対峙する羽村仁成も子供っぽさと肚の読めない怖さを併せ持った感じでよかった。
何の予
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.2

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未解決事件の話なので、全体的に淡々とした作りだけど見応えはあった。犯人探しのミステリーではなく事件から見える社会を描いた作品。
捜査の過程で浮き彫りになる男性優位社会の歪み。たとえ被害者が「奔放な女」
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

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壮大な走馬灯とカーテンコールみたいな作品だった。

「これで私のフィクションは終わりです。もう何もありません。ああ、断片をポケットに入れて持ち帰っちまったのですか?まあ、どうせすぐ忘れますよ」

色々
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私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

4.5

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念願叶ってようやく劇場鑑賞。とてもよかった。クライマックスのスタジアム破壊大怪獣親子喧嘩のシーンで何故か泣いてしまった。あとレッサーパンダになった主人公が友達にバレて「大丈夫!大丈夫だから!」ていいつ>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

2.5

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映像はもの凄いが、物語の演出が単調過ぎて怠かった。この内容でこの尺の長さはキツい。途中で何度もウトウトした。私がこの手のSF映画に求めているのは外連味なのだなと思った。

というか『灼熱の魂』で衝撃を
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.0

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ケイレブ・ランドリー・ジョーンズは哀しくて素敵。犬は可愛い。話はちょい怠い。音楽は好み。

FEAST -狂宴-(2022年製作の映画)

2.3

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うーん、何が言いたいのかよくわからなかった。信仰と赦しの話?というか轢き逃げを起こした加害者の元で夫を殺された被害者が働くという設定が飲み込み難い。そんなことある?
「観る者の固定観念を覆したい」とい
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漫才協会 THE MOVIE ~舞台の上の懲りない面々~(2024年製作の映画)

3.2

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フジテレビの『ザ・ノンフィクション』的な芸人ドキュメンタリーと漫才協会と浅草東洋館のPV的映像の2段構え。
面白かったけど、個人的には舞台でしか観られない芸人ドキュメンタリー部分をもっと多めにして欲し
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.8

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素晴らしい。とてもよかった。思い出して何度も反芻したくなる作品。
テーマに対し過剰に悲劇的や感動的にせず、理解や助け合いの重要さを描く演出がとても上手い。安易に恋愛関係にならない、何なら大した友情関係
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.1

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やり過ぎなまでに荒唐無稽なスパイ・アクションコメディ。緩く弛緩した感じで気軽に楽しめた。オイルスケートアクションは馬鹿馬鹿しすぎて笑った。『キングスマン』シリーズより好きかも。
ブライス・ダラス・ハワ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

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設定はシンプルな法廷ミステリーで結構な長尺なのだけど、裁判と夫婦間の諍いの中にさまざまな現代社会の問題を織り交ぜた脚本がとても緻密で素晴らしく、最後まで食い入るように観た。現実にある大半の裁判と同じで>>続きを読む

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

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ハリウッド映画の中でも最高級に痛快なトラック爆破シーン

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.2

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「昔は第一線だったが今は落ちぶれた主人公が常敗ダメチームの監督に就任し、チーム再建と自身の再起に奮闘する」というスポーツエンタメのど定番の設定に、タイカ・ワイティティ監督のコメディセンスがマッチして、>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

2.7

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ヒーロー誕生までの前日譚なので、致し方ないとは思うが、どうにも地味な印象。
「非力な主人公が予知能力のみを頼りにヴィランから逃走する」というある種のサスペンス仕立てのストーリーに対して、脚本が雑で展開
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.3

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安定安心のバイオレンスアクションエンタメ。相変わらずのマ・ドンソク無双。ただどうしてもパンチ(張り手)一辺倒になるので、個人的にはもう少し格闘パターンが増えてくれた方が嬉しい。わかりやすい勧善懲悪もの>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.0

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母親の呪縛に囚われた気弱な中年男性が地獄巡りをするホラーと紙一重なブラックコメディ。
色々と小ネタを散りばめていて、掘り下げ甲斐のある内容ではあるが、さすがに3時間は長すぎた。
序盤パートの終末世界的
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

2.0

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これは何とも面白くなかった。ホラーなのに全然怖くないし。元のゲームを知らないのでそのせいかもしれない。
たぶん元のゲームが好きなのであろう若いお客さん達は楽しそうにしてたので、きっと映画としては間違っ
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カラーパープル(2023年製作の映画)

2.8

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「社会や男性に虐げられ続けた黒人女性が、勝気で破天荒な女性たちと出会い、尊厳と自由を取り戻す物語」だというのはよくわかったが、何というか全体的にマイルドな印象。どうにもミュージカルシーンが上手く物語に>>続きを読む

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

5.0

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最高!!ライブ映画のマスターピース。
まさかトーキング・ヘッズのライブをIMAXの大画面で観られる日が来るとは。感謝しかない。

もちろん臨場感のあるライブ映像としても楽しめるんだけど、改めてじっくり
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熱のあとに(2023年製作の映画)

3.2

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橋本愛の暗い瞳と死んだ表情がとてもよい。
実際にあった新宿でのホスト殺人未遂事件を導入の着想にし、その後は独自の展開で語られる箍が外れた愛の物語。狂気の愛に翻弄される人々を不穏に、ときに滑稽に描く。プ
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.3

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よくできていて面白かった。歴史劇ポリティカル・サスペンス。後半にかけて物語にドライブがかかるさまがとても良い。主人公の盲人設定の使い方(実は全盲ではなく夜目はきくのだがそれを隠していて、そこから物語が>>続きを読む

ペット・ショップ・ボーイズ・ドリームワールド THE GREATEST HITS LIVE AT THE ROYAL ARENA COPENHAGEN(2024年製作の映画)

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映画館なのでライブ会場の音量までとはいかないが、それでも充分、夢の世界へと誘われた。グレイテスト・ヒットのセトリでずっと盛り上がりっぱなし。ライブ会場で観られた人が本当に羨ましい。また来日してほしい。>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.3

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株については門外漢だけど、素人にもわかりやすく状況が伝わる演出がされているので、シンプルに「ウォール街と市井の人々の戦い」として楽しめた。
キャストも豪華。ポール・ダノは相変わらずイイ顔。セス・ローゲ
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.0

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作りは粗いが、近年のホラー映画の影響を踏襲しつつ、それを昇華して新しいジャパニーズホラーを作ろうという気概は感じた。
「祖父母が認知症なのかわからんが何かヤバい」という導入はシャマランの『ヴィジット』
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

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エマ・ストーンが圧倒的にもの凄い。冒頭のまさに子供なルック(無垢な瞳!)から旅の中で色んな知識を得てどんどん理知的な女性になっていく過程を見事に演じている。
物語は『フランケンシュタイン』的設定を現代
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ミッシェル・ガン・エレファント “THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011-(2009年製作の映画)

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2024/1/27 チバユウスケ追悼 スタンディング上映in新文芸坐にて鑑賞
もう何度も観てる映像だが、オノセイゲンさん調整の音響が凄ましかった。こんなキレキレの音は映画館で初めて。マジでライブ会場に
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

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さすが山下敦弘× 野木亜紀子。中盤までは合唱部の中学生とヤクザの交流という風変わりな設定のコメディとして観てたが、そこに学園青春映画要素と任侠映画要素が絡まり合って、クライマックスの「仁義を欠いたヤク>>続きを読む

VESPER/ヴェスパー(2022年製作の映画)

3.0

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少し御伽噺風でもあるディストピアSF。映像はダークで退廃的で美しくとても見応えがある。物語は資本主義における格差社会とか、遺伝子操作の危うさとか、少女の人間的成長とか、色んな要素が絡み合ってると思うが>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.5

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シンプルながら良い作品。演出が上手い。母親と息子、それぞれに持つエゴイズムとナルシズム。小さな世界と大きな世界。
相変わらずジュリアン・ムーアが凄い。シェルターに逃げ込んだ子供に対して息子の代替品のよ
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.1

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アクアマンの続編ということで、ハードルを下げて鑑賞したこともあり、思いの外楽しめた。お馴染み海底都市を舞台とした『スターウォーズ』の宇宙酒場風シークエンスや、古典的な巨大生物展開に地下要塞など、面白要>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.3

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岡山天音がもの凄い。観ていてヒリヒリした。
劇中の居酒屋シーンでのピンクの言葉にもあるが、「お笑い」という、大衆に受け入れられるのがゴールの世界に、社会を拒絶したまま挑む歪さ。ある種の業の深さ。当時「
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

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デジタルリマスター版鑑賞。劇場で鑑賞できる喜び。
大人になって改めて観るとピンクが俳優的には一番美味しい役回りだろうなと気付く。

映画ポスターも改めて見るとエディとジョーの見切れ具合が絶妙。記憶とし
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シャクラ(2023年製作の映画)

2.8

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ドニー・イェン×谷垣健治という盤石の組み合わせなので、武侠アクションはバリバリに見応えがある。
ストーリーは馴染みのない時代の話かつ、登場人物の多い群像劇ということもあってなかなかわかりづらい。この話
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エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

2.5

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過去3作と比較するとスケールダウン感が否めない。選手が大量離脱したプロレス団体の新春興業のような物寂しさ。主力選手が抜けた影響でランディ・クートゥアがかなり格上げされていた。今回の敵役、イコ・ウワイス>>続きを読む

NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

3.7

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『ビバリウム』の監督作だという情報だけで、ストーリー等の予備知識なく鑑賞したおかげで、物語の終盤迄どのように転がるのかドキドキしながら観られた。劇中の台詞を借りるならば「癒しか破壊か」、ダイアナが仕掛>>続きを読む