いろいろ過剰で楽しい映画でした。
原作が伊坂幸太郎だから舞台が日本なんだろうけど、別に日本でなくてもよかった気はする。
でも作品内の日本の描写の、やりすぎだけどリアルさは残っている感じが面白かった>>続きを読む
なかなかに気持ち悪い映画でした(ほめてます)。
まずフェリックスの家族に感じた気持ち悪さは、無意識の暴力性にある気がする。基本的に彼らに悪気はない。しかし「悪気がないことが一番始末が悪い」という典型>>続きを読む
せっかく次元大介が主役ならば、もっとガンファイトのシーンが見たかったです。さらにアデルのような特異なキャラクターが出てるんだし、彼女が銃を扱うシーンももっと見たかった。
ストーリーに関してはヒューマ>>続きを読む
スープで繋がる関係って、いいですね。
映像全体がとても美しい。特に緑。森や顕微鏡で見た細胞、苔類の水滴を含んだ輝きが素晴らしい。まさに森林浴気分。
あとは電車。画面を横切る貨物列車や、レストランのバ>>続きを読む
電車を乗り過ごした中年女性が歩いて家に帰るだけの映画が、なんでこんなに心にしみるのだろう。
大都会で終電後、移民女性が一人で長時間歩いて帰るのは、身体的にも心理的にも楽なことではないでしょう。でもアク>>続きを読む
冒頭の、アダムの部屋から見た空が本当に美しかった。
「異人たちとの夏」は小説は読んでいて、大林宣彦監督の映画は見ていません。
なので小説と比較してですが、「すごく変わった」「変わってない」の両方の驚>>続きを読む
フライヤーの絵に惹かれて見ることを決めました。
こんな絵と色使いのアニメは見たことがない。
素朴な背景絵とべた塗りに単純な線で描かれた人物なのに、ちゃんと区別がついて個性がわかるのがすごい。
びっく>>続きを読む
146分の上映時間に対しわずか37カットという、非常な長回しで構成された映画。カメラが移動するたびに、こちらの体も動かされていくような感じ。
特に登場人物が画面奥に向かって歩いていくシーンなど、自分が>>続きを読む
この作品は25年ほど前にレンタルビデオで見ていて、大まかなストーリーは覚えていたものの、音楽以外は正直そこまで印象には残っていなかったんです。
今回見返して「なんでこれに『印象薄い』なんて思ったのか」>>続きを読む
通常版を見たのだけど、映像の美しさと音のすごさは抜きん出ていました。これをIMAXで見たらどれほどすさまじかったか。
3つの時系列を行き来し、登場人物も多い。登場する科学者も知らない人の方が多かったの>>続きを読む
かなり地味なドラマですね。でも、不思議と惹きつけられて見飽きなかった。
警察ドラマの定番とも言えるドンパチがなく、デスクワークシーンが多い。でも、その地味さに強いリアリティを感じました。
世界は、派>>続きを読む
ドルビーシネマで鑑賞。
映像がとにかくすごい。海を進むゴジラにしても、背びれが青く光って総立ちになり放射能を吹くシーンにしても、すべてが美しく恐ろしい。音もすさまじい。ドルビーシネマで見てよかった。>>続きを読む
この映画はクリエイションにおけるコンフリクトをテーマにしているけど、クリエイションとは無関係な、実生活上でも起きる話のような気がしました。
「自分の作りたいもの」と「売れるもの=世間に受け入れられる>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「事実は一つ、真実はたくさん」なんて言い方をされることがあるけれど、この映画を見て強く感じたのは「事実は動かない、真実は常に変化する」かもしれません。
サンドラにとってもダニエルにとっても、それぞれ>>続きを読む
3時間近い上映時間にもかかわらず、まったく長さを感じずに映画の世界に浸っていました。
映画内映画で始まり、映画内映画のラストとともに本編も終わる。『別れのまなざし』が一種の枠になっているんですね。>>続きを読む
SF的未来が実現し「テクノ」という人型ロボットやクローンが家族の一員であることが当たり前になった時代の、ある家族の物語。
現代でも、突然家族を失うことは起きます。でも未来の世界では、その失い方がより>>続きを読む
IMAXで鑑賞。ひたすら音楽に溺れる89分。
音楽ライブに行かなくなって久しいのですが、ライブってこういうものだったと思い出すのと同時に、こんなにいいライブって経験したことなかったかも、とも思いまし>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
家族は、厄介なものです。
子どもには、自分を受け入れ理解してくれ見守ってくれる大人が必要で、本来なら親や家族がそういう存在であるべきなんだろうけど、残念ながらコットはそうでなかった。
冒頭から、コッ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
先行上映で鑑賞。
登場人物は皆それぞれ哀れさを抱えているけど、本当に「哀れ」なのは誰だろう?
語彙が乏しくて「めくるめく」としか表現できないのが残念になる、映像の美しさ。出てくる動物たち(人間含む>>続きを読む
まず一番の特徴は、色の奔流といえるくらいのカラフルさ。
キャンバスに絵の具で直接描いたような森と、輪郭線のないアニメーションがとにかく美しい。日本にいてよく目につくアニメとはまるで違う雰囲気で、とても>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
実にストレートなロマンチック映画でした。
アンサもホラッパも、冗談じゃなくシリアスな状況にあるのに、それでも自分を保って生きていくし、お互い細い糸をたぐり寄せようとしながらもすれ違い続けるから、余計に>>続きを読む
中年になって仕事を失い、生活を立て直すために奔走する夫婦の姿は、とても他人事と思えなかった。
でも2人の住まいの色彩の明るさと、最後に上向きの顔で終わったのに救われた感じです。
イロナが強く印象に残>>続きを読む
グロリア、かっこいい。最後までしびれっぱなしでした。
行きがかり上預かったに過ぎないフィルと行動を共にしたのには、グロリアに母性が目覚めたからなのはもちろん、なんだかんだ言って「預かった以上は守り通>>続きを読む
しょうもない人がしょうもない信念から滑稽で悲惨な状況に追い込まれてしまう、というしょうもない話ではあるのだけど、実は結構恐ろしいことを描いているとも言えます。
ヤコブの信念の底にあるのは「自分は幸せ>>続きを読む
美しく、同時に残酷な映画だと思いました。
まず感じたのが、悪気がないことの始末の悪さ。そしてある関係に安易に名前をつけてしまうことの残酷さ。
そして、レミと付き合ってるの?と問われたり、オトコオンナ>>続きを読む
カウリスマキは、すごく不思議な映画を作る人だなと思いました。
静かで登場人物の表情も身体も動きが少ない、一歩間違うと悲惨になってしまいそうな状況を描いていて決して明るくないのに、なんだかとてもおかしく>>続きを読む
平山の生活と東京の風景が静かに繰り返される、まるで詩のような映画。
非常に美しく心にしみる映画ではあるんだけど、同時に何か引っかかるものを感じたのも確かです。ただ、それが何なのか、全く言語化できないん>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
西部劇はほとんど見ていないので、イメージというかステレオタイプとの比較になってしまうんですが、この時代の話としてはずいぶんと静かで穏やかなストーリーですね。クッキーとキング・ルーは、あの時代あの場所で>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まず出てくる料理のすべてが、とにかくおいしそう。昼食後に見たというのに「あれも食べたい、これも食べたい」の連続になってしまった。完成した料理だけでなく、素材や過程からしておいしそう。巨大なブリオッシュ>>続きを読む
「慟哭のリベンジスリラー!」と公式サイトに銘打たれているけど、見たらだいぶ印象が違いました。スリラー色はかなり薄い、よい人間ドラマだったと思います。
一番印象に残ったのは、ロブが作った料理をダリウス>>続きを読む
終始ウィリアム・テルの表情の動きの少なさが怖いくらいでした。
それは彼が生きてきた世界がもたらしたものなのでしょう。戦場と刑務所が彼の表情を押しつぶし、その一方で「ポーカーの肝は待つこと」と言えるほど>>続きを読む
…………アホや(笑)。
正直言うと、全然期待してなかったんですよ。
前作の茶番劇ぶりが徹底していただけに(ほめてます)、続編を作るって分かったときに「よく続編作る気になったな、やめときゃいいのに」>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
きらきら青春映画が苦手で、見ているうちにいたたまれなくなることが多いのだけれど、この映画はまた別の意味でいたたまれなくなりました。イーニドの痛さがわかりすぎる。
段ボール箱に詰めて厳重に封をして物置の>>続きを読む
カラフルな世界の中で、ザジの悪ガキぶり、はちゃめちゃぶりに翻弄されるのを楽しむ映画でした。
子どもの頃、初めて一人で上京したときのことを思い出しました(伯父宅に泊まり、イトコにいろいろな場所に連れて>>続きを読む
まず目を引かれたのが、パリの青とイタリアの白。4Kリマスターの効果もあると思うけど、特にイタリアでの映像が艶やか。マルチェロが父親を病院に訪ねたシーンなど、「これが病院か」と思うほど鮮烈。あとパリのナ>>続きを読む
謎がつみ重なり、自分の周囲も謎と不穏な空気で満たされてしまい、息苦しくなる。
かぶった布団がだんだん重くなり、最終的に閉じ込められてしまったような感覚が残りました。
小さなコミュニティの閉塞感という>>続きを読む