高橋早苗さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

高橋早苗

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幸せへのキセキ(2011年製作の映画)

4.3

とかく 連れ合いに先立たれた男は
同じ女よりも弱い。
驚くほど弱い。


街には、妻との思い出だらけ
何を見ても思い出す
 季節ごとに咲く花
 一緒に歩いた道
 入った店
 彼女が好きだったペストリー
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

戦争のトラウマを抱え 生き残った男
…「ストレイトストーリー」のアルヴィンが浮かぶ
彼も、苦しんでいたからこそ
音信不通の兄に会いに行こうとしていた


イーストウッド演じるウォルトには、兄弟はいない
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食べて、祈って、恋をして(2010年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ジャーナリストとしてキャリアを積み
20代で結婚、一戸建てを手に入れ
人生をすべて
自らの手で築き上げてきたリズ


ある日
満たされない思いに気づいて
離婚を決め すべてを捨てて
旅に出る


ロー
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

公開当時は
無国籍を漂わす、独特の世界観で 夢中になった

けど、子どもだったし
唄だけに惹かれて
他はあんまり わからないままだった気がw


母を亡くした 名もない円盗(イェンタウン)は
たらい回
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シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

冴えない悪役が
いまの自分に満足できず
誰もが認めるヒーローになろうとするお話。



35年、同じ世界で
同じ役を続けてきた悪役ラルフ


彼は今、自分の役柄にどうしても満足できない
同じ悪役仲間と
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

4.4

「500日のサマー」のジョゼフ・ゴードン=レヴィットが
プティに扮する!のが意外で

そして「マン・オン・ワイヤー」が好きすぎてw

予告編を観ても
…プティの世界観、壊れないかなぁ?ぐらいに期待薄だ
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麗しのサブリナ(1954年製作の映画)

3.4

NYの富豪一家に仕える
お抱え運転手の娘・サブリナ

彼女は一家の次男に
人知れず恋をしていた

彼には意中の人が


傷心のサブリナは
2年の月日をパリで過ごし
美しく成長し帰国する

見違えたその
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

ウィルは頭がいい
ハーバードだ


学生ではない
大学の廊下を 掃除してる



廊下の黒板に出された問題を
なぜ彼は 解いたのだろう
・・・簡単だから?



確かに
彼には簡単だった

正解者が
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.4

転んだら ひとりで立ち上がれない
娘から頼み込まれ 行った病院では
「すぐ節制」宣告

手術
歩行器
糖尿
視力低下
タバコ
肺気腫
持病…
…すべて拒否!w

酒は断ったが 葉巻は手放さない
そんな
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ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人(2008年製作の映画)

4.3

N.Y.マンハッタン
郵便局に勤めるハーブ
図書館の司書ドロシー

結婚して30年
小さなアパートは
彼と彼女の目に留まった
ミニマム・コンセプチュアルアートでいっぱいになった


アートは観に出掛け
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シッピング・ニュース(2001年製作の映画)

3.5

父の前で
犬かきを失敗したのが
僕の欠陥の始まり。




・・・感情を押し殺し
ひとり暮らしている男

初めて愛した女は
産んだ子を彼に押しつけ
新しい男を切らさない

それでも彼は
妻と娘を愛して
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死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「死ぬまでに」じゃなく
「生きてるうちに」でも
いいじゃない?と思った。
観るまでは。


涙をさそうような
“病と闘う”シーンが まるでなく

彼女の姿が
まるで幸せそうに 見えてしまうのは
終わり
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ナイロビの蜂(2005年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ケニア
スラム街での 救援活動のため
ナイロビから ロキへ向かった
妻テッサ
「2日後にね」

・・・2日後
夫ジャスティンが見たのは
彼女の 変わり果てた姿だった


同行した黒人医師は 行方不明
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SPIRIT スピリット(2006年製作の映画)

3.7

病弱な子は
天津一の武人である父が

敵にとどめを刺さない意味が
分からなかった
母が諭す言葉の意味も
わからなかった


子は
勝つことだけを求め
天津一を誇るまでに「強く」なった
そして すべてを
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愛より強い旅(2004年製作の映画)

3.6

島国で生まれ育った私には
わからないことがある。

移民。

一生わからないだろう。
親は昔 遠い国から
ここへやってきただなんて。

ザノとナイマは そんな二人。



・・・パリの街を見下ろす部屋
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力道山(2004年製作の映画)

3.7

祖国を捨て
相撲部屋に入門したシルラクを待っていたのは
先輩力士達のいじめ


逃げ場もない彼は耐え続け
「力道山」の名前をもらい
関脇までのし上がる

しかしそれから先は・・・
「朝鮮人だから」横綱
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転々(2007年製作の映画)

3.7

借金取りと 肩を並べて
東京を散歩

付き合えば 80万は帳消し


ほんと?



本当(笑)
だけど取立屋が怪し~いw

だけど 付き合わないと
何も明かされないよ。



言われるままについて行
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パパにさよならできるまで(2002年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

戻ってくると
約束したパパは
死んだ



イリアスは
パパが戻ってくると
信じてる

パパの手紙に
そう書いてあるのだから。



そして
彼を諫めるママも
お兄ちゃんだって
事実を受け入れられない
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ブタがいた教室(2008年製作の映画)

3.7


先生は
教室に子ブタを連れてきた。
「みんなで育てて
 食べようと思う」
皆、深く考えることもなく
同意した。



校庭の隅に小屋を建てた。
先生が反対する間もなく、名前を決めた。
給食の残りを
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おいしいコーヒーの真実(2006年製作の映画)

4.2

コーヒー・・・全世界で1日あたりの消費量約20億杯
 石油に次ぐ国際的貿易商品
というが
“石油王”は聞くけど
“コーヒー王”なんて聞かないよね。



コーヒーが生まれた国
エチオピア

5人に1人
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スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー(2005年製作の映画)

3.8

N.Y.のグッゲンハイムへ行った
友達のお土産話


フロアに寝転んで
かたつむりを眺める
観光客二人の図
・・・私もやっちゃうな~(笑)




 グッゲンハイム美術館を
 造った人
・・・という「
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L change the WorLd(2008年製作の映画)

3.6

23日間。

1日でもなく
1週間でもなく
半月でもなければ
3週間ですらない


焦り顔で
やりたいことをこなしたわけでもなく
何もかも放り出すのでもなく。



自らの名を記し
“決着”をつけた彼
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ウェイトレス 〜おいしい人生のつくりかた(2006年製作の映画)

3.7

ジェナが作るパイは
みんなを幸せにする

だけど夫は
ダイナーと自宅の往復しか
許さない束縛野郎

おまけに予想外の妊娠

「望まない子」とはっきり言い切るほど
望まない状況



この旦那には
ムカ
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パイレーツ・ロック(2009年製作の映画)

3.6

民放ラジオ局が
認可されていなかった1966年

イギリスBBCラジオの
ボップミュージック放送時間は
1日45分



そこへ
北海沖に停泊し
24時間ロックオンリーの海賊ラジオ局が現れた
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チェ 39歳 別れの手紙(2008年製作の映画)

3.7

1955年 7月
フィデルと初めて会った時

やるか?

と問われ

「ひとつ条件がある」

と言ったチェ

「キューバで成功したら
 中南米へ
 革命を広げたい」



1964年 12月

国連に
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チェ 28歳の革命(2008年製作の映画)

4.3

1952年 3月 バティスタ
軍事クーデター 政権掌握

1956年 11月
メキシコを発った老朽船に乗り込んだ同志 82人
そのうち
生きて勝利をみたのは 12人


…ひとつびっくりなのは
彼が喘
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.8

女は
泣きながら 愛を囁いていた

男は
愛に応えるかのように 実行に移した



…囁く、というよりは
訴えていたと言った方が近いかも。
未開地開拓会社の技師ジュリアンと社長夫人フロランス
・・・二
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未来の食卓(2008年製作の映画)

4.4

マクロビをかじり
オーガニックに傾いて
変わったことといえば


 精製塩(上白糖)をやめ
 自然塩(はちみつや黒糖)を使うようになった
 卵を常食しなくなった
 家で飲むラテは豆乳に
 麦味噌を使う
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モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年製作の映画)

4.7

ブエノスアイレスから
チリ
ペルー
コロンビア
ベネズエラ・カラカスまで


旅の初めこそ
離れた恋人に会いにいくという
甘々なスタートだけど
南へ下るにつれ 旅は厳しさを増す

テントは強風に飛ばさ
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

もう、観るのは何度目だろう
トリュフォー デビュー作


彼が
彼自身の両足で
世界に立つために
避けて通れない 必要な表現だった
というのがよくわかる
自伝的作品



12歳のドワネル
彼の世界は
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天才スピヴェット(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

10歳の科学者
T・S・スピヴェット
モンタナ 大きな牧場が彼の家

のどかな毎日に 見えるけど
家族は皆それぞれに 傷ついている

それは 弟が死んだから。
T・Sは 自分を責めてる


弟のことを
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LIGHT UP NIPPON 〜日本を照らした、奇跡の花火〜(2012年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

オープニングのCGだけで
泣けてくる
花火が
逝ったひと達にしか
見えなくて



こどもの頃一度だけ
石巻川開きの花火を
桟敷席で見たことがある

母の膝に頭をのせて
少し眠い目をこすりながら
夜空
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ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳(2012年製作の映画)

4.5

脱原発デモの隊列に
カメラを向ける姿

同じくカメラを持つ
“後輩”たちへ放つ言葉
『問題自体が法を犯したものであれば
 報道カメラマンは法を犯してもかまわない』

そして 南相馬
瓦礫の山の前で カ
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ポテチ(2012年製作の映画)

3.8

彼、今村には
ヒーローがいる(らしい)

同じ日に生まれたプロ野球選手
尾崎


彼が世話になっている人物が
二人いる

中村“専務”親分 そして
黒澤


・・・のっけから勾当台公園で
観てるこっち
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ファミリー・ツリー(2011年製作の映画)

4.2

予告編の、情けないパパぶりに
つい期待したら
・・・期待以上に
情けなくイイ感じで^_^


いつだって
用意周到に準備をして
その日を迎えられるわけじゃない

突然に断ち切られる
大切な人との時間
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マザーウォーター(2010年製作の映画)

3.8

小さな町

風が吹いてくる
聞こえてくるのはせせらぎ



バーには ウイスキーしかないらしい
コーヒーしかない店
豆腐屋さん…も 豆腐だけみたい


バーの常連?椅子を直してくれた彼は
工具箱抱え
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