高橋早苗さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

高橋早苗

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知りすぎていた男(1956年製作の映画)

4.0

異国マラケシュで
パジャマ姿の息子と歌う「ケ・セラ・セラ」
小さなナイトとダンスを踊る、ママの姿


そして
某国大使館へ招かれ
(招かれるように仕組むのよね♪)、
命を救った大使の前で歌う「ケ・セラ
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ロマン・ポランスキー 初めての告白(2012年製作の映画)

4.0

ロマン・ポランスキー本人が語る
幼少の記憶から、戦争体験
家族との別れ、学校
俳優として初めてのキャリア、そして映画製作

2009年、チューリッヒ空港での突然の逮捕から
拘留、軟禁、身柄釈放まで
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.5

サリンジャー作品に思い入れのある人ほど、この映画は、観てられないんじゃないかなぁ。と感じた。
彼の人生に、戦争が、色濃く影を落としていて
作家人生にもね。


ただ、戦争がなかったら
ホールデンの物語
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.0

いじめや差別がテーマのお話は、沢山ある。
家庭が密室なら、学校だって会社だって密室なのだ。
だけど、家族と呼べる以外の存在がいる場所は「社会」

これは、初めて「社会」に出た子が
自身を損なわずに、生
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ディオールと私(2014年製作の映画)

4.5

ラストには、涙が出るほど
惹き込まれる!


・・・オートクチュールに初挑戦するデザイナー、ラフ・シモンズの抱えるものも興味深いけど、
100名を超えるお針子たちの
仕事っぷりがまた凄まじい。

ミシ
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エール!(2014年製作の映画)

4.0

「練習とは 間違えても歌うこと」


…自分の、まだ聴いたことのない声に
驚き戸惑うポーラの姿が、とても初々しい。
歌える喜びと夢に 胸をふくらませるが
家族は誰も
彼女の声も、歌も、夢も、知らない。
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

旅モノには音楽がつきものね♪
まるで未開の地を行くような
ディープサウス(アメリカ中西部)を廻る8週間のツアー


運転手トニーの「ケンタッキー!フライドチキン食うぜ!」のノリと、その食べっぷりを観な
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セッション(2014年製作の映画)

4.1

完璧って怖ぇ~!と
震え上がる話w
殆どアクション映画の域?

とことん容赦ない イカれた師弟関係が素晴らしすぎる
これ観て血が騒ぐ方は 本物ですね♪

冒頭こそ 師を
遠い人として眺め 見上げる若者
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

毎日、希望の中に生きる。
それは、自ら描いた景色の中に
毎日毎日、我が身を置くことなのだわ。
そう思わせてくれた映画です。


刑務所の中だろうが
意に沿わないことやらされてようが
毎日毎日、自ら描い
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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年製作の映画)

4.0

猫が主役、でもなく
猫と人、対等だな
そう感じられる映画(ポイント1)


茶トラのボブ自身の、凛とした佇まい

ほとんどのシーンで自ら出演してることもあり、動物ものによくある“演技させてる感”なども
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ビル・エヴァンス タイム・リメンバード(2015年製作の映画)

4.0

「知るべきすべては すべて音楽にある」

つくる人、生み出す人は総じて繊細。
その繊細さがあってこその、作品だったりもするから、観てるこっちもさ、不用意に
…もうちっと何とかさぁ。とか
…強くなれよ!
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ヨーゼフ・ボイスは挑発する(2017年製作の映画)

3.5

大きく捉えられるタイプの人なら、この映画はくるものがあると思う。分かりやすさはないけれど。


私が気になったのは傷。

人によっては
病気
障害
コンプレックス
…等の言葉でも語られるもの。つまり「
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パターソン(2016年製作の映画)

4.8

同じ時間に起き
同じ朝食を摂り
同じ道を歩き
同じ場所へ出向き
同じバスの運転席に座り
同じルートを走り
同じ道を帰路につく
同じバーで一杯飲む


次の日も、また・・・
・・・いや。

妻へのキスは
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ディーバ(1981年製作の映画)

4.5

…映画好きなら どこかで観たことあるような
キャラ
出で立ち
セリフや立ち回り
シーンが てんこ盛り

それを知っていても 色褪せず惹きこまれ
ドキドキできるのが 1981年作と思えない。


事件は
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氷上の王、ジョン・カリー(2018年製作の映画)

4.5

「THE ICE KING」という原題まんま!全く遜色なし、タイトル負けしないこの御方。

冒頭「一人で生き、一人で死ぬ」の言葉にギュッと心掴まれる!


…1970年代から80年代に活躍してた方と思
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ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

4.0

観る人に寄り添う気など
全くなし!の潔さw

お話に感動したい向きには
とてもお勧めできない逸品ですがw
スウィング好きならイケるでしょ
(カエル嫌いはまず観れないねw)


”ヨレヨレのシワシワでい
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ライオン・キング(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

観るきっかけは
ドキュメンタリー「ぼくと魔法の言葉たち」

2歳で言葉をなくした子・オーウェンが、ディズニー・アニメをきっかけに
我が言葉(外界とつながる言葉)を取り戻すお話


…プライド・ランドへ
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ぼくと魔法の言葉たち(2016年製作の映画)

4.0

言葉をなくした彼が
言葉を得るまでの間の
彼の頭の中を見るような感覚。

非言語に生きる人ほど
感じるものがある

…ずっと無言だった息子の口から
ディズニー・アニメのセリフが飛び出した時の
パパのう
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ダンボ(1941年製作の映画)

4.0

主人公セリフなし。語らなくとも分かるシンプルさ♪
シンプル過ぎて忙しい大人はスルーしちゃうねw

…フツーという名のものさしをあてたらあり得ない、象の耳が翼になるのは
キミが飛んだから。
ジャンプして
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モンド(1996年製作の映画)

4.5

・・・彼は 気に入った大人に聞く
「僕を 養子にしてくれる?」
大人は皆 一様にいぶかしむ
年はいくつ? 家はどこ?
・・・そんな問いよりも先に 彼は姿を消してる

彼の友達は皆 彼の笑顔に笑みを返す
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5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生(2017年製作の映画)

3.5

見えなくなった男が
見えないことを受け入れるまでの話。



無謀で、強引にも見える彼の選択…眼の障害を隠し、五つ星ホテルに潜り込むことは、

彼の出来ることと
出来ないことを炙り出す。

私たちが「
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

2019年ノーベル文学賞を受賞したペーター・ハントケ氏書き下ろしの詩が、全篇に織り交ぜられた作品。
…スクリーンに映るものを、全くの他所事ではなく、我が身を映して観た初めての一本

“ロングコートのお
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バンビ(1942年製作の映画)

4.3

ディズニーアニメでどれが?
と聞かれれば
迷わずコレ。

死の床で何が観たい?
と聞かれても
きっとコレ。

…語りすぎない台詞
ひと目で
何が起きたか分かる絵面
うるさすぎず寄り添う音楽


何度観
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ディリリとパリの時間旅行(2018年製作の映画)

4.5

いつの時代も
人が人を虐げる愚かさは
悲しいかな変わらない

それを超えるのは
人の利発さと
好奇心と
美しさ

美しさを追う人は
虐げることなど眼中にないから
…その美しさを、ミッシェル・オスロ氏は
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

タランティーノの映画愛。有名どころを使ってこそ分かる、映画人生下り坂の悲哀。それに乗っかったブラピとレオ様の“味”と、影の主役ブランディの活躍を、どうぞ黙って、いえ笑って観て下さいな。愛犬は飼主に負け>>続きを読む

アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.0

(SFにつられ肩透かし喰らった分、スコア低めw)

☆☆★

父の姿を見て育ち
父の背中を追うように
宇宙飛行士になった息子は
他者と深い関係を築けずにいる


愛する人すら
彼の元を離れていく

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