Sさんの映画レビュー・感想・評価

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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

ジョーカーに共感する人の多さ、彼の姿に触発された事件、そういったことを含めて歴史に残る映画だと思う。格差拡大による治安の悪化、弱者を切り捨てる政策、広がるエリート憎悪。現代の新自由主義国の社会状況にマ>>続きを読む

赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)

4.4

シナリオもキャラクターも王道で良い!
幸せなBLを観たい時に是非。

キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)

5.0

美青年、文学、学園もの好きは必見。
ダニエル・ラドクリフは良い演技するし、デイン・デハーンは見た目も声も魔性を体現してる。すべてが好みの映画だった。

同級生(1998年製作の映画)

4.2

『君の名前で僕を呼んで』等の耽美的なBLもいいけど、この作品は必要以上に美化されたりご都合主義的な展開にならないのがよかった。特に、女友達を捨て駒扱いせず丁寧に描いているのがいい。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.5

普通に面白くて、いい映画って感じ。
美術や映像は評判通りすごく素敵だし、クスッと笑えるコメディにサスペンス要素もあって飽きない面白さ。ただ、作品自体のメッセージ性はそこまで感じられなかった。人生で大切
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バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

4.2

ジャスミンが見つけた新しい人生、新しい居場所…自分も旅に出たくなる。
ブレンダたちにとってはジャスミンは妖精みたいな存在だろうね。
このゆったり流れる時間、夕焼けに染みる主題歌…
人生に疲れた時に観た
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マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

5.0

なかなか複雑そうな内容だと思い、事前に公式サイトやWikipediaでストーリーや登場人物の立場を頭に入れてから鑑賞しましたが、それでも理解しきれない部分もありました。おそらく時代背景やチェコ語がよく>>続きを読む

希望の灯り(2018年製作の映画)

4.5

静かで哀愁漂う、と同時に仄かな灯りも感じられる作品。(邦題は作品の本質を捉えた良い訳だと思う)
バックに流れるクラシック音楽のためか、明暗の強いコントラストのためか、なんでもないスーパーマーケットが美
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リキッド・スカイ(1983年製作の映画)

4.8

THE•80sな音楽、奇抜なファッション、極彩色の映像(特に快楽物質が分泌される瞬間のサーモグラフィー的な映像は中毒性がすごい)、中性的なアン・カーライルの息を呑むほどの美しさ…それだけでも痺れるし、>>続きを読む

ワンダーウォール(1968年製作の映画)

4.6

映像、音楽、セット、衣装、どれをとっても文句なしに美しい!!芸術的。
コリンズ役の人の演技も素晴らしい。立ち振る舞いや表情が上手く、コミカルさもあって好き。
実験的で仕掛けに富む表現が沢山あり、観てい
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白昼の幻想(1967年製作の映画)

4.0

サイケデリックで美しい映像と高揚感あふれる音楽を堪能できる。CGのなかった時代、幻想的な映像表現をなすための工夫が随所に感じられるのがよい。
ストーリーは教訓的でもなく特に革新性も感じない。当時はまだ
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Summer of 85(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

80年代、海辺の街、少年同士の一夏の恋、どストライクな作品でした…
冒頭のセリフ「これは僕の物語だ。あなたのじゃない」が胸に刺さった。オープニングでinbetween daysが流れた瞬間あ、この映画
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

素直に感動できる映画だった。(一部を除き)
アリーはどっちつかずな女性という印象で正直あまり感情移入できなかったが、振り回されながらも愛を貫くノアの姿には胸を打たれた。ひどい別れに返事の来ない手紙、再
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

5.0

2度目の鑑賞。やっぱり自分史上最強の鬱映画だな…言葉が見つからない。
独裁政権の恐ろしさ、その時代の救いようのない暗さ、悲惨さ、息が詰まるほどの苦しさがこれでもかというくらい伝わってくる…ただ現実世界
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

大切な人を突然失った悲しみがすごく伝わってきて、観ていて辛かった。主役の子の演技が上手すぎるから余計に…一方で、私の理解力不足でよくわからない点もままあった。タイトルは母のことなのかしら…?ニューヨー>>続きを読む

ザ・セル(2000年製作の映画)

4.8

これは…物凄い映画だったな。舞台美術、衣装、映像がもう…芸術作品。怖くてグロテスクでサイケデリック、それでいて唯一無二の美しさがある。記憶の奥に入り込むような映像だったな…ちょっと頭が痛い。本当に夢の>>続きを読む

セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

全く違う人生を送るために過去の姿に戻ってやり直すのではなく、現状を立て直すために奮闘するというのがよくある人生リセットものと違うところかな。あくまで父親の視点で子どもたちを第一に考えてる。自分優先では>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

4度目(?)の鑑賞。やっぱり素晴らしい…何度観ても感動して泣いてしまう。現実的とは言えないけど、映画として本当に一級品。映画の美学や醍醐味が詰まっている。脱獄に成功するシーンの込み上げてくる感動や、ラ>>続きを読む

トロイ(2004年製作の映画)

4.0

3時間近いのに全く飽きさせない。超一級の大スペクタクル!
神話ではなく人間ドラマにしているから、歴史が非常にリアルに感じられる。アキレスも一人の人間だったのだ…(実際には違うけど)という感慨。ヘクトル
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

クラシックからヒップホップまで、幅広いジャンルの音楽がシーンを彩っている。MVと言ってもいいくらい調和していた。
終盤のキッチンの場面は、これほどまでに愛を感じるラブシーンは見たことないというくらい溢
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

5.0

いやー……衝撃的。こんな映画が生まれるチェコってやばいなと思った。ひなぎくとか、シュヴァンクマイエル、イジー・トルンカ、カレル・ゼマン、ピーター・シスもそうだけど。本当にチェコって…興味深い。シュルレ>>続きを読む

ひなぎく(1966年製作の映画)

5.0

自由への渇望が噴出したアヴァンギャルド映画。実に攻撃的な「カワイイ」に圧倒される。この二人の少女は、どうしてこんなにも魅力に溢れているのだろうか。チェコ版「自由の女神」なんじゃないかな。しかし自由の女>>続きを読む

大都会/ビッグ・シティ(1963年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

息苦しくなるくらいリアルというか、現代の日本にも通じるものがある。女性が働く上でぶつかる壁だったり、失業の厳しい現実だったり。でも夫婦で手を取り合って前に進むラストはよかった。公開当時同じような状況の>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

5.0

4度目の鑑賞。やっぱりたまらなく良い…ひたすらに美しく、優しくて切ない、宝物のような映画。私の桃源郷。
エリオと一緒にオリヴァーに恋をして、ドキドキして、泣いて。感情が繊細に描かれているから物語の世界
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チャルラータ(1964年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

双眼鏡を効果的に用いるなど、機械的ではない考え抜かれたカメラワークが圧倒的に良い。色がないからといって退屈させず、白黒映画の可能性を感じさせてくれる。
終盤、風で扉が開くと同時にチャルラータが泣き出す
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.0

この時代の同性同士の恋愛のリアルなのかな…切なすぎる…静かで丁寧で余韻の残る映画だった。
特にイニスの言葉以外の部分(仕草や息遣い)での感情表現が素晴らしかった。主役2人はとにかく真摯に役に向き合って
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

4.0

父の言葉に号泣…あれは本当に名シーン。
ケイラに共感しすぎて気恥ずかしくも懐かしくもなった。そして勇気をもらえた。ケイラ役の子いいね。

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ママ・ココが思い出すシーンに泣いた。あと死者の国が美しくて楽しそうで、死を暗いイメージで描いていないのが素晴らしい。みんなに忘れられた時に本当の意味で死ぬ、というのもその通りだなと。

ホフマニアダ ホフマンの物語(2018年製作の映画)

5.0

ホフマン好きにはたまらない!!
原作そのままのセリフが多々あるし、いくつかの作品を巧みに組み合わせて全く新しい作品を創り上げており、原作をすごく読み込んだであろうことが伝わってきた。「作品の中で僕たち
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

思ったより現実的なロードームービー。離婚したかそれに近い経験のある人にはめちゃくちゃ刺さりそう。共感するのは難しかったけど、元妻を見つけるシーンとラストの夕陽は特に美しく印象的だった。あとギターが荒涼>>続きを読む

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

4.8

現代人の孤独と心の交流を繊細に描いた静かでドラマチックな作品。
現代社会に生きる上での孤独はインドでも日本でもそんなに変わらないことに驚いた。孤独だからこそ感じられる、心のつながりの温かさがじんわりと
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