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北香那さん素晴らしい。内野聖陽さん、柄本佑さんも、じつは難解な役を充分に解きほぐして存在を与えることに成功している。冒頭、西洋のキリスト教カルチャーに縛られない、多神教的な性=生の肯定が、日本カルチャ>>続きを読む
怪物をはるかに繊細さで凌駕する、子供の微妙な表情の変化をとらえるカメラの的確さ。
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夢のような作品であると同時に無惨な駄作でもある。
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死に取り憑かれた主人公と死神のような男(清水尋也)因縁の対決は、どれも素晴らしい
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保護的な洋服屋(野村萬斎)が死装束のように>>続きを読む
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不安定なアドレッサントの揺籃するセクシャリティの目覚めを寓話化したもの。ヴェデキント春の目覚めはじめ、暴力性として現れてくる思春期のセクシャリティ、大江健三郎初期、谷崎や三島もその芽生えの時期の残酷さ>>続きを読む
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日本人こそ得意そうな微妙な言葉の変化や表情の明暗を展開に結びつけていくうまさ。カット割の適切さ、あまり描写しすぎないことの度合いの良さ。心地よい監督の意地悪さがターに近く、怪物から遠い。
ハレルソン>>続きを読む
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チャゼルから学ぶ10の教訓
✳︎うまい役者に、下手な役者役をやらせるのは、いたたまれない
✳︎史実を無視するにはロジックが必要
✳︎脚本をまとめられないときは削るにしくはなし
✳︎スカトロは先出しする>>続きを読む
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かつて濃密な若さと死の香り、痛々しい存在の皮膚感覚、主人公ソフィの感覚そのものに一体化する過程。古いビデオテープの亡霊が、のっそり身を起こして、それでも優しい柔らかな弱い光線と共に、歌は嫌だけど、ダン>>続きを読む
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「砂の女」のように思考実験する映画、潜在的な人間関係と暴力を可視化する装置、非常に演劇的、音楽は、覚えにくい名前のターのアイスランド女性、バッハのごとく人間存在の地面を感じさせる。構図的すぎて裁判ドラ>>続きを読む
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映画自体が神秘主義のエピファニーを逆証明しようとしている。基本的には終末論を信じるのか、道具として使ってるのか、シャマランが目の前でなにかの顕われを見たのか、それに基づいて行動するほど信じているのか、>>続きを読む
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ひとつのセットで演劇的だなと思ったらもとが舞台作品だった。限定された窒息的な空間で内面のドラマを凝縮的に見せるのは、それほど簡単でなことではないだろう。台詞と表情で、取りこぼさないように進行させる技術>>続きを読む
母親像があいまいなため父親像も掴みにくい。俳優リンチは、素晴らしい。不和をいきる夫婦とその微妙な結びつき、ベルイマンが得意とする領域、映像的にも、演劇的な微妙な空気の作り方でも、むしろこんこんと湧き出>>続きを読む