イワシさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

イワシ

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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

2.5

どうせなら弟も殺せよ〜、逆恨みでいいから家族全員殺しとけよ〜、と思いながら眺めてた2回目の過去回想。『蟲たちの家』のラストに酷似する回想末尾。

V/H/S ファイナル・インパクト(2014年製作の映画)

3.4

ベンソン&ムーアヘッドのスケボー短編目当てに。ティファナ遠征前のPOVスケボー事故とかダラダラトークの方が良い感じ。投げた首が傾斜のせいで戻ってくるとこよかった。ナチョ・ビガロンドがいちばん面白かった>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.5

冒頭、固定画面の縦構図からいきなり画面を横切り壁に激突するサニー・スリッチ。暴動的にも見える集団逃走、ルーカス・ヘジッスとの部屋をぐるぐる回る兄弟喧嘩などスケボーの滑走よりも全力疾走が印象的。少年達の>>続きを読む

天使のはらわた 赤い眩暈(1988年製作の映画)

3.3

雨、廃墟、ネオンと石井隆印。ラブホテルで一夜を過ごした後、目覚めた竹中直人がベッドの隣が空いてるのを見て落ち込んでると、シャワールームのブラインドが開いて白い服に身を包んだ桂木麻也子が現れる場面が良か>>続きを読む

狙撃者(1971年製作の映画)

3.8

ロケーションがマジ最高。追手から逃げるときに車で走り抜ける洗濯物が干されてる路地とか、殺しの依頼をされる場面の建築途中のコンクリート打ちっぱなしのビルとか、鉱山の土砂を捨てるゴンドラが駆動してる海岸と>>続きを読む

狙撃者(1952年製作の映画)

4.0

再見。アーサー・フランツの追い出されっぷり。開始前に刑務所から追い出され、病院からも追い出され、マリー・ウィンザーの家からも追い出される。狙撃することはそこにじっといること。ラストの立て籠もりもアドル>>続きを読む

サンフランシスコ連続殺人鬼(1969年製作の映画)

3.5

拳銃に貼り付けたペンライトやヘッドライト等有り物の照明できちんと怖い場面になってる。海岸の場面も一瞬照らされたときにこの衣装が映るのが怖い。実録ものかと思いきや、ゾディアック・キラーの顔や内面がばんば>>続きを読む

サンゲリア2(1988年製作の映画)

3.0

ゾンビウイルス蔓延と共に何処からともなく白いスモークと緑の光線がフィリピンを覆う。カンフーアクション的なガソリンスタンドでの逃亡活劇、一日にして廃墟化するリゾートホテル、『空飛ぶ生首』よりも空飛ぶ生首>>続きを読む

ゾンビ3(1979年製作の映画)

3.7

手間暇かけたメイドの斬首死と死体処理に大感動。ゾンビが釘を投げ(!)磔になったところを大鎌がギロチンのようにゆっくりと持ち上がり、刃の重さを利用するように同じ緩慢さで首を切断、首無し死体は窓外に落とさ>>続きを読む

少女暴行事件 赤い靴(1983年製作の映画)

4.1

古河での深夜の暴走場面も良いけど(花火が最高)、個人的には井上麻衣と小泉ゆかの東京深夜徘徊シーンが素晴らしい。カウボーイ姿のギター弾き、朝の薄明に光るたばこ、毒々しく輝くネオン、歓楽街を歩く二人からカ>>続きを読む

裸の夜明け(1955年製作の映画)

4.1

老いた男と若い夫婦の三角関係、トリュフォー『突然炎のごとく』やフライシャー『ラスト・ラン/殺しの一匹狼』などにも似てるけど、アーサー・ケネディつながりでレイ『ラスティ・メン』を強く想起。落馬の勢いに差>>続きを読む

ヒトラーは死なない(1945年製作の映画)

3.6

ドン・シーゲルの短編ドキュメンタリー(アンクレジット)。アカデミー賞受賞作。降伏後のドイツに出現するだろう新たな独裁者への、そして国内に潜む扇動者への警告。冒頭のヒトラー排除/消失の映像と対比される新>>続きを読む

ベツレヘムの星(1945年製作の映画)

3.8

ドン・シーゲル初監督短編。アカデミー短編賞受賞作。モーテルを舞台にしたキリスト生誕物語の現代版アレンジであり、出産を機に冷淡だった宿泊客が善意を発揮して一気に行動に移る。ダイナー内のめまぐるしい動線の>>続きを読む

アクション・ジャクソン/大都会最前線(1987年製作の映画)

3.5

人が4回くらい燃えるし、宙を舞うタクシーは綺麗に一回転するし、窓から放り出されたヤク中が隣のビルの窓ガラスを突き破るし、カール・ウェザースはスポーツカーで悪党を轢殺するし(鈍い音が生々しい)、そのまま>>続きを読む

アパッチ砦・ブロンクス(1981年製作の映画)

4.0

飛び降りの阻止、ダニー・アイエロによる屋上から転落死させられた子ども、人質救出の為ロープに吊り下げられ窓から侵入、警察バッジを机に投げさらに床に落とす、ストップモーション=宙に浮いたまま。死んだレイチ>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.5

ロケットの凄惨な過去を回想で示しつつ、ガーディアンズにはあくまで手術時の映像のみ提示するのはクドさがあんまり無くて良い。ジェームズ・ガン最後のMCUだしやりたい物語を好きに語るのもいいかと思っていたら>>続きを読む

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

3.0

躁的な狂気キャラは散々見てきたがジェイソン・モモアが演じるとキュートさが加味されてかなり新鮮。あとスコット・イーストウッドが衒いなく親父そっくりの喋り方してたのもめちゃくちゃ良かった。イーストウッドで>>続きを読む

独裁者たちのとき(2022年製作の映画)

3.4

天国の扉が開き向こう側へ迎え入れられることが判った瞬間のチャーチルのクロースアップの凄さ。あんな表情をアーカイブ映像から見つけ出せるものなのか。しかしチャーチルはまだしも、スターリンまでもが扉の向こう>>続きを読む

ヘビーウェイト/サマー・キャンプ奪還作戦(1994年製作の映画)

3.4

ダイエット・キャンプなのにデリバリーを頼みまくりアルコールで理性を溶かしたのかってくらい狂乱の一夜を過ごすシーンが好き。食い意地張ったでぶばかりなのに食い物を粗末にしてて最高。『学校の怪談2』の食い物>>続きを読む

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

3.6

アテナの小宇宙を浴びて全身の聖衣が徐々に崩壊していってもなお前進を止めない新田真剣佑の、兜が剥げ落ちたときに露わになるその眼差しに感動。クローゼットと聖衣が重なり、自罰感情の幽閉から解放された二人が三>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.0

カート・ラッセルなのに『スターマン』。MCUでギリ可能な処刑表現がマイケル・ルーカーの最期の伏線になってるのは上手い。花火と祝砲と音楽による祝祭的な葬儀シーンは良かったが、参列者の顔を映し過ぎ。親指ギ>>続きを読む

トリとロキタ(2022年製作の映画)

3.7

ジョエリー・ムブンドゥが歩道で衝動的に額をぶつける場面が良い。バンバンと2度大きな音が響き渡るが、アクションそのものは隠れて見えず、パブロ・シルズの反応と音響による演出が場面を忘れ難くする。2度響く大>>続きを読む

永遠に続く嵐の年(2021年製作の映画)

3.5

順当にパナヒ、ロウリー、アピチャッポンが面白い。次点がソトマイヨール。基本的にステイホーム映画で屋内、敷地内、ズーム画面が続くがロウリーのみロードムービー的な自動車での旅を描く。走行する車内からハイウ>>続きを読む

ビヨンド・ザ・ロウ(2017年製作の映画)

3.5

まさにザラー的という殺戮で幕を開け、終盤の自動車に挟まれて圧死する様子もロングで極めて簡潔に捉えられている。オリヴィエ・グルメが黒幕の下半身を潰して車でその場を去り部下達が銃を撃ちながら追跡した跡に残>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.8

都落ちから再起を図るサイモン・レックスの自己中心的で無反省な行動の数々もどこか自己保身的なので破天荒にはなりきらない塩梅。修羅場の口論も居合わせた取立人たちのうんざりした態度に笑う。樹下で午睡を貪るシ>>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

4.0

再見。横移動は相変わらずどれも最高だけど(とくにジャン=ピエール・レオのところ)、ブランディーヌ・ジョンソンのスカートに火をつける瞬間のアクションつなぎが凄すぎた。

カラビニエ(1963年製作の映画)

4.1

記録映像の戦闘機の攻撃に晒されるマリノ・マッセとアルベール・ジュロス。B級映画的経済性だが、ゴダール史上最大火薬量(多分)と相俟って普通に面白い。しかし最大の魅力は逃げ出した捕虜を突発的に射殺する瞬間>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

4.3

めちゃくちゃ凄いのでどうすりゃいいのか分かんなかったけど、今日2回目を観て今年のベストにすることに決めた。

鉄屑を掴むクレーン視点のカメラ、崩れる棚、倒れる木、夜の森を貫く幾筋もの緑のレーザー、赤く
>>続きを読む

野獣死すべし(1969年製作の映画)

3.8

赤ペンでの執筆行為はカラックス『ポーラX』にも登場してて、この2作だけが特別なのかそれともフランスの小説家は赤ペンで小説を書くものなのかどっちなんだ。

ストリーマーズ/若き兵士たちの物語(1983年製作の映画)

2.5

演劇のドキュメンタリーみたい。映画にならないように抑圧している感じ。台詞をしゃべる人物からカメラが離れ、論じられている問題と無関係の行動をしている別の人物にカメラが寄って行ったりするけど、世界の別の層>>続きを読む

テキサスSWAT(1983年製作の映画)

3.5

デヴィッド・キャラダインのニヤついた顔がブルドーザーとの緩慢な正面衝突で驚愕の表情に変わり、銃器を向け合ったかと思うとこんなものはいらんとばかりに投げ捨て、余裕の微笑を見せ、顎をくいっと動かし、真剣勝>>続きを読む

ピーター・パン(1924年製作の映画)

4.3

空飛ぶ子ども達を両親が目撃し出奔を嘆く場面があり、それが帰郷の主題を際立たせる。「ホーム・スイート・ホーム」を弾きながらいなくなった我が子を想って泣くエスター・ラルストンとドア越しにそれを聴くベティ・>>続きを読む

ピーター・パン(1953年製作の映画)

3.5

再見。髭剃りギャグが好き。頭を切り落としたかとスミーが勘違いしてひと騒動した後、椅子の背凭れがギロチンの首枷のようにフック船長の首に乗っかっり、スミーは失くした頭かと思い拾い上げようとする。切断ではな>>続きを読む

ピーター・パン&ウェンディ(2023年製作の映画)

3.7

浮遊する船、武器の放棄、かつての親友とその墜落といった細部に『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』を想起しつつ、結局は浮遊し飛行を続けるしかないアレクサンダー・モロニー。I'm a just>>続きを読む

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.6

再見。ウィル・オールダムが湯に浸かるダニエル・ロンドンの背後に移動し、おもむろに肩(首のようにも見える)に手を置く。ゆっくりと凝りをほぐすように肩を揉み、ロンドンの結婚指輪をした左手が静かに湯の中に沈>>続きを読む