彼らは彼らの中から来る、言葉にできない何らかの感情に突き動かされて行動する。そして、後からそれに何らかの引っかかりを感じ、その感情とその引っかかりを理解するために足掻く。
人との関係なんてそうあるべ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
GIFTの感想を残しておきたくて、このスペースをいただく。
石橋英子の依頼から始まったこの企画は、映像素材を同じくする「悪は存在しない」と「GIFT」の2つの作品を生みだした。「GIFT」は石橋英>>続きを読む
固定されかけていた価値観を崩してくれるような映画だった。口が裂けてもよいとは言えない経験を、分からないことを知るきっかけと捉える見方を教えてくれた。
ただ、そう捉えられなくても、各自の価値観の中でよ>>続きを読む
朝起きて、たまに二度寝しちゃって、歯を磨く時間もなく急いで仕事に取り掛かり、お昼休みに換気して伸びをする。
そんな生活を愛せそうだな思ったし、一方でもう少し規則正しく生活することで、ささやかな喜びを>>続きを読む
パラレルワールドの話と理解してから観ればよかった。
市子と母親の会話があまりにも現実だった。当たり前にあるものがなくて、さらにどうしようもない不幸がある。私には想像もつかないような状況を、それでも現実なんだと感じさせてくれる、凄まじい映画だった。
た>>続きを読む
短い時間に面白さが詰まっている映画だった。が、少し物足りなさも感じてしまう。常に先を読みながら鑑賞してしまう、自分の悪い癖のせいかも。
私は今対象をみている見方に、真実と同じ像を結ぶ見方なのだろうかと疑いながらも、常に依拠する。それは必ず間違っているとも言えるし、その対象自身でさえ真実が何かわかっていないとも言える。
そもそも次元が>>続きを読む
パッチワークのパタンを模索しているようにみえた。18分間のたわいのない喋りでさえ、内面が見えやすい人と見えにくい人がいる、この違いは何なのだろう?
私は今まで「ほつれる」という言葉が指すものと、それへの対処について、なんとなくでしか理解していなかった、ということに気付かされた。
この映画は、アンバランスに成立した状況へ、1つの「ほつれ」のきっか>>続きを読む
李監督の俳優と映画の関係性についての言葉が印象的だった。一方で、もう一歩踏み込んで知りたいなという気持ちも感じた。
魅せ方がどんどん変わってる。同じシリーズで監督が違うという映画のクオリティコントロール法は気になる。
アンバランスさがこれほど美しく、魅力的であることを初めて知ったかもしれない。
直接的すぎるメタファーが逆に思考を深めるきっかけになっている、みたいな映画だった。
自身を消費するくらいなら炎上してやる。
Part 2まで感想は保留。
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大衆に向けた商業映画というよりは、アートとしての側面を多分に持った映画だったように思う。
そのため、この映画をどのようにみたかとそこから何を感じたかをセットにすることで、ようやく感想が感想としての意>>続きを読む
正義と悪で区別する一主観的対立や、正義の反対はまた異なる正義という主観対立から抜け出たところにある映画だと思った。
各視点に立つと、彼らはやや引っかかりはあるものの概ね善い人で、それを異なる主観から>>続きを読む
観た後しばらくぼーっと歩く時間が必要だった。
この映画の感想を言語化してしまうのはなぜかもったいない気がした。この映画を観て感じたことを反芻したいと思った時は、またこの映画を観るようにしようと思う。
このレビューはネタバレを含みます
漫画を読んでいたからか、大のシリアスさと魅力を十分に分かった上で観たこの映画は、玉田と雪祈の成長を描く別視点に比重を置いて楽しむことができた。
ジャズ自体に詳しくはないが、演奏シーンは圧巻としか言い>>続きを読む
不思議と心地よい寂しさが漂う映画だった。
ちひろさんを見ていると、他人と対峙した時、その人の過去を聞く以外にその人を知る術を持っていない自分への情けなさを感じた。
お墓にいる有村架純の絵はとても心>>続きを読む
公共的立ち位置に近づくほど、全体最適を踏まえた施策の執行が求められる。しかしながら、ここでの落とし穴は全体最適の「最適」の基準となる評価軸が、施策の対象者が求めている軸と異なることだろう。
普遍的な>>続きを読む
恥ずかしながら今まで観たことがなかった名作。物語の中心から離れたところに見え隠れする設定の詳細さからか、展開へのワクワク感が堪らなかった。
加えて色づかいや音も独特で、記憶に残る映画だった。
テーマとなる思想自体は主人公感と環境への反応のみの自己だが、終わり方のバランス感が好きだった。
よくある悪役も救われてハッピーエンド、悪役はとことん失墜するバッド?エンド、の2つどちらにも、どこか腑>>続きを読む
私は都市に関する研究者だが、私が研究という活動に携わってからずっと、日本で研究を続けることに暗雲立ち込める時代が続いている。
銭湯や映画館もそうで、人の1日の活動時間の割り当て先から、こぼれ落ちる場>>続きを読む
日常と違和感のバランスがとても心地よかった。
人は必ずしも一貫した軸を自分の中に持っているわけでもないし、それは軸を通す向きが自分に向いた時よく揺らぐのだろう。
だからこそ当事者同士の会話にこそ本質>>続きを読む
所作の綺麗さみたいな観点は薄れてしまった気がする。その分謎の深さは上がっていたかな?
極端に曖昧さを大切にする描き方、曖昧さの中で忘れられる経過時間、曖昧が故に形容し難い美しさを持つ男女の関係、全てが私の好きな空気を創り出していた。
完全な悪がいないのに不幸が誰かに集中する。そしてそれが伝播する。
だから公共の考え方が大切だし、それを無下にする人が増えてきているようで怖い。
ガリレオの良さは、科学技術に主眼を置いたトリックというより、背景にある人間の心情とトリックとの絶妙なバランス感にあると思う。
映画だけに着目しても、湯川先生の関心事がトリック単体から背景を含めた全体>>続きを読む
法制度に関する思考実験的な映画。
社会側の応答部分まで具体に描かれているので、PLAN75の資格が年齢のみを基準にすべきなのか?広報という概念を導入していい事業なのか?等考えるべき観点が頭の中で明確>>続きを読む
エンドロールで各登場人物の行動を振り返り、少なくともわかると思った。
だからこそなのかもしれないが、おそらくこの映画で取り扱いたかった主題に対して、何か新しい感覚を取り入れられたかというと否かもしれ>>続きを読む