これもハードボイルドに含まれるのだろうか。
あるいは、ハードボイルドそのものなのだろうか。
これも公開当時に劇場で観た。
まだ中学生だったから、印象に残っているのは過激なシーンばかりだ。
大人になって、ようやく「ドラゴン・タトゥー」のような見かけに惑わされずにリスベットを理解できるようになっ>>続きを読む
なんか、そんなわけないのだけれど、Apple製品で撮った色味ってあるよなあ。
全てのカットが色彩鮮やかで洗練されている。
テンポが良いとは決して言えないけれど、そこが逆にリアルで終始うっすら気味悪か>>続きを読む
美大の知り合いがもれなくティム・バートンを信奉していたのだが、その理由がよく分かる。センスがいい。
この世に幸せなんか無いんだ。有るのはバッドエンドの準備だけ。
それでも、マチルダがレオンに出会えたことは、幸運と呼ぶべきなんだろうな。
はじめは吉本ばななや江國香織みたいな作風だなと、だからこんなに怒りの感情を掻き立てられるとは思わなかった。
力がある、という褒め言葉を私はときどき使うのだが、この作品はまさにそれだ。闘志をくれる。
も>>続きを読む
Probably tried this before.
Probably burned truckloads of your stuff.
Can’t remember to forget you>>続きを読む
リバー・フェニックスという人がたしかに存在していて、容姿・実力ともに評価されていた。
幼少期の辛い経験から、傷を抱えたような繊細な演技がとりわけ上手かった。
脚本にも意見できるほど、役の理解にも秀でて>>続きを読む
こんなにテンポのいい「アクションのためのアクション映画」みたいなのを久々に観た。昔はこういうの多かった気もするのだが。
ガイ・リッチーの、局地戦の組み合わせから全体像を知らせる、といった撮り方が好きだ>>続きを読む
村上春樹がスティーブン・キングを評して、こう綴ったことがある。
「絶望という〈救いの不在〉をとおしてしか愛を語ることができない」
それをもっとも実感したのが今回だった。
高校生のとき、英語の勉強を兼ねて五周くらいした。
本当にどうでもいいが”goddam”の綴りを覚えたのはこのときだ。
なぜこんな話をするかというと、その当時は「マーク・ザッカーバーグ酷い!」とたしか>>続きを読む
“There is one more thing. It’s been emotional.”
痺れるねえ。まっすぐハードボイルド。
美学がある監督って良いよなあ。
この人と映画が出会った幸運に感謝したい。そう思わせる監督はたくさんいる。
スピルバーグ、タランティーノ、デヴィッド・フィンチャー、ディミアン・チャゼル……
他にも思いついた名前があるだろう。すべて正解>>続きを読む
ジョーカーに全てが集約されていた前作とちがって、こちらは各々のキャラ立ちが目立つ。ノーランらしいといえばらしい。
新キャラのアン・ハサウェイやジョセフ・ゴードン=レヴィットもさることながら、ゲイリー>>続きを読む
どの世界にも真ん中がある、とわたしはおもう。
京都の街、アンディ・ウォーホルの“Liz”、井上康生。うまく説明できないけど、それぞれの世界の真ん中にいるとおもった。
『ダークナイト』はヒーローものの>>続きを読む
『ディパーテッド』で得た教訓。
「スコセッシはデカプリオをとことん可哀想な目に遭わせる」
これがまた証明されてしまった。
たしかに弱っているデカプリオは最高なんだけど、たまには幸せにしてやってほしい。
サイコパスもので良いと思ったことほとんど無いな。それがよく喋るサイコパスなら尚更。
どうすれば人間不信になるのか、という問いにたいする模範解答がこれだ。
実話ってのがまた良い。
クリストファー・ノーランの色調というものがある。白・黒・ライトブルーか、暖かみのないセピア色。同系色でまとめて、強弱は色よりも光で付ける。
透徹している、整っている、距離を感じる、そんな表現が似合うだ>>続きを読む
(初回感想)
ノーラン監督の大作。名作というより大作。テーマは良いのだが、冗長すぎてぼやけている。さぁ感動しろ!という演出は仕方ないにしても、それに至るまでが強引すぎる。キャラクターが監督の手の上で転>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
中学生時分に劇場で観た。
シュレッダーの切れ端を繋げる子供と、離陸する飛行機の後ろ姿を鮮明に覚えている。それから、手に汗握る緊張感。
私は思うのだけれど、完遂することが大事だな。
自分のやっているこ>>続きを読む
中学のとき、つまり公開当時、家族で観た。あのころはそうやって頻繁に映画館へ足を運んでいたが、いちばん印象に残っているのは本作だという気がする。
あのころ家族で観た映画、に思いを馳せるとき、きまって『イ>>続きを読む
現実世界で避けていることの全てが詰まっていて笑えた。
皆ちょっとずつ間違ってるんだよなー
エンディングの曲は良い。
『フォードvsフェラーリ』をむかし観て、それ以来クルマ映画が好きである。クルマ愛がビンビンに伝わってくるからだ。
なにかを好きだという姿勢が私はやたらと好きで、この映画でも以下の台詞ですこし泣いた。>>続きを読む
この映画を演る前のマーゴット・ロビーを知っていてよかった。
なにせ”The Wolf of Wall Street”で初めて彼女を観た人は皆、ほんとうに一人の例外もなく、彼女のことを人形みたいだと思っ>>続きを読む
主演の演技力が只事ではない。綺麗だ。
中国らしい美的感覚が見飽きないし、ところどころで中国的な倫理観に裏切られるのも面白い。
たぶん粗はいっぱいあるんだけど、でも、やっぱり魂が籠ってる映画って良いよなあ。
けっきょく映画の質を決めるのはそこだって気がするし、逆に言えば、そこを基準に評価する鑑賞者で在りたい。
この映画のとり>>続きを読む
これを観ながらどういう気持ちになればいいのかわからない。
まあ、でも、分かりやすさというのは一種の美徳なのかもしれないな。
金をかけた『不思議惑星キン・ザ・ザ』といったふうで、どうやら私はこの手の映画が好きらしい。
(原義の意味で)シュールな色合いも良いし、意味が分からなそうに見えて分かりそうな感じも良い。とはいえ私には分>>続きを読む
金ローを一緒に観ていた母が呟いた。
「宮崎駿ってずっと同じこと言ってるよね」
本人が一番そう思っていることだろう。同じことを何度も言わせるなと。
彼の映画がどれだけ売れ、どれだけ評価されても、彼の言>>続きを読む
ひとは状況によって善人にも悪人もなる。この事実には救われるものがある。
私は沢山のひとを傷つけてきたけれど、それでも誰かの羊飼いになれるだろうか。
それにしても、劇場が満員で驚いた。
全編つうじて溢れでる切なさ、これがすべての欠点を補って余りある。その質感にデミ・ムーアが多大な貢献を果たしていることはまちがいない。
このレビューはネタバレを含みます
ラスト、ジャンゴがダイナマイトで全てを爆破したとき、奥さんとまったく同じリアクションをしてしまった。
タランティーノの更地芸は気持ちがいい。
サブテーマの人種差別問題も、変に誇張されていない分、かえ>>続きを読む