和桜さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

和桜

和桜

映画(1502)
ドラマ(0)
アニメ(0)

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.0

「スリープオーバー」の日本語訳が「お泊まり会」ってなんか可愛い。枕投げとか始めるのかなぁと思ったらそんな雰囲気は全然なかった。辛い。
多分色んな感情が描かれているんだけど、どの感情にも勝って辛さみたい
>>続きを読む

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

3.9

「本当のことは歌のなかにある」
『マインドゲーム』で衝撃を受けてファンになり、原作が大好きで心から楽しみにしていた『夜は短し歩けよ乙女』によって、この監督の作品は合う合わないの感じ方が極端に出てしまう
>>続きを読む

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

3.9

映画館で体験すべき圧倒的な音と映像。
劇場に響き渡るゴジラ達の咆哮や地響き、体中のあらゆる音がド迫力で鳥肌が立つ。一番にあげたいのは音だけど、もちろん映像も画面が追いつかないくらい凄かった。それぞれを
>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.8

音楽のある青春映画はやっぱり良い。
兄弟喧嘩も切ない恋愛も大人達との対立も全て詰まってる。お兄ちゃんの魅力があふれ出てる。
終盤からのあの展開がもう好きすぎて、終わった後に巻き戻してまた観てしまった。

さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.2

「僕はあの一月の出来事を一生忘れない」
1944年ナチス・ドイツ占領下のフランスで少年時代を過ごしたルイ・マル監督の自伝映画。
史実としての戦争映画を見る際、観る側としての自分たちは不条理な現実を見せ
>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.7

是枝監督は問題に対しての答えを持った上でそれを提示するのではなく、分からないままに描いて問いかける作風なのが良い。そんな日本人監督が海外で認められてるのがまた嬉しい。
この作品に関してはそのやり方は少
>>続きを読む

BIUTIFUL ビューティフル(2010年製作の映画)

3.4

アレハンドロ・ゴンサレ監督。
様々な問題を詰め込んでいて148分という時間でも足りないくらい。病気、貧困、薬物、移民、霊能、宗教、全てが死に収束されていくよう。どんな力をもっていても、死と関わり続けて
>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.0

「人の断固たる決意は神をも味方につける」
正直一作目より面白くなるとは思わなかった。熱い台詞のオンパレード。心情を伝える歌と踊りが美しすぎる。
書きたいことはたくさんあって、ずっと温めていたんだけどシ
>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

3.7

前夜祭上映にて鑑賞。
この日をずっと待ってた身としては舞台挨拶の監督の言葉が心に沁みる。舞台挨拶は久しぶりで凄く面白かったんだけど、後半は映画と全く関係ない話が始まって軽く驚いた。

本編は2クールで
>>続きを読む

サイン(2002年製作の映画)

3.8

シャマランにハマったきっかけは間違いなく『シックスセンス』と『アンブレイカブル』だけど、この先もついて行こうと決心する決定打となったのは次に公開されたこの作品。

どうしようもない危機的状況の中で、父
>>続きを読む

神のゆらぎ(2014年製作の映画)

3.9

グザヴィア・ドランが出演を熱望したという群像劇。エホバの証人を信仰する男女を始め、不倫、アルコール、ギャンブル、ドラッグといった様々な背景を持つ人物達が絡み合っていく。神の存在を問う上で、時間を前後さ>>続きを読む

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

パク・チャヌク監督ということで映画としてはもの凄く引き込まれた。毎回興味のあるテーマでありながら、この監督が描くものとの相性はそこまで良くない。だけどそれを最後まで魅せられるのが誰かの描く物語の面白さ>>続きを読む

灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.1

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によるレバノン内戦を背景に持つ戯曲の映画化。
死んだはずの父、存在すら知らなかった兄を探せという母親からの遺言。二人を調べる中で明らかとなる母親の壮絶な人生とその謎。冒頭から
>>続きを読む

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

3.3

ヒトラーの秘書からの証言によって組み立てられた映画。
悪魔のような独裁者も普通の人間としての側面を持っていることは言論の場でまず認められるようになった。もちろんそこに至るまでには様々な論争があり、議論
>>続きを読む

ジャケット(2005年製作の映画)

3.9

頭を負傷して精神病院へと送られた帰還兵。そこでの荒療治で意識を失うたびに未来へタイムリープする。
ホラー調なパッケージとは裏腹に、少し教訓めいて優しくなれるヒューマンドラマ。タイムパラドクス系としては
>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.5

白石監督は本当に役者を撮るのが上手い。話自体に引き込まれたのはもちろんなんだけど、それ以上にこの映像に引き込まれてた気がする。実話であっても一人の人間の人生を垣間見るのは映画や小説の醍醐味。

名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

3.9

出てきたポケモンごとに感想を言いたいくらい最高だった!あそこにあのポケモンいたよね!?と思わず喋りたくなる。映画館でここまで喋りたくなった映画は始めてかも。もうかわいい。コダック可愛すぎかよ…

野生
>>続きを読む

ゴールド/金塊の行方(2016年製作の映画)

4.0

「金を求めて友を得たわけか」
倒産寸前の会社を背負う採掘家ケニー・ウェルスが巨大鉱脈を発見し、一躍時の人となるまでのサクセスストーリー。そしてそこからの転落理由を追いかける話でもある。

全身全霊の全
>>続きを読む

髪結いの亭主(1990年製作の映画)

3.4

映画や小説において、床屋さんは様々な人間が集まる場として描かれるので面白い。本作もそんな人物達がやってくるわけで、主人公の夫婦がまた個性的で魅力的。
ルコント監督ということで、今回も中年の淡い夢や幸せ
>>続きを読む

バンデットQ(1981年製作の映画)

3.6

時空を越えて様々な時代を冒険する子供の姿を描いたテリー・ギリアム監督作。日本での劇場公開の際、分かりにくいという理由やハッピーエンドに見せたいという配給会社の都合からラストや細部をカットして公開された>>続きを読む

ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

3.6

かなり期待している脚本家兼監督オリオル・パウロの初監督作。最初に『インビジブル・ゲスト』を見て惚れ込んでしまったため、根っこの部分が通じてる本作は驚きが弱まった。だけど伏線の配置と回収、その見せ方とい>>続きを読む

きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.0

1960年代デンマークの児童養護施設で「しつけ」と称して行われ続けた虐待と労働の記録を基にした実話。
過酷な環境の中でも希望を捨てない兄弟の姿は『夜と霧』や『ライフイズビューティフル』等の書籍や映画を
>>続きを読む

イギリスから来た男(1999年製作の映画)

2.9

娘が死んだ理由を調べるためイギリスからアメリカへやってきた男。
監督の美意識やかっこよさを凝縮したような映画。それだけに合わないとなかなかにキツイかも。

π(1997年製作の映画)

3.8

ある考えに囚われた人間の狂気を描いたダーレン・アロノフスキー監督の長編デビュー作。ざらついた白黒映像に凄まじく短いカットの連続、不安定なカメラワークと鳴り響くテクノBGMに目と頭が痛くなる。

何かに
>>続きを読む

アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ここまでずっと追い続けて、何度も見直してきただけに鑑賞後は放心状態。初日の深夜に見終わってそこから寝れなくなった。
せっかくネタバレを隠す機能があるので、ネタバレ全開で取り留めなく書いていくので観てな
>>続きを読む

シャザム!(2019年製作の映画)

4.3

予想以上に面白い!もう最高!
単体DC映画としては一番好きな作品になったし、MCU含めてもかなり上に入る。
子供向けのコメディ映画という前触れで余り期待してなかったのに、実際見てみるとかなり違う。もち
>>続きを読む

告白小説、その結末(2017年製作の映画)

3.5

ロマン・ポランスキー監督作。
確かに恐いんだけど、原作小説を忠実に再現したせいか少し弱い気もする。
一番の見所はなんと言ってもエヴァ・グリーン。彼女がいないとこの映画が成り立たないと思わせるほど、あま
>>続きを読む

父を探して(2013年製作の映画)

4.2

アカデミー賞の長編アニメーション部門にもノミネートされた、ブラジルのアニメーション映画。
色鉛筆やクレヨン、切り絵や油絵の具を使った鮮やかな映像。台詞はないが映像の中に情報が凝縮されていて、言葉で訴え
>>続きを読む

つぐない(2007年製作の映画)

4.0

少女に芽生えた嫉妬と嘘が、二人の男女の人生を狂わせる。引き離された二人の運命と、その罪の重さに気いた少女の償い。原作はイアン・マキューアンの『贖罪』。
戦争という不可逆な力が加わり、子供の嘘が取り返し
>>続きを読む

ダークマン(1990年製作の映画)

3.4

サムライミ監督によるダークヒーロー映画。この後に撮られる「スパイダーマン」を思わせる演出などもてんこ盛り。
若い頃のリーアム・ニーソンが見れるのもまた良い。

実はこの映画の段階ではまだヒーローではな
>>続きを読む

恋する惑星(1994年製作の映画)

3.0

音楽と色彩が最高。
アジア映画の食事シーンが大好きなので、その点でも大満足。
ただ恋愛映画は人の好みが最も現れやすくて、下手したらその人の地雷を踏むことにすらなり得るジャンル。そういう意味で、この作品
>>続きを読む

プライマー(2004年製作の映画)

3.7

映画史に残る「タイムトラベル」映画、なんて肩書きでも選ばれることがある本作品。
初見では途中で振り落とされてわけわかめになると思う。解説を読んでみても、本当にこの人は理解できているんだろうかと思ってし
>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

信念を持った女性が利権まみれの男社会に切り込んでいく姿はやっぱり痛快。テンポのよい会話劇と展開で目が離せない。いつもはあまり触れられず、影で暗躍しているイメージのあるロビイストにスポットライトが当たっ>>続きを読む

アルジェの戦い(1966年製作の映画)

4.2

フランスの植民地支配下にあったアルジェリアの様子や、人民解放軍による独立戦争をドキュメンタリータッチで描く。
公開当時は強烈な反植民地映画として評価されたが、文脈は違えどテロが身近となった現代から見る
>>続きを読む

フライト・ゲーム(2014年製作の映画)

3.6

ジャウム・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンの鉄板コンビ。ここまで安定して面白いエンタメ作品をだす監督×俳優コンビは貴重。もうシリーズとして見ても良いと思うし、むしろシリーズ化して欲しい。
今回の
>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

4.0

90歳にして人生の終わりについて考え始めた男の話。ユーモラスな会話劇に時折忍び寄る死の恐怖。素直になれないせいか、言葉よりも歌に彼の心情が込められているのがまた染みる。
主演ハリー・ディーン・スタント
>>続きを読む