しんさんの映画レビュー・感想・評価

しん

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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.3

前四作で"神話的に"映画を作ってきたジョージ・ミラーが正に神話としてフュリオサを描いている感じ。そもそもマックスやフュリオサの物語は誰かが語り継いだ物語で、事実を前提として描いていない、というのが僕の>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

2.5

「人生は儚い」と言われましても…
だからスリルを味わおうぜ!という登場人物の思考にしか回帰せず結局全員死ぬので、この映画は無意味です。

マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

3.4

旧マッドマックスシリーズの中で一番好き。世間で酷評されている程悪くないと思うんだが…勿論、どこからか香るスピルバーグ感は拭えないが、新しいことをやろうという愚直さや、アイディアの多さには毎度感動するも>>続きを読む

Mr.タスク(2014年製作の映画)

3.2

思ったより"ちゃんと映画を作ろう"という気概が見えて良かった笑

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.2

初めて観た時は世界観や設定に心奪われただけだったが、改めて観ると"計算され尽くした狂い"に心酔できた。
深夜2時から観始めたが、一瞬たりとも眠くならない。最初から最後まで興奮出来る最高の映画体験。フュ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.2

素晴らしい。ラストシーンのタルコフスキー的な画が個人的には大好きだった。

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

1.5

エクソシストの大ファンからすると、あまりにも前作の良さを引き継いでおらず驚きました。
死霊館シリーズのジェームズ・ワンの功罪というか、ホラー×家族=感動(ヒット)という構図、延いては成功例が生み出した
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

この作品本当に視覚効果で賞取ってるんですか?背景が全体的につやつやとしていて、照明の不自然さのせいでセット撮影なのが気持ち悪いくらい分かります。敢えてやってない感じが尚更ダサいと思ってしまいました。>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.9

端的に言うと、"草太がイケメンでなければ始まらなかった物語"です。
この違和感は作品の終わりまで引きずられ、草太の代わりに自分が人柱になろうとするすずめの勇気ある行動に違和感が残ります。ラブストーリー
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まず感じたのは、非常に芸術性に富んだ作品だという事です。冒頭、プロローグの辺りで『この映画、期待出来るぞ』という気持ちにさせてくれましたね。ジャンプスケアはあまりなく、じわじわと気持ちの悪い演出が目立>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

クリストファー・ノーラン作品について、これまでの彼の作品は画面のダイナミズムや映画としてのトリックを意識し過ぎていて人間の心理描写を蔑ろにしてきた傾向があると思っていてあまり好きではなかったが今作は全>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.3

パワー系エクソシズム映画。
個人的にはこの潮流の逆を行って欲しい。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

part.1の陰鬱な雰囲気の方がドゥニさんぽくて好きだけど、それでも一生観れる。
もっと若い頃に観ていたら心酔していたと思う。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.0

懲役2時間。
坂元裕二がどうとか語る前に映画として観れたもんじゃない。坂元裕二も終わってる。映画に関わるな、脚本をそのまま小説にしろ。
みんな、消費者として舐められていることに気付いてくれ。
あと、B
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

【もしもヨルゴス・ランティモスがフランケンシュタイン×星の王子さまをフェミニズムの文脈で作ったら】

ヨルゴス・ランティモス作品が大好きなのですが、今作非常に観易かったですね。且つ物語のテーマは普遍的
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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.5

100年近く前の映画ですが、様々な所に工夫があっていいですね。
事情は分からないのですが、明らかに不自然にカットされている場面が多数あるような気がしました。当時は相当センシティブな内容だったと思うので
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.9

『哀れなる者たち』に向けてヨルゴス・ランティモス作品の最後の作品を鑑賞しました。この監督、デビュー作からちゃんとやりたい事が一貫していて本当に好感が持てます。ロバート・エガース、アリ・アスターに並び現>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7

この映画、結局何についての映画なんだろうという事を考えると、私は"メンタルヘルスと会話をする事の重要性"についての映画かなと感じました。

主人公のミアは開幕から明確に人との距離感がおかしいです。"う
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.0

今作のラストで様々な苦難を通して僕達が知っているマリオになるという展開はMCU版『スパイダーマンNWH』っぽさを感じました。
ただ、物語は物凄く単純明快で批評家はあまり好きではなさそう。鑑賞後、悪い意
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.7

なんというか、非常に惜しい映画だなという感想です。
SFのアイディアやVFX(このクオリティで低予算というのはかなり驚きです)は文句の付けようもないのですが、映画としてのカタルシスはどう考えても同監督
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.6

Netflix制作の『もう終わりにしよう。』がかなり好きだったので同じ原作者ということで鑑賞しました。
2065年のSF設定を敢えてクローズドに描くというのは想像力が掻き立てられて良かったですね。
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.6

この圧倒的スペクタクルをさも平然と見せてくる感じ、非常にリドリー・スコットらしくて良かったです。巨匠の余裕とでも言いましょうか。
ただ、それらも相まって作品はダイジェスト的なテンポの良さ。悪い意味でサ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.3

一つ一つのミスリードがかなり丁寧に、クエスト的に描かれるので「まあそうなるよね」と斜に構えた見方をしてしまい少ししんどかったです。
ただ低予算のミステリー、ホラー映画の新しい作り方としてこの先面白い作
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.3

よく出来た映画だなと思いました。
これといって悪いところは思い浮かばないのですが、中盤主人公の役割について言及される場面がありましたが、あの辺りをもう少し深掘るとドラマ性が増すのになとだけ思いました。
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.5

完全に今年公開の『TAR』の真裏にある映画のように思いました。
バーンスタインもTARもやってることは殆ど同じですよね。ある程度立場の下の人間に対する不貞行為をキャンセルカルチャーを交えて描いたのが『
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.0

こんな悪ふざけみたいな映画をよく作ったなと感心した気持ちと共に、カルトについての映画としてもう少し面白いことをやって欲しかったなと思ってしまいましたね。

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

2.7

スプラッター大喜利映画として観れば悪くないですし、面白いアイディアも沢山あったのですが、その下敷きにあるプロットだったり設定があまりにも稚拙に感じました。
"大脳の機能により抑制されていた殺人衝動や性
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震える舌(1980年製作の映画)

3.3

日本版『エクソシスト』だと聞いて鑑賞しましたが勿論全然違いましたね。笑
外的要因によって狂っていく子どもと、それに翻弄される家族という意味では似通っていますが、『エクソシスト』の方が断然奥深さと情緒が
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

「星に願いを」から捻り出したアイディア先行の映画だったと思います。
脚本のドラマ性がかなり軽薄だったことと、キャラクターを血の通った人間その人として描こうとしていない感じ、本当にディズニースタジオの作
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

2.4

テンポの良いギャグ映画といったところでしょうか。
何故ブラックコメディと言い切れないかというと、センシティブなテーマで笑いを狙っておきながら、それに相応しいオチがないからですね。
友達(非菜食主義の)
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.0

やたら良い監督だなと思ったら『Mr.robot』の監督だったのですね。納得です。ダーレン・アロノフスキーの神話性、M・ナイト・シャマランの不明瞭さ、それからアリ・アスターの不快感を足して3で割ったよう>>続きを読む