靴さんの映画レビュー・感想・評価

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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.5

三木聡監督の映画は好きなんですが、ちょっとこれはあらゆる面でメリハリがなく退屈な作品でした。

色々ダメなところはあると思うんですけど、三木監督の映画の持ち味である「普通の世界に不条理な世界がヌルっと
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.4

正統派続編ではなく、「マトリックス」という記号化され何となくの雰囲気で揶揄の対象にされてしまった映画に対する批評精神に溢れた、超ヘンテコな映画で個人的には大好きでした。

特に前半の50分くらい、「マ
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

2.9

お母さんとお姉ちゃんと鑑賞してきました。

荻上直子監督らしいスローライフな要素はそのままなんだけど、「かもめ食堂」や「めがね」のような無菌漂白された感じではなく、「死への向き合い方」や「触れたら壊れ
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.4

再生してしまえば止めることはできず主人公に否が応でも共感し感情移入していってしまう、という映画を観る構造を最大限に生かした、時にジワジワと、時にドラマチックに描いたサスペンス映画で面白かったです。>>続きを読む

ラスト・シフト(2020年製作の映画)

3.0

「老人が若者に仕事に向き合うことの大切さを継承していく!」みたいなハートウォーミングムービーかと思いきや、それとは真逆のかなり苦い後味を残す作品でびっくりしました。

白人の高齢者と黒人の若者二人、同
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セミマゲドン(2018年製作の映画)

2.3

「ヒッチコックの鳥みたいな映画をもっと俺ららしく撮ろうぜ!」みたいな学生たちの青春の残滓、って感じの可愛い作品でした。

室内と公園のシーン以外は全編ブルーバック(グリーンバック?)のチープなCGで撮
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ザ・ルームメイト(2011年製作の映画)

2.2

このレビューはネタバレを含みます

友達のいない人間の独占欲ホラー、と聞けば友達のいない自分のような人間には大好物なはずなんだけど、本当に何の味もしない映画で面白くなかったです。

「ネコをランドリーに入れて」っていうレベッカの異常性を
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.6

自分の可能性を不器用に持て余しながらも、アイデンティティを静かに肯定して温めてくれた人々との出会いをゆっくり愛でていく、微笑ましい作品でした。

終始ニコニコして観れる映画なんですけど、要所要所に少し
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

ブルーノとかキャラが景気の良い感じでわーっていっぱい出てきてサービスいっぱいで楽しいし、アクションは相変わらず何やってるかわからないけど、ワンピースは毎回これなのでこれで良いと思いました。

ライブも
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.2

ホラーというかSFディザスタームービーに近い感じだけど、「見世物」を仕立て上げて娯楽として消費するエンターテイメント業界への風刺が効いた作品で結構好きでした。
自由でもあり未熟だったアメリカという国の
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.6

明るくてお調子者の忘れがたき友人は、複雑で繊細で人生を諦めてしまってもいて、それでもなけなしの言葉と優しさで背中を押してくれてもいて、気づいた時には何もしてやれてなくて、

みたいな感じの切ないながら
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ダウンレンジ(2017年製作の映画)

3.3

低予算ゆえの工夫と面白さに溢れたワンシチュエーションスリラーで、期待の一つ上を行ってくれる映画でした。

車を動かして電波を拾いに行くとか家族連れを乗せた車がもう1台来ちゃうとか、ちゃんと飽きさせない
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

2.9

新しいように見せかけて世界観とかアクションとか割と一昔前な感じもするし、設定が生かされた展開であったり脚本が用意されてるわけではないんですが、エクスプロイテーション映画と割り切ればチャーミングな作品で>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.6

ビー玉や画鋲を飲み込むという痛い映画というのは聞いていたんだけど、
自分という存在が軽んじられていたり居ないものとして扱われていると感じる孤独やストレスの中を、自分だけにしかできない存在証明の方法を見
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君が落とした青空(2022年製作の映画)

2.7

常人にはオススメできないくらい中身がない映画ではあるけど、福本莉子ちゃんは可愛く撮れてるのでオールオッケーな作品。

タイムリープの設定丸々要らなかったり、音楽が適当に垂れ流しになってて耳障りだったり
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スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

設定も演出も話もかなり緩くてツッコミどころの多いヘンテコ映画ではあるんだけど、このぬるま湯に浸かりながら熱湯になるかと思ったらぬるま湯のままだったみたいなのは嫌いじゃないです。

薬物でコントロールし
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チューズ・オア・ダイ:恐怖のサバイバルゲーム(2022年製作の映画)

2.7

人生は選択の連続であり、片方を選ぶということはもう一方を選ばないということであり、選ばないことで後悔や罪悪感が生まれて…
みたいなテーマをホラーに落とし込もうというアイデアは好きだし、惨劇シーンの独特
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「血の繋がり」というものへ究極的に立ち向かったアクションスリラー。

自分はジョジョのエンプレスとかヌケサクとか、トータル・リコールのクアトーとか、人面瘡キャラにはめっちゃロマンを感じるタイプの人間な
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

2.9

ヒーローものというよりは、ハードボイルドで本格派の探偵サスペンスとして見応えのある地味バットマン。

派手じゃないけどこだわりの感じさせるアクションも好きだし、ヴィランに「お前は人の事言えんのか」的に
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箪笥<たんす>(2003年製作の映画)

3.0

ちょっとわかりづらいところもあるけど、ノスタルジックな雰囲気と屋敷系ホラーの静かな怖さが意外に親和性が高くて面白かった。

女の子も可愛いし、エンドロールの湖畔に佇む主人公を写すところとか、最高に皮肉
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

おとぎ話の「幸せに暮らしましたとさ」の「幸せ」とは現実的に礼賛されるべきものなのか?
というなかなかエッジの効いたテーマをちゃんと描き切った意欲作で良かった。

「理想の家族像」を強迫観念的に体現すべ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

マーヴェリックが見せるマッハへの執念といい、空中戦の迫力と理路整然とした見せ方といい、エンターテインメントの狂人と化したトム・クルーズの凄さを感じさせる作品でした。

ほろ苦い青春スポ根モノとしてのト
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

あんまり乗れませんでした。

明るい映画にしたのはわかるんだけど、起こっている事態に対してソーが楽観的すぎて、もはやヒーローとしての資質に欠けた人物に成り下がっててイライラした。コメディ演出でベタっと
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.5

ネオン街の艶っぽいアクション、縦を意識した空中戦、横を意識したカーアクション、緊張感のある心理戦、三つ巴の銃撃戦、強敵との2vs1の戦い、攻城戦、泥臭い格闘戦などなどなど

バリエーション豊かなアクシ
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夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

2.9

こうなってこうなって、だからこうなる みたいなのが割と無難に観られる感じのタイムトラベルものではあって、清原果耶ちゃん好きだし悪くなかった。

ただ主人公の独断で他人の運命がどんどん決められちゃう感じ
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シニアイヤー(2022年製作の映画)

3.0

レベル・ウィルソンのパワフルなカルチャーギャップコメディ。

現代のファッション化された多様性至上主義を皮肉りながらも、米国が歩んだ「青春」と和解して決別していくという凝った脚本で良かった。

レベル
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呪詛(2022年製作の映画)

3.2

虫の何かこう気持ち悪い感じとか、民間伝承が醸し出す湿った土臭い感じとか、そういうのが楽しめて良かった。

構成をこねくり回しすぎてテンポがやや鈍重なのと、ショッカー演出が怖さのピークなところ、終盤の仕
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バブル(2022年製作の映画)

2.3

周りを見下しているNARUTOのサスケ的主人公が、謎の美少女に導かれる形でしか成長しないとことん受け身な脚本自体に魅力がない。

ただそれ以上に世界観の作り込みが甘いと思う。やたらナレーションで世界観
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フラットライナーズ(2017年製作の映画)

2.7

オリジナル版は未見、エレン・ペイジ(今はエリオット・ペイジ)が好きだから鑑賞。

一応ホラー映画なんだけど、前提として彼らに起こる怪異は一種のトリップということが確定してしまっているので、全ての演出が
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.6

人間関係は始まった時から必然的な終わりに向かっていて、だからといって無意味なんかじゃなくて、ふとした時に思い出す宝物で、思い出すたびにそれは輝きを増して、だからこそ切なくて…

みたいな感じのすごい好
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ダブル・ジョパディー(1999年製作の映画)

2.7

ずっと前に弁護士の八代英輝がオススメしていた映画。

「二重処罰の禁止」がモチーフになっているところとか勉強になったけど、母親の強すぎる母性愛が暴走しすぎて子供を守るためなら他人にガンガン迷惑をかけて
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