ShoIkomaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.6

 映画としては良かった。『キングスマン』としては、すこし物足りなさもあったかな。

 ストーリーは史実に絡み、第一次世界大戦に関連する人物や事件が多数登場する。そこにマシュー・ヴォーンらしい脚色が大胆
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.1

 信じられない傑作。観ている最中、背中と脳味噌に汗をかいた。

 序盤から中盤はコテコテのホラー演出を丁寧にやってくれて、少し笑ってしまうほど。あれはワザとだと思う。『ザ・スイッチ』でも感じたが、古臭
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.8

「どう収集をつけるんだろう?」と思うようなシチュエーションを飽きさせずに観せる。その演出力、構成力、役者に演技力が素晴らしかった。

商業的な話題作であればあるほど、そこに描かれるストーリーの真実味が
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バイバイマン(2016年製作の映画)

2.7

怖さ演出を見せる方に振り切るか、謎解き方面に行くか、敵を倒す(恐怖から解放される)カタルシスを求めるかなどいくつか展開を予想したが、どれでもなかった。なんにも解決しなかったな笑。

主人公たちはとくに
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.3

エミリー・ブラント映画かと思ったらベニチオ・デル・トロ映画だった。イリーガルな役がよく似合う。

大脱走(1963年製作の映画)

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 何年も前に観たのを、Filmarksに記録し忘れていた。『アルカトラズからの脱出』を観た余韻で脱獄ものを調べていて、マーク漏れに気がついた。

 正直内容はほぼ忘れてしまったけど、引き込まれた感覚と
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アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.4

『大脱走』や『ショーシャンクの空に』を観たときは映画の魅力を知ったばかりの時期だったから、当時のようなカタルシスを得ることは相当な名作でないと難しいだろう。だが、この映画には満足感を得ることができた。>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

3.5

発想力って大事。インプットしたものの中でどう創るか。説明しなくていいところは省き、観客に想像させる。「脳死で観られる」ではなく、「勝手に脳を動かしてくれる」作品。

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.6

思ったよりミニマルで可愛い作品だった。やっぱりジム・キャリーのチャーミングさは他の追随を許さない。『マスク』も『トゥルーマン・ショー』も大好きだけど、主演が彼じゃなかったら魅力半減だ。それだけジムは見>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.7

壮大な世界のごく一部を覗き見た感覚。後世まで続く大シリーズの1作目をリアルタイムで観てしまったのかも。とにかく続編を待つ。

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

3.4

終末に想いを馳せずにはいられなくなる映画だった。

もし僕が年老いて、果てない旅に出かけたとしたら、道中で素直に話せるだろうか?後悔と羞恥にまみれて、旅にすら出られない人生になってしまわないだろうか。
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.6

「は?」と思わされながらも引き込まれる。力技でやりたいことをやっているから清々しいし、実は観客を意識した技巧的演出も多いからちょっと悔しくなる。変な映画(褒め言葉)として成立するまさにタランティーノ映>>続きを読む

ゾンビーワールドへようこそ(2015年製作の映画)

3.4

軽快なゾンビ映画だった。薄味で表層的であることは否めないが、随所に楽しさは感じられた。

同じクリストファー・ランドン監督の『ハッピー・デス・デイ』や『ザ・スイッチ』の方が何倍も好きだけど、どことなく
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ファイナル・プラン(2020年製作の映画)

3.1

何も考えなくていい娯楽作。犯罪の片棒を担がされた捜査官とその家族が気の毒です。

裏窓(1954年製作の映画)

3.4

現代人、いや僕個人が他人に無関心すぎるのだろうか。仮に同じ環境にいたとしても、僕なら自分の部屋のカーテンを閉めてしまうだろう。

その他にも、現代の感覚とは違いすぎる点が多過ぎて入り込めなかった。目の
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.2

淡々と苦悩が綴られていて観るのが辛かった。地味でどっちつかずな出来事の連続が現実らしく迫ってくる。ラストもカタルシスとはいかず、僕には不安が大きくなるように思えるものだった。

21ジャンプストリート(2012年製作の映画)

2.8

個人的にあまりハマらなかった。潜入した高校への馴染み方が不自然な気がしたし、笑えるとされる小ネタは勢い任せなものが多かった印象。好みの笑いではなかった。

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.4

テンポが良い。だから楽しめる部分と、ツッコミどころになってしまう部分が混在していた。クライマックス的な盛り上がりどころがもうひとつ欲しい。

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.7

ちゃんと怖かった。他人のレビューを事前に聞き過ぎてしまったのが悔やまれる。おじいさんが地下でしていたことを知らずに驚きたかった。

にしても、おじいさんがタフ過ぎる。ホラーゲームなら絶対に何かに取り憑
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.2

観終わったあとにアカデミー賞作品賞受賞作だと知ったが、正直そこまで心を揺さぶられることはなかった。僕の不勉強のせいではあると思うが。

3部構成にし、主人公の成長を時系列順で観せたのは良かった。LGB
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.7

敢えて時系列や作中作との境界を曖昧にした作品構造が、切なさを想起させる。少女時代とその後。故郷と都会。愛と野望。得たと思ったら逃げていき、捨てたと思ったら立ち現れてくるそれらに立ち向かう姿に心が揺れる>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

凡人で良かった。みんなが愛するこの作品を自分もこれだけ好きになれたのだから。

どれだけの人がこの作品の主人公たちのように、僕のように、人生に苦しんでいるのだろう。普段ならネガティブな意味で使いがちな
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ソウ(2004年製作の映画)

3.6

今さら観たのだけど、確かに凄い作品。伏線をミスリードさせる手法に驚かせられた。さらに言えばポスターヴィジュアルも伏線か。映像的な見せ方も面白い。

絶望的な状況を、もう少し鮮やかに切り抜ける展開がある
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.9

とても独創的で、且つクラシックだった。言語化できない、今まで経験したことのない感情にさせられた。

設定や展開の理由を全て詳らかにする作品ではない。でも、疑問さえ余韻として残る。そう、観賞後の余韻が素
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.7

思ったよりも渋みのある作品だった。チャドウィック・ボーズマンがスタイリッシュに活躍するアクション映画だろうという先入観は部分的に当たってはいたものの、それ以上の“意図”がしっかりとあった。

冒頭の面
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セントラル・インテリジェンス(2016年製作の映画)

3.0

ドウェイン・ジョンソン映画もっと観てからにすれば良かった。異端作から観てしまったかも。

作品としては、もう少し振り切ってほしかった。途中までドウェインを信じて良いのか微妙というのも、ハラハラさせられ
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クラシック・ホラー・ストーリー(2021年製作の映画)

2.8

ちょっとグロ過ぎた。ホラー映画にそこまで詳しくないけど、これが「クラシックホラー」とは思えないし。「パクリ映画」というメタセリフがあったけど、実際表層的なパクリの集合でまとまりが欠ける部分があった気が>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

3.8

これが古典であり本物か。まさにヴィンテージ、シンプルにとても良い作品だ。
ハラハラさせられる仕掛けが散りばめられ、伏線が丁寧に張られる。カメラワークや台詞回しも必然性があり見事。同じ構造で物語を作って
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フィアー・ストリート Part 3: 1666(2021年製作の映画)

3.1

過去編のキャストがメインとほぼ共通なので劇中劇を観ている気分に。主人公たちが一生懸命役を演じているような。

時代が戻ってきてからは、記された道筋をまっすぐ進む。音楽をはじめとした演出がよく、ビビった
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.5

色んな仕掛けがあって面白かった。面会室で差し出した本のカットとか、撮り方で伏線を張ってたのかなと思えるカットがちらほら。調べてみたら『タイピスト!』と同じ監督の作品とのことで、少し納得した。

ドイツ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.1

「これは映画なんだ」と分からせながら最初から最後まで楽しませてくれる。ほぼ全編メタな映画はほとんど観たことがなかったけど、この作品は最高だった。アダム・ドライバーにスター・ウォーズの話を振るなんて愉快>>続きを読む

フィアー・ストリート Part 1: 1994(2021年製作の映画)

3.4

“影響を受けたい”と思えるクリエイティブに仕上がっている。もし自分がもっとうまく映像を作れたら、違うジャンルの作品にこのトーンを持ち込んでみたい。

作品としては、魅力的なキャラを躊躇なく殺してしまう
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