カレクックさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

カレクック

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ハロルドが笑う その日まで(2014年製作の映画)

3.2

映画のせいか虫の居所が悪かったのかわからないが、観てる最中なぜかずっとイライラしてしまった。話としても救いが無くてしんどかった。北欧の冬が舞台の映画でこの感じはキツいと思う。氷が割れて湖に落ちたおっさ>>続きを読む

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

5.0

 鑑賞二度目にしてこの映画に満点つけられることを誇りに思う(キリッ)。
 『シング・ストリート』や『500日のサマー』よりも近いのは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ではないかと。
 も
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ソウル・パワー(2008年製作の映画)

-

 モータウンのアーティストは参加しなかったんだなやはり。スピナーズも移籍後だし。
 どのパフォーマンスも素晴らしいが、うら若いシスター・スレッジが可憐に踊るリハーサル・シーンが特に印象的だった。あと二
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.5

 2年前くらいに観てフィルマークスにも記録をつけていたが、観終わるまでそのことを忘れていた。道理でわりかし内容をよく覚えていたわけだ。
 1979年という絶妙な時代設定で、世代間の断層と親子/他人につ
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.4

大学受験勉強中に例文で覚えた「降れば土砂降り(It never rains but it pours.)」という古い諺を思い出した。最後まで雨は止まなくて、それが良かった。

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.8

普通歴史の舞台裏を扱ったコメディーはなかなか伝わりにくいと思うのだが、この作品は割とわかりやすいというか、台詞のやり取りに技量が光っていて、作り手の狙いはしっかり届いていると感じた。スティーブ・ブシェ>>続きを読む

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.7

再訪。最高。シリアスとコメディのバランスが素晴らしいし、説明も不足でも過剰でもない。終盤で語り手=主人公だけが知らない秘密を作り手と観客が共有するという趣向も見事。ラストもとても美しい。マイ・オール・>>続きを読む

教授のおかしな妄想殺人(2015年製作の映画)

4.3

甘いかなー。でもやっぱ面白い。セリフだけじゃなくて筋立てそのものが面白い。でも甘いかなー。ホアキンとエマ・ストーンの二人が最高に好きなんだよなー。ラムゼイ・ルイスの『ジ・イン・クラウド』『ウェイド・イ>>続きを読む

人生、ここにあり!(2008年製作の映画)

4.6

以前観たことがあるらしいがほとんど覚えていなかった。しかしそれが相当不思議に思えるほど印象的な映画だった。事実に基づく話だという安心感はありながらも始終冷や冷やしっぱなしで、少しも目を逸らす時間がない>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

これといい『ルーシー』といい、スカヨハの学習能力いかつすぎるな笑
それはさておき、最後に別れた妻へ謝罪の手紙を送ったり、エイミー・アダムズ演じる元カノ(境遇はかなり近い)と寄り添う場面でエンドロールに
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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.8

アルトマン×ピンチョン×ニール・ヤングのケミストリーを一人でものしたPTA。1970年という時代設定も絶妙。サントラも抜群。好きだとしか言いようが無い。

追記 2022年7月10日(日) U-NEX
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容疑者、ホアキン・フェニックス(2010年製作の映画)

4.2

『山田孝之の東京都北区赤羽』と『山田孝之のカンヌ映画祭』の元ネタはこれだったのか。

パディントン(2014年製作の映画)

4.5

エンターテインメントとしての完成度とメッセージの真摯さが共存すると、その影響力は計り知れない。子供向け(子供だましという意味で)とは言えないが、幼少期に観た世代に託すものは大きい。カリプソもインプリン>>続きを読む

VHSテープを巻き戻せ!(2013年製作の映画)

3.8

レコードコレクションとの共通点と相違点を見出しながら観た。こういう懐古趣味と愛だけで作られた作品にはどうしても抗えない。様々なジャンルの愛好家、好事家を集めたトーク・バトル映画なんか面白いんじゃなかろ>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.8

『レディ・バード』はこの作品を自分で撮り直したかったのかな、と思ったが、『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』と合わせて完成する「"グレた女"三部作」の第一作として考えていい気がするし、これがなかりせば後>>続きを読む

ペット2(2019年製作の映画)

4.2

短くて中身が詰まっていて山も谷もある。別々に進行する三つの話全てがエクサイティングで、最終的にそれらが一つに収斂しダイナミズムのピークを迎えるという脚本の素晴らしさ。そのうえキャストが全てキュート。他>>続きを読む

黄金のメロディ マッスル・ショールズ(2013年製作の映画)

-

途中何度も寝かけてしまったが、自分にとって興味深すぎるドキュメンタリー作品であることは間違いない。点数は付けない。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.6

藤子・F・不二雄の異色短編『定年退食』を思い出したが、現実は漫画より奇なり。一縷の希望がある映画だが、対岸の火事では全くない、と震えた。

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.9

完璧。完全なる「俺得」映画が普遍性を帯びてしまった幸福な作品(もちろんウディの才能の賜物だが)。オーウェン・ウィルソンは監督のコスプレで形態模写をしているようで微笑ましいったらない。

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.3

大学時代に公開されて大流行していたとき、サントラはよく聴いたが映画は観なかった。20年後に続編が公開されたさらに5年後に初めて観たわけだ。さすがに今観ると古臭く感じるかと思っていたが、もはや青春映画の>>続きを読む

ビーツ、ライムズ・アンド・ライフ ア・トライブ・コールド・クエストの旅(2011年製作の映画)

4.2

最後に『契約上あと1枚残っている』という文章が映るが、これは4人で集まって新作を作ることを示唆または期待するものだったはずだ。果たしてその数年後に発表されたアルバムは、ファイフ逝去後ではあったが、生前>>続きを読む

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2017年製作の映画)

3.8

まるでノーマークだった映画。テニスも門外漢(ボルグは名前も知らなかった)。でもこの二人の人物造形が見事で魅了されてしまった。武蔵と小次郎。逆に言えばそれ以外の要素は全て書き割りのようにも思えた。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

3.7

うーむ、難しい。レイ・クローク氏の美談として見ることはできないとしても、この映画は何を伝えようと作られたのだろうか。人生のどのタイミングで観るかで感想が変わりそうな気がするが、終盤の、レイが自分が営業>>続きを読む

SR サイタマノラッパー(2008年製作の映画)

4.2

痛い痛い痛い。最高なラストへ向かうまで、笑えるはずのシーンなのにうまく笑えないのは、もがいてさえいなかった我が青春時代と比べてしまうからだろう。無駄の無い脚本と暗転の多さが素晴らしい。

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015年製作の映画)

4.4

人ごとじゃない。
しかも、「最初からない」のではなく「徐々になくなっていく」のだからたまらない。
監督に侵略されたい。

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.7

ヘイトの仕組みが描かれている。ヒップホップムービーという触れ込みは、この映画自体がヒップホップ、という意味なのだと思い知った(ヒップホップで劇中流れるのは「ファイト・ザ・パワー』だけ)。関係ないがこの>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.5

監督お得意の英雄譚だが、『15時17分、パリ行き』と『リチャード・ジュエル』のおよそ真ん中に(製作時期も)存在する、一筋縄ではいかない作品。先の二作では『リチャード〜』により近いが、メディアや大衆の掌>>続きを読む

ゲットハード Get Hard(2015年製作の映画)

4.6

感動した!「ここ笑うところですよ」的な雰囲気に促され口の端を軽く歪めるだけ、みたいなことの多いアメリカンジョークが詰め込まれていることの多いこの手のアホアホ映画の中で(自分が日本人だからだし、もちろん>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.8

『レディ・バード』もそうだけど、観ていてどうしても主人公と監督を重ねてしまう。話自体もメタで多層構造だから、だんだん実像がぼやけ出す。でも名作とはそういうものだろう。天才(オルコット)×天才(ジョー)>>続きを読む

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

4.2

まさかのキャットファイト!軍政打破のデモ隊と軍隊との激突の中に巻き込まれたり、娘をいじめた女子高生達に襲い掛かって飛び蹴りをかましたり、しっちゃかめっちゃかさが突き抜けていてすごい!「女子友情もの」・>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.7

ようやく観た。
映画に求めるべきもの全てが詰まっている気がした。
そのうえPG12、つまり誰もが観られるように作られているのだ。
個人的には是枝作品びいきだが、『万引き家族』がショーレースでこの映画と
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