時系列が複数ある、ノーランらしい伝記映画だった。
ストローズ事件であるとか、アメリカの内政にかかわるエピソードがストーリーの根幹になっているので、一般日本人の予備知識だと盛り上がりにくかった気はする。>>続きを読む
けっこう政治の話だったなという感想になった。
前作でお家滅亡に追い込まれたポールが反転攻勢をしかけるのが大まかなストーリー。
登場勢力がみんな追い込まれ気味なので行動の可動域がぜんぜんなく、吸い込まれ>>続きを読む
ひとりの女、空港のワンシーンに向けて収束していく展開がロマンチック。モノクロ写真の連続が、単なる省略ではなく、映画として成立している。1962年という時期の早さを考慮すると相当にすごい。
人生二回目の鑑賞。
映像がうつくしい一方で、構成的にはすごく色気のない映画というか、「蝋燭を灯したまま温泉を渡りきることができれば世界は救済される」ことだけをフックにしている。
主人公アンドレイの不器>>続きを読む
正直、なぜ評価が高いのかいまいちわからなかった。好きな人がいるのはわかるけど、ポパイの映画特集の表紙に選ばれるほどの作品なのか?
主人公イーニドとレベッカの悪友ふたり組が高校を卒業し、同居を計画した>>続きを読む
栄華の時代を過ぎたホテルにまつわる回想、というストーリー立てとウェス趣味の相性が最高で見ていて楽しい。
ファンタジックな話の運びも、第二次大戦を彷彿とさせる情勢の中で、暗くなりすぎず明るくなりすぎずの>>続きを読む
単に「日本に来たらなんか大変だけど楽しかったね」みたいな話にも見えるし、一方で深い話のような気もする不思議な映画。
日本描写の精度はかなり高く、当時の街をそのまま撮ってきたかのような新宿・渋谷の空気>>続きを読む
ゴジラが放射熱戦を吐く予備動作から着弾後の爆煙が過去一でカッコよく、これだけでも見る価値はある。
ドラマ的な部分は破綻していると思うのだけど、特にあげるとすれば、ゴジラとの戦いよりも主人公個人の決着>>続きを読む
抗争のために沖縄に送り込まれたヤクザたちが意図せず満喫するバカンスとその終わり。
日常が暴力に塗りつぶされるシーンが随所にあり、というかそれの連続でできている映画のような気もするんだけど、その切り替>>続きを読む
タランティーノが映画を愛しており、天才監督であり、どんなスターも一緒に仕事をしたいと思う人である、ということを再確認するドキュメンタリー。単なるB級映画好きのおじさんじゃなかった。レザボア・ドッグスを>>続きを読む
ウェス・アンダーソン作品の鑑賞ははじめてだったが、聞いていたとおり凝ったお人だった。
こんなにややこしい構造にする必要があったのかはわからないが、画面や演出は好き。
天才キッズ同士の名前暗記ゲーム、宇>>続きを読む
ジョーズが優生思想に立ち向かうところ、実はすごくいい映画なのかもしれん。
ブリジット・バルドーを追うパパラッチについてのフィルム。動いてるゴダールをはじめて見たかもしれない。まるで動物の生態ビデオのように撮影されるパパラッチたちがちょっと愛おしかった。
こういう映画はけっこう好きです。さんざんフランス人の色恋を見せておきながら、最後の最後に「色恋以外に大事なことがあるだろ」とセリフで言わせる図太さ。道中のなんてことない会話も、最後に待ち受ける兵役によ>>続きを読む
飛行機の中で英語で見たのでほとんどストーリーがわからなかった……。執拗なリロード描写と念の入ったとどめの刺し方は好き。コンチネンタルの掟もサクッと破るのね。
コモン、ローレンス・フィッシュバーンの出演>>続きを読む
心象風景的かつまっすぐなストーリー。見てすぐに感想が出るタイプの映画でもないですが、ひとまずおもしろかったです。宮崎駿からの何らかのメッセージを受けとった。
踊って殺せるAI人形・ミーガンが女の子を守るという目的のもとに他者を傷つけまくるホラー映画。
テンポがよく、ストーリー運びにもおかしなところがないので、喉越しよく見られる映画でした。
殺される相手に>>続きを読む
シリーズが締めにかかるということもあり、怪作の感さえただようすごい仕上がりっぷりでした。終始ファミリーや息子がターゲットにされ、ドムが子犬のような目になるシーンが多かった。
車とファミリーですべての問>>続きを読む
脈絡のない展開と長回し・長台詞が合わさってなかなか鑑賞しにくい映画。60年代ゴダールを取り巻く内部の論理としてはなにか成立しているのかもしれないが、フラットな状態で観ると評価が難しい。
前半はけっこう>>続きを読む
ナレーションや一分間の沈黙、地下鉄に乗る人の表情のようなところで観客に直接・間接に語りかけてくるのがおもしろい。取ってつけたようなハッピーエンドもいいですね。単なる犯罪映画として見るとけっこうシュール>>続きを読む
サイレント映画で、活動弁士なしで見るのはちょっと厳しい。多重露光を多用した映像は当時の前衛であっただろうことを思わせる。
狂気の描写は「集団ヒステリー」という言葉がよく似合い、どこか時代性を感じさせる>>続きを読む
おもしろかったです! 最後発ということもあり、シンシリーズの中ではまっすぐな仕上がりになってたんじゃないでしょうか。
ぼくは仮面ライダーシリーズに造詣がないため、以下の感想もそれが前提になります。>>続きを読む
トンデモ日本ではあるのだが、007自体のとんでもなさのほうが上回ってるので結果的にそこそこまともな日本に見える。やたら長尺の相撲シーンとか、漁村の雰囲気とかは実際よかったように思います。カラッと晴れた>>続きを読む
いい映画ですね。さいきん「キメラ 満洲国の肖像」を読んだこともあり観てみたのですが、溥儀という人の「時代に翻弄された」という言葉ではとても足りないような激動の人生に浸れました。
最初の即位〜満洲国崩>>続きを読む
終始気が抜けていておもしろかったです。今回の相手役のロシア女スパイ、あんまり何もしてなくない? ジョーズの攻撃モーションがめちゃくちゃ遅いのにもウケてしまった。
ほっこりした気持ちになるパニック映画でした! けっこう好き。
どうしようもない映画であることを想定して観にいったところ、意外にもよくできたB級映画でした。CGのクオリティ以外はひどいところ無いのでは?>>続きを読む
ずっと難しい会話が繰り広げられる映画でした。語彙の制限や過去も未来もない世界というのは「1984年」っぽいアイデアで、加えてそこに極限の論理性が持ちこまれている。「なぜ」のない世界≒自明な論理的帰結し>>続きを読む
安定したしょうもなさでよかったです。オランダ人って欧米だとこんなにいじられポジションなの? 予算の大半を占めてそうな劇中劇の豪華カメオ出演も見どころ。マイケル・ケインもしっかりカッコいい。
おしゃれ映画かと思いきやそうでもなく、終始気まずいシーンが続くすごい映画。登場人物は全体的に性格にもコミュニケーションにも難ありで、おもしろくなりそうなことがあってもその後すぐにうまくいかなくなってし>>続きを読む
前半と後半で2組の男女の出会いを描いた作品で、観ていて「香港の恋愛はレベルが高すぎる」みたいな気持ちになりました。特に後半のほう、人の家に侵入して勝手に模様替えするのは恋なのか?
トニー・レオンのカ>>続きを読む
爆発とキスが5秒ごとに出てきてあまりにおもしろかった。戦車シーンのしつこさは必見。
これを含めてウォンカーウァイ作品を4連続で観たので、彼の映画のリズムみたいなものに少し慣れてきた気がする。お互いの配偶者どうしが不倫しているという状況があり、緊張のあるシーンがけっこう多かった気がしま>>続きを読む
男が女と出会って別れて……という話なんだけど、全体にいい緊張感がみなぎっていてとても雰囲気がよい作品だった。10ドルあげるとか黒手袋とか、サイドストーリーのつくりがうまいのかなあ。現実と作中作のSFを>>続きを読む
スタイリッシュかつちょっと変な人たちがずっと出てくる映画。手ぶれ、スローモーションを多用した撮り方や色味にわかりやすいカッコよさがあって、これがウォン・カーウァイとクリストファー・ドイルの最強タッグか>>続きを読む
ウォンカーウァイ初見のため、この作品がどれぐらい監督としての傾向に沿っているかわかりませんが、けっこう独特な撮り方だなと思いました。ストーリーの成立ギリギリまでぶつ切りにするようなつなぎ方というか。観>>続きを読む
全編にわたり隙のないつまらなさ。つまらないギャグとかはなんとか許すとしても、政治パートとか作戦パートの書き割りっぽさが耐えられないですね。ラストシーンはちょっとだけおもしろいけど意味はわからない。