多重人格と言えば、「アルジャーノンに花束を」で有名なDaniel Keyes著「24人のビリー・ミリガン」。1977年に逮捕された24の人格を持つレイプ犯のノンフィクション。人間の罪を学ぶ傑作、お薦め>>続きを読む
スリラー映画の金字塔「氷の微笑」Paul Verhoeven監督でアメリカの俳優を使いシカゴで撮影が予定されたが、Nicole Kidmanを想定して書かれた脚本が、本人を含め女優が尽く出演を辞退。「>>続きを読む
Thomas Cullinanの小説2度目の映画化。1971年の問題作「白い肌の異常な夜」Clint Eastwood主演で「アレがターニングポイント。綺麗事にウンザリしてた」と語る。つまりリメイクで>>続きを読む
友人から「この映画どう言う意味?」と良く聞かれる。Yorgos Lanthimos監督はギリシャ人だが、古典を描くつもりは無いとインタビューで語った。ギリシャ悲劇詩人エウリピデスの「アウリスのイピゲネ>>続きを読む
当時「シックス・センス」のパクリとか、伏線が雑すぎると不評で全米興行は2週間で打ち切りと、散々だった。翌年日本で公開され「アメリカも結構節穴だな」と思って観たのをハッキリ憶えてる。チョッと古い作品なの>>続きを読む
スリラーも様々なジャンルが有る。レビュー済で挙げれば「インビテーション/不吉な招待状」が不条理系。「隣人は静かに笑う」は謀略系。「ドント・ブリーズ」はホラー系。「ゴーン・ガール」はサイコ系。「インビジ>>続きを読む
サスペンスの括りだった、スリラーを確立した私の生涯ベスト「SAW」。サークルで「スリラーって何?」と良く聞かれますが、Alfred Hitchcockの名作が分り易い。「SAW」は密室ミステリーと伏線>>続きを読む
原題「MINDSCAPE」の意味は、Edvard Munchの「叫び」をイメージすると分り易い。想像の中で広がる世界、心象風景は正に本作を言い表してる。雰囲気はミステリーですが、やってる事はSFなので>>続きを読む
予告編が素晴らしい。Elvis Costelloの「She」の歌詞の部分が本編では削られてるが、ソレが物語のキーワードと気付いた時は鳥肌が立った。脚本も兼ねる原作者Gillian Flynnは自らをフ>>続きを読む
アメリカを代表する小説家、Cormac McCarthyの書き下ろし脚本。氏の代表作「すべての美しい馬」、オスカーでスリラーでは異例の作品賞を含む4部門を受賞「ノー・カントリー」、ピューリツァー受賞「>>続きを読む
2016年はスリラー豊作の年だったが、その幕開けを飾ったのが本作。これを観て思い出したのが1960年公開「光る眼」、得体の知れない不気味さは、21世紀に不条理スリラーへと進化した。この作品は正解を求め>>続きを読む
皆さんは「ホラー」と「怪談」どう選別されてるでしょう? horrorは恐怖を味わう物語、怪談は語り部が自分の体験談を話すモノ。本作は2010年にイギリスで舞台として上演され大好評を博した作劇を映画化し>>続きを読む
元ネタはBloody Cuts Horror Challenge映画祭に出品された短編2分41秒の動画。これでDavid F. Sandbergは監督賞を受賞。夫人でもあるLotta Lostenしか>>続きを読む
2016年を代表する作品ですが、ホラーと観るか、スリラーと捉えるかで評価は変わる。換気孔がしっかり汚いとか、デトロイトは「ロボコップ」の時と変わらず廃れてるなぁとか、電気を消したら立場が同じとか細かい>>続きを読む
私の好きな「ミステリー(スリラー)」は、ジャンル的には肩身が狭い。アカデミーに係る事は滅多に無く、親戚の「ホラー」は低予算でも大ヒットをカッと飛ばすので正直羨ましい。しかし、最近は年に1本のペースで注>>続きを読む
未体験ゾーンの映画たちで鑑賞。4作目「特捜部Q カルテ番号64」公開中の特捜部Qシリーズ第1作。小説は4作品の次は「知りすぎたマルコ―」「吊された少女」1年前に発表された「自撮りする女たち」。正確には>>続きを読む
ベルギーのミステリーと言えば、「メグレ警視」のGeorges Simenonが有名で、日本の「名探偵コナン」に多大な影響を与えた作品として知られてます。ドラマ版は、あのRowan Atkinsonが渋>>続きを読む
やっぱり何度見ても凄い映画だ。初見ではサスペンス目線で観た為、「あの黒人が犯人だろう」「余命僅かな署長が自殺する筈ない、と言う事は」と実に浅はかな目線で観てました。この作品は噛めば噛むほど味が有る。>>続きを読む
Agatha Christie原作1934年著「オリエント急行殺人事件」子供の頃に読んだ時は感動的だった。特急じゃなくて急行なんだ、何かお洒落だなと(←そこ?)。以降ミステリーに嵌り今に至る訳ですが、>>続きを読む
オリジナルはタイ産で2006年に公開された「レベル・サーティーン」、恐らくタイの映画を見たのはコレが始めてと思うが、素晴らしい着想でハリウッドで作ったら面白そうだなと思ったが、ホラー界の安心印Jaso>>続きを読む
2018年を考えた時に、絶対に外せないのが本作。極めて秀逸な作品ですが、一方で「あんな時に妊娠するかね」「滝の所に住めばいいのに」「エイリアンが出てくる基準がいい加減」とのご意見も良く耳にします。それ>>続きを読む
この作品は最も頭を使った作品の1つ。しかも苦手なフランス語圏、しかも変態監督のMichael Haneke(笑)。近作「ハッピーエンド」も、何処がだよ!とツッコミたくなる問題作でしたが、彼の作品は暴力>>続きを読む
原作はIan McEwan著「愛の続きEnduring Love」ブッカー賞確実と言われた秀作。氏は人間の不条理な愛情を描く作品が多く、どれも一読に値する。物語は別次元の格調高い愛情を描くが、映画では>>続きを読む
珍しいドイツ原産のハッキング・スリラー。ドイツは人の捉え方がハリウッドとは異なる視点で面白いが、エンタメに欠ける嫌いが有る。しかし、本作はドイツの肌触りを残しつつ、きちんと娯楽要素も有り時代の様変わり>>続きを読む
この作品はジャンル分けが難しいです。配給元は新感覚ホラーと謳ってますが、私は違うと思います。作られたスイス=ドイツ語だとすれば、メルヘン(Märchen)です、メルヘンはドイツ語ですから。現代版のお伽>>続きを読む
余りの評判の良さにステマなんじゃと半信半疑で、お手並み拝見。すると、どうだ!全編を覆う不穏な空気感、隅々に目を凝らさないと分らない伏線の数々、脅かす事を排除した不協和音と緻密な音響効果、数多くの映画を>>続きを読む
このレビューを書くに辺り作品を見直して、時間の経過と共に再発見も有り感想は当時と異なる。本作は「史上かつてない震撼のラスト15分」と言う宣伝文句で、確かにラストの衝撃はトラウマ以外の何物でも無い。しか>>続きを読む
流石は日本ヘラルド様、相変わらず良いセンス。最近メッキリこの様な洒落た邦題が無いのは残念ですが、そのタイトルに恥じない不条理スリラーの最高傑作。巧みな伏線で描くミステリーでは無く、演出の雰囲気と音楽だ>>続きを読む
これまで数多作られてきたサスペンス映画の中でも傑出した脚本と、長編初監督とは思えない緻密な構成と演出を手放しで褒めたい。単なる猟奇殺人を描くのでは無く、立脚した伏線に導かれる見事なラストは映画史に残る>>続きを読む
「少女はなぜ凍死したのか ?」この行で始まる物語は一見ミステリー調ですが、実際は現代版の西部劇と呼べる様な、且つ優れた物語性を持ったドキュメンタリー的な傑作と言える。普通ならマイナス30℃の雪山を裸足>>続きを読む
本作は全てのPOV映画の元祖とされる「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」よりも1年前の1998年に発表された作品。しかも、恐らく史上初のネット配信(オンデマンド)と言う2つの輝かしい経歴を持つが、日本で>>続きを読む
物語は何の理由も無く人が消える、その場所から逃れられない設定こそ強引ですが、人が消えるルールと言うのは幾つか観客に提示されます。先ずロケーションとしてはセリフで語られる通りプレストンと言う事はカナダと>>続きを読む
オリジナルは2008年ベルギー制作「LOFT ロフト.」ベルギーで10人に1人が観たと言う触れ込みで、私の様に米英ばかり観てる身では、先入観が無く逆にそれがサスペンスを盛り上げ大いに楽しめた。2010>>続きを読む
イントロダクションからするとガチガチのサイコ・スリラーですが、本質はド変態炸裂の・・・コメディ・サスペンスとでも言うべき作品。冒頭から不穏な雰囲気でスリラー感満載なのですが、どこか空気感が違う異様さが>>続きを読む
この作品と出会ったのはYouTubeの有料版だった。私は基本的にはミステリー、スリラーしか食さないが正に「だから映画はやめられない」そんな1年で1本有るか無いかの傑作だった。
数多ある「ループもの」>>続きを読む
スリラーに文系と理数系が有るとしたら、本作はどっぷり文系と言える。因みに理数系の代表作は「SAW」ですね、先般レビューした「インビジブル・ゲスト」もそうです。文系のスリラーとは一般的に不条理スリラーと>>続きを読む