たつかわさんの映画レビュー・感想・評価

たつかわ

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こんにちは、私のお母さん(2021年製作の映画)

2.0

少年の君、薬の神じゃない!など、共産党の目を搔い潜りながら、いい作品を制作している中国本土映画だが、本作はひどい。

ただし、一点だけ素晴らしいのは実はお母さんも一緒っていうところは泣きそうになったと
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ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.7


車の中にダイブ

一か月前に見た作品であまり覚えていない部分があるけれど、最初はナイフアクションがメインだったイ・ジョンジェがタイの街で急に火薬の量が増えだし、最後に走ってきた車に、イ・ジョンジェが
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2


フランス映画「エール」は後半のどうしたら主人公の歌のうまさに気づいてもらう方法と最後の展開が特徴的であった。しかし、本作ではほぼ同じだったので、その部分では残念であるが、前述の作品のリメイクだと知ら
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くじらびと(2021年製作の映画)

4.2

捕鯨問題とは一切関係ないアクションドキュメンタリー映画

インドネシアの小さな漁村で、主にクジラを捕って生活をしている。火山岩の上にある漁村のため、農作物がとれない。その為、クジラがとれない場合、飢え
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皮膚を売った男(2020年製作の映画)

4.1


帰る男

最近10年の移民映画は母国から脱出し、移民先の国に入って生活をするという流れがある。本作はその先を行っており、うまいとは言えないが、移民が母国に戻ってもらって、生活をする。結局は移民問題は
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リスペクト(2021年製作の映画)

3.1

Ain't No Way

本作でフィーチャーされた曲で「Ain't No Way」という曲がある。「think」で初めてアレサフランクリンを知った人はおススメである。なぜと聞かれたら、アレサフランク
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.7

黒塗りの恐怖

911以降、テロと関係していると疑われ、グアンタナモへ移送され、10年以上にわたり拉致・監禁されてしまうというモーリタニアン男性のお話。

本作はエンターテイメントとしての映画よりも、
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.3

男と女の視点に立つことで、浮かび上がる違和感とラストはしっかりエンタメ

女性を所有物扱いにし立場は強いが、薄っぺらいプライドで行動を起こす二人の当時の男たちと14世紀であるが、戦争で旦那がいないとき
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浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

4.1


映画館で人は救えない、大久保さんという女優

以前、山下達郎が「ポピュラー音楽とは人々を励まし、元気を与え、癒やす役割がある。歌が聴き手に寄り添い、メロディーや詞が生活するうえで助けにならなければい
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.6

知らなかった人は知ることができ、知っていた人はより自分で調べたくなる作品

今から20年以上前、小学生?の歴史?の教科書に四大公害病として「水俣病」があった。歴史であるため、過去のことではあるが、水俣
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.7

007は、終わらせた方が良いと思う

昔の007といえば、女性を乱暴に扱うのは当たり前であった。象徴的なのが「サンダーボール作戦」の敵とはいえ、一度関係を持った女性を銃弾を避ける盾にするというとてもド
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

家族持ちのスパイ、友情の話

近年ではジョン・ルカレ原作で世界的にもヒットした「裏切りのサーカス」が思い出されるが、この作品よりも本作は分かり易く、しかも共感ができる。それは主人公がセールスマンであり
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空白(2021年製作の映画)

4.2


苦しい

数週間前、本作の予告編を映画館で観て、万引きの話で全く興味がなかった。しかし、「吉田恵輔」の名前が最後にあったので、観ることに

万引きをした少女は店長に追っかけられ、道路を飛び出して車に
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ミッドナイト・トラベラー(2019年製作の映画)

3.7

自転車に乗る

主人公である監督は、タリバンの指揮官が降伏するというドキュメンタリーを作成したため、2015年ころに賞金首になり、また、奥さんが経営している映画塾も潰されてしまい、アフガンを出て、最終
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.5

序盤から中盤にかけては面白い

監督の出世作である「偽りなき者」は男の自分としては大変腹立たしいが、面白く印象に残った作品でもある。
そのため、監督の次回作を待ったが、映画館でかかることなく2021年
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

2.8

トヨエツ

数年前の朝ドラ「半分、青い」では少女コミックの漫画家を演じていたトヨエツ。トヨエツが登場し、退場するまでは面白く、その前後はあまり面白くなかった。

本作も全く同じ。トヨエツが演じる父親が
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.8

「普通」「まとも」とはなにか?

会話が数学的な成田凌演じる予備講師に、恋愛経験があまりなさそうな清原果那演じる女子高生が恋愛のレクチャーをして「普通」の恋愛を目指すバディムービー。

本作は会話劇で
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.4

タイトルに二つの意味がある

本作公開2週間前に「ヤクザと家族」が公開され、3つの時代を描くことにより、ヤクザの没落と現在の立場(ローンが組めない等生活するのに制限がある)を表している作品だ。しかし、
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0


超貴族と貴族と庶民

門脇麦と水原希子が主演で、あらすじを見たらキャスティングは逆かなと思ったが、水原希子が後半に頑張って仕事をしているところを見ているとこれで正解かな。

門脇麦は、家のための結婚
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

4.1

エンターテイメント性にあふれているが、低予算ながら社会性も相まって素晴らしい作品になっている。低予算、視点をかえると違う風景が見えるという点で「カメラをとめるな」を想起させる。しかし、本作は「カメ止め>>続きを読む

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.5

細かい話だが、イングランドのほぼ植民地であったアイルランドの話で、セリフでは「イングランド」と発音しているが、字幕だと「イギリス」と出力していた。意味合いが変わってしまうので、勉強してほしい。
「ソン
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.1

罪を犯した人は聖職者になれないという矛盾

ひょんなことから新任の司祭と間違われ、そのまま司祭の代わりを務めることに。やがて主人公は村人たちの信頼を得ていく。最近ではアカデミー外国語賞にノミネートされ
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君の誕生日(2018年製作の映画)

3.5

長すぎる、くど過ぎる誕生日会

私が男であるため、父親視点で見ていた。ソルギョング演じる父親はベトナムに仕事のために、5年間自宅に帰ってこなかった。しかも、事故後に帰るはずだが、ある理由でできなかった
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AWAKE(2019年製作の映画)

3.8

着想だからこそ

棋士と棋士になれなかった者が、電脳戦という形を変えた将棋の闘いで再度、戦うというお話。棋士になれなかった者は、失意の中でAI将棋という新しいフィールドを見つけ、全く知識のない中から貪
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滑走路(2020年製作の映画)

4.0

絶望を描いた後に、希望は描けるのか?

最初は、社会問題を挙げ、意見を述べるだけの作品と思いきや、
三つの時間軸を入り乱れてはいるもののわかりやすく、
エンターテイメントしていた群像劇だ。

最後は絶
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キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

4.0

国の罪は、個人の罪なのか

本作は、実話を基にし、フィクション要素の少ない伝記といっていい作品です。役者が本田に似ているドイツ兵士の主人公(バート・ドラウトマン)は、終戦直前にイギリス軍につかまり、捕
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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

4.1

「あー中国の映画だな」と思わなかった快作

中国映画はすべての作品が共産党の検閲を受けているために、映画関係者が制作中から検閲を考えなければならないという縛りがある。その中で中国が負けた中越戦争を描い
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朝が来る(2020年製作の映画)

3.6

特別養子縁組

サスペンスというよりも人間描写に時間を大きく割いているので、サスペンスといえるのかといえると微妙です。永作博美の警察以上の捜査能力や前半の金髪女性のカツラをかぶっているのに、後半は明ら
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.1

絶妙

A24作品は個人的に苦手で、殆どレビューをしてこなかったが、本作はとても良い作品。
私自身が10代が90sであるために楽しめた、と思ったが、それとは違う。幼い主人公が成長するために、ちょっとだ
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コリーニ事件(2019年製作の映画)

3.8

本作に登場する事件、法律は実際に起きた事件であるため、フィクションではあるものの、ノンフィクションの要素がある。法廷での主人公とベテラン弁護人とのやり取りはまるで歴史の教科書を開くようで、他の法廷劇と>>続きを読む

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46(2020年製作の映画)

4.4

制服のマネキン

AKBの「show must go on」というより前田のあっちゃんが過呼吸で倒れる映画を過去に担当している監督作のため、それなりの期待。

最近の欅坂は、二期生が入ってきて村番組が
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.2

地盤・看板・カバンなし、そして増えていくのは年齢と傷

32歳の時、「国を良くしたい」ただそれだけで総務省をやめて国会議員選挙に立候補し2回目で比例ながら当選した主人公。所属していた民主党が大きくなり
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ワイルド・ローズ(2018年製作の映画)

4.1


「ここではないどこかへ」と思ったら、「ここ」だった

刑務所に入ってその期間自宅に不在のため、
子供に嫌われている主人公。
出所後、カントリー歌手になるため、
アメリカのナッシュビルに行きたい
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悪人伝(2018年製作の映画)

4.0

マドンソクでニヤニヤ、マドンソクがニヤニヤ

被害者が運転する車に犯人が運転する車が後ろから体当たりして、下車して話しあった後、車に乗るために後ろを振り向いたスキに犯人がナイフで襲うという連続殺人事件
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.2

サッカーW杯の歓喜でさえ埋められない差別

後半に主人公がケバブ屋に「昔暴動が起きたけれども、結局は何も解決しなかったじゃないか」というセリフがある。暴動とは、旧植民地の北アフリカや西アフリカから大量
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.4

この話は俺の話

ペドロ・アルモドバル監督はここ数作は正直面白くないと思っている。本作は主人公の現在の鬱々とした状況に加えて少年時代の2つの時間軸で話が進んでいく。

古い友人から主人公へ「僕の奥さん
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