アドルフ・アイヒマンをWikipediaで調べると彼の犯した罪はあまりにも大きくて、想像を絶する悪行の数々に言葉も出ない。
今作はそのアイヒマンがイスラエルで処刑されることになり、彼と多かれ少なかれ>>続きを読む
絶世の美貌で名を馳せたオーストリア皇妃エリザベート。40歳の誕生日を迎えた彼女の孤独と絶望をマリー・クロイツァー監督が独自の視点で映像化した作品。
どちらかというと史実に寄せてないし、創作や想像が多>>続きを読む
ボストン郊外を舞台に住民たちが織りなす群像劇。アメリカ映画にありがちなシチュエーションですが、流石はトッド・フィールド!クライマックスの切れ味が凄い。絶えず不穏さが漂っているので常に緊張感が付きまとう>>続きを読む
痛みは人間にとって忌むべき感覚だと思ってたけど、それこそが生きている証だったりするのかな。痛みを感じない世界では人々がこぞって体を切り刻んだり、臓器摘出ショーがアートになったりするのです。人間の快楽に>>続きを読む
「さらば、わが愛/覇王別姫」を観たついでに再鑑賞。両作ともに1993年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しているというつながりがあったのでした。この年は凄い年だったんだな……。
正直ストーリー>>続きを読む
25年ぶりぐらいで再見。やっぱり圧倒的、なんてドラマチックなんだろう。
20世紀動乱の中国が舞台で、時代に、芸術に、国家に、そしてお互いの愛憎に、人生を狂わされ翻弄される三人の男女の生き様が描かれてお>>続きを読む
バービーの登場がそれまで赤ちゃん人形で遊んでいた女の子たちに革命を起こしたのだった。そんな歴史的瞬間をある映画のパロディで始まる今作。めちゃくちゃ面白かったです、好き!
バービーの物語、であると同時に>>続きを読む
父の葬儀のため東京から青森へと向かう一人の女性の物語。旅は人生の縮図とよく言うけど、良くも悪くも旅の行程にはヒロインである陽子の人となりがそのまんま表れていた。無様でイタい、直視するのもなかなかにシン>>続きを読む
ノルウェー郊外の団地に住む4人の子どもたちの交流が、次第に軋轢を生み取り返しのつかない状況に陥ってしまう。「童夢」から影響を受けた作品とのこと。終始緊張感が凄い。不快な音と不安を煽る劇伴も相まって徐々>>続きを読む
時間が止まればいいのに、明日が来なければいいのにと考えた事がどんな人でもきっとある。登場人物たちがそれぞれに抱える悩みが、荒唐無稽と思われる設定に説得力を持たせているのが面白かった。しかし2分間で出来>>続きを読む
ヴィッキー・クリープス演じるクラリスの脳内、思考の移り変わりを体感させられる映像。記憶と現実、そして妄想が錯綜する。それらを行ったり来たりするクラリスの混乱をそのまま表現していて観ているこちらにも彼女>>続きを読む
あっという間の2時間43分。トム・クルーズによる大スタントショー。ストーリーはあってないようなもので……wまずアクションありきで撮りたい画が先にあって後から話の展開を考えてるとのこと。とにかくひっきり>>続きを読む
何となくタイトルから説教くさくなるのかと思ってたら全くそんなことはなかった。宮崎駿の幼少期が多分に色濃く反映された作品とも言えるし、物語のちからを信じ数多の物語を創作してきた彼の心境が現れていた作品と>>続きを読む
考古学が時代遅れの学問になっているような見せ方が、老境をむかえ孤独なインディの姿に重なって切ないオープニングで始まるシリーズ最終作。
ヒーローの幕引きはどう描いても熱狂的なファンからはあーだこーだ言>>続きを読む
『Pearl パール』が観たいので鑑賞。面白かった!
ゴアが好きな人には物足りないだろうが、私は人体損壊シーンが苦手なのでwこのぐらいでちょうど良い。マキシーンとパール、若く美しく怖いもの知らずの女と>>続きを読む
前作も素晴らしかったので、あれを超えるのは難しいだろうと思っていたけど間違ってました。ごめんなさい、前作超えです。凄かった。クリエーターたちの凄い熱意と労力が伝わる作品。ポップでアーティスティック。視>>続きを読む
冒頭の人命救助シーンで心を鷲掴みされた。凝ってるタイトルバックの出し方、フラッシュと登場人物との洒脱な掛け合いは見事。バットマン・ワンダーウーマンらヒーローたちとチームプレーで流れるように事件を解決し>>続きを読む
ペルシャ人だと嘘をつき処刑を免れたことから、ナチス将校にでっち上げのペルシャ語を教えることになる強制収容所のユダヤ人青年。
全く知らない言葉を作り出すってどうやって?と思うのだけど、ユダヤ人青年が捻>>続きを読む
コリン・ファレルにブレンダン・グリーソン、パブにビール、男同士の仲違い、流血……。
……え、これ「イニシェリン島の精霊」と同じじゃんw というかこっちが先だからイニシェリンが似てるということかな?>>続きを読む
閉ざされた宗教コミュニティの中で起きた集団性的暴行事件を基にした作品。
性被害を受けた女性たちが自分たちの未来のために話し合う。「赦す」か、「闘う」か、「去る」か。
女性たちは当然それぞれに意見を持>>続きを読む
自分が見たいものしか信じない。目から入ってくる情報も自分がそうあって欲しいと思う願望が事実を歪め都合がよく変換する。
我が子にいずれは幸せな家庭を持ってほしいと願う母親は決して間違っているとは思わない>>続きを読む
ヒロインは前作のキム・ダミからシン・シアへバトンタッチ。というか主演は変わっても内容は一作目とほぼほぼ変わってないような……。途中バス旅行シーンも出てくるし、純粋無垢な少女が覚醒してサイキックパワーで>>続きを読む
観終わってしばらく経つのだが余韻が凄い。ボディーブローのように今も胸がざわつく。漆黒の闇夜の寄せては返す波音が耳に残って離れない。
父はあの時何を考えていたのだろう、大人になった娘が再生するビデオテ>>続きを読む
韓国で2014年に製作された『最後まで行く』を藤井道人監督がリメイクした今作。韓国と日本の風習の違いが登場人物たちの行動にも反映されてて面白かった。これは韓国版を観てから日本版を観た方がいろいろと比較>>続きを読む
前半と後半では全く違う物語。時間の流れ方も前半は緩慢で冗長さすら感じたが、後半は展開が早いし移動が多くて良い意味でどこに着地するのか全く分からなかった!いや、凄い作品だわこれ。
天才指揮者リディア・>>続きを読む
何不自由なく育ててもらい教育を受ける機会にも恵まれているが、自分が何をすべきなのかが分からないピエトロ。小さな山間の村に生まれ勉学に励む機会を与えられず職人として生きるブルーノ。幼い頃に友達として出会>>続きを読む
わー、終わってしまった……。笑って泣いて淋しくて……。自分の感情が追いつかないw
銀河一間抜けなはみ出し者の寄せ集めチーム、ガーディアンズ最後の冒険。ロケットの悲しい物語が主題で彼が今回の主役ではあ>>続きを読む
犯罪者の息子であることを理由に村八分にされている主人公・優。逃げる選択肢はなかったのだろうか……?村から出ていくことも出来るはずなのに未だ留まっているのは、結局彼自身もムラに執着してるからなのだよな。>>続きを読む
カズオ・イシグロ版「生きる」。黒澤明リスペクトが伝わってくるリメイク作品だった。一番の改変は原作にはいなかった新人職員ウェイクリングを登場させていること。黒澤版はどちらかというと痛烈な社会批判が大きく>>続きを読む
宗教を盾にして身勝手な正義を振りかざす人がいる限り、争い事がなくなる日は永久に来ないんだろうなと思わされる作品。家父長制、貧困、セックスワーカーへの差別、そこにイスラム社会の複雑さも相まってどこから解>>続きを読む
フォロワーさん達が軒並み高レビューだったので観てきました。いやー、面白かった!!1984年、エアジョーダンはいかにして生まれたか?当時シューズ業界ではまだ後塵を拝していたナイキで働く中年達のプロジェク>>続きを読む
妻子を捨て元教え子の男性と恋に落ち好き勝手に生きておいて、いざ自分の死期が迫ってきた途端最後に娘の力になりたいなんて虫が良すぎません?そう思うのだが270キロの巨体を揺らしながら懸命に生きるブレンダン>>続きを読む
人里離れた森の小屋が舞台。楽しく休暇を過ごすゲイカップルと養女の家族の元に突如現れた謎の四人組。そして突きつけられる究極の選択は「家族の犠牲か、世界の終わりか」。これ言われたらどうするよ?私ならどうし>>続きを読む
先を見通して行動するタイプじゃなくて、今この瞬間が自分にとって大事、そうやって今まで生きてきた何者でもない34歳のブリジット。ハッキリ言っちゃうとクズ女なんだけど自分はとても好感が持てました。
他人か>>続きを読む
「生きる LIVING」公開を前に再鑑賞。
若い時に観たっきりなのでだいぶ忘れていたところも多くて、歳を重ねた今の自分の方が、死期が迫った主人公の内情がよりリアルに分かる気がする。
胃癌を宣告された瞬>>続きを読む
父親が息子のことを理解したいと思い、なんとか手を尽くそうと行動におこすのだが、どれも空回りしてしまうのがとても虚しい。自分も相手を理解することが大切だと思ってたけど、そうじゃないんだな。自分で自分の>>続きを読む