fumingさんの映画レビュー・感想・評価

fuming

fuming

映画(134)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.3

とにかく難解な映画。主人公の精神世界と現実が入り乱れた奇妙な世界と画面によって話が進んでいく。最近こういう映画多く無い?
本作も昨今のSFやホラー等のトレンドいうべきか「支配欲」や「閉じたコミュニティ
>>続きを読む

タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.4

若きデニーロの野生的な色気がたまらない。
本作は「なんかよく分からないし、特に内容も無いけれどオシャレでかっこいい映画」の原点的な作品だと思う。バッファロー66はおそらくこういう映画を撮りたかったのだ
>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.8

軍国少年が時代と人を通じて成長する、ハートフルストーリー。とにかく主人公のジョジョがかわいい。
時代は第二次世界大戦、ナチス政権下のドイツ。少年は強さに憧れるが、母親や周囲の人々が望むものは平和や心優
>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.6

三流アクション映画かと思いきや、意外なところから物語が始まるワクワク感がMAX。主人公が幻視するアーガイルが交互に映るカット割りなどが素晴らしい。
シナリオについても騙され、また騙されたと思ったら今度
>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

3.5

クライムサスペンスの金字塔。「羊たちの沈黙」と並んで今日にまで影響を与え続ける作品では無いだろうか。終始おどろおどろしさと緊張感があり、特にオープニングのゾクゾク感は群を抜いている。
しかし、実に10
>>続きを読む

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.0

フォレストガンプの奇妙な冒険。
フォレストの優しく、彼自身のユニークな目線を通して語られる独白が心地よい。映画のテンポも非常に良い。また主人公のキャラクターに隠れがちだが、本作は主人公を通じて二次大戦
>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.2

ふとした油断をきっかけに奴隷の身となった自由黒人の物語。身体的にも精神的にも常に迫るような内容で、観ていて本当に辛い。観ているだけなのに凄くエネルギーを消費する。しかし、メッセージは強く歴史を知る意味>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001年製作の映画)

4.0

ノスタルジーとは空虚な輝きである。みな子供に戻りたい、若い青春時代に帰りたい、ストレスなく暮らせた無邪気な頃をもう一度味わいたい。
ケンは内縁の妻と暮らし、いつまでも四畳半の空間に住み、ビートルズのよ
>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.0

実話を元にした詐欺師と刑事の超絶追いかけっこ。
非常にテンポが良く、ハラハラする展開の連続。機転が効いて口が上手く、顔の良いディカプリオ。華やかな生活を謳歌するが、しかしそれは本当の自分ではない孤独。
>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.4

オーバーテクノロジーの不思議な近世で繰り広げられる不思議でシュールな物語。
幼年期はSFチックで、どこかテイムバートンやダークなウェスアンダーソン的な世界観。少女期は「嫌われ松子の一生」のようなダーク
>>続きを読む

椿三十郎(1962年製作の映画)

3.5

黒沢映画なのに長く無く、彼の作品の中ではサクッと見れて入門向けだろう。
「用心棒」よりも緊張感は無いが、敵味方がはっきり分かりやすく何が起こったりしているか整理して見やすい。椿が無双の侍なのにスパイ活
>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

3.7

凸凹コンビのロードムービー。
白人が粗野でガサツな黒人っぽく、黒人が上品で教養のある人物というステレオタイプな真逆の構図。
フライドチキンを味わったり、ブルースを弾いて「黒人らしさ」に触れ楽しんでいく
>>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.4

タイトル通り、まさに数奇な運命。
生まれながら年老いた青年ベンジャミンの人生が淡々と語られ、描かれていく。
老人の見た目であったが子供なるベンジャミン、そしてケイトブランシェット演じるデイジーとの交差
>>続きを読む

アフタースクール(2008年製作の映画)

3.4

二転三転する追いかけっこ。謎に始まり新たな謎が生まれ、そして勝手に謎が解決されていく脚本の妙とテンポの良さが気持ちいい。本編中盤で誰もが「え?」となって一時停止ボタンを押したのでは無いだろうか。種明か>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

3.8

遺伝子操作によるデザインベイビーが普遍的になった近未来、自然出産ゆえに多くのハンデを背負った主人公がトップガンの世界である宇宙飛行士を目指す物語。運命に抗う主人公のひたむきで刹那的で、しかしあまりにも>>続きを読む

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.5

料理がとにかく美味しそう。旅に出たくなる一作。
終始流れるラテン風の音楽やアメリカの景色が心地よい。ロケーションを移動する毎にサルサ、ジャズ、ブルースと変わっていくのもまるでこっちも主人公たちと旅をし
>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

3.6

ウサギの警察とキツネの詐欺師による凸凹コンビのバディもの。
全体的にポップに、ピクサー作品らしく子どもにも楽しめる仕上がりであるが、人種による差別や家庭環境によるステレオタイプ、それに伴う人々の分断な
>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.0

敗戦後、ソ連で捕虜となった残留日本兵たちの記録。正直あまり引き込まれたシーンがなく、終盤まではわりと退屈に感じてしまった。ただ、クライマックスの手紙のシーンは涙無しには観られない。このシーンを観るだけ>>続きを読む

鬼龍院花子の生涯(1982年製作の映画)

3.3

鬼龍院花子というが、花子にあんまり見せ場や印象はない。
ヤクザや大正の時代背景も含んだような苛烈な作品で、こういう迫力のある映画は減ったなぁと思う。運命の激流に流されるように生きる女達の強さ、逞しさ、
>>続きを読む

陽暉楼(1983年製作の映画)

3.5

遊郭と芸者の生き様を描く作品。まさに古き良き邦画といった作品で、内容にせよ扱うテーマにせよ撮影のこだわりにせよ、いずれも現代ではもうこういう映画は撮れないだろう。ざらついた荒々しいフィルムの画質と鬼気>>続きを読む

バッファロー’66(1998年製作の映画)

2.8

ダメ男と偶然出会った美女とのグダグダなランデブー。アメリカ映画とは思えない画の暗さが非常に印象的。
カルト的な人気と評価を得ている本作で、ついに視聴したのだが正直良さが分からなかった。劇的な名シーンや
>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

朝ドラの夫婦役コンビが今度はゴジラでも夫婦に。第二次世界大戦、敗戦直後の日本に突如現れたゴジラとそれに立ち向かう元軍人たちの物語。
本作は昨今では最も名作と名高いシンゴジラとの対比をかなり意識して作ら
>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.6

オクラホマのオイルマネーを巡る陰惨たる謀略劇。どうやら実話らしい。
とにかく俳優の演技が素晴らしく、それを活かした作品構造が面白い。陣営や登場人物の相関もさほど複雑ではなく、同じようなタイプの映画であ
>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.5

謎の多い一作。ストップモーションアニメで製作されており、非常にユニークで前衛的な絵作りが堪能出来る。芸術好きや美大生などはこれだけでも観る価値アリだとおもう。
内容としては、二次大戦後のチリを舞台にナ
>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.3

岸辺露伴シリーズの劇場版。酷評された原作4部の映画を乗り越えて、まさかスピンオフ作品が人気ゆえに銀幕まで行ったのは感慨深い。
岸辺露伴の過去に迫る謎解きを主軸とした内容で、ルーブルまで行く様はさしずめ
>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.0

アステロイドシティという架空の街で繰り広げられる群像劇。
本作のアステロイドシティでのパートは劇中劇という設定なのたが、そんな回りくどいことをせずに架空の星か何かの設定にしておけば良かったのではと思う
>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.6

早逝の奇才、今敏といえばやはりこの一作になるのではないだろうか。
アイドルという憧れと理想の姿を諦め、ステージを降りた主人公に襲いかかる不可思議な出来事とやがて迫り来る事件と魔の手。幻想なのか現実なの
>>続きを読む

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.4

アカデミー賞も獲ったコーエン兄弟の作品。
単刀直入にとにかくバカバカしい。くだらなさにくだらなさを上塗りしていくような映画で、グダってるとも言われかねないかのようなゆるゆるなテンポ感に不条理かつシュー
>>続きを読む

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

4.0

ニコラスケイジはなんだかバカっぽい映画、良くも悪くもくだらない作品に出ることが多いが、本作はそんな彼の主演作でも指折りのガチ映画である。
内容としては大富豪の主人公が、過去の選択によってはあり得たかも
>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.0

MIシリーズ最新作。まさかのテーマがコナンの最新作と丸被り。これは両制作サイド思ってもみなかったであろう。
相変わらずトムクルーズのスタントは凄い。が、シリーズファンにこんなこと言ったら怒られそうであ
>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

謎に包まれた一作。観た初めの所感としては「いたって普通の冒険活劇」であった。そして、正直に自分の言葉で面白かったか面白くなかったかで言えば面白くはなかった。
色んなシーンに色んな設定や伏線があるのかも
>>続きを読む

予告犯(2015年製作の映画)

3.0

謎の覆面犯罪者とそれを取り巻くストーリー。かなり社会批判と風刺の強い作品で、「犯罪者はみな弱者である、誰でもなり得る」といった昨今の大事件やジョーカーなどの作品に通づるテーマ付けがされている。一貫して>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

3.6

ついに本当の最終作。世代的にもハリーとともに歳を重ねていったので、その最後は成人式で再会した旧友のような感慨深さがあった。いろんな人達の想いによって、ついに闇の帝王を倒す道程は王道ながらも物語の終息と>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

3.2

ハリーポッター最終章。なぜか最後だけ観ていなかった。
前後編の構成であるが、正直前編はハリーとロンが喧嘩しているようなシーンばかり続き、また敵の攻略法がまだ不明確などもどかしい展開が続く。リアルタイム
>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

あのスーパーマリオの3Dアニメムービー。今作はなにも捻くれてない、まさに正統派のド級エンタメ作品となっており、なんだかこういう味わいの映画を久しぶりに観た気がする。テーマや内容は至って王道だが、ピーチ>>続きを読む

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.2

毎年云億年の興行収入を誇るモンスターコンテンツ、名探偵コナンはなぜか今がピークとも言えるほど人気を博している。本作の冒頭第一印象は、そんな人気ぶりを表すかのように「金がかかってるな……」といったもので>>続きを読む

>|