ジョンさんの映画レビュー・感想・評価

ジョン

ジョン

晩春(1949年製作の映画)

4.3

父娘の関係を超えた紀子の愛情にある種の怖さを感じるし、現代人の目で見ると結婚観にズレがあるし、とにかく観ていてずっとモヤーっとした感覚があった。しかし、二人の気持ちには強く共感するし、最後あんな表情で>>続きを読む

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.5

反ノスタルジーの精神でありたいけれど、ここまで完璧にノスタルジーを表現されたら、それはもう当然自分が存在しない、80年代パリに思いを馳せざるを得ない。『満月の夜』に『グレムリン』に『パリ、テキサス』、>>続きを読む

アントワーヌとコレット/二十歳の恋(1962年製作の映画)

-

『大人は判ってくれない』の続編。

友達以上恋人未満ってやつか。青臭い、それが良い。好きな人の家の向かいに引っ越す行動力は見習いたいところやけど、見習えば逆効果な気もする。あのレコードの梱包?の仕事は
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愛なのに(2021年製作の映画)

3.8

『猫は逃げた』と逆、城定秀夫が監督、今泉力哉が脚本。こう比べて観てみると、面白いのはこっちやけど、『猫は逃げた』の方が好きだと気づいた。今泉力哉の軽い感じの方が合うのかもしれない。
そりゃ不倫も浮気も
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パラノーマル・アクティビティ(2007年製作の映画)

2.6

深夜にテレビでやっててテキトーに流し見。テキトーに観てたからか、面白くなかったな。昔の、恐怖映像100連発!みたいなテレビ番組でこういう映像ようけあったよなあと。
奥さんが夜中に叫んだ瞬間の、旦那さん
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.8

めっちゃ面白いとかいう訳じゃないけど、退屈せずにダラダラ観れた。後半の気まずい口論シーンは最高。やっぱり人が喧嘩してるところを見るのは楽しい。

4人の男女の恋愛関係を搔き乱す猫。人間の愚かさ、みたい
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.1

おもろかったけど疲れたなあ。『オッペンハイマー』とハシゴで観たので仕方ない仕方ない。

これはIMAXで観て大正解。映像もそうやけど、音響と振動がエグかった。ポールがサンドワームを乗りこなすあの瞬間の
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

映画を観る意義、なんてものはないかもしれないけど、広島に住む者として観ておかなければいけない気がして、二日酔いの呆けた頭で映画館へ走った!

割と小難しいというか、物理学の用語は訳わからんし、登場人物
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

思いの外泣いてしまった。そして今年ベストどころか生涯ベスト級に良かった。

PMSとパニック障害をそれぞれ抱える二人を中心に置きつつ、人々の"生きづらさ"を差別化せず平等に扱ってくれたから自分も救われ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

女性のあり方を身体性の切り口で描いているから賛否両論は当然あるし自分も全肯定はできんけれど、少なくとも意義はあるよなと思う。
フェミニズムに明るくない、しがない一男子大学生にとっては、周りの男たちや社
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.1

電車が遅延して観たい映画に間に合わず、代わりにこれを観たけど、想像以上に良かった。

ダメ監督が弱小チームを指導して勝利を目指す、王道中の王道ストーリーやけど、自分がサッカーしてたからか、結構ジーンと
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クイーン:ロック・モントリオール1981(1981年製作の映画)

-

映画じゃないかもしれんけど。めちゃくちゃ最高やった。
10歳の頃からの憧れの存在、フレディ・マーキュリーを、ついに生で見れた!かのような興奮があった。改めて変態やな〜と思ったけど、異常なまでのカリスマ
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.9

期待していたほどではなかったけど、がん検査の結果を待つ気の沈んだ女性の2時間に寄り添った90分は、自分にとっても心を軽くしてくれるようなものだった。女性監督だからなのか、ファッショナブルな感じ、女性の>>続きを読む

沈黙の島(1969年製作の映画)

4.1

暗い。寂れた島で起こる猟奇的事件、人間同士の不和。暗い暗い暗い!!でもカラーになっても映像の豊かさは健在、ベルイマン作品常連組の演技も安定感抜群、そしてラストカットの余韻...。また、自身の役柄につい>>続きを読む

イヌとイタリア人、お断り!/犬とイタリア人お断り(2022年製作の映画)

4.0

話の重さに対しての、ストップモーションアニメの可愛さ!絶妙に可愛い顔と指。3000円ぐらいで売って欲しいなと思った。
また、監督?の手や野菜、景色がアニメの世界観に介入して実写っぽさを意識させる演出が
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

長かったな。右肩下がりに退屈になっていったから、余計に疲れた感じはある。しかもそれで結末がアレってなあ...。寓話あるいはボーの妄想としてこの物語を捉えているので、『トゥルーマン・ショー』みたいな話と>>続きを読む

グレムリン(1984年製作の映画)

4.3

ちゃんと観たことなかったけど遂に!
思ったよりブラックで過激な笑いで溢れていて、これは子ども向けなのか...?と首を傾げつつ、とても楽しめた。クリスマスのムードも、お父さんの持ち帰る発明品も、大挙する
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彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)

4.4

ダヴィッドが自己に目覚めていく物語/主人公クレールが親友の死から立ち直っていく物語の二つの軸が、特殊な友情でもって並行に進むストーリー展開が凄いし、一方でジェンダーの問題が絡んで一筋縄ではいかないとこ>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.4

こりゃあ凄い。面白すぎて頭痛い。前半はドラマパートという感じで正直辛気臭かったけれど、ちゃんと後半のアクションで挽回してくれるし、前半の家族とのやり取りもジワジワ効いてくる。

前作から5年?というこ
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スペアキー(2022年製作の映画)

3.9

ぼちぼち良かった。バカンスで外出している友達の家に忍び込んでひと夏を過ごすという、史上最高の設定で、ファッションとか音楽とか細かいところまで諸々フランスの夏!って感じで、我が家には一足早く夏到来。
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イディオッツ(1998年製作の映画)

3.2

これは苦手な方のトリアー作品やったな...。
手持ちカメラでのぐわんぐわんした映像にシンプルに気持ち悪くなったし、話もしんどい。寄る辺なき者たちの愚かな青春ドラマって解釈でいいのかな?
何ともいえない
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めぐり逢う朝(1991年製作の映画)

3.9

共感や常識を超えた先に音楽の本質が見えてくるっていうのが、"業"ともいえる、才能あるいは芸術の残酷なところだなあと思った。終盤の師弟関係が変化していく様は見応えがあったし、オープニングのカットに戻って>>続きを読む

ぼくの好きな先生(2002年製作の映画)

4.5

記録忘れ

フランスの教育ドキュメンタリー。
ただ遊んで楽しい年頃の児童たちと悩みに直面する年頃の生徒たち、そしてそれを温かく見守る一人の先生。

子どもが可愛いって、空が青いみたいなものなので言うま
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王と鳥(1980年製作の映画)

4.1

近未来のSFとしても、古風なファンタジーとしても楽しめる!と思いつつ、コミカルにデフォルメされた王が恐くて、それが一番印象的やった。そして、特典映像にあった太田光と高畑勲の対談で同じ話をしてて、やはり>>続きを読む

女と犬(1991年製作の映画)

-

こういうの無限に観れるなあ、という僕はフランス映画に毒されているのだろうか
ガールズトークしてみたい

ふたりは姉妹(2022年製作の映画)

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かわいすぎる
ふたりの幸せをひとりぼっちの部屋で願ってます

フレンズ/2匹は友だち(2014年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

癒やされる〜と思ってからのオチ
ブラックユーモア強いけど、妙な切なさも含んでいて好き、食物連鎖こわい

私に触れた手(2022年製作の映画)

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ただのノスタルジックなやつかと思ったら、結構グサグサ刺された。上書きしたり蓋をしたりしても消えない過去や傷がうまく表現されていた。ここまでアニメーションのスタイルが意味をもつ映画初めて観たかも。
前向
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のら犬(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

小さな村、狭い人間関係のいやーな所がたっぷり描かれていて結構面白かった。ヒリヒリとした三角関係も大好物。人間なら嫉妬してなんぼ!とも思うけど、距離が近すぎて逃げ道がないと辛いよな。
ミラレスの男らしさ
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ハウルの動く城(2004年製作の映画)

4.3

久しぶりに観た。いつも途中でよく分からなくなって意識失うけど、今回はちゃんと観た。

本作はやはり圧倒的なイマジネーションが魅力。城(というより家か?)が歩いたり、ダイヤルで玄関先が移動したり、間取り
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ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

3.9

シリーズ順番に観たかったけど、せっかくの正月なので、と思って兄貴と観た。

超大味のアクションやったけど、ブルース・ウィリス&サミュエル・L・ジャクソンのコンビが最高で楽しめた。ミステリーっぽいのも良
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

4.6

映画のリズムが完璧。完璧に心地よい。
モヤモヤとした負の感情が、初対面の女の子との尾行でパッと晴れる、あの眩しい時間。からの、愛しい人との二人きりの苦しい対話。昼と夜、パブリックな空間とプライベートな
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ドラえもん のび太の創世日記(1995年製作の映画)

3.7

観ないといけない映画が溜まっているのに、息抜きに観てしまった。小学生の時にバスの中で観た気がする、もしくは学童のお昼ご飯の後か。

ひみつ道具で神様になる、という結構ヤバ目の話。そしてちゃんと地球づく
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

しみじみといい映画だなあと思ったし、同時に戦争に対する静かな怒りも感じた。この素朴な愛のやり取りと地続きの世界で戦争が起こっていて、理不尽に人が死んでいる。そんな非道い現実に対する監督の怒りや悲しみが>>続きを読む

宝島(2018年製作の映画)

4.4

もっと少ない人数にフォーカスした群像劇だと勝手に思っていたから、やや面食らったけど、もう腹パンパン!というほどに色んな人の色んなバカンスが映し出されていて、しあわせです。

子どものパートがやっぱり好
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.4

よう撮ったなあこれ、のつるべ打ち

言うまでもなく、あの嵐の吊り橋のシーンが衝撃的。誇張ではなく、自分が人生で観てきた全映像の中でもトップクラスに狂っている。うん、狂っている。

ものすごく映画的とい
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