雨宮はなさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

マイ・ビッグ・ファット・ウェディング(2002年製作の映画)

1.0

時代と文化のせいだけど、キツかった。
「女は実家の呪いから逃れられない、男は結婚したかったら女の生い立ちを気にするべきではない」という“教訓”が最初から最後までこってりだった。

『セックス・アンド・
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.0

「どうしてこの人と一緒にいるんだっけ?」の理由に気づけたときに笑顔になれたら、その相手で正解だ。

初めてスポーツが人を励ますパワーを持っていることを知れた。
映画の中のことなのに、本物のボクシング選
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

3.0

プランナーも含め、全員が「ハイ」だった。
こんなにタイトルがシンプルでしっくりくる邦画ってめったにお目にかかれない!

しょーもない、ただドタバタする様子を見せられるんじゃないかと思いきや、これは程よ
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地獄の花園(2021年製作の映画)

3.0

マンガと舞台とお笑い番組をミックスしたらこうなる!っていう感じの一本でした。
なんだかんだでOLやってるみんな、かわいいよ。

喧嘩に勝って、戦いに負けるオチなのがまたなんとも。
喧嘩に負けた彼女は、
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ジェクシー! スマホを変えただけなのに(2019年製作の映画)

3.0

スマホを落とした後、サスペンスホラーになるのが日本で、パワー系コメディになるのがアメリカ。
AIの暴走だの乗っ取りだのは完全にホラーだと思うけど、コメディということなので一応。

「人間に危害を加えな
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ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

5.0

めげないソシオパスくんの奮闘記!
丁寧に説明されてるのに、怖さがちゃんと残ってるって素晴らしくない?

レックスは精神を摩耗する前から独りよがりなところが目についていた。
愛ではなく所有欲からの執着だ
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

父娘の美しい愛情介護物語だと思った?
残念!超現実的ホラーでしたー!!

この作品は全人類が早いうちに観ておくべきだと思った。
映画の中だから美しく整えられていてまだ見てられるけど、現実はこんなに美し
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

1.0

あんなに不謹慎な“メリー・ポピンズ”を見たのは初めてだ。
ダダンがダダーンしたのは唯一のスカッとポイントなんだろうな。

ヒューマンコメディとのことだけど、「ヒューマン」がついたらクズ人間がいっぱい出
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恋におちて(1984年製作の映画)

2.0

メリルがヒロインで同じ不倫モノなら、私は『マディソン郡の橋』の方が断然好き。
2人がいわゆる“花束”を用意し終えたところで物語が終わる。

こちらは明らかに傷ついた人たちが出てくる分、いい気分になれな
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ドク・ハリウッド(1991年製作の映画)

2.0

田舎者が別の田舎に取り込まれるだけのお話で、ある意味ホラー。

最初から「若い男性だ」「しかも医者だ」「逃すつもりはないぞ」とまったく隠さずに、“この田舎はイイ田舎”をアピールしまくりながらとどまらせ
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トゥー・ウィークス・ノーティス(2002年製作の映画)

3.0

どっちがどっちの「王子様」で「お姫様」なんだろう?
ある意味、男女平等に見えてくる、ものすごくスロースターターなロマンス。

ヒュー・グラントのクイーンズ・イングリッシュがお坊ちゃん感を強めていてよか
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アメリカン・バーガー(2015年製作の映画)

3.0

ペンは剣より強い時もあるし、「煩悩は人を生かす」ってGACKTも言ってた。

雑なのに、チープなのに、しっかりコメディ・ホラーだった。
「あるある」全部盛りバーガー。

「あるある」に則って考えれば、
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Happyダーツ(2008年製作の映画)

3.0

「勉強も運動もできなかった」「褒められることがなかった」
そういう人はこのダメダメ主人公を応援したくなるに違いない。

「え、マジでそんなんでいいの?」と、ずっこける部分があるけど
深夜に観るお気楽作
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

2.0

嫌いだった。
特に語られることが多い、ウィノナ・ライダーについては「ガサツキャラってこうでしょ?」って感じがミエミエで特に嫌だった。

ロベルト・ベニーニが演じる役も私には面白くないことがよくわかった
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茶飲友達(2022年製作の映画)

4.0

なにをどうしても違法は違法、犯罪は犯罪。
だけど、その手段を取らなくていいような社会でないのは確かだ。

「家族」であるためには何が必要なのか。
「本当の家族」とは何なのか。
ラストシーンをあまり好意
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南太平洋(1958年製作の映画)

3.0

音楽にポイントを全振りした、ダンスの無いミュージカル映画。
ネタばれ:中年男が年下美女とどうにかなりたい願望が叶うよ!

古臭い物語と謎のカラー演出とひどいカメラワークを帳消しにする、音楽を楽しむため
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ロリータ(1962年製作の映画)

2.0

男も女も気持ち悪い。
これを観たら「ロリコン」なんてジョークでも呼ばたくなくなると思う。

女優さんが可愛いから画を保てているものの、出てくる主要キャラ3人とも気持ち悪い。
画面越しにひたすら自分勝手
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

3.0

私も行く先を知らない。
ただ、彼らの行く先が「末路」じゃなく「目的地」だといいなと思う。

イラン映画はエンタメ作品もありながら、監督たちからの手紙なのだと知った。
背景を知らなかったら、「ある家族の
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帰らざる河(1954年製作の映画)

3.0

この演技を観れば、彼女はいわゆる“ブロンド”じゃないとわかる。
今の地代に、彼女が望む役をやってみてほしかった。

セックスシンボルではないと思いつつも、美しいのは事実。
素朴な出で立ちこそ、マリリン
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ベルファスト(2021年製作の映画)

2.0

時代やその土地の宗教に関する資料として鑑賞。
「どうです、いいもの作ったでしょう」感がすごくてあまり好きじゃない。

ベルファストは絶対に住みたくない感覚の町だし、登場人物のほとんどを好く思えなかった
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宇宙の彼方より(2010年製作の映画)

3.0

お手本のような古い演出にニヤニヤしてしまう。
ゴリゴリのオタクがDIYでヴィンテージ風家具をめっちゃ上手に作ったような感じ。

ホラーとしてとても優れているけど、日本のライトなクトゥルフファンにはウケ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

宮崎駿の遺作になるかもしれないと考え、スクリーンで観ておこうと思い立ち鑑賞した。

宮崎駿が世界系を作ると、この作品になるのかな?
何かをわかったり判断するために必要な情報は出きっていないので、妄想を
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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

4.0

この映画をみて「美しい」というのは、彼女への暴言でしかないと思えるようになった。

彼女が40歳を迎えた1878年に、彼女の残りの障害を割り振ったような構成の一本。
原題にあるように「コルセット」がキ
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きっと、またあえる(2019年製作の映画)

4.0

自死大国の日本や韓国で、何度でも上映してほしい。
子供サイドだけでなく、親サイドとしても観ておくべき良作。
理想の親とその友人たちがスクリーンに描かれていた。

143分あるのに全然長く感じないし、エ
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

4.0

夏休みの終わりにステイサムが熱い!
これはぜひ、IMAX&3Dでアトラクションとして楽しんでほしい!
前作未鑑賞だけど、問題なく楽しめました。

『ジュラシック・パーク』が始まったのかと思いきや、「海
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シンデレラ(2021年製作の映画)

5.0

これぞアレンジ。これぞ実写版。
ディズニーはこの作品をみて、自分達に何が足りてないか、何が違っているのかを勉強した方がいい。

あまりにも狙ったような「突拍子もない設定」に、どうせイロモノだろうと高を
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トレジャーハンター・クミコ(2014年製作の映画)

4.0

#なんのために生きてるのかわからなくなった時に観る映画 として紹介してもらった作品。

この映画を観て老婦人を「優しい」と感じた人は、ものすごく幸せな立場にいる人だと思う。
クミコが「常識外れ」で「
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転々(2007年製作の映画)

4.0

「おうちのカレー」が大切な、日本一ゆっくりなロードムービー。
カレーには、思い出とか気持ちってものが見えない具材として煮込まれているんじゃなかろうか。

フクハラは画面越しに人生を歩んでいくための智慧
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

2.0

「もう3年」「引きずってる」
小さな親切ですらない、大きなお世話だけど、それを言える人間の方がなんだかんだ上手くやるのかもしれない。
人生に必要なのは鈍感力なのだと言われた気がした。

純粋とかひたむ
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セフレの品格(プライド) 決意(2023年製作の映画)

4.0

弾き語りバージョンのテーマソングは、私たちにむけたピロートークといえるだろう。
明転まで我慢できないタイプの人にも優しい、親切設計な短めエンドロールだし、ぜひ最後まで聞いて、浸ってから帰ろうぜ。

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セフレの品格(プライド) 初恋(2023年製作の映画)

4.0

どう考えても、上映館が足りない!
我々にとってのスクリーンは、ベッドのシーツの様なものではないか。
シーツが足りない!!
各上映館、なーにやってんの!

と勢いのままに書いてしまうくらい良かった。
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アップタウン・ガールズ(2003年製作の映画)

4.0

毒親育ちに捧ぐ、心のサプリメント。
ピーター・パン症候群な女性と、未来のアダルトチルドレンが、きちんと自分を受け止めるまでのお話。
こんなに可愛いのに、ものすごく苦しいシーンがたくさんある。

観るこ
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夜叉(1985年製作の映画)

3.0

女優:田中裕子がいちばん可愛らしくて美しく見える映像作品だと、この映画を紹介してくれた方が仰った。
なるほどそうかもしれない、と思った。

“水商売女はしたたかで怖いし、男にだらしなくて、子供をぽんぽ
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大名倒産(2023年製作の映画)

3.0

時代劇に抵抗がある人も安心して観られるし、安心して笑える映画?

作品中ずーっと昭和センスなつまらんギャグで突っ走るものの、
出ている役者陣のおかげで平成以降生まれも観られる作品になってます。
一般的
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.0

クズ人間は、素質と環境でできあがる。
思いのほか刺さるし、自分もまだどうにかなるかもと思えてくる。

ありきたりで見慣れたクズ人間の主人公が、覚醒してからものすごく応援したい対象に変わる。
終わりもあ
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