くもすけさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

くもすけ

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ウディ・アレンのザ・フロント(1976年製作の映画)

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アレンが監督しない数少ない主演映画。製作はジョフィ・ローリンズで一見するといつものアレン映画のよう。ただ明確なギャグ演出はなく、通りの向かいから葬儀じっと見つめ、含みなしの悪態で立ち去るシリアスなアレ>>続きを読む

The Tenderness of Wolves(英題)(1973年製作の映画)

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「M」のような群衆のヒステリーなし、刑事捜査のスリルなし、改悛も魂の叫びもなし。
フリッツはただ若い男と金が欲しくて、嫉妬深く病的な嘘つきでした、以上。それは誰しも同じじゃないですか、と問いかけるよう
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私は死にたくない(1958年製作の映画)

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■Bloody Babs
原作はピューリッツァー賞受賞作家の実録犯罪もの。「冷血」に先駆けて死刑囚を題材にしているが、対象へのコミットはあまりフォーカスされずどうとでも取れる。グレアム本人は赤毛で事件
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傷だらけの栄光(1956年製作の映画)

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■ミドル級チャンピオン
アマチュア大会で好成績を残しながら兵役を逃れた罪で再び収監されたロッキー。すぐに小競り合いに巻き込まれ、切れのいい動きが軍のボクシングチームのスカウトの目に止まる。素性を看守に
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美しき諍い女(いさかいめ)(1991年製作の映画)

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ベアールの労作。巨匠フレンホーファー(ピコリ)は脱臼した妻を見せてやりたかったよ、と言いながら人形のようにモデルの手足をひん曲げて、朝から晩まで描き続ける。ベンチ、椅子、毛布、直立で、具材もあれこれ変>>続きを読む

彼女たちの舞台(1988年製作の映画)

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画面がエレガントで繊細ながら、下宿と塾を電車で往復するばかりで閉塞感も感じる。これは彼女たちの通うスクールの方針の結果のようだ。
コンスタンス(ビュル)の教える演技スクールではバイト禁止。これは24時
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北の橋(1981年製作の映画)

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■すごろく
ドラゴンはともかくあの繭化武器はなんだったんだ。地理がわからないので脈絡なく移動しているように見ていると、いきなりぶっ飛ばされる。

謎の地図を見たマリーが鵞鳥のゲームという16世紀からあ
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

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二人は同じ画を見ているが見るたびにいろんなキャラクターになるようだ。飴玉がセーブポイントのように話を再開させるが、細切れで行ったり来たりするばかり。パセリはともかくエスプリのほうは効いているんだか、サ>>続きを読む

女の都(1980年製作の映画)

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ズミック、ズマック、たまらないキス
ズミック、ズマック、抱いた女とするときの声
ズミック、ズマック、東洋の秘術
ズミック、ズマック、寝台の下の滑り台
ズミック、ズマック、魚屋の目つき

上へ下へのヘル
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もえつきた夏(1961年製作の映画)

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バツイチショーガールと17歳の青年のひと夏の恋を描いている。
エアコンが故障して修理に来たのは管理人の息子ヴィト。昼メロ設定で二人が接近していくのをじっくり撮ってる。アイリスがヴィトの緊張を解きほぐそ
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あの胸にもういちど(1968年製作の映画)

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原題はシンプルに、バイクに乗る女。撮影も兼ねてるカーディフの監督作。
3週間で飽きた夫を見限り、浮気をしに国境を超える道中、過去を回想する。バイクにまたがりながら、ベンチで寝ながら、ついには酒を引っ掛
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影を追う男(1945年製作の映画)

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入り組んだ話。南米ナチ残党狩りの最初期のものか?
顔も思い出せない妻に替わって復讐するため、あちこちつついてははめられ、殴られる。最後は勢い余ったかのように殴り殺す。悲哀と徒労が張り付いたパウエルのひ
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替え玉殺人事件(1951年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ヒューズに撮り直しを命じられたファローはこれを断りRKOを去る。フライシャーはすでに完成していた「その女を殺せ」の配給を人質にとられて、後半の20分を撮る。ヒューズは当世風の暗さよりスラップスティック>>続きを読む

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

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早々に娘の話が終わって転職する哀川翔。彼をリクルートするバンのバックドアにはビッグレッドワンの文字。
大映のオリジナルビデオで、97年CUREに続けて「蛇の道」とセットで作られたようだ。哀川翔とコンビ
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クラム(1994年製作の映画)

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チャールズはその後なにかかいていたのだろうか。映画に撮られた頃の彼は外出もしない性欲もない風呂にもほとんど入らない。階下から聞こえてくるよぼよぼの母のうめき声に耳を澄ませる姿が泣ける。

チャールズが
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ドーナツキング(2020年製作の映画)

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カリフォルニアに2.5万店あるドーナツ店のうち個人商店5千店の九割はカンボジア系が経営している。不思議に思った中国系の監督が店員に話を聞くうち一人の男にたどりつく。

■難民
その男はテッド・ンゴイこ
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

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先にマン・オン・ワイヤーを見た。そちらはフィリップの人柄と断片的な当時の映像から、事件の様子を想像する楽しさがあった。対して本作は安易な想像で「勢いでいけるっしょ」という考えを、視覚的に思いとどまらせ>>続きを読む

マン・オン・ワイヤー(2008年製作の映画)

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ゼメキスの「ザ・ウォーク」の元ネタになったフィリップ・プティについてのドキュメンタリー。

■小さなフィリップの大きな夢
芸名かと思ったらプティは本名だった。フィリップの父エドモンド・プティは空軍のパ
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ブラック・エース(1971年製作の映画)

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■カンザスの豚小屋
タイトルは「最高級肉」。オープンクレジットでは名前が出るたびガシャコン、と精肉機械の音をダブらせ、豚にまつわるセリフなど工夫がある。豚肉一味の名前はまんがから出てきたようなふざけた
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マイ・シネマトグラファー(2004年製作の映画)

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■レジェンドたち
伝説的なカメラマンに実の息子がインタビューする。ウェクスラーの人柄、経歴については関係者のインタビューを行っていて、そのメンツが超豪華。
なかでも何度か登場するルーカスとは長い付き合
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グッド・ヴァイブレーションズ(2012年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ベルファストパンクのゴッドファーザーの異名をとるテリー・フーリーの半生を描いたドキュドラマ。フーリーもベルファストパンクも知らなかったが(知ってるのはそれこそ「キックス」)、人懐こいフーリーの人柄押し>>続きを読む

ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年製作の映画)

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「15時17分、パリ行き」ばりの本人(猫)出演が叶った実録もの。監督は「エア・アメリカ」のスポティスウッド。ボブとその相棒ジェームズがビッグイシュー販売のため観光客を目当てに各所を訪れるため、ロンドン>>続きを読む

ボブ・ロス 楽しいアクシデント、裏切りと欲(2021年製作の映画)

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なんとも気がめいる作品。
ボブ・ロスの存在はこのドキュメンタリー見てはじめてしった。
ボブ・ロスは乾燥を待たずに絵の具を重ね塗りする「ウェット・オン・ウェット」と呼ばれる伝統的な画法を用いて、大人気番
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砂の器(1974年製作の映画)

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確かに傑作。あちこち旅した気になれるのがいい。

ハンセン病の差別により故郷をおわれ、父と生き別れる。別人としていき始め、華々しい大成功の間近に、その出生の秘密を知る唯一の男が上京してくる。実の父が死
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ひとつの歌(2011年製作の映画)

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封切りで見たときは、「萌の朱雀」見たときのような、画面の穏やかさと対象的に、血気盛んな雰囲気が異様な印象でとまどった。
カメラをいじり、バイクをじっくり撮る。ぶらぶらして、人の後をつけ、シャッターを切
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春原さんのうた(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いよいよアピチャッポンめいてきた。三作目にしてはっきりゴースト・ストーリーにふってきたかとおもいきや、彼女のほうはさりげなく現れても、とくに何もしない

美術館では、文字通り何も映さない。むしろアート
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

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ストレンジャーシングスのショーン・レヴィ監督。これはおもしろい

鏡を見てレベルアップを確認、とか運命の女に出会うとFantasyが響く、とか未設定の決め台詞など小ネタがいちいちよかった。ブラインドカ
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偶然と想像(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

3部からなるオムニバス。魔法、扉は開けたまま、もう一度。
どれも一生やってろとでもいいたくなるほどただ一瞬だけでも相手と繋がりたい、だらしのない欲望が淡々と演じられる。役者は皆、「ドライブ・マイ・カー
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ライトハウス(2019年製作の映画)

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■スモールズ灯台の悲劇
モデルになった事件がある。1801年ウェールズのスモールズ灯台の規則が変わり、二人勤務が命じられた。二人はどちらもトーマスという名前で、犬猿の仲で知られていた。ある日不慮の事故
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

リバー演じるダニーの両親にはモデルがいて、ウェザーマン(weather underground)という極左テロ集団がそれ。党活動の分派としてミシガン大で発足し、70年代に活躍した。国会議事堂、刑務所、>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

てっきり小説を映画化する際ジェンダーや人種などを排除してソフトな反抗映画になったのかとと思ったが、オリジナルシナリオ。シナリオ書いたトムシュルマンは自身の経験をもとにしたそうな。草稿ではキーティング先>>続きを読む

トレジャー オトナタチの贈り物。(2015年製作の映画)

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ライフイズライフ!、うーんなんだこれ。

ホイッスラーズが良かったので過去作2015を見てみたのだが、随分すっとぼけたおとぎ話。埋蔵金探しの話で、党革命前裕福な曽祖父が樫の木の下に大金を残した。廃屋が
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ホイッスラーズ 誓いの口笛(2019年製作の映画)

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プライムの拾い物。シンプルな騙しあいながら、最小限の会話、キャッチーな音楽。

ルーマニア映画は馴染みがない。シナリオにからむ警察内の汚職もただのドラマ以上に現実を反映していたら怖いな。ただこうした外
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

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ティーンズのカップルで見に来ていた後ろの席はご愁傷さま。
脚本主演はデイモン・アフレックの「グッドウィル」コンビが20数年ぶりに実現。153分は長い。「羅生門」が元ネタ。「オレンジ・イズ・ニュー・ブラ
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

60年代スウィンギン・ロンドンを溺愛する少女が、当時から残るソーホー地区のアパートで毎晩悪夢を見て、歌手を夢見た娘の殺人事件を調べ始めるのだが。。という話。

今回はいつにもましてびっくり演出が多くて
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

舞台はライカートの育ったフロリダマイアミ。「フロリダプロジェクト」で描かれたような、なにもない湿地の野原。
ライカートの父は犯罪捜査官、母は麻薬捜査官、幼い頃離婚しており、ライカート30歳目前のときの
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