laikaさんの映画レビュー・感想・評価

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

3時間の壮大なダイジェストといった感。楽譜の様に数式を見る(!)科学者達の入り組んだ人間模様は、もう一度、ビデオで、じっくりと観たい。
オッペンハイマーが文字通り丸裸にされる昭和演出いるの?とか、「シ
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(2023年製作の映画)

2.9

惹句「狂ってやがる。」、その通り。信長の捲し立てる狂気の尾張(?)弁、秀長の静かな凄み、秀吉の得体の知れない不気味さ、などなど予告編は良く出来ていた。本編は間の悪いアドリブ風コメディが差し込まれた狂っ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

前半のモタモタとした感じが、ついに終盤、映画的興奮の爆発。手練れた俳優達が子役にリズムを壊されているのはご愛嬌。ラストは賛否あるだろうが、たとえ映画としての評価を落としてでも(?)、単純に良かったーと>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.2

本編前に前三作のダイジェストを流してくれたのは良かったが、とにかく長い。大阪編は丸々、ベルリン編も半分に削って、趣向を凝らしたパリ編(凱旋門、廃屋俯瞰、モンマルトル大階段)をメインにすべきだったと思う>>続きを読む

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

2.9

ちょっと待って…が、大方の観客(年配多し)の感想?長編漫画の映画化と言っても、成否は置いといて、それなりの映画としての落とし所があるはず。壮大な予告編(結末さえも)として終わっているので、Amazon>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.3

ドラマを配信で一気見、翌日、映画館へ。腑に落ちない点は多々ある(ありすぎる)が、十分に楽しめる。それでも不満なのは、安っぽいエピローグ(あの人が出るといつもそう)と、時折挟まれる不自然な程に長い原菜乃>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.0

贋作シンジケートを絡めたことが、冗長で破綻した原因である気がする。贋作作家はともかく絵画密輸にオークション必要?そもそも、そういうことなら落札150万で諦める?…とか、よくわからない。1時間程度でサッ>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.0

マルチバースの混沌と虚無の中でも、「意味のある時間なんて僅かなら、それを大事にしよう」(こんな感じだったと思う…)は良い台詞だったが、全体的には乗れず…残念。ソーセージは当分、食べたくない。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.8

モノクロのTVショーから、舞台アステロイドシティの世界に切り替わり、その可愛らしさに思わず、にやりとするオープニング。ターコイズとオレンジの配色が素敵!もう、それだけでいいじゃないかと思う。「フレンチ>>続きを読む

峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)

3.0

北越戊辰戦争を描いているが、「我が県の偉人」といった教育映画を学校で見せられている感じで、なんとも平坦な印象。山場はどこであったのか?小千谷談判?八丁沖の戦い?人物の絡みもぶつ切り。大長編の映画化であ>>続きを読む

カリフォルニア・ドリーミング(1978年製作の映画)

3.2

男子の憧れであったグリニス・オコナー。女子も浜辺でバレーボールに腰掛ける彼女のポーズを真似したとかしないとか(本編にはない)…「スクリーン」二色刷ページのグリニスを切り抜いた記憶、幸福な映画の時代がそ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.3

『藪の中』では「真実を語っているのは誰か?」ではなく「真実とは何か?」が焦点であったとも言えるように、「怪物は誰か?」ではなく「怪物とは何か?」が焦点か…これについては宣伝文句に少し騙された気がする。>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.3

シン・仮面ライダー(第)2号。池松壮亮あっての柄本佑ではあるが、ライダー(第)2号に圧倒的に軍配が上がる。擬似自主映画と言った感じで、ザラついたストーリー立てと絵作りは魅力。印象としては、DAICON>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.2

メイン4人は抜群、六角精児も安定のポジション。秩父市観光課職員と主人公の隣に住む少年もきっちり泣かせる。中盤の職員のリア充問題告白から、主人公が前半とは真逆の立ち位置でアルマゲドン的にラッシュに乗り込>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

切株に当たる木の実の乾いた音、少女の指笛(?)の甲高い響きで森がざわめく。双子姉妹(美しいフランス女性になるのは確実)の圧倒的な演技。クレープ作りのシーンは素のままなのか伸び伸びとした感じで、声のトー>>続きを読む

ピアニストを撃て(1960年製作の映画)

3.8

トリュフォーは「二度と撮りたくない素材」と言ったらしいが、とても愛らしいフィルム・ノワール。トンマな追手2人組の車中の会話が素敵だ。主人公を拉致した時の4人の和気藹々さや、弟の時の「お袋の命に賭けて」>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.2

雰囲気としてはPCゲームの「真夜中のストレンジャー」、リンチの「マルホランドドライブ」か…ラストのあっけらかんと飛び越えた感覚は傑作「ベイビー・ドライバー」のハッピー感につながる。流石。

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.0

複雑な因縁の絡み合いと軽妙な会話によるタランティーノばりの粋な映画…かと思いきや、空回りで残念。後半少し持ち直したが、予告編の面白さには遠く及ばず…霧(雪?)の米原(!)の描写は良い感じ。

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.0

オープニングの超豪華なワーナーブラザーズのロゴから心は鷲掴み。ナイーブな夢想癖のエルヴィス少年に神が降臨する。特に前半のバズ・ラーマン節炸裂のトリッキーな画作りには痺れるが、後半は少し大味な感じもする>>続きを読む

ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪(2015年製作の映画)

3.0

苦言は一つ。ペギーの伝記を著してインタビューを受けるJ・B・ウェルドの三流レポーターのような態度や発言、過去のペギーに対するインタビューテープ内のトーンが鼻持ちならない…映画自体は、失われたモダンアー>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

前作のリメイクかと見紛うオープニングから掴みはオッケー!!本作のような完璧な続編は今までに見たことがない…前作からの安易な引用を遥かに超えた熱いリスペクト。予想通り、かつ期待通りに、前作のシーンをトレ>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.0

劇場予告は素晴らしい。TVエピソードを意外と忠実に積み重ねて構成しているが、怪獣戦はごく前半だけと、バランスが悪い。ザラブのシークエンスなど初期SF映画・ドラマの典型的な雰囲気を踏襲しているが、初見の>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.0

ありがちと言えばありがちな世界を、美しい画で切り取るのであるが…この映画は同一人でも観る年代(人生のポイント)により受け取り方は、かなり変化していくと思う。世界は音(言葉)であふれている、そんな場面は>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.5

最近の映画は、ジャンプカットなどうまく使うものがあって面白い。主人公は、あの結末を前提としていたのか?だとしたら片方の拘束具が都合良く外れるのかなど気になる点もある。何か見落としているのかも?アカデミ>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.2

プロットが素敵なだけに、猛烈に惜しい。風間塵はギフトか災禍か?もう少し踏み込んだ描き方がある気がする。鹿賀丈史の指揮者も違和感満載だが、コンマスとして登場の小野田敦子も如何なものか?無理くりの台詞に苦>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

3.5

第1作のオープニングにうまくつながり、剣心の虚無感が伝わったでござるよ。

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.0

この類の設定は、コメディにしない方が好みなのであまり乗ることが出来ない。「13F」の多重構造は哀しみもあってよく出来ていたことを再認識。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.0

普通じゃないと思っていた彼女が、普通に暮らしていた。取り残されたのはゲイの友達だけではなかった虚無感。伊藤沙莉の気持ちがうまく伝わらない。それだけ普通感の出し方が上手かったということか。

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.3

伊藤沙莉、最高。ラストは蛇足かも…惜しい。つっこみどころは、色々あるけれど、上等な8mm映画を観た感覚。
7月26日の出来事を、思い出とは、こんなふうにいつも隣合っているものと言う感じに描いていて、せ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.2

ウェス・アンダーソン向きなオシャレで粋な構成!…そんな満を持しての作品が、実はピークが過ぎていたとは思いたくはないが…特集記事30分3本より、コラムありとかで強弱ある作りの方が合ってるのではとも思う。>>続きを読む

天国から来たチャンピオン(1978年製作の映画)

4.5

70年代後半から80年代にかけてのデイブ・グルーシンはとても良い映画音楽作家だった。天国へ向かう霧の中から徐々に聞こえて来る軽快で物悲しい音楽と、スートリー運び&絵面とのベストマッチング。感動は全く色>>続きを読む

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

2.8

題材は重いが、脚本も演出も薄っぺらい。映画の志を否定するものではないが、残念。撮った者の魂は削られたのか?ユージン自身の言葉を噛み締めるべき。

ジャズ・ロフト(2015年製作の映画)

3.8

写真とオープンリールの音で構成されるその場その時の感覚。音は不思議…映像では不可能な空気までも記録してしまう。

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.2

グッチ一族の衰退を描くコミカルで軽快な上質昼メロ。お家騒動の覗き見であるが、得体の知れない資本に飲み込まれて行く様の描写は怖い。流石。イタリアの昼下がりのパーティーでのアル・パチーノは、ゴッドファーザ>>続きを読む

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