せさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(2015年製作の映画)

3.5

トムのマックスへの感謝と敬意の気持ちに胸を打たれました。彼等の固い絆は美しかった。

早逝の天才作家トマス・ウルフと名編集者マクスウェル・パーキンスの2人のお話。ペンを取ると全く周りが見えなく
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ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)

3.0

天文学のなんだかわけ分からない言葉を羅列して愛を表現されると、何でもロマンチックに聞こえてしまうのは結構ズルい。
失った愛する人から届き続ける奇妙なメッセージの数々は非常にミステリアスで魅力的
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.5

このナオミ・ワッツみてて「マルホランド・ドライブ」を思い出さずにはいられない…

豪華キャスト。斬新なカメラワーク。

ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.0

清朝最後の皇帝であった愛新覚羅溥儀の数奇な人生を追った大作。

今でも覚えています。世界史の資料集に載っていたこの作品。幼き頃に即位し、辛亥革命が起こり、世の中が変わり、政変の影響で宮廷を出る
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未来を花束にして(2015年製作の映画)

3.0

20世紀初頭のイギリス、女性参政権獲得を目指して活動した女性達の物語。

第一次世界大戦の影響もあり男性のいない家庭を支えた女性の発言力が増大し、認可されたと何でも戦争の影響だと思ってしまう悪
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揺れる大地(1948年製作の映画)

3.0

仲買人に搾取される漁民。
資本主義構造の欠陥。
働いても働いても報われず、貧しさの前に名誉も誇りもクソもない、と教えられた気がします。

こで終わろう?終わってくれ!って思っても中々終わってくれない、
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ベティ・ブルー 愛と激情の日々(1986年製作の映画)

4.0

「純愛ここにありき」
観終わった後のこの大きな大きな喪失感はなんだろう。熱いラブシーンに魅了されたからでしょうか…
初っ端から、ラブシーン。
冗談無しに釘付けにされた。この映画のラブシーンへの
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.5

幸福をちょっぴり分けてもらえた、そんな気がする映画。
丁度いい腹八分感。
太っちょなドイツおばさんが「バグダッド・カフェ」という錆びれたドライブインにやって来るところから物語が始まる。

砂漠
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

4.0

「え」思わず言葉に詰まるラスト。

若者2人のアメリカの大自然を感じるロードムービー。ヒッピーを始めとする様々な人との出会いと別れ。爽やかで暖かい人情モノだと思ってたら大間違い。
現実を突
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ANTIPORNO アンチポルノ(2016年製作の映画)

3.0

そういう意味でしたか…

仰天するほど情緒不安定。下品過ぎてペニバンつけててSMごっこしてて苦笑。特にメシを食いながら父親が男性生殖器とちんぽの違いを語るのはツボ。

不明瞭な点も多く理解しよ
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アラビアの女王 愛と宿命の日々(2014年製作の映画)

3.0

歴史上、日本ではこれまであまり知られることのなかった大英帝国きっての女性考古学者、探検家、中東研究者であったガートルード・ベルの話。
今も映画史に燦然と名を連ねる「アラビアのロレンス」がありま
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ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)

5.0

ユーモアとほんのりサスペンスが共存するハートウォーミングなお話。

20世紀初頭パリ。時計台に住む少年ヒューゴ。彼とメリエス老人は運命に導かれたかのように出会う。
(なんとメリエス老人は映画史
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

5.0

ワルキューレの騎行と共に開始される空挺部隊の爆撃。強大なアメリカ軍が作戦を遂行する様が如何にも晴れ晴れしく描かれる。
しかし!現代の我々が知る通り(当時の人も知っていた通り)このヴェトナム戦争
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

知識も大切だが、何よりも経験なしには人生は豊かにならない。
自分と向き合うことができない主人公ウィルがロビン・ウィリアムズとのセラピーを通して、徐々に自分と向き合うようになり、愛を知る…
(注
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イディオッツ(1998年製作の映画)

3.5

困惑。衝撃的で強烈。
そして自由過ぎてカオス。気狂い染みている。しかし、単に気味悪いだけでなく、奥深い考えさせられる内容。手持ちカメラが一層ヤバさを引き立てている。

はなればなれに(1964年製作の映画)

3.5

男女3人組クライム映画。
(全体を通して詩的感覚を刺激してくるナレーション有り)

前半は少し苦手でした。町の雑踏、車の騒音、といった音の演出のリアリズムを感じるが物語の展開のテンポが悪く
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.5

良心の呵責に苛まれるジャンルの内容であることに間違いないと思います。鈍痛…低温ヤケドって感じですね…

信仰する宗教がない自分にとっては到底主人公を理解しづらくも、自分を投影しやすい二項対立的
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郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

3.0

初めて観たのに観たことがあるような話という点で親近感がわきました。
人妻と恋に落ち、旦那を殺すことを企てる、そして逃避行が事故で終わりを迎えるというなんとも映画的展開を体現した映画。
郵便
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トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

5.0

トリコロール3部作の集大成。"赤"というタイトル通り暖かい作品。
信号に印象深いブレーキランプ。インテリアの数々が全体の温もりを醸し出していました。

"赤"では色の通り、博愛の精神を持ち
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

5.0

愛を失い取り戻すあるカップルの恋愛模様をコミカルに描いた作品。

空港のベルトコンベアの上をトランクがどんぶらこしている様子を追うオープニング。人生どうなるか分からない、右にも左にも転ぶことの
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

5.0

交通事故で自分以外の家族を亡くした主人公。彼女の喪失感、孤独、絶望といった苦悩から湧き起こる"自由"を描く。

トリコロール3部作の中でも演出のこだわりが濃い作品だと感じました。

第一にブ
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明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

4.0

頭のキレるブッチと早撃ちキッドの名コンビ。固い友情で結ばれた2人は壁の穴強盗団を率いて強盗を繰り返す。困難を前にすると2人で力を合わせて乗り越える様は格好良く、羨ましい。

ラストシーンは勿論
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ヒッチコック/トリュフォー(2015年製作の映画)

4.0

生けるレジェンド達がレジェンドについてそれぞれの立場からの見解を語ることでそのへんのドキュメンタリーとは違う"本物"感を感じる映画でした。
貴重な映像と肉声が出し惜しみなく使われている非常に価
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

母親の愛の大きさ。家族。成長。人間臭いものが沢山詰まっている映画。

感動するドラマが良いものだとは一概には言えないと思う自分もこの作品のもつ情熱に圧倒されました。
最後の滝本さんの台詞「
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牝猫たち(2016年製作の映画)

3.5

上京以来、個人的に大変お世話になってる池袋が舞台となっている映画。

初めて観たロマンポルノでした。猥褻という言葉で決して片付けることのできない深い内容でした。
デリヘル嬢と客。一見、特異
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.5

耽美から湧き起こる悪夢。狂気。
そして"美"の向こう側にある闇。
美しさは人の心を乱し、狂わせる。

柔らかく眩い女優たちの肌と華麗な衣装に加えてネオンカラーをはじめとする色彩、空間を絶妙に駆
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東京物語(1953年製作の映画)

5.0

「どうも」「ごめん」「ありがとう」「さよなら」といった台詞1つ1つが胸に沁みわたりました。こんなにも自分に語りかけていると感じる映画はあったのか。というのが率直な感想。
悠然とした親夫婦と、成
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ブレイクアウト(2011年製作の映画)

3.0

泣きわめくニコール・キッドマンを観たい貴方はこちらをご覧ください。

「パニックルーム」的なお話。
被害者と強盗とで秘密の暴露、裏切りを繰り返し攻守交代するあるある展開で、みんなが叫びわめきま
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17歳(2013年製作の映画)

4.0

初フランソワ・オゾン。
17歳って多感で欲望に素直。若さゆえに許されることあるし、やりたいことも沢山ある。人生において大切な時期。
マリーヌヴァクトはめちゃめちゃ官能的。憂う顔がまた美しい。
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ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.5

豪華なキャストに東海岸的な映像。
停滞している中年夫婦が若いカップルに出会い刺激を受けていい方向へ向かってゆく展開。長く生きて経験値もあって自分の価値観も出来上がってくると、新しいものや他者に対す
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

5.0

子供が出来たら是非とも観せたい、そんな映画です。2016年最も純粋な気持ちで終始感動しまくった作品。
観賞後はなんとも語り尽くせないほど複雑な感情に。ただぼろぼろ泣いている自分がいた事実に自分
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告白(2010年製作の映画)

3.5

話としては非常に面白いが子供の凶行、度が過ぎた学級崩壊に腑に落ちず、少しイライラしてしまう展開。とはいえ、学級崩壊した教室で先生が淡々と語り始める形式で始まるのはとても面白かった。

映像とし
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.0

"華麗なる大逆転"とタイトルにあるようにこれまた結末が分かっている系映画。キャストが豪華でした。
ウォール街の異端児たちが常識を覆してしまう。
難しい金融用語を知らずとも、その構図は分かる
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.0

いっそ人工知能に恋してみたい…
奇妙だけどなんか楽しそうだなと思いつつもやっぱり観ていて切なくなりました。
映像がドラマっぽいというか独特だとか思ってたら監督がスパイク・ジョーンズだったんです
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エルストリー1976 新たなる希望が生まれた街(2015年製作の映画)

3.0

スターウォーズEP4に出てくる"中の人"たちの人生に焦点を当て、彼らの人生にとってスターウォーズがどのようなものだったかを追ったドキュメンタリー。

スターウォーズの撮影当時の舞台裏エピソード
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