すいれんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

訪れたコミュニティの異様にメルヘンで宗教的な生活と、垣間見えるグロテスクな面のアンバランスさが不気味で光っていた。

評判のわりに描写はそんなにキツくなかった。視覚的にはハードだったけど、心理的には準
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ロスト・マネー 偽りの報酬(2018年製作の映画)

3.5

全滅した強盗団、その妻たちによる素人犯罪劇。
主軸が「なぜ強盗計画は失敗したのか」を探るクライムムービーでもなければ、夫の復讐に燃えるアクションムービーでもないのでテンポ感や爽快感はないものの、女たち
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.4

ついに最後までハマらなかったダニエル・クレイグ版ボンド。
それでも前半1時間は今までで一番楽しかった。イタリアでのバイクチェイスもカッコ良いし、パロマとの軽率な掛け合いには心踊った。ピアース・ブロスナ
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.5

評判を知っていたので避けていたけど他の韓国映画で免疫が付いていたのかそこまでダメージを受けずに済んだ。

徐々に明らかになる動機や因縁には興味が尽きないけど世界観や質感が全く好みじゃないのがツラい。
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チ・ン・ピ・ラ(1984年製作の映画)

4.0

昭和の終わりの雑多な東京に生きる適齢期のチンピラ2人組。
この半端な立ち位置の男たちの、時代に取り残されまいとする焦りが愚かしく哀しくやるせない。

初見は中学生か高校生の頃でとにかく柴田恭兵に釘付け
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摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

4.7

どこをとっても最高に面白い。

オフィスのなりすましやエレベーターのドタバタもマイケル・J・フォックスが魅力全開で軽快に立ち回るから無理があってもひたすら楽しい。

大好きなゲストハウスの忍び込みシー
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.7

セクシーホラーを思わせる設定なのに中身は意外なほど青春ホラー。
最悪の事態にも関わらず倫理面も情緒面も理性を保って向き合う主人公と、だいたい半裸か全裸でノソノソと迫ってくるアレの姿が噛み合わなくておか
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ヴィランズ(2019年製作の映画)

3.5

カルト映画っぽい雰囲気は好き。面白くなりそう、なりそう、の期待感は持続するのにコレといったピークがないまま終わってしまったのは残念。主演2人はとてもキュートだった。

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

飲酒状態万能説を大義名分に酒を飲み続ける4人の仲良しな男たち。一見楽しそうなストーリーだが、そのじつ描かれているのは4者4様の中年の危機。

アルコールを否定も肯定もせずいい面悪い面を明らかにした上で
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ウォーリアー(2011年製作の映画)

4.1

総合格闘技の一大イベントを舞台に描かれる親子、兄弟の確執。

兄と弟それぞれに事情を抱えているものの、弟トム・ハーディの徐々に明かされる人生がひたすら哀しい。

捨て犬のように傷ついた内面と、狂犬のよ
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マッド・シティ(1997年製作の映画)

3.9

ホフマン演じる狡猾なTVマンとトラボルタ演じる善良な立てこもり犯の変則的なバディムービー。
大袈裟にいえばマスコミに対しての風刺と、情報操作の危険性に警鐘を鳴らす社会派サスペンス(コメディ)。
思わぬ
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.9

海と陸の2軸で緊張しっぱなし。海のスリルもさることながら陸の死者数がヤバい。特殊部隊がマジかっこえー。

ジェラルド・バトラーが常に最適解を踏み抜いていくのだが、彼の映画はいつもそうだしそれこそが最適
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

4.0

サンフランシスコでカンフーがド派手に炸裂!ってだけで嬉しいジャッキーファンだけど、武侠映画の美しい立ち回りまで再現してくれていて言うことなし。武力としてのテンリングスのパワーとアクションもカッコよくて>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.6

SF×ホラーの不条理サスペンス。
最後まで緊張が持続する良ホラー。カメラワークが物をいう編集で、見せない効果が活きていた。ただ一部生理的にムリな展開があって怖いとは違う意味で見てられなかった。

シャ
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.2

いつどんなタイミングで観ても楽しめる優秀な娯楽作品。

画面上の賑やかさや単純に面白いゲーム要素だけで突き進むのかと思いきや、存外にしっかりとしたストーリーラインがあって驚いた。
コレは紛れもなくSF
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.1

あっけらかんとしたタイムリープ。
ある1日を繰り返すことを受け入れた男と途中からそれに加わった女。
うーん。色んなタイムリープの名作がある中、新しい着眼点で爪痕残せたかというと微妙。軽く見れるラブコメ
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.0

ハーレイ・クイン、2時間観続けるのはキツいキャラだな。特殊能力持ちじゃじゃないから常時イカれてなきゃいけないし。
ゴッサムも特別なダークシティというには普通に治安悪いくらいだった。

アクション構成は
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永遠に美しく…(1992年製作の映画)

3.8

ナンセンス!でもそこが好き。

初見の時は何も思わなかったけど今観るとメリル・ストリープなんで引き受けた?ってくらいひどい役だな。そこがブラックユーモアなんだろうけど最初からこき下ろされてるし、最後は
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.0

ダブル潜入ものの原点。
面白くないわけがない。特にクライマックスの屋上からの一連のシークエンスは見事としか言いようがない。
が、改めて観ると圧倒的にトニー・レオンが不憫だな。アンディ・ラウに比べて見返
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リトル・ランボーズ(2007年製作の映画)

4.3

ウィル・ポールターがとにかく良い。どうしようもない悪ガキに見えたのが、抱えてた孤独をぶちまけるシーンでの慟哭に胸が締め付けられる。
ボーイ・ミーツ・ボーイもの特有の「狭かった世界を打ち破る出会い」が完
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ガルヴェストン(2018年製作の映画)

3.7

組織に追われる殺し屋と、事件に巻き込まれた少女との逃避行ムービー。
やや古臭い設定で今時あんな裏社会ある?と思ったら舞台は1988年だった。
シンプルなストーリーに裏のない人物描写。どこをとっても複雑
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.6

前半は観るのきつかった。自分の失踪後にSNSの履歴を親が探るのもしんどいんだけど、それ以上に話がウェブカメラの撮らえた親父の映像ですすむ事に気味が悪くなってしまった。
内容は嫌ミス的な方向で進むかと思
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

今後が楽しみな探偵シリーズの幕開け。
ダニエル・クレイグの脱力した食えない探偵ぶりが楽しいし、アガサ・クリスティ作品(それほど詳しくないが)ぽさに溢れる事件関係者の配置や小道具・美術へのこだわりが粋。
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.6

一言で言うと物足りなかった。

もちろんスカーレット・ヨハンソンは素晴らしかったしアクションも申し分ない。(身体を酷使する痛そうなアクションは見てて辛いが) フローレンス・ピューは絶賛されるのも納得の
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

3.9

原作は存在も知らなかったけどファースト、Z (zz)、逆シャアの系譜と聞いて鑑賞。いやー、見事にガンダムだった。何というか質感がガンダム映画。どーゆー心理状態かいまいち読めないんだけど常に危うさを漂わ>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.1

フラストレーション爆発からの異常な面白さ。

特に後半のアクションはイコライザー以上にDIYを駆使していて画期的。
キャスティングも申し分なし。痛快!

ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

3.8

1作目とはちょっと毛色が違うかな。
マクレガー・グリーソンさんは芸人魂は健在だけど作中一番まともな人になっていたし、ピーターもかなり丸くなっていた。2人の関係がきちんと家族になってたのは感動。
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

1作目で描かなかったDAY 1 を冒頭でしっかり見せてくれたのは良かった。ぼんやりしか覚えてなかったキャラクターのタイプやクリーチャーを思い出すのに最適だったし何より面白かった。
90分強の長さも良か
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.5

一応シリーズ全部観てるけど、ファンではない。仕方ないが全然わからなかった。

TVシリーズが一番好きだ。

キャラクター(2021年製作の映画)

2.9

なんか、要素がみんな取ってつけたかのようでリアリティがない。
最初の事件現場で大音量でクラシックをかけてるところから嫌な予感はしてたんだけど、終始セリフ運びに違和感あるし菅田くん演じにくそうだった。
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クルエラ(2021年製作の映画)

4.6

すごいレベルの高い娯楽作。
いやー、どこにも隙がない。お見事。

見どころの衣装・ヘアメイクの素晴らしいこと。クラシックなコレクションを凌駕する斬新なクルエラのアートパフォーマンス、あれはロック!熱狂
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.9

絶っ対おちいりたくない愛の形。

恋愛にどハマりしたあげく、どんどん歪んでいく二人の関係。側から見ると理解できなくても当事者にしたらなるべくしてなってるんだよなぁ。怖い怖い。

成田凌や深川麻衣のする
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.3

思ってたより荒唐無稽だった。
現代社会においてあんな人権無視な扱いあり得ないでしょ。あれじゃ後々問題になって破滅するよ。

せっかく翻訳者9人、原語のフランス合わせて10カ国の言語が登場するのにその特
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.1

3・4回目の鑑賞なのでだいぶアッサリと観れた。初回は号泣だった。

ボーイ・ミーツ・ガール映画として傑作だと思うが、改めて観るとブルース・ウィリス演じる警部が良すぎる。ベスト・オブ・ブルースと言っても
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

5.0

優勝!

完璧です。始まり方から最高です。ジュリアが本当に世界一美しいし、表情が魅力的。
ヒューはジュリアと並んだときに冴えなく見えるように猫背だったり常に困り顔だったりしてるけど、一人で街を歩いたら
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くれなずめ(2021年製作の映画)

4.0

「文化祭の打ち上げ映画」というジャンルがあるとしたらまさにソレ中のソレ。

ずーっと、何年たっても文化祭の打ち上げをやめられない6人の話。

この映画のつくりそのものが、とっくにピークを過ぎてるのにダ
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