みぞみぞさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.5

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細かい仕草や各シチュエーションの洗練され具合は毎作品のことであるし、今作はとりわけ既視感がなくとはいえ親しみもあって、すごく面白かった。キャラの小さな挙動が笑えた。
し、後半に行くほどキャラ個人個人の
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第三の男(1949年製作の映画)

3.5

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観覧車の会話はかなり良い。
というかそれ以降はずっと良い。
撃つ前後の演出もたまらない。


でもやっぱ、自分がそもそもフィルム・ノワールに興味が薄れてきてる気がする。
謎で引っ張られることにワクワク
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男はつらいよ(1969年製作の映画)

4.1

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めっちゃ面白いなぁ。
ダメな男が主人公のシリーズものって、昭和ならではのものだと思ってたけど、全然今見ても面白いんだなー。ドラマシリーズとか見てなくても面白い。
現代でダメ男描く時って、バックボーンを
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

4.2

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映画館で見たかったな。
スマホで見るにはさすがに前半が平坦だった。
けど、何回か見たいな。

描きたいものがいつも素晴らしいんだよ。で描写は丁寧で、ほんと惚れ惚れする。

あての無い道を歩く。ただそれ
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.4

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細かいセリフは面白いし、
構成もしっかりしてるし、
最終的な着地点も好感持てるし、
キャストも一流
なんだけれど、
なにか物足りないと思うのは、
映画としてチャレンジがないからだろうか。
新しい境地に
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.6

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最高すぎるわ。

現代人の抱えてる漠然とした不安を、こんな外堀から丁寧に切り取ることなかなかできない。
生命そのものへの不安というか。

構図の綺麗さとかテクニックなところでももちろん圧倒してるんだけ
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.5

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能力の縛りの付け方が上手いしなにより付け方が繊細で、タイムトラベルをリアルな人間ドラマと並走させることに思考を尽くしたことがよく伝わってくる。
能力で人生が変わりすぎないようにすることで、人間ドラマへ
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

4.1

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ただ揶揄してるだけだという批判を生じさせないほどの解像度があるから、ノアバームバックの作品は好き。
解像度が高いだけじゃなくて、監督本人の意見というか感情的テーマもがっつり入ってくるのも好感持てる。映
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RRR(2022年製作の映画)

3.1

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theあざと面白い。
何も考えずに見る映画としてはかなり高いクオリティだと思うけど、何も考えずに映画見たい時にちょうどいい尺ではない。
3時間見るなら、もっと深いところに連れていかれる方が満足するので
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

4.0

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未来予知をテーマにこういう犯罪ものをつくろうと、ストーリーのプロットを練り上げたとして、
ストーリーとは別に未来の世界そのもののシステムとかを細かく設定していくその熱量がすごい。
自分ではストーリー以
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スーパー!(2010年製作の映画)

3.5

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言葉に体重がのってる。
初期作特有の煌めき。

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.7

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レアセドゥの説得力すごーー。

アデルの感情、ビシバシ伝わってくる。写実。別れて、チョコ食べるよねー。
性描写が長い件については、個人的には長い割にそこまで感じるものがなかったのだけれど、
こういう写
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.5

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若い人間が正論振るって来る時の居心地の悪さ、いいなぁ。
それに苛立つということがその人の現状の全てを浮き彫りにするよな。

ギリギリの人生のその焦燥感と憂鬱をじっくり切り取っていく。それだけを切り取り
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

3.3

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最後までちゃんと面白く見れる三部作ではあったけれど、
やっぱり人間同士の戦争よりも深いものが描かれていたかというと疑問もある。
メタファーを犠牲にストーリーを求めたシリーズだったと感じた。

あと、
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.7

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良い。
面白い面白くないじゃない。心に残る。

会う前からちょっと不安で、久しぶりに会うと、あぁやっぱりもうこの人とは交われないんだなってはっきりしていく感じ。

事件は対して起こらないし仲違いもしな
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猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

4.3

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丁寧だし緊張感が保たれてて物凄く面白い。

でも、
物凄く面白くはあるんだけど、
進化論がそこまで絡んでくるわけじゃないから本家大元の第1作目に比べて猿である意味合いがちょい薄い感じしたなぁ。
1作目
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.1

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すごいバランス感覚。
何も起こってないことの面白さを提示するのが上手。

飲み屋で2人が出会うシーン、
退屈してる時間もちゃんとシーンとしていれるところに、この映画のこだわりと監督の美学が見えて良い。
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猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

3.7

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話の展開が面白すぎたら、
主人公の感情が多少無理やりでもなんとかなる。

猿の惑星(1968年製作の映画)

4.5

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不朽の名作って言われてるものって
例外なく、見る前に想像してたよりずっとシニカルでシリアス。

やっぱ、観客の神経を逆撫でするくらいでいいんだな。

フェイス/オフ(1997年製作の映画)

3.7

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過去の記憶で、デモリションマンと同じ引き出しに入ってたけど、
全然完成度と深みが違うじゃないか。

テクノロジーが進んだ今じゃ不成立なドラマだと思うけど、ドラマ的にはかなり面白い。
時代が進むとsf設
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デモリションマン(1993年製作の映画)

2.9

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これがこの時代の平均的なb級映画だったんだろうな。
勢いがあって無理やりな脚本に、豪華なセット。
意外と今でも見てられるな。

覚えてたシーンは、
悪口をいいまくって出した罰金の紙をトイレの紙に使うと
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コラテラル(2004年製作の映画)

3.2

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これを7歳だか8歳だかの時に映画館で見てたと思うと、両親の教育に衝撃を受ける。

巻き込まれる構図にしては、両者の対等さが保たれているのが面白い。これが成立してるの、名優の演技合戦っていうメタ構図のお
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アデュー・フィリピーヌ(1962年製作の映画)

4.3

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しびれるわー。
オープニングの演出から好き。心地よく流れていくタイトルとスタッフロール。

ストーリーも特になくみずみずしい描写が連なっていく。

私の身になって。俺の身になって。と言い合うシーン最高
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.0

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根っからの四畳半主義者なので、まともな目では見れなかった。アニメ化ありがとうございますというシンプルな気持ち。


明石さんこそが最強のヒロイン。

生きる(1952年製作の映画)

3.8

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女の子が別に真面目に取り合ってる訳でもなければそこまで好意的な訳でもないところがすごく良かった。

死んだ後役所の人間にやいのやいの言われまくって功績を汚されるのも良い。

やっぱり、上手くいったこと
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どですかでん(1970年製作の映画)

4.5

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全セリフ全描写、明らかにいかつい。この独自性はどうやって出るんだ。

ソロモンの偽証 後篇・裁判(2015年製作の映画)

4.5

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圧倒的熱量。
宮部みゆきの想いにやられた。
創作の役目。現実への抵抗。

原作では、柏木くん本人の心の内もしっかり描かれてるんだろうな。
省かれたであろう場所に納得感はあるが、その分原作の厚みを想像す
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ソロモンの偽証 前篇・事件(2015年製作の映画)

4.3

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おもしろすぎ。

シンプルに話運び丁寧なのも良いけど
気持ち悪さにフォーカスして人物描写すると、こんだけフックになるんだな。

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.3

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プロット感強すぎるけど、
キャラと会話に勢いがあれば見れちゃうもんだな。


図書館で住所調べるシーン最高。

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

4.5

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空虚さ自体を描くのうますぎる。
いや、というより、
平坦なただの日々を描くのが上手いのか。ロスト・イン・トランスレーションもそうだけど。
作中で特に何も起こらないんだけど、何も起こらないこと自体を強調
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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.2

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彼女らの病みが行動のみで提示されていくその淡々さが示唆的でよかったので、
後から事件を振り返った直接的な描写はどれもいらないなぁと思った。インタビューとかニュースの映像が合間に挟まる度に作品がベタでチ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.2

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燃ゆる女の肖像も相当やばかったけど、
今作も凄すぎた、、

絵作りとか細かい描写にいちいち既視感がないのもすごいけど(後ろの席からお菓子食べさせるシーン最高。)
何より、この題材をこんな説明無しで端的
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

3.4

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人生を追わせてから哲学を一気にぶちこむ。