素潜り旬さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

マグノリア(1999年製作の映画)

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いつ観たか忘れたが、トム・クルーズの怪演よりも蛙の雨ばかりを憶えている。もし蛙が降ってきたら服のなかに入らないようにだけ気をつけたい。

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

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爆笑した自分の顔、カラフルのレース、チャックをおろす俳優。

ザ・マスター(2012年製作の映画)

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この映画を観て、ホアキン・フェニックスのヤバさを認識したのだと思う。『容疑者ホアキン・フェニックス』だったかもしれないが。しばらくして『ジョーカー』主演の発表があり、それからずっと気が気じゃなかった。

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

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かなり食らってしまい、夜にカメラをもって出かけて撮影してまわったことを覚えている。執拗に撮ること、自演、再演、なんでもありだと悪い意味で影響を受けたように思うが、ありがたいことに俺の作品には表出してい>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

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再見したいが、あまりに印象的で頭のなかで再現できるので観ない、ということがよくあり、この映画もそのひとつ。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

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当時観てあまりに面白く、結婚式の二次会の景品にしたくらいだ。批評家が悪く描かれていて、当時は創作一辺倒だったので、そうだそうだと思っていたが、いまとなっては批評家にも憧れる。詩人は批評もできなければな>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

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学生の頃、当時付き合っていた彼女と観に行き、サントラを買って驚かれたのを覚えている。それを軽音部でのライブのSEで流した。たぶんもう一度観ることはないだろうし、記入しておく。

タンジェリン(2015年製作の映画)

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俺もiPhoneで映像作品を撮るのでかなり影響を受けている。記入し忘れ。二度ほど観た。

それから(2017年製作の映画)

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『それから』といえば松田優作だったけれど、ホン・サンス(あるいはキム・ミニ)かもなと思うくらい面白かった。繰り返しと観察か。神のことを隠して神を語る、信仰を信じることと言い換えたその仕草でキム・ミニ演>>続きを読む

詩人の生涯(1974年製作の映画)

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アニメーション作家川本喜八郎の世界『詩人の生涯』を観た。「突然 彼は自分が詩人であることに気づいた」という一文の後、鼠の歯に刺された心臓の血で染まるジャケットになった母を着て、回転する雪の結晶とともに>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

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森山未來の登場でテンションが変わるのが面白くて、少年のちょっとした冒険譚みたいになるのかなあと少し期待したが、眠る時の辛さは通底して描かれていて、ああもう誰も彼もだ…そりゃそうだ…と落ち込む。こんなに>>続きを読む

詩人の恋(2017年製作の映画)

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詩人は想いを寄せるドーナツ屋の青年とふたりで山へ行き、黒いビニール袋を見つける。中に入っているのは仔犬の死骸だと言う詩人。イカを食べさせて死なせた子どもが怖くなって捨てたと。青年は「子どもがわざわざこ>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

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エキスポのIMAXで『ナポレオン』を観た。この空虚さ、というか何もなさ、面白みのないナポレオンを演じるホアキン・フェニックスの芝居に対する欲求、そのバランスで凄いもの見せつけられたなあと思うけれど、本>>続きを読む

火口のふたり(2019年製作の映画)

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説明的なセリフが説明不要なセックスと対比されていてかなりよかった。そしてオープニングで震える。
20231119再見。
Amazonは修正版で、ふたりの裸がぼかされてどこか間抜けに見えた。まさかこんな
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My Dear Keum-hong(英題)(1995年製作の映画)

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荒井晴彦が詩人を撮ったらこんな感じなのだろうかと考えていたら、荒井晴彦脚本の『KT』に李箱役のキム・ガプスが出演していて驚いた。詩人の映画ではかなり面白いほうだと思う。李箱は道化、狂人のように描かれて>>続きを読む

野火(2014年製作の映画)

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日曜日に塚本晋也『ほかげ』を観るから『野火』をついに観た。ずっと避けていたが、いましかないような気がして。案の定、くらう。『鉄男』シリーズで感じた、人体の破壊、変貌、命の変質、偏執、がリアルにそこに在>>続きを読む

海がきこえる(1993年製作の映画)

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ジブリが苦手で『君たちはどう生きるか』もあんまりだったけれど、昼に観た『海がきこえる』はめちゃくちゃよかった。武田真治主演のドラマ版も観よう。

アニメにおけるモノローグは今となっては新海誠がやり尽く
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ハワード・ザ・ダック 暗黒魔王の陰謀(1986年製作の映画)

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コミックは読んだことあったから、ハードボイルドな探偵モノかと思いきや、アヒルと売れないミュージシャンが暗黒の魔王を倒すラブロマンスだった。

(2023年製作の映画)

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北野武による『御法度』で大島渚の首をとる、親殺しみたいな映画だった。

タゴール・ソングス(2019年製作の映画)

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『WORKSIGHT 21号 詩のことば Words of Poetry』佐々木美佳さんの「ベンガルに降る雨、土地の歌 詩聖タゴールをめぐるスケッチ」を読んでタゴールが気になり、そのまま『タゴール・ソ>>続きを読む

花腐し(2023年製作の映画)

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観たあとのツイート。
『花腐し』が凄まじすぎて、パンフレットだけじゃなくて上映後すぐ丸善へ直行して『映画芸術』と講談社文芸文庫の松浦寿輝『幽|花腐し』を買ってさっきまで貪るように読んでいた。詩人の松
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

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画面と画面のあいだが詩の行間のようで、それを自由に行き来するダリオ・アルジェントの心臓を感じる長篇詩。監督によると詩の引用はアルジェントのアドリブらしくて驚いた。さすが。やばすぎる。

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

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妊婦が殴られたり、子どもが電気室に閉じ込められたまま感電死したり、もう観ていられなかった。ドラッグでおかしくなったからでは片付かないものがあり、それを全員で共有している。だからこそ、どんな状況でも踊り>>続きを読む

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

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スプリットスクリーンで映し出されるシャルロット・ゲンズブールとベアトリス・ダルの会話だけでもう満足。あとの惨劇は俺にはきつかった。てんかんの発作のまえには恍惚があるなどとテロップが出たが、そんなことは>>続きを読む

鏡の中の女(1975年製作の映画)

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原稿を書いた時のメモ。

主人公のエニー

詩を朗読する人が
最終的に愛と死は融合してひとつになると話していた
文句をつけてからかう
それは言葉遊び
行間を読む
相手が望んでいる言葉を言う
うそをつく
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マーベルズ(2023年製作の映画)

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エキスポのIMAXで。ヒーローのチームアップ映画、それが全員女性というのはとても良いし、タンクトップのキャプテン・マーベルが和気藹々とモニカ(・ランボー!詩人は大喜び。)、カマラとトレーニングに励む姿>>続きを読む

フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

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2023年11月06日の日記から。

ウルリケ・オッティンガー『フリーク・オルランド』を出町座へ観に行く前に、ファミマでフランクフルトを買って、ドアが開いてすぐ食べはじめて3口で食べ終わるというような
>>続きを読む

パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

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シネリーブル梅田で。パトリシア・ハイスミスの日記と元恋人たちや親族のインタビューから紐解かれる人生。日記は未邦訳だし、こうやって映画で知ることができてよかった。日記を元にしたドキュメンタリーというもの>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

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アップリンク京都で観た。デヴィッド・フィンチャーが『マインドハンター』(season3つくってほしい)の質感で、王家衛的なモノローグ(『天使の涙』の殺し屋パートがずっと続くような感じ。)を使って『ジョ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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エキスポで。IMAXでフリーメイソンの会員だと告白するデ・ニーロに木板で尻をしばかれるディカプリオが見られてよかった。あのシーンはやばすぎる。冒頭のスローモーションでオジール族の喜び、栄光のはじまりを>>続きを読む

悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

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シネリーブル梅田で。冒頭30分は家庭内暴力の末、死そのものを理解していないが故の殺しの連鎖でもう見ていられなかったが、それがきっかけでバビーが解放され生の扉を開く皮肉。その扉は音楽という初めて出会う存>>続きを読む

タブロイド紙が映したドリアン・グレイ(1984年製作の映画)

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ウルリケ・オッティンガー『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』を出町座で。構図が自然のなかで完璧にデザインされた劇中劇というのが、こないだ観たウェス・アンダーソン『アステロイド・シティ』と被る気もす>>続きを読む

白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

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シネリーブル梅田で観た。南博を南と博に分裂させて(どちらも池松壮亮!)銀座のクラブでの三年間の最初と最後を一晩で描くのはさすがにやばすぎるよ冨永監督!エンディング曲「Nonchalant」で南博が吹く>>続きを読む

ダージリン急行(2007年製作の映画)

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なんか三兄弟の微笑ましい喧嘩を見ていたら、あっという間に終わってしまった。これを友人ではなく、兄弟にする、関係性の構築の仕方が優しいし救いようがあるというか、ウェス・アンダーソンが死による喪失の話ばか>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

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大阪ステーションシティシネマで『アステロイドホテル』を。『ブレイキング・バッド』のブライアン・クランストンが出るだなんて知らなかったし、パンフレットを読んで気づいたから驚いた。そらそうだ彼はいつまでも>>続きを読む