素潜り旬さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

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『天才マックスの頭の中』
なんて素晴らしい劇中劇。まさか『セルピコ』とは…(ちなみに『セルピコ』は犬の成長で時間の経過がわかる映画で大好き。)。ビル・マーレイにはつい爆笑してしまったし、というかウェス
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

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苦手かもしれない気がして観ていなかったが面白かった。ウェス・アンダーソン監督作で冒頭に作家が登場して場合によっては語り部になる映画にハズレなし。父と子のような関係だけれど、そんな単純でもない。という複>>続きを読む

(2023年製作の映画)

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『奇才ヘンリー・シュガーの物語』に続きベネディクト・カンバーバッチが主演で、彼くらいになると顔芸で17分ほとんどやりきってしまう。ヘンリー・シュガーやドクター・ストレンジよりこっちのほうがだいぶんマジ>>続きを読む

ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

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ねずみが死にまくってなんかグロい。ねずみ取りの話なんだからそらそうなんだけれど、やり口がきたない。

白鳥(2023年製作の映画)

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構造やデザインな構図は『奇才ヘンリー・シュガーの物語』と同じ。『白鳥』は少年が可哀想。ライ麦畑なのか、脱出ゲームみたいな道から物語をドアによって展開していって、お伽話のようなオチに持っていくのはウェス>>続きを読む

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

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ウェス・アンダーソン『奇才ヘンリー・シュガーの物語』めちゃくちゃ面白くて、毎朝瞑想している妻に観せて一緒に透視はじめたくなった。ベネディクト・カンバーバッチなのも良い。ドクター・ストレンジぽいけれどそ>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

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『ジョン・ウィック:コンセンサス』をエキスポのIMAXで観た。冒頭の音がめっちゃでかくてこれだけで劇場でIMAXで観てよかったと思った。キアヌのヌンチャクと銃の同時使い、ドニー・イェンの座頭市、真田広>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

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20230922の日記より抜粋。

イベント前に京都シネマで『ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)』を観る。イベントのことを考えながら、しかもゴダールの喋り方を観察しながら何か活か
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

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シネ・リーブル梅田で『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター 』を観た。メルヴィル・プポーのポエトリー・リーディングは、寄りの構図とカメラ目線でファンタジーにも見えるというのを伝えたうえで、このシーンの>>続きを読む

マトリックス(1999年製作の映画)

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何かをする時にはその何かを見ているが、この方式から外れた時に、人は上を向く。

20230917追記。
東浩紀『郵便的不安たち#』の「『マトリックス』と人間不在の荒野」を読む。東浩紀はほとんど読んだ事
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眩暈 VERTIGO(2022年製作の映画)

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出町座の『眩暈 VERTIGO』へ。実はクラファンで朗読に参加させていただいた。自分の声が吉増剛造さんの声と重なって聴こえた時は不思議だった。アフタートークでは写真家の津田直さんの語りに感動してしまっ>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

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20230917
シネ・ヌーヴォで観た『アル中女の肖像』はアル中の女性をただひたすら美しく撮っていて、この感覚って詩だ。詩的というより詩そのものを見ているよう。美しさがパセティックに詩に還元されていく
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

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飼い犬と逃げるジョン・ウィックを見て、今度こそ犬の映画であれ!と思っていたら、またしてもホテルに預けられる飼い犬。ああ…そりゃそうだよなと。そしたらハル・ベリーが2匹の犬と共にアクション!格好良すぎる>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

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Netflixの画像が犬を散歩しているジョン・ウィックだったから、今回こそ犬の映画だ!と楽しみにしていたら早々にホテルの受付のひとに預けられてしまった。またしても愛でる気持ちを打ち砕かれて途方に暮れて>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

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絶対好きだろうけれど勿体ぶって観ていなかった『ジョン・ウィック』をようやく。そこまで好きというわけでもなかった。可愛い犬が出てくるのを楽しみにしていたが、早々に殺されてしまい、辛くて観るのをやめようか>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

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学生の頃から大杉栄が好きで彼の著作だけでなく登場する映像作品や書籍はかなり目を通したので関東大震災にまつわる差別やデマの描写を目にすることが多かったのだけれど、本当に辛い。この映画も観ること自体が辛く>>続きを読む

太陽と月に背いて(1995年製作の映画)

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『太陽と月に背いて』を観た。もう何度目だろう。いま俺はDVDで繰り返し観られるが、はじめは大学の図書館のレーザーディスクだった。あの衝撃は忘れられない。特にディカプリオの髪型を見た瞬間。あれにしたいと>>続きを読む

#ミトヤマネ(2023年製作の映画)

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TOHOシネマズ梅田でバターオイルのかかったポップコーンを食べながら宮崎大祐監督の映画を観るのは嬉しかった。しかも実験的でめちゃくちゃ攻めてて、しかも攻め方がエロとかグロとかの過激さじゃなくて、芸術的>>続きを読む

まあだだよ(1993年製作の映画)

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最近、再放送でやっていた『おげんさんといっしょ』『おげんさんのサブスク堂』を録画して観ている。ゲストが所ジョージの回があり、そこで『まあだだよ』撮影時のエピソードが語られた。黒澤明の話が面白く、少し流>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

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クローネンバーグ『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』をTジョイ梅田で観た。こんなに無秩序な臓器を見たことがない。タトゥーの入った臓器を公開手術によって見せ物にする。それが、アートであり、パフォーマン>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

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エキスポの4DX3Dで『トランスフォーマー/ビースト覚醒』を観る。4DXは字幕がないため吹替しかなく、字幕派の俺は観る機会がなかったが、子どもの頃に大好きだったビーストウォーズが登場してその時の声優が>>続きを読む

バンブルビー(2018年製作の映画)

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ホークアイが!ピースメイカーが!(ワイスピの弟が!)活躍するってだけで熱いけれど、それがすべてだった。

バービー(2023年製作の映画)

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あまりにも「死」の映画でお盆って感じがした。

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

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タイニー、邪魔。視線を送る。どかされる。感嘆詞を出すな、おまえ。
プレイリストのように配置換えされた家具のように、夫の元へ行ってしまって戻ってこないように、愛していると軽々しく言ってしまえるように・・
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不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

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不安(アンビバレンス、やん
魂(が重なる
食らう(ナチス・・・
二人は幸せ。だから不安。アンビバレンス、やん。良い気分のようだが、どことなく気になるナチスの影。俺は引っかかり続けるが男は気にしていない
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トランスフォーマー(2007年製作の映画)

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子どもの頃に観ていたシリーズの実写化、その最新作がいま公開しているというので観てみたが、大味で面白かった。こんなに人間が活躍するのかと熱くなる部分もあり、ガンダムめいていたら二度と観なかったのだけれど>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

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画が止まる時、急に引き込まれる感覚、吸い込まれる目の錯覚、眩暈、気をうしなう、動かない、動き姿勢を整える私たち、それは椅子に座り直すこと、やり直すことなく、幸運に恵まれること、それは結果的には継続によ>>続きを読む

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

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大号泣。違う人生の家族のことを思うといつまでも経っても涙が止まらない。彼らの世界が存在し、幸せに暮らしていることを祈っている。この作品がフィクションだとかそういう次元ではなく、彼らの幸せを祈っている。>>続きを読む

オン・ザ・ロード(2012年製作の映画)

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何度目かの再見。ディーン・モリアーティ役が別の俳優ならと観るたびに思ってきたが、今回ようやくしっくりきた。俺のニール・キャサディへの依存がゆるくなってきたからかもしれない。執筆するといううえで彼のこと>>続きを読む

死にたいほどの夜(1997年製作の映画)

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年に一度は観ている気がする。ニール・キャサディも素晴らしいが、なんといってもキアヌ・リーヴス演じる歳上の友人がヤバい。パシるだけでなく夢を掴めそうなニールに嫉妬してうざい絡みを1時間以上した挙句、嘔吐>>続きを読む

スカーフェイス(1983年製作の映画)

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葉巻を吸いまくるトニー・モンタナが紙巻き煙草を吸うシーンはどれも印象的。ボスを殺して「THE WORLD IS YOURS 」という文字を初めて見かける時と、標的のジャーナリストを車で見張っている時(>>続きを読む

裸のランチ(1991年製作の映画)

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あまりにもグロテスクだと聞いていたので昼間に観たく、なかなか機会がなかったがようやく。虫嫌いのため、苦痛を伴うシーンばかりで、これを大きなスクリーンで観たら逃げ出したと思う。バロウズの印象的なエピソー>>続きを読む

アンソニーのハッピー・モーテル(1996年製作の映画)

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ウェス・アンダーソンのデビュー作がこんなにダサく退屈だとは思わなかった…オーウェン・ウィルソンのチンピラ風情な魅力でもっているけれど、それも力技。ショットの大胆さや画のデザイン性をほとんど感じないので>>続きを読む

PLASTIC(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

青山真治監督『サッド・バケーション』の浅野忠信とオダギリジョーのあの名場面が上映されるスクリーンでするキスシーンの衝撃…!!質疑応答でそれに至る経緯を聞けてよかった。

赤ちゃん泥棒(1987年製作の映画)

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赤ちゃんにまつわるナイーブなことをこうもコメディにしてしまうコーエン兄弟、ニコラス・ケイジ、ジョン・グッドマンに(文字通り)脱帽しそれで涙を拭うようなほろ苦さ。

それでも、やっぱりパパが好き!(2014年製作の映画)

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俺と同じ双極性障害でふたりの娘の父親の話。原題は『Infinitely Polar Bear』でポーラーベアーとバイポーラーをかけている(劇中の娘の言い間違いから)のが可愛らしくて全体のトーンもそんな>>続きを読む