matsuさんの映画レビュー・感想・評価

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メメント(2000年製作の映画)

4.5

少しづつ横移動するカメラ、一人称のナレーション、記憶要素、全てのノーラン作品に通ずるミニマルでいて恐ろしい作品。
人間は自分が信じたいもの(経験的な記憶)のみを行動要因としているのだということをテクニ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

とにかくキリアン・マーフィーがすごい。
顔のアップの多用でいわゆる伝記映画的なスジ運びにきちんと監督らしいサスペンス要素がプラスされている。
登場人物が多く政治的な話が重要だったりするので、事前にアメ
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荒野の用心棒(1964年製作の映画)

4.0

イーストウッドがカッコいい。
モリコーネの曲もよい。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

静と動、カラーとモノクロ、自然が育むものと自然を壊すもの。
相反する物事達がミニマルで芸術的かつ雄大に描かれていて心地よい。
見応えあり。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.7

一見わかりにくく見過ごされがちな悩みを持つ2人の主人公の悲喜交々が描かれている。
生々しくそして計算された展開、また男女(人間)の関係性が多面的に描かれていて見応えあり。
三宅監督は間違いなく映画界の
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

4.1

先の読める戦闘シーンの多用ではなく、本キャラクターだからこそ起こる出来事や会話で、争いごとの本質が描かれていて見応えあり。

Here(2023年製作の映画)

4.1

何かが動きだしそうな予兆的に変わっていく映像もさることながら、音が印象的。

現実でありながらもどこか非現実の世界にいるかのように錯覚させられる不思議な世界は見応えあり。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

ステレオタイプを次々に破壊していくベラの無垢さが痛快。
アートプロダクションは言わずもがな素晴らしい。
監督の理想と商業性のバランスがよく、映画芸術の未知の可能性や奥深さを感じられた。

ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

4.9

美しいカットから構成される不可思議なシーンの数々。
主人公の内省的かつ抽象的なセリフと周囲の取り止めのない会話の対比。
スクリーンの中で起きる全ての事に興味を惹かせる手法は見応えあり。

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

4.1

観点が新しい。先の読めない展開。アクションも見応えあり。

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

もう少し丁寧に描いてほしかった。
尺は3時間でも4時間でもよいので。

TALK TO ME(2023年製作の映画)

4.0

カメラマンならではの数々のショットが美しい。

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.2

流麗に浮遊するカメラ。
野菜や魚、肉、雑然と並べられた食材、温かみのあるキッチンに柔らかな日差しが差込む。
ストイックな料理人のキザなセリフも素晴らしい。

ダイニングのシーンをこんなにも幸せに撮れる
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彼方の閃光(2022年製作の映画)

4.1

劇映画ではあるが、戦争の史実や実際の記録写真などが登場し、尚玄氏の独白などはまるでドキュメンタリーのそれ。
そしてそこにSF的な要素も組み込まれている。
東陽一監督を思わせる作風だった。

モノクロの
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ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

4.1

まるで劇映画。
まさにこの時代に受け入れられるべき音楽家。
彼の活動の軌跡が芸術とは何かということを教えてくれる。

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.1

彼の遠征が功績ではなくいかに罪過であったかが様々なエピソードと共に描かれている。
野心的で権力に固執したナポレオンは、誰の目からも問題児に写るが、ある意味その無邪気さはとても人間的であり、その正常と異
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

4.5

夢か現か分からない数珠繋ぎにそして幾重にも重なるシーン。
印象的なライトの使い方。
人間の感情や人間関係における様々な情念が生々しく描かれている。
しかし4Kレストア版は色が美しい。

イコライザー2(2018年製作の映画)

4.1

デンゼルワシントンが演ると、ただのアクションが途端に説得力のあるドラマになる。
彼の存在感は唯一無二。
敵がなんともあっけなく感じてしまうのはご愛嬌。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

公衆トイレとそれを掃除する中年男性。
日常のように何度も繰り返されるシーン。
同じ描写の繰り返しの中で観る人の好奇心に合わせるかのように少しずつ増えていく情報。
そして迎えるラスト。
シンプルで整頓さ
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

4.2

ロケーションと社会背景を最大限に活かした脚本、横移動や天を仰ぐカメラワークが素晴らしい。
画面の中で描かれる出来事が箱庭的にもドキュメンタリー的にも感じられる不思議で美しいシーンの数々。
1カット毎に
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.1

しょうもなさの極み。
しかし笑わずにはいられない。
倫理観をぶっ壊すヒーロー達の活躍は見応えあり。

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