大好きな「サニー」の監督。戦争が背景ゆえの悲しいシーンに押し潰されそうになるが、それ以上にどんな人にもある人生のキラキラ輝いた瞬間に目を向けたくなる映画だった。死に様は必ずしも生き様ではない。
悲しすぎる出来事に直面し、だがそれに耐え、許し、実直に年月を送り、心に蓋をしてなんとか生きてきた優しすぎる夫婦の時間が、最後にゆっくりと動き出す…。ひょっとすると若い時代に見たら、まったく良さがわから>>続きを読む
これはカツドウヤのディズニー映画!このコロナ禍に、よくぞこの作品を思い出し放送された、と拍手したい。そして綾瀬はるか史上、一番美しい綾瀬はるかが見れる。
何十年ぶりの再見。なんてモダンで、キレがいい。同時期、再放送で「JIN−仁−」を見ていたが、美しいはずの中谷美紀も南田洋子にはまったくかなわない。遊女の立ち居振る舞いも言葉づかいも…往年の俳優さんのす>>続きを読む
原作、映画、演劇の中では、演劇(キャラメルボックス)が一番好きだったかも。
何十年もの歳月を経て再見。侍の7人もクロサワもみんな鬼籍に入ってしまわれたくらい月日は流れているのに、映画はまったく古びていない。
見事!おそらく低予算で撮られているだろうに、脚本よし、これからキラ星のごとく輝き出す役者さんたちも素晴らしく、2日連続で見てしまった(2回目がまた楽しい!)。陽炎の立つ夏。能天気な大学生たち。タイムマ>>続きを読む
森見登美彦、湯浅政明、上田誠、中村佑介らの舞台挨拶付き上映会で。たいへん愛おしい森見ワールドの中のパラレル京都。若い時に、期間限定で京都に住んだ人だけが紡ぎ出せる世界なのかもしれない。
そうそうたる役者陣と実験映画のような演出の数々。そのギャップに、なぜだかとても圧倒された。大林ワールドが歯止めなく炸裂しているが、その良さを残しつつ上質に匙加減していった結果、2年後にかの名作「時をか>>続きを読む
京大西部講堂での試写イベントで鑑賞。井筒監督、加藤和彦、松山猛、坂崎幸之助が登壇し、「イムジン河」「あの素晴らしい愛をもう一度」を舞台と客席みんなで熱唱した思い出の1本。嘘のない映画だ。京都における朝>>続きを読む
不器用な主人公が最後にたどり着いた「自転車」がなんとも素敵。全編にお金のビジュアルが出てまぎらわしいが、根底にあるのは2人の男の友情の物語だ。
木村佳乃の力量にただただ圧倒される。おろち役はもう少し少女的な方がよかったな。美術も素晴らしい。
ゆらゆらとたゆたう映像の中、ハッとしたセリフ。「…ええかっこしいで、その中に妻への愛を上手に紛れ込ませる。…それを人ごとだと思いながらそのかっこよさをちゃんと見てる私のこともちゃんと見てる」。
ジュリエット・ビノシュ…好きな女優さんというわけではないが、ねっとりと意中の若い男を眺める顔には狂気を覚えた。
残酷なまでに開いた格差を表すキーワードとして「匂い」が登場する。だが私の胸に一番刺さったのはパーティーの段だ。急にパーティーを計画して当然のように成功させられる人たち。軽やかに優雅に楽しむことができる>>続きを読む
思うように生きられないのは女だけではない。意に沿わぬ結婚をさせられそうになり暴れる息子ソンを見て、その苦しみは一緒だと思った。ただ悲しいくらいに女たちは大人だ。「置かれた場所で咲く」べく、生きていく。>>続きを読む
非現実な設定(ホームステイ)を導入口にしながらも、描こうとしているのは、自分に降りかかったものを自分の意思で振り払い進む勇気を持つこと。それが人生を輝かせるということ。そして非現実な設定こそが、作品を>>続きを読む
京都の町があれほどリアルに再現されつつも、次元の違う世界を見せられている不穏な感じ。決して嫌いではないが、動態視力を使いすぎて物語の理解が追いつかなかったので、DVDで再視聴したい。
あらゆるものを包み込む、スケールの大きな映画。感動的!
端正なモノクロの映像と、主人公の心根の優しさに、静かな感動がこみ上げる。
教員が変わると生徒も変わる、つまり自分が変わると相手も変わる。普遍的なことを改めて知る。
正しく素晴らしくいい映画。皮肉ではない。子どもにも自信を持って勧めた映画。
同じミュージカル映画でも「ラ・ラ・ランド」のような陰影ある方が好み。
自分は3人のように選ぶことをせず、仕事、結婚、子供、介護、すべてを抱えることで、多忙だが悩まずすんだ。自分とは違う人生だが、岐路の女性の心の揺れが、やさしく伝わってきた。