KOZOさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ファーザー(2020年製作の映画)

4.3

アンソニー・ホプキンスの傑作『羊たちの沈黙』以来のアカデミー賞主演男優賞作品。

認知症を扱った映画やドラマはいろいろ観ていて名作も多いけど、事前の情報としてそうした作品とは違う視点から描いてるという
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

4.2

去年『アンダードッグ』を観たときに「ボクシング映画は外さない」と書いた。
『百円の恋』『あゝ、荒野』そして『アンダードッグ』どれも熱量が凄くて大好きな作品たち。

吉田恵輔監督の過去作、『ヒメアノ〜ル
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街の上で(2019年製作の映画)

4.3

若葉竜也×今泉監督といえば、あの『愛がなんだ』の名ゼリフ「幸せになりたいっすね」。
評判も良くて気になって鑑賞。

前半はクスっと笑えるシーンはところどころあるけれど、割と淡々としてて盛り上がりに少し
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.5

昨日に続いて2日続けてのアカデミー作品賞候補映画を鑑賞。
個人的に生涯ベスト級に好きな『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンドが大好きなのでかなり期待も、昨日観た『ミナリ』同様に地味と聞いて
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.2

事前にレビューをチラ見するなかで「地味」「起伏に乏しい」などを目にして後回しに。
ようやく鑑賞、確かに当たってる。
物語のキーパーソンである「おばあちゃん」が登場するまでは少し睡魔が。。

韓国からの
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.3

少ない出演者、事前の派手な宣伝もなく、淡々と先週公開されてた印象。
でもなかなかの高評価。
実際鑑賞すると、さすが若手でも芸達者な2人。
期待以上だった。

「普通」って何?「普通」からはみだしちゃダ
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痛くない死に方(2019年製作の映画)

4.4

ここで何度か書いてますが、私、一応この映画に関わる現場サイドで働いてまして。
今の仕事も少しですが登場してました。
在宅専門医の先生とはわずかですがやり取りしたり、訪問看護の人たちとはしょっちゅう。
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.5

2人のヒロインは上流階級の生まれ×地方出身者、昔からありそうな題材だけどベタにならず、彼女たちの成長物語をメインに、そして日本的な階層社会や差別の問題を、声高に叫ぶのではなく、所々に上手く散りばめて…>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

4.1

映画サイトでの評判はイマイチ…
でも観終わって爽やかな気持ち。
大阪が舞台とは知らず…大阪らしいところはあまり出てこないし(桃が名前に付く大学はあるなあ)ネイティブのコカド以外の大阪弁の違和感はありつ
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心の傷を癒すということ《劇場版》(2021年製作の映画)

4.2

NHKのドラマは未見。放送されてたのは知っていた。
映画化にあたり全4回の放送を2時間に編集したとは聞いていて、震災前のシーン、恐らく日々の診療のエピソードや震災前後に登場する急性アルコール中毒の患者
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

5.0

大傑作。ラストで号泣。久しぶりに席からしばらく立ち上がれなかった。
邦画の人間ドラマ好きとしては、西川監督の「嘘」や「虚栄心」といった人間の一面を描いた一連の作品はどれも印象深いけど、今作は「真っ直ぐ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.3

王道ラブストーリー、普段選ばないジャンル。
でも王道とはちょっと違うみたい…てのは映画館で何度も観た予告編の時点で感じてた。そして何よりめっちゃ評価高い。
これは観ておかないと。。

想像通り、上手い
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.8

こりゃ凄いわ…藤井監督、やっぱり凄い。重厚。
前半、主人公が組に拾ってもらうシーンや対立する組との抗争の中で成長していくのはこれまでのヤクザ映画に共通するけれど、
後半の暴対法施行後の内容はこれまでと
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.1

新年2本目の映画は久しぶりの洋画、一部で問題作と話題のポーランド映画。R-18。
テアトル梅田、朝ネット予約した時は全然やったのに、6割方埋まってる。

内容は…想像してたのとは違ってた。
「ニセ神父
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無頼(2020年製作の映画)

3.8

今年の映画始め、いろいろ悩んだ結果、昨年末から上映されてるこちらに。
でもゴメンなさい。結果ほぼ酷評に。
スルーしていただいて結構です。


8年ぶりの井筒監督作品×ヤクザ映画、かなり期待…でも映画サ
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.2

大九明子監督×綿矢りさ原作ということで、どうしてもこのコンビの前作、松岡茉優主演の『勝手にふるえてろ』と比較されてしまう。
『勝手にふるえてろ』を観た当時思ったのは、松岡茉優は上手いなあ、そして独特の
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

4.3

あの「騒音おばさん」を題材にした作品。
強烈な予告編を観たときにこの作品の落とし所はどうなるの?と思ってたら、仲々深い人間ドラマ。

後半の「炎上マーケティング」「メディアの暴走」。
昨今の芸能人の不
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アンダードッグ 後編(2020年製作の映画)

4.3

【後編】コメディタッチな場面も多かった前編に比べ、児童虐待など絡めてかなりハードな後編。ここで森山未來と北村匠海のこれまでの生き様がぶつかる。
北村匠海、映画にもたくさん出演してるけど、どうも出演作に
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アンダードッグ 前編(2020年製作の映画)

4.4

『アンダードッグ』前後編合わせて4時間34分、一気見。
とても心地よい疲労感。

武監督でボクシング映画といえば、安藤サクラ主演の『百円の恋』。否が応でも期待が高まる。
そしてボクシング映画で前後編に
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

4.3

あー、そうか〜。
観終わってからのじわじわ感が凄い。
大人になりきれない、お酒でやらかした主人公が逃げ出した東京から故郷の秋田に帰って大人、男、そして父になっていく話。
もう少しシリアスかなと思ってた
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

4.0

好きな女優さんたくさん、伊藤沙莉、恒松祐里、佐津川愛美…ということで鑑賞。
R-15、セックスワーカーたちの生き様がメイン、「クソみたいな世の中だけど生きていかなければならない」がテーマなのかな。
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朝が来る(2020年製作の映画)

4.3

重い…ずっしり。
事前の情報で覚悟してたけどやっぱり。

不妊治療を断念して特別養子縁組の過程、永作博美と井浦新、二人とも大好きな役者。いずれもいい歳の取り方してるなあ。
この夫婦の苦悩と「我が子」へ
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罪の声(2020年製作の映画)

4.7

予告編観た時から観るとは決めてて公開されたらなかなかの評判。
実際鑑賞したら、期待以上。
後半の怒涛の展開に圧倒された。
新聞社内の小栗旬&古舘寛治&松重豊の軽いノリ、嫌いじゃないけど個人的には『新聞
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.2

この前観た『星の子』の投稿で「芦田愛菜を観る映画」と書いたけど、これは「蒼井優を観て改めて凄さを実感する映画」。
独特な台詞回しや夫役の高橋一生、憲兵役の東出昌大との「心理戦」は見応えたっぷり。
冷静
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本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

4.5

『淵に立つ』『よこがお』の深田晃司監督最新作。
上映時間4時間弱、久しぶりの途中10分休憩。
(映画館で観て途中の休憩があったのは『沈まぬ太陽』『ハッピーアワー』。映画館で観てないけど同じくらいの長さ
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星の子(2020年製作の映画)

4.0

芦田愛菜を観る映画。存在感が凄い。
いやあ、大人過ぎるやろ。まだ中学生の役やけど。
新興宗教をすっかり信じている純粋過ぎる両親の元で育った主人公。彼女もそれを疑うことなく育っていくものの、成長するに連
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.6

刺さった。表現力が乏しくて申し訳ないけど、とにかく心に刺さった。

原作未読。韓国での大ベストセラーの映画化とは知っていた。
先に観た『はちどり』も同様に女性の生きづらさ、社会の抑圧について描いていた
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浅田家!(2020年製作の映画)

4.3

あまのじゃくですが「余命もの」は昔からちょっと苦手。なので中野監督の代表作、『湯を沸かすほどの熱い愛』は後回しになって未だに観ていない。
でも震災が絡んだ作品はどうしてもいろいろな想いがあって観てしま
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.3

全国のTOHOシネマズはじめ大々的に上映してる割には大人の事情か、この作品の宣伝は全然見た記憶がないし、邦画中心に映画観てるのに一度も予告編も観なかった。
そんなこともあり、スルーしてたかな?
でもイ
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宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

4.4

秀作『デイアンドナイト』の組み合わせ、清原果耶×藤井道人監督。
そして『新聞記者』日本アカデミー賞作品賞受賞後初の監督の作品。
最初にこの作品のことを知ったときに絶対観る!とワクワク。
でも参考にさせ
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ソワレ(2020年製作の映画)

4.1

豊原功補・小泉今日子らが立ち上げた「新世界合同会社」初のプロデュースで話題の作品。
でもインスタでフォローしている映画アカウントの方々でこの作品の投稿はわずかしか目にせず。主役の2人、村上虹郎は何本か
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(2020年製作の映画)

4.3

“令和のゴールデンカップルが演じる平成史”
これもコロナ禍前に何度も予告編観てて、やっと公開されたと感慨深い。

13歳で出会ってから30歳までを130分の上映時間に収めてるからテンポ早い早い。
北海
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.5

とても真っすぐで誠実なドキュメンタリー。
これもシネマート心斎橋で観た予告編が気になって鑑賞。

小川淳也って、なんとなくは知ってた。
彼、そして家族や秘書たちを追いかけた17年間。
一番最初の立候補
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.4

映画サイトで話題の青春映画。評判の良さに気になり鑑賞。 
全国高等学校演劇大会最優秀賞作品の映画化って、夢があるわあ。

「スクールカースト」を取り上げた作品といえば傑作『桐島、部活やめるってよ』が代
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ステップ(2020年製作の映画)

4.7

いやあ、「重松清ワールド」。
期待通り、いやそれ以上。案の定泣かされた。
後半の義理の母役の余貴美子のセリフ「人生思い通りにいかないわね」。
人生が上手くいかないともがいてる人たちの日常の積み重ねをい
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劇場(2020年製作の映画)

4.3

コロナ禍の前に何度も予告編観て、当時全く想像もしなかったAmazon primeと映画館、それもミニシアターでの同時公開。
観たい映画は映画館で観る派なので良かったし、シネ・ヌーヴォさんをはじめとした
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