sunyaさんの映画レビュー・感想・評価

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セッション(2014年製作の映画)

3.8

スパルタ教育が偉人を生むのだ!という体育会系ジャズムービー。

以下ネタバレ含みます。

学生時代に、ブラスバンドの全国コンクールで金賞を2度、銀賞を1度とったことがあります。その頃のエピソードが、本
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バーバー(2001年製作の映画)

4.0

コーエン兄弟による仏教映画。

以下ネタバレ含みます。

常に無口で派手さをきらい、妻の不貞に怒ることもなく、真面目な理髪師として粛々と過ごしてきた主人公が、客の投資話に興味をもってしまうところからこ
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

3.2

天才数学者として生きていく苦悩と葛藤を描いた実話ベースのヒューマンドラマ。

以下ネタバレ含みます。

天才数学者アラン・チューリングを描いた『イミテーション・ゲーム』の暗号解読というシナリオは途中ま
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ツレがうつになりまして。(2011年製作の映画)

3.2

うつになった夫を通じて人間の誇りを取り戻すヒューマン・ドラマ。

以下ネタバレ含みます。

うつに理解のある人物が多くとてもやさしい作りの映画になっている。実際の社会では、少しだけ出てきた会社の上司の
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大いなる休暇(2003年製作の映画)

3.4

過疎化する島人たちが生き残りを賭けて奮闘するヒューマンドラマ。

以下ネタバレ含みます。

やっと週末の休みになり、なにか気晴らしになりそうな感じがする本作を観たところ、思いのほかチャーミングな作品で
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天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)

2.8

ゴスペルによって改心していく若者たちを描いた青春映画。

以下ネタバレ含みます。

前作でみられた宗派の違いによるモタモタ感を払拭し、ゴスペルのみを昇華しエンディングで盛り上げる作風は良かった。黒人監
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天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

2.0

ブラックゴスペルがカトリックを凌駕していく様を描いた宗教映画。

以下ネタバレ含みます。

音楽映画だと思って気楽に観ていたが、カトリックとプロテスタントの対立シーンが頻繁にでてくるため私には宗教映画
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(ハル)(1996年製作の映画)

2.9

パソコン通信を介した恋愛物語。

以下ネタバレ含みます。

インターネットが普及していなかった頃も、パソコン通信で似たようなことをやっていた。SNSほどではないけれど、会員内でのやりとりは自由だったし
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浮草(1959年製作の映画)

3.6

歌舞伎一座の盛衰と親子をめぐる人情物語。

以下ネタバレ含みます。

親方「清。五年ぶりやな。なんと立派な大人になってしもて」
清「父さん。久しぶりやね。元気そうで何よりや」
母「あんた。加代ちゃんの
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.0

家族愛を描いたアニメ。

以下ネタバレ含みます。

伏線が多すぎて、それぞれのエピソードに対する思い入れが浅くなってしまう。

夏希と健二が恋愛に至る過程、夏希がこいこいに強い理由、健二の数学オリンピ
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

2.8

人間のさまざまな感情をキャラクター化したピクサー・アニメ。

以下ネタバレ含みます。

「ネコの本質は気まぐれである」

というメインテーマが小粋に描かれている。人間たちによる「思念にとらわれた長い前
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.3

魂の死と再生の物語。

以下ネタバレ含みます。

火は魂の死を、水は魂の再生を象徴しているように見えました。同じく、犬、灰色の壁、男性、故郷ロシアは死を、鳥、緑色の葉、女性、聖国ローマは再生を想起させ
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切腹(1962年製作の映画)

4.4

太平の世にあって、武士とは何かという本質に迫った鬼作。

以下ネタバレ含みます。

本作を観る度に、現代の格差社会を映しみているようで対比してみたくもなるが、やはり本作は本作として観るのが王道かもしれ
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耳をすませば(1995年製作の映画)

2.9

観る者の「心の純粋さ」を計測する青春アニメ。

以下ネタバレ含みます。

どうやら私の心は汚れ、邪になっているらしく、本作をはじめとするジブリ映画にどうしても感情移入ができません。感情移入はおろか、憧
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.0

低俗な「パルプ・フィクション」に再びスポットライトを浴びせた低俗賛美映画。

以下ネタバレ含みます。

タランティーノが世に埋もれた低俗なものを、どれだけ愛しているかが伺いしれる作品。ヤク中の妄言やギ
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あん(2015年製作の映画)

3.9

あんを作る主人公の生き様に、心打たれる人たちの物語。

以下ネタバレ含みます。

私は何の予備知識も持たずに観たので、なんだこのメシテロ映画は、と思ってヨダレを垂らして観ていましたが、主人公がハンセン
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仕立て屋の恋(1989年製作の映画)

3.2

変態紳士による正しいのぞき講座。

以下ネタバレ含みます。

1.触れてはいけない。
2.私生活に干渉してはいけない。
3.愛してはいけない。

変態紳士になるためのルールは非常に厳しい。

ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

3.2

28日後に訪れる世界の終末をタイムリープで救う物語。

以下ネタバレ含みます。

「過去」「後悔」「赦し」は、キリスト教圏下の文化ではいまだに根強い。だから過去を知るための催眠療法や、自己啓発的な生き
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マグノリア(1999年製作の映画)

3.8

欲望がその欲望によって滅ぼされていく物語。

以下ネタバレ含みます。

長尺にわたって多くの欲が提示される。知識欲、金銭欲、異性欲、所有欲、名誉欲、生存欲、現実逃避欲、人間の欲望は尽きることがないから
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

4.0

近未来でおこる人類とレプリカントの抗争をめぐるSF映画。

以下ネタバレ含みます。

どのバージョンから観ていいのかわからなかったので、とりあえずディレクターズ・カット版を観ました。雑多な環境設定はデ
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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969年製作の映画)

2.0

画力とブッとんだ内容に笑うしかないカルト・ムービー。

以下ネタバレ含みます。

当時はまだパッケージ化されておらず、たまたま上映していた単館に監督本人がいらして、鑑賞後、ちょっとした質疑応答があると
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.1

クソくらえ資本主義。感じることが全てだ!な映画。

以下ネタバレ含みます。

原作を先に読んでいたので、フィンチャーがどう料理するのか期待して観たら期待通りでした。キャストも適役だし、同一人物であるこ
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

3.0

フランスの恋愛映画。

以下ネタバレを含みます。

どうも恋愛モノが苦手で、本作を観た後もモヤモヤするだけでした。「好き」と「愛してる」の定義がよくわからない。この映画のみならず、歌や小説や日常会話で
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いまを生きる(1989年製作の映画)

3.4

エリート高校に赴任した教師が生徒の魂をゆさぶる物語。

以下ネタバレ含みます。

もう観ることができない映画になってしまったのが非常に残念。映画でのロビン・ウィリアムズは、私にとってユーモアの耐えない
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.8

失われた記憶と感情を取り戻すロード・ムービー。

以下ネタバレ含みます。

ヴェンダースの映画では本作が一番好みです。時間が長く感じられて眠りそうになることを除けば良作。トラヴィスが徐々に人間性を取り
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ある殺し屋(1967年製作の映画)

3.9

市川雷蔵、成田三樹夫、野川由美子の渋い布陣で作られた日本版フィルム・ノワール。

以下ネタバレ含みます。

時代劇での市川雷蔵より現代劇での彼のほうが好みで、とりわけこの作品における殺し屋の役がとても
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丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)

3.9

戦前映画の代表的作品。

以下ネタバレ含みます。

戦前の映画ということで、歴史的な検証対象の映画かと思いきや、娯楽映画として今観ても充分楽しめる映画でした。百万両の壺の行方もさることながら、子役が置
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エル・トポ(1970年製作の映画)

1.0

制限速度をオーバーしてなお観客もろとも置き去りにしていく前衛映画。

以下ネタバレ含みます。

当時カルト・ムービーのマストにあがっていて、とりあえずといった感じで観て唖然とした記憶があります。それ以
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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

3.8

ドラッグをめぐる群像劇をプロモーションビデオ監督が撮ったおそらく最初の成功例。

以下ネタバレ含みます。

タランティーノの「レザボア・ドッグス」を最初に観たときの「新しいものを観てしまった感」と同じ
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フィッシャー・キング(1991年製作の映画)

3.7

世捨て人が救いとなる聖杯を手に入れ、愛に目覚める物語を描いたギリアム作品。

以下ネタバレ含みます。

ギリアムの映画は反体制を表現したものが多く、本作もそれにあたると思います。ロビン・ウィリアムズ演
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.9

マフィアの抗争とファミリーの結束を描いた大作。

以下ネタバレ含みます。

これほど重厚な映画を、コッポラ当時33歳で撮ったというだけでもすごい。パラマウントのお偉いさんが若いコッポラにあれこれダメ出
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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.9

「羊たちの沈黙」につづくレクター博士とクラリスの物語。

以下ネタバレ含みます。

前作よりレクター博士とクラリスのラブロマンス度がアップしていてドキドキさせられました。

「羊たちの沈黙」の監督ジョ
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

3.5

スピルバーグによる戦争映画。

以下ネタバレ含みます。

ライアンの話よりも冒頭の戦闘シーンがリアルすぎて(というかリアルを見たことがないのでわかりませんが)脳裏から離れるのに時間がかかりました。国家
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.3

アメリカン・ニューシネマの代表作。

以下ネタバレ含みます。

トラヴィスのキレっぷりがたまらない。自分に偽ることなく本音を貫く生き方には共感できるが、あまりこういう人とは友達にはなりたくないですね。
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

3.4

ポジティブシンキングでうまくいった人の物語。

以下ネタバレ含みます。

ボリウッド作品でネガティブなのってあるのでしょうか?なんだか底抜けに明るすぎて、本当にそれでうまくいくのか?と何度も思いました
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