Angiiiさんの映画レビュー・感想・評価

Angiii

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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

5.0

上原ひろみ(及び、そのトリオ)が劇伴というかもはや主役のジャズを実際に書き下ろし演奏していると言うだけで"観るジャズ"となり得ているわけだが演奏のアニメーションもこれまた非常に素晴らしい。音の質感や流>>続きを読む

流星課長(2002年製作の映画)

-

特撮知らないけど、庵野は特撮が撮りたかったんだなと存分に思わされた

ホドロフスキーのサイコマジック(2019年製作の映画)

3.5

土へ帰りて芽吹き、母胎へ回帰し擬似出産を経て新生を得る、カルトと紙一重でもあるこの絶妙なラインを踏み行くホドロフスキー・トランスはいかに人々の傷を癒したか。

月○の下りはちょっと無理かもしれない 生
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

突き抜けたファンタジー、未来の大切な誰かに伝えたい映画となること間違い無し
人はやはり母胎へ回帰する、そのような時には罪となる根源的なカルマをさも色彩に満ち満ちた希望として送り届けるファンタジーアニメ
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陽炎座(1981年製作の映画)

4.3

"出し抜けに失礼致しますが…"という昔見た夢のような続きから始まる変幻、鬼灯に囚われすらもできない男の魂と性と恋と死への執着。終盤浮世絵的に表現される死と血飛沫、そこにどうしようもない美しさを感じてし>>続きを読む

Keiko(1979年製作の映画)

4.8

時代としてはもはや40年くらい前、しかし私たちと何も変わらない、何気ない日々を過ごす恵子。いくつか普遍的な性愛を乗り越えた先に出会った和代とのかけがえのない時間。
和代が椅子に横たわっている絵が本当に
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17歳のカルテ(1999年製作の映画)

5.0

自と他の境界に苛まれる自我と心、自分の言動には自分の思う論理がある(あってしまう)からこそなぜ自分がそこにいるのか分からなくなるしさらにより深く混乱する、何歳になってもその際限のないラビリンスのような>>続きを読む

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

5.0

めでたき清順浪漫三部作第一作目。

究極の幻影エロチズムと死、浮世と現世の狭間に揺れる魂が見る全ては幻想なのか?

降霊 KOUREI(1999年製作の映画)

4.2

雲の翳りのような心の沈み、不穏な画角とこわい揺れ。

YOSHIKI:UNDER THE SKY(2023年製作の映画)

4.5

まどマギアニメ最終話のまどかを彷彿とさせるYOSHIKI、幾多の死を乗り越え音楽に、音楽が伝える愛に全てを注ぎ込んで来た、業でもなく罪でもないがなにか重たいものを背負った男の紡ぐ音楽。

"がんばろう
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ズーランダー(2001年製作の映画)

5.0

この映画考えついた人(=ベン・スティラー)ってめちゃくちゃ暇かめちゃくちゃハイだったのかな
明らかにレイア姫とか2001年宇宙の旅のオマージュとかあって面白かった(ブラッ○フェイスと取れそうなギリギリ
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美しき仕事(1999年製作の映画)

4.4

ジャコメッティを彷彿させる影、言葉の通じぬ地での小さき集団に存在する圧倒的非対称、ドゥニの目的なき執着、愛慕に近い理由なき憎しみ。

男体の限りなきエロチズムと海に目を奪われるのはもちろん、予想外の方
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

5.0

星5じゃ全然足りないよ、!こんなの。

ガチ完璧すぎ、かつていや現在に至るまで様々コントローラーを握りしめた私たち、大人になってしまった私たちへの煌めくノスタルジーとファンタジー。ニンテンドーという不
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

5.0



“気持ち悪い"


しかし改めてみると単なる女として最後を迎えたミサトさんとリツコ、シンエヴァでの彼女ら(特に母として明確な覚醒をしたミサトさん)の対比に嗚咽がとまらない…

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

秩序的カオス 

癖になるしあくまで移民一世である親と移民国家の文化そのもので育ってきた子供との確執、ベタではあるけど最後泣いた

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.8

『Vivre Sa Vie』、"それがわたしの人生"と言う題名に収束するナナの激情秘めた命の歩み。
あえてシームレスでないスタイリッシュな場面の数々を追い終えたあと、気づけばアンナカリーナの魅力に思う
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.3

パトリック・ベイトマン、テッド・バンディよろしく二枚目秀才エリート及び連続殺人との二面生活を送ってる彼の長く無意味な告白。

メガネにオールバック(そしてハンサム)、ゴルチエやアルマーニ、肩書きの素晴
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.7

設定めっちゃ好みだった、こういうホラーゲーム作って欲しい

(1990年製作の映画)

4.7

狐の嫁入りから桃の精、幻想怪奇なる寓話の数々が『こんな夢をみた』という語り口によって1つずつ展開されていく。色彩の音色が予算の忖度無しに怒涛のように展開する様は本当に画面映えすると言うか、"和"に包含>>続きを読む

貝殻と僧侶(1927年製作の映画)

5.0

イメージフォーラムフェスティバル2022にてライブ演奏とともに鑑賞。

無心にフラスコに液体を注ぐ僧侶、サブリミナルな破片に忍び寄る軍服の男、一体何が起こっているのか直感的にわかるのは僧侶の男がバカで
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

5.0

【太陽がいっぱい】、惚れるような言葉が課されたこの映画にはイタリアの灼熱、耽美で褐色の愛憎が美しい男と女と共に詰まっている。

バッファロー’66(1998年製作の映画)

5.0

放尿に関してまでも神経質すぎる男は身も心も傷痕累々である。『いやだからそこら辺で野ションしろよ、』と思ってしまえばそこまで、我らはビリーことヴィンセント・ギャロたり得ずその逆もまた然り。

だからこそ
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呪詛(2022年製作の映画)

4.2

三大宗教というカテゴリから外れた土着民族信仰及びその変遷が大好物であるから手に汗握りながら、興奮しながら見ていた。(男低音の祈りの声が"癖"すぎる)

画面を越して蛮力で観客を掴んで離さない姿勢は非常
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吸血鬼(1932年製作の映画)

3.8

ある村に辿り着いた青年が、宿の主の死によって村に隠された恐ろしい秘密に巻き込まれていくー

怪しく揺らぐ川辺に佇む水夫、不吉を予言する不気味な鎌、奇怪に動く影、そして寝室に現れた不可解な老人。村にたど
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ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ(1985年製作の映画)

5.0

まさか映画館で『MISHIMA』というタイトルを見かけるとは思わなかったので駆け込み鑑賞。一昨年新文芸坐にて行われた三島由紀夫特集の流れを個人的に汲みつつ、多作品多角度によって『三島由紀夫』という人物>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

5.0

"娯楽映画"というジャンルを最高到達点にて軽々と飛び越える究極かつ王道なエンターテイメント、黒澤的快、悦、楽の三味此処に極まれり。

欠点さえ完璧に愛おしい登場人物の数々、情けなさすぎるデコボココンビ
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陸地にて(1944年製作の映画)

5.0

陸から這い上がる女、上流階級の会合、チェスと最後の逃亡、合わせ鏡の像のような不連続な15分の連鎖。たったの15分で論理や暗喩の猜疑の渦が際限無く頭を駆け巡るのだがマヤ・デレンがめっちゃかわいいことだけ>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

5.0

構成で様々な角度から魅せる人間の心内に秘めたる見栄や卑しさ妬み自己憐憫、そして信/不信の揺らぎ。多襄丸、真砂、武士の心象が狐につままれるように刻々変化することから、鑑賞者はその奇妙な寓話の1つの視点と>>続きを読む

ストーカー(1979年製作の映画)

5.0

人生最初で最愛のタルコフスキー作品を、再度劇場で鑑賞できるとはなんたる幸福。澄み渡る静逸によって描かれるものは、さまざまな人間たちと、彼らの人生へと向けた真摯な視線なのである。

最後まで”何に”、”
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ザ・ルーム(2003年製作の映画)

5.0

この世に劇場でしか良さがわからない映画があるとすれば絶っっっっっっっっ対にこれ!!!!
愛すべきトミーウィソー、愛すべき観客、愛すべきクソ映画!!!!!野次、ブーイング、歓声、スプーン投げ何でもござれ
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

5.0

私がシチリアと海とレモンを好きになった理由がオープニングにつまっている…

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

5.0

とある文芸誌の何月号か忘れたが編集者によるあとがきに、「詩は説明しすぎてはいけない」という旨の文言を見かけた。それほど言葉と感情の秘めし力は繊細かつ強大なのであろうと感じた。

本作に登場する愛とそれ
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破滅への歩み(1992年製作の映画)

4.0

キリコやらエッシャーやらシュルレアリスムにレファレンスを得たような場面の数々。縄跳びの子供めっさかわいい。歌の内容が分かればもっと何か分かるのかも

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