KentaroYamadaさんの映画レビュー・感想・評価

KentaroYamada

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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.0

落ちぶれた境遇にはいるけれども、実はすごい才能の持ち主という安定した貴種流離譚にのせ、人間関係の光りと翳りをさりげなく描いた、愛あふれる映画でしたな。

この映画の良さは、なにを描かないかを考え抜いて
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.5

2D字幕で鑑賞。3Dで観るべきだな、これは。

孤児たちが、現実世界を取り戻すために、ヴァーチャルな世界で戦うというストーリーをシンプルに走らせながら、これでもかとこれでもかというほど、キャラクターや
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.0

眼鏡を忘れて、サングラス(度入り)にアイマックスの眼鏡をかけての鑑賞。

暗い暗すぎる、映画の暗さが倍増というか、もはや違うものを見た感があるな。

しかし、ルッソ兄弟の手際の良さには驚いた。あれだけ
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.0

皮肉かつ露悪的というか、アートが牙を抜かれて、美術館のホワイトキューブのなかに大人しく収まってしまっていることへの挑発に満ちていて、それが初めは笑えるのだが、次第に観客へも居心地の悪さとして跳ね返って>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

2.0

好きなものを、あれもこれも、ワンプレートに山盛りにしてしまったような映画だな。中身があって、器がない、というか。

しかし、嘔吐するエル・ファニングが、首の長い恐竜のように見えて、なんだが異様ではあっ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

イーストウッド特有のバロック的な光と闇の対比ではなく、柔らかな光のもと、劇的でない人々を劇的でなく描く。

誇張することなく、淡々と時は進み、90分という尺が必然を帯びる。おそらくイーストウッドが監督
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

5.0

円を描くという運動が幾重にも重なった、ボーイミーツものの、新たな傑作だなぁ。

色とりどりの衣服が円を描くランドリーのなかで、愛を囁き合う2人の男女は、映画史に記憶されるワンシーンではないだろうか。

オール・アイズ・オン・ミー(2017年製作の映画)

3.0

音が綺麗すぎるのかなぁ。
物音がないというか、ノイズのなさが、映画をのっぺりさせてしまっていたような。

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.0

脚本が素晴らしいな。娘の犯人探しでひっぱりながら、主題はそこではないところが。

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.0

サスペンスを引っ張って引っ張って、あっと驚く結末。でも、それだけのような。

昼顔(2017年製作の映画)

1.0

たまたま試写会のチケットを貰ったので、人生において陳腐さに耐えることも時には必要だと思い、観に行ったのだが、予想を裏切らない陳腐さでどんよりしていたのだが、堪えて眺めているうちに、現実の世界とは、この>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

5.0

何度観ても素晴らしいなぁ。ソフィア・コッポラのとりあえずの集大成。

イップ・マン 継承(2015年製作の映画)

3.5

格闘シーンは素晴らしいが、ストーリーにもっと重層性が欲しかったな。植民地時代の香港を感じさせるような。

キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

5.0

すごく奥行きのあるキングコング映画でしたな。
怪獣映画としても素晴らしい、地獄の黙示録オマージュとしても素晴らしいし、サミュエル・L・ジャクソンの狂いっぷりもいいし、音楽の使い方も良しで、いいもの見た
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未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

3.0

ほどほどの知性に、ほどほどの上手さ。ソツはないのだけれも、なんだろうな、このうわ滑ってる感じは。老いを頭で撮ってる感じかな。

淵に立つ(2016年製作の映画)

4.5

白と赤の映画。

端正な画面が淡々と繰り返されるなか、闖入してくる、白いワイシャツを着た男。漂白された白の眩しさが、映画の禍々しさを予兆する。
不気味な白が支配する画面に徐々に赤が置かれ(赤いドレス、
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溺れるナイフ(2016年製作の映画)

2.0

オープニングの二人の邂逅のシーンで、この映画の半分は失敗したように思う。逆にそこさえ上手くいけば、ラストの回想なのか現実なのか原作を読んでいない人間には意味不明としかいえないシークエンスもなんとなく乗>>続きを読む

愛の果てへの旅(2004年製作の映画)

4.0

ソレンティーノのスタイルは、第2作にして完成したんだなぁ。中年の老いというか、疲労感というか、あるいは女性との関係性を作れない孤独感を、決め決めの映像と、独特の音楽で彩るというスタイルを。この後の作品>>続きを読む

誰のせいでもない(2015年製作の映画)

3.0

ヴェンダースの映画に期待を抱くことが昨今あまりないし、これも別にヴェンダースじゃなくてもいいだろうとは思うが、それでもさすがですね。

ぱきっとしないで、つねに翳りがちな照明なんかは、映画の雰囲気を醸
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ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

3.0

黒沢さんは最高にうまいんだけど、なんだかなぁ、このストーリー展開は。ジャンがマリーにだけでなく、金に心を奪われているというのが、この映画を弱めている気が済んだよな。ダゲレオタイプに封じ込められた永遠の>>続きを読む