くりふさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

エイドリアン 亡き妻が世界に遺したもの(2021年製作の映画)

3.0

【喪の仕事の次は得の仕事】

U-NEXTにて。エイドリアン・シェリーを悼み、讃えるHBO製ドキュメンタリー。

何故2021年に作られたのかはわかりませんが、夫にとっては、そこまでの時間が必要だった
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殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.5

【デ・パルマ秘宝館】

U-NEXTにて。初見は新宿の名画座だったが、濃密なのに呆気ない、隙間多きハッタリ映画だと思った。

が、デ・パルマがそもそもハッタリ屋…というか、映像に溺れ脅かしに走る病を持
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HARDWARE WARS ハードウェア・ウォーズ(1978年製作の映画)

3.5

【May the Farce be with you】

U-NEXTにて。ちゃんと見たのはたぶん初めて。予想外にオモロくてだはは、ハイパースペース突入辺りからバカも加速し、何度も爆笑してしまった!
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スペースマン(2024年製作の映画)

1.5

【遥かなる宇宙で、痴話ゲンカ】

Netflix新作。タイトルからして期待できないと思ったが、キャリー・マリガン、イザベラ・ロッセリーニ、レナ・オリンと揃ったなら、取り敢えずは見なきゃと。

みみっち
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.5

【カメラかごめかごめ】

アマプラ見放題にて。これは最近、劇場公開されていましたね。

1971 年にアイルランドのウィックロー(“歯のない人の教会”の意)州、雲天の中で撮られた、緑と水豊かな山地で巻
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ただ空高く舞え(2020年製作の映画)

4.0

【スズメがタカになる】

2020年のタミル語映画ですが、これは劇場行く価値アリ!よかったです。

インド初の格安航空会社を実現させた、ゴーピーナート大尉の実話を元に、堂々かつ真摯にメロドラマ化。甘い
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.5

【北風を吐く家】

U-NEXTにて再見。初公開から随分後になって見て…その時は、日本らしい暴走映画だと思った。

改めて再会し、すごい勢いが記録され、確かにマイルストーンだと感心した。かなり歪な“濁
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BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

3.5

【吸血鬼すぐ死なない】

U-NEXTで久々の再会。公開時に劇場で体験し、確かにテクニカルな驚きはあった。3DCGとの融合と、生々しい音。しかし眼と耳がへぇ〜と感じて終わっちゃった。“要は●●の映画だ
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

【女だから飛ぶ!…しかなかった】

アマプラ見放題にて再見。最近4K版が公開されたが、確かにロケや映像の魅力も大きいけれど本作の肝は、脚本と女優力ではと。だから劣化したフィルムに依る配信でも、魅力は充
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.5

【お肉増量バレット・バレエ】

マシュー・ヴォーンの新作ならそうハズレないだろうし、好きだったブライス・ダラス・ハワードの皮下脂肪の行方がとても気になっていたので、劇場ゆきました。

てっきり『ザ・ロ
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.5

【赦したくなるナルシシズム】

最近リバイバル上映されたが行けず、U-NEXTで見つけて割とホクホク、再見した。

明らかにナルシシストが作った映画で、エンディングなどその極致だが、巧さがあり、作り手
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逃亡者 カルロス・ゴーン 数奇な人生(2022年製作の映画)

3.0

【穿いていても安心できぬ裸の王様】

『カルロス・ゴーン 最後のフライト』がまぁ面白かったので、併せてサクッと見てみた。その翌年リリースだが、こちらももう、二年前の昔となったNetflixドキュメンタ
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カルロス・ゴーン 最後のフライト(2021年製作の映画)

3.5

【コストカッターがリスクカットされるまで】

ある評を読んで興味が湧き、今さら三年前のドキュメンタリーだが、U-NEXTにてサクッと。

翌年の『逃亡者 カルロス・ゴーン 数奇な人生』と併せサクッたの
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裸足のイサドラ(1968年製作の映画)

3.0

【ラ・ラ・ランドで踊るひと】

これも気になっていたが、U-NEXTにあると知ったので。

イサドラ・ダンカンを振り返るよい機会になったが、映画単体ではあまり、感心できず。

作り手が、彼女の人生ネガ
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ヴィクラムとヴェーダ ヒンディー語版(2022年製作の映画)

4.0

【地獄で地獄】

最後でテーマが鮮やかに着地して、心に手応えありました。

元のタミル版は未見。が、このヒンディー版への変換時、表現揺れが混じったような印象は受けた。

はじめ各種情報が揃ってゆく段で
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.0

【眼鏡をかけて眼鏡を探し疲れる】

迷ったが、この監督新作なら見ておこうと行ってきた。

…途中で飽きた。

例えば、眼鏡をかけているのに眼鏡を探してしまうことって稀にwあるが、気づかないその人を少し
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ウンタマギルー(1989年製作の映画)

3.5

【森も冷えてゆく】

公開時に確か、PARCOスペース・パート3で見た。再見の機会を逃していたが、漸くU-NEXTで再会。

18世紀の飢饉を背景に現れた義賊「運玉義留」の民話が、1969年、返還直前
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トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年製作の映画)

3.0

【チャイルディッシュゾーン/幼児化体験】

U-NEXTで見つけ、懐い!の思いだけで再見。公開時、大御所による短編四本立てなのに薄いなー、と感じた記憶が蘇り、それからはほぼ倍速で確認。で、やはりマトモ
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バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.0

【マブリー徒歩でマッドマックス】

Netflixコリアン新作。(精神的)前作にあたる『コンクリート・ユートピア』は未見だが無問題だね。コレって要は、エクスプロイテーション映画だから単体で充分。現代版
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.5

【過炊の夢】

アマプラ見放題にて久々に。

六割方面白くて、他はさすがに賞味期限切れかなと。この時点で、良くも悪くも押井印が刻まれていたのには感心したけれど。

世では漫画原作改変問題が炎上中ですが
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ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978年製作の映画)

4.0

【不二子が世界を救う】

U-NEXTにて。映画館が入替制でなかった初公開時、日比谷で続けて、二度見した。夢中で引き込まれたというより、見やすく心地よかった記憶が。

子供ながらTV第二期に失望してい
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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

4.0

【アートよりハト】

渡航等のため劇場には行けず、たまたまU-NEXTがしばし無料で使えることになり、早速見てみた。

…唯一無二のライカート時間健在!ここに浸るだけで心地よい映画体験となるね。

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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.0

【となりのカオス】

アマプラ見放題にて。久しぶりに見たが、また以前と違った興味が湧き、深くはないが底なし…みたいな感覚に惑わされた。

林業のまち。切り倒した年輪の奥に巣食う蟲…のような者たち。
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F3: Fun and Frustration(原題)(2022年製作の映画)

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【タマンナーヅカ】

コレも先日、海外渡航先のNetflixで見られたインドな一本。が、見たとは言えぬレベル。とはいえ残しておきたく点数なしの暫定投稿しておきます。

コレも早口トークなコメディ。英語
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悪女(2023年製作の映画)

3.0

【備長炭に死す】

Netflix新作台湾映画。キービジュの女性に既視感と思ったら…木嶋佳苗が元ネタなのね。しかも監督が、アニメ『幸福路のチー』のソン・シンインだと知り、二度びっくり。

でも、あの人
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白い肌に狂う鞭(1963年製作の映画)

3.0

【鞭の味】

自宅発掘DVD再見にて。

一時イタホラを追いかけて、マリオ・バーヴァも続けて見たものでしたが、本作はとにかく、カラー撮影の滋味に浸る映画ですね。撮影出身監督のスキルが、遺憾なく発揮され
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バクシャク -犯罪の告発-(2024年製作の映画)

3.5

【Report with fire】

Netflixヒンディー新作。シャールクの会社製。

タイトルの意味を調べず見始めたが、途中でわかるので無問題。むしろ知らない方がいい。

インドな誇張演出は抑
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庭園(1968年製作の映画)

3.5

【顔のある柵】

シュヴァちゃん初期の、アニメ無し直球ナラティヴな短編だが、行間、というか映像を読むつくりですね。

原作タイトルは“生垣”だそうな。見た目直球でいいのに、映画では変えたのがフシギ。一
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バンパイア・ラヴァーズ(1971年製作の映画)

3.0

【死女の羽衣】

自宅発掘DVD再見にて。

70年代、斜陽化する怪奇映画の老舗ハマー・フィルムが、エロ増しで再起を狙った一本。日本でも日活が、本作の翌年ロマンポルノを始めたというシンクエロニシティ。
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Dream Girl 2(原題)(2023年製作の映画)

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【顔出しで台無し】

コレも先日、海外にいた時にNetflixで見られたインドな一本。…とはいえ、見たとは言えないレベル…。

基本が早口トークなコメディで、英語字幕ではついていけず…で、ダメだコリャ
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ピンク・フロイド/ザ・ウォール(1982年製作の映画)

3.0

【壁士壁に埋もれる】

自宅発掘DVD再見にて。

基となった"The Wall”は、2枚組アルバムとしては世界で最も売れたそうだ。え、こんな陰気なんが!と改めて驚く。

70年代、ディストピア映画も
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Bholaa Shankar(原題)(2023年製作の映画)

3.0

【はだかの神様】

コレも先日、海外にいた時にNetflixで見られたインドな一本。やっぱり英語字幕には置いて行かれたが…やっぱり画だけでも殆どわかる。これはスターシステム映画のよいところだよね!ww
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.5

【籠の外へ囚女】

日本に帰国して久しぶりに劇場へ。振り返ると、ランティモス監督は『籠の中の乙女』以来だ。

物語的には…半分くらいかな、退屈でした。わかっていることを今さら執拗に語られても…と感じる
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Jawan(原題)(2023年製作の映画)

3.5

【“王制”ボリウットンデモアクション】

先日帰国しました。コレは海外にいた時、時間ができNetflix開き、見られた一本。英語字幕には置いて行かれたものの…画だけでも殆どわかるのは流石、大衆向けビッ
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ウーマン・キング 無敵の女戦士たち(2022年製作の映画)

4.0

【アイ・アム・ユア・マザー】

アマプラ見放題にて。気になっていたが、後回しになっちゃった。

甘いが、それは控えめで、よかった。肩肘張らずに堪能できる、史実を元とした女たちのバトルムービー。これ、劇
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棺の家(1966年製作の映画)

3.0

【パンチとジュディでバトロワる】

憎み会うふたり。第一作のシュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏を、人形に変え反復か。

原題“Rakvičkárna”は邦題通りらしいが、英題は“Punch and
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