ydcd0074さんの映画レビュー・感想・評価

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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

Part1から引き続き、どのカットも素晴らしい。美々しくて、恰好良さが極まっている。
フレメンの衣装のロマンぶりよ。黒いボディスーツに巻き物の組み合わせで、そういう人達が砂の中からバサーッと三々五々現
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ボンクラな話で大変良い。

『キングスマン』は続編とか、結構つらい部分(話は続けられても、一作目の能天気なホラ話感が薄れていくという)があったけれど、こちらは終始アホっぽいのがいい。

「……いや、そ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

終始可笑しいタッチなのだが、それで紡ぎ出される物語は、「少年」の「成長」というもので、カラオケ一曲歌う間に、少年が精神的にも肉体的にも成長してしまう様が、それを描写できていることは、驚嘆すべき域にある>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

ああいう無表情な人たちというのは、アキ・カウリスマキ世界の住人だからああなのだろうか。それともフィンランドの人というのは、実際ああなのだろうか。どうも後者のような気もするが…… 

これまでに観た監督
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

面白くて結局2度観た。

以下はチラシの裏である。

『ゲ謎』は実にいろいろと面白かったですが、その中でも興味深いと思ったことの一つは、あの一族と村の因習はそれほど古くからあったわけではないというとこ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ほぼ一直線のストーリーで、主人公がゴジラを倒すことで自身を再生させる物語である。
主人公は悪気のないクズであり、いくら神木隆之介でも耐えうる限度があるだろうと思わせるクズっぷりだが、最初からほぼ最後ま
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特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

『ユーフォ』とは思えないほど、人間関係のギスギスがなく、和気靄々と部活をやっている。問題もみな久美子におまかせで解決である。
おそらく今回は、久美子新部長の誕生を寿ぎ、その有り様を賛美するためプロパガ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

何の予想もなかったけれど、けっこう素晴らしい。『ポニョ』を劇場で5,6回くらい観た私からは、文句なくお薦めできる。

作為が感じられないように思えるくらい淡々とした話の運び(世の中や周囲に物申したいこ
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.6

この宇宙に遍在するがまだ形を持たない「さかなクン」という概念が受肉し、現世に現れる前に見ていた夢のような映画である。

主演のほにゃほにゃした存在感といい、のどかながら、魚への慈愛と捕食が同時の世界観
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グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)

3.2

元々カオスで濃口であった『グリッドマン』と『ダイナゼノン』だけど、それでも製作者の配慮により、1クールかけて少しずつ身体に慣れさせて、健康に支障のないレベルでの視聴が可能になっていた。
しかし、今回は
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.5

格好良いシーンや面白いシーンの連続である。余分な説明はなく(多分必要な説明も足りないのでは?)、普通あるような繋ぎのシーンもほとんどない。ひとつひとつのカットの単位ですごく良いのだけど、これはこれでか>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

また家族愛映画かよ!、と思ったが、戦うおばさんのミシェル・ヨーのインパクトでまあ許せる。久方ぶりのキー・ホイ・クァンは森本レオ感が出てきてた。

ジャンプ台とかひどい画面を作るためのアイデアがひどい。
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そして光ありき(1989年製作の映画)

3.9

セネガルの森に住む人々の魔術的リアリズムな日常は、神のような力に満ちつつも、やっていることは低俗な痴話喧嘩とかで、崇高さと下世話さが同じレベルにある(まさに『やし酒のみ』の世界だ)。

そして同じ目の
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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

4.3

偶然スーパーパワーを手に入れたチンケな犯罪者が、「無垢」なヒロインとの触れ合いを通じて、正義の心に目覚めていく。

そうまとめると、ハリウッドのスーパーヒーロー映画の典型なのであるが、まるでテイストが
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

画面はすごいいい。日本のはずなのに日本っぽい感じがしないのは、湿り気が少し少ない感じがするからか、あるいは(画面じゃないけど)BGMがないからかな。

自分の中に詰まる何かを形にするための物語を、この
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.0

『秒速』の直後に観る。『秒速』で傷付いた脳がスーッと癒えていくようだ。やっぱり物語の主役を張るなら、これくらいの気概を持って欲しい。

雨の、水の、雷の描写がひどく美しい。畏れは感じるけれど、でも、あ
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秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.0

……ゲフッ。な、なるほど、これはダメージが来るな。耳から血が出そう。

貴樹くんは実に一般人であり、物語の中にあって欲しくない類のリアルさだと思う。

それは能力とかの問題ではなく、世界からそんなに愛
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

事前に椅子が走っているのを見て、「ははあ、縁山先生の『だいたいめる子』の椅子の話みたいな話なんだろうな」と予想していたら、全然違いました。当然です。防災啓蒙映画でした。

観終って思うのは、これは現在
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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

2.4

うーん、安彦良和漫画だなあ。
よりによってククルス・ドアンの島というのは、最初聞いたときから悪い冗談としか思えなかったが。しかも子供の数だけパワーアップしているし。

あの土地柄とライフライン、描写さ
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

全ショット高カロリー。『RRR』のタイトルバックが出るシーンまでで、もう傑作確定である。

まあ、橋で子供を救うシーンは、思い返すと何でああなるのかよく理解できないが、全編そんな感じと言えばそんな感じ
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水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

遊んでる風の・同性から嫌われる・美人の・ビッチ先輩に翻弄される陰キャ二人の話である(なお、映画を最後まで観た上での結論としてはあの女は嫌われて当然である)。

シンクロナイズ・スポ根・百合映画かと思っ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

この監督の作品は映画館で集中して観るべきである(いや、どの映画も集中して観ましょう!)。

「それは、8歳のママだった」というコピーがすべてであって、何のひねりもない。何かの謎があったり、その謎が明か
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

いたずら好きの動物たちが、やんちゃに暴れ回って、どきどき、わくわく、ぱくぱくする動物映画である。

元来ホラーは苦手なのだけど、本当に恐かった。ホラーだとしても大抵の映画は半分くらい過ぎるとノリみたい
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.1

うむ。百合はいいね。いいよね。もぴゅーん。

「社会的弱者」が心の底に熾火のように秘めていた怒りや情念が、絵という媒体と行為によって意識化され、それによってお互いを発見し合う。

でも、それは数日間の
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ずっと「善意の子供」だったピーターが、その善性ゆえに、これまでの『スパイダーマン』の業を(ヴィランごと)晴らし、その代償として何もかも失なってしまうという物語。

過去二作で大好きになったあの能天気な
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.9

MCU的にはいろいろあったみたいだが、観ていないのでよく判らない。ピーターの能天気ぶりはほぼ変らず。成長がないといえばない。

力に見合った責任を受け取ってもらいたい大人達と、それを拒絶(というか無意
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ピーターのせいでベンおじさんが死ぬという設定が多分ないので、悲愴感がまるでなく、ただただピーターが可愛いばかりである。

ヒーローとして生きるジレンマはある。あるが、家族や学生生活を雑にしていることに
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.6

どこを取ってもキマっている。ガンギマリである。カッコイイ! 特定の方向の完成度がとても高い。10代の頃に見ていたら完璧な映画だと思っただろう。百点満点中、加点法で6万点出す類の映画である。

こういう
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デイ・シフト(2022年製作の映画)

2.1

良くも悪くも雑である。「良かった探し」をするのを迷うレベルであるが、スヌープ・ドッグがちょっと良かった。

ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

どんな素材もみんな同じ味付けだなあ、とか思いつつも、やっぱり面白かった。

地球規模の災厄だというのに、ほとんどアメリカのことしか描かれず、「あ、中国? 一人出しときゃええやろ」くらいな大雑把さが、か
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アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

3.2

観ている最中に『サカサマのパテマ』の監督だということに気付く。
手堅いけど、平凡な感じのするフックで始まって、丁寧な進行で繋ぎ、いつの間にか予想外の着地に至るのは、なるほど『パテマ』の人だと思った。
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.0

(原作・漫画のファンなので、以下では文句を付けています。原作を気にしなければ、きれいで面白いアニメだと思います、多分。あの長大な原作を兎にも角にもまとめて、ちゃんと破綻なく映画にしただけですごいとは思>>続きを読む

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