ぐりさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

2.3

目の前の苦しいと戦うでもなく、変えようとするでもなく、我慢したり目を背けたりしながら自分らしくあろうとする姿は
強いような弱いような、そんな女性にみえた。

当時の時代背景にも関わらず、現代的な価値観
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

3.0

家族の演技が素晴らしかった。
本当の家族の日常を切り取ったのではないかと思うほどだった。

特に、弟。
弟の、車中でのはしゃぎっぷりや家族への甘えっぷりは、とても自然で見入ってしまう。


お兄さんが
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

2.6

『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』を観て、エドワード・ヤンに興味を持ち、こちらを鑑賞。

本作もやはり、登場人物が多かった。
モーリーを中心に丁寧に描かれる群像劇。
ひとりひとりが必死に、でも自分
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.8

(2回目の鑑賞)
とても良かった。
やっぱり、映像がすごく好き。
構図や暗闇や引きの画。美しいし、引き込まれる。
セットも衣装も好みだ。

物語も説明されるでもなく、丁寧に置かれた事象を拾っていく感覚
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アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)

2.3

アウシュビッツを生還したおとこ。
アウシュビッツを生き抜くために、いくつかの選択をしてきたおとこ。

アウシュビッツ収容所への収監という悲劇のなかで、望まぬ選択を迫られる。

ハリーの収容所時代の肉体
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

2.0

このてのインタビューやメイキングものは、あまり観てこなかったのだが、予想外には面白かった。

クエンティン・タランティーノ監督の奇才ぶりが良くわかったし
レザボア・ドッグスは、あんな風に低予算で撮影さ
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.8

とても面白かった。

大友克洋の童夢に着想を得た本作。
童夢よりも静かな狂気を感じた。

登場する子供たちがみんな少しずつ意地悪で。
でもそれは、子供特有の好奇心であったりするのだろう。

子供特有の
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

3.6

何度か観ていた、好きな作品を
映画館で4kで初めて鑑賞

やはり、とても美しい衣装と声

この映画をきっかけに
日本での京劇を観たこともあった

昔観たときは美しさに圧倒され、内容や俳優たちはあまり記
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K.G.F:CHAPTER 2(2022年製作の映画)

3.1

chapter1に続けて鑑賞。

さすがに長い…

しかし、あがる!
アクション、アクション、またアクション!


しかしながら、ロッキーの髭はどうなっているのか。
さながら絶壁。


エンタメがあれ
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K.G.F:CHAPTER 1(2018年製作の映画)

3.5

とても楽しかった!

雑にいうと、
ゴッド・ファーザー的な要素を下地に、RRRとマッドマックス怒りのデスロードを混ぜた感じ。

オーソドックスな展開にありえない設定
なのに面白い。
衣装も良い。
ダン
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.5

当然ながら、過去の宮崎駿作品たちと比べて、キャラクターや展開の既視感は否めなかった。
作風が偏るのは、そこには軸があるからであろう。

いつもの宮崎駿の
脇を堅める魅力的なキャラクター(動物的な生き物
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

1.2

悪ノリ、グロ、破茶滅茶コメディでした。

ただ単純に、派手な映像に終始していて
そこが好きな人には良いのだろうが
ストーリーもパッとせず、目を引くようなキャラクターも出てこず、びっくりするような展開も
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サントメール ある被告(2022年製作の映画)

2.0

裁判の記録に基づくセリフたちが、詩のように紡がれる。

コリーとそのパートナー、母親の言い分が別のストーリーのように交差していく。
誰が悪くて、誰に否があるのか。

最終的に手を下したのはコリーである
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.0

とても苦しい映画でした。
そこには、苦しさと目を背けたくなるような美しさがありました。

とても親しい人の死というものに触れたその悲しみ。
そして、それは自分のせいだという苦しみ。
自分のせいだという
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

1.2

マークしていなかったが、周りの評判を聞いて興味を持ち鑑賞。
考察好きが好みそうな作品でした。

キーとなるイベントを明示せずに匂わす構成
あざとさが鼻につく。
ときおり差し込まれる技巧的な映像が邪魔に
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大いなる自由(2021年製作の映画)

1.8

映像の美しさが印象的でした。

タバコのシーン、刑務所の中の階段のシーン、塀や壁の前のシーン。
どれも本当に綺麗だった。

ナチスの迫害や刑法175条に苦しめられてきたハンスは、
175条の廃止により
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怪物(2023年製作の映画)

2.0

巷で話題の本作を鑑賞。

カンヌ国際映画祭で、脚本賞を取った本作。
鑑賞してみて、監督賞ではなく脚本賞だったことに納得。

みな、自身の正義に基づき生活していただけ。
ただ少し、自身の世界がすべてにな
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山女(2022年製作の映画)

1.8

昔は、
個人という概念がなかったゆえに
差別というものが、そこかしこに普通にあったんだと思う。
社会には主従があって、
上下があって、
それはやがては、優劣の思想となって

それは、
優生思想や差別が
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.6

とても面白かった。


テンポの良い会話、群像劇。
2分で時間がループするのだが、その異常事態をいともたやすく受け入れて、展開していく人々が、とても楽しい。

旅館のスタッフや客人たちが、様々に問題を
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

1.1

ミーガンのダンスを観たくて鑑賞

ストーリー、ホラーシーンともに、オーソドックスな展開で目新しさはなかった。
期待していたミーガンのダンスシーンも、宣伝映像を超えず、肩透かし。

現代のAI時代になっ
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アシスタント(2019年製作の映画)

2.9

たった、たった1日を描いた映像。

とても過酷な職場。
必死に、やるべきことをこなしてはいるが
避けられないトラブルにより、ボスから叱責される。
かと思えば、若くて美しい新人女性がやってきて、ボスの懐
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⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

3.2

映像がとても綺麗で、構図が美しかった。

夫を深く愛して、同性愛者の夫を深く理解しようとする妻。
同性愛者でありながら、妻をパートナーとして深く愛して、深く大事にする夫。

2人の愛情の深さが強く描か
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苦い涙(2022年製作の映画)

2.9

映画の大部分が1つの部屋中だけで物語が進んでいく。
説明が少なく、その時の感情の揺れ動きが強く描かれる。

感情が生々しい。

損得とか合理ではなく、その瞬間の自身の感情と対峙するカントに感動した。
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波紋(2023年製作の映画)

1.1

ポスターのビジュアルに惹かれて鑑賞。

新興宗教の描き方や家族の心情の描き方が、あっさりとまた、既視感のある描写となっており残念。
映像の演出やラストシーンも、観る者を置いてきぼりしているように感じた
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異端の純愛(2023年製作の映画)

3.6

映像は乱暴だし、役者たちも荒削り
なのに、それなのに
こんなにも惹かれた。

成長のためのパートナー
建設的なカンケイ
穏やかなニチジョウ

そんなことはどうでも良い
ただ
欲望に愛に純粋であること
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老ナルキソス(2022年製作の映画)

2.8

若さと美しさを自認し、周りを卑下してきた山崎。
歳を重ね、ひとりの性的対象としても絵本作家としても、周りから必要とされなくなってきた。
同じ同性愛者の昔の仲間が、昔とは違う場所で、活き活きしているのを
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

1.8

衝撃的な結末だが、
ストーリーはシンプル。


プロパガンダの圧倒と、それに巻き込まれる家族。

衣装とセットとメイクがとても美しかった。

監督失格(2011年製作の映画)

2.8

荒削り
ムキダシ

目が印象的
出てくる人たちの目が

林監督
由美香
由美香の母

すべての目が
映画が進むごとに変化していく

ムキダシの感情と
荒削りな表現

強く心揺さぶらる

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.2

鬱屈した毎日。
何をやっても怒られる。
大人たちはみんな自分を疎ましく扱う。

不器用で、自分勝手で、子供らしくて、大人っぽい。


大人には大人の事情があるように、子供には子供の事情がある。
この世
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

2.7

人気の高さをうけ半信半疑で鑑賞。
面白かったです。

試合のシーン、体の動き、衣類の動き、本当にリアルで美しかった。
リアルで迫力のある試合のシーンに、強くのめり込んでいった。

試合のシーンはモーシ
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

2.3


2023/5/3
音楽が頭を離れない。

コメディ要素が強いが、戦争と国という、今の日本に暮らしているとあまり身近にはない問題が描かれる。

展開が面白い。

私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

2.8

美しい映画でした。

映像はストーリーを説明するでもなく、オルガの時間を紡いでいく。
オルガの苦しみを過剰に演出するでもなく、一見すると、よくある生きづらい若者の日常のようでもある。

オルガの被害妄
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

1.8

昔みたエスターは、すごく怖かった
今回もやっぱり怖くて


エスター役を同じ女優さんが演じていることに驚いた。
たしかに、前作よりも大人っぽくなり色気が増していたようにも感じたが、それがまた、映画の設
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Winny(2023年製作の映画)

1.3

個人的には、傍聴シーンで阿曽山大噴火が出てきたところがピーク。
後半には、画面に大写しになる阿曽山大噴火に少し高揚したりもした。

映画としては…
ストーリーには厚みがなく、映像にも引き込まれるポイン
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