高井戸三郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

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久しぶりに、劇場が明るくなるのを待たずに後にした。

序盤のバカップルぶりは微笑ましかったし、どこぞの洋物AVかな?と言いたくなる激しめの交尾には笑わせてもらった。
俗物感丸出しの叔父父子も微笑ましか
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

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広い荒野を水平線に向けて馬を駆ることも、銃撃戦も、暑さと渇きを抱えて砂漠を彷徨うことも、囚われて拷問されることも、宿場町の美女とのロマンスも、相棒とのウェットでエモーショナルな交感も、本作にはない、が>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

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曲芸じみたことをなんとかかんとか破綻なくやり切ってて、おっ、と思ったけど、次の瞬間、それで?と思った。

そう思ったのは、どれほど「この現実」が「他の現実」に侵されたとしても、「このピーター・パーカー
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

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舞台にした時点で映像的な勝ち筋がハッキリ見える'20s.NYを選んだのは賢いとしかいいようがない。

エディ・レッドメインはじめ、登場人物が皆チャーミング。
エレベータ係の"Hey Goldstein
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

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ちょっとここ最近お目にかかれてなかったほどの小気味良さ。
最初期のMCUが辛うじて保っていたと言えなくもないものが、本作にはしっかりある。
ので、ラストカットがとても不安。

さんざん死亡フラグを立て
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

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魅力ある原作なので、そのコマ割りに忠実でありたいのはよくわかるけれど、単純に流れを削ぐ回想が多すぎる。

あと、これはもうしょうがないのかもしれないが、碇シンジすぎると思う。
いや、意図的なのかとも思
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偶然と想像(2021年製作の映画)

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ズームアップが心地よい。

濱口作品において、遮るもの=スクリーン screen がどれほど透過するかというのは非常に重要なことなのだと思っているのだが、本作で印象的に透過していくものは光だけでなく、
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

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思っていたほどのネオン感はないが、澄明で穏やかな昼と煌びやかでキケンな香りの夜の対比が心地よく、後者の侵食が窓のない図書館の地階で頂点に達するのはなるほどな、と思わされた。

加害者たちが一転、被害者
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ガートルード/ゲアトルーズ(1964年製作の映画)

5.0

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残りの生涯、これしか見れなかったとしてもかまわない作品のひとつ。
この圧倒的な強度をもった長回しの数々はどういうことか。

奇跡(1954年製作の映画)

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ラストの抱き合う2人の美しさ

怒りの日(1943年製作の映画)

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アンヌが白の喪服に身を包んで、瞳を輝かせるラスト

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

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虚空を見つめるジャンヌの眼。
トラベリングに合わせて順序よく展開される動作が気持ちよい。

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

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ああいう話し方するお爺さん、最近見かけなくなったな

水俣曼荼羅(2020年製作の映画)

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20年間を6時間で見れてしまうという映画的事実に震えた。

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

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クリスマスに見るにふさわしい。

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

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私が私の中のある部分を無視するのであれば、本作への評価は1点、中指1本分なのだけれど、無視された部分は、中指を立てている私の拳をほどいて握手を求めるはずであり、その限りでは5本分、5点満点なのだ。>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

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これはある女性の敗北と失意の物語である。
目撃する私たちは、この物語に何らの勝利をも見出してはならない。
動物として生き延びることと、人間として尊厳を持って人生を進むことは全く異なる事態なのだから。
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トムボーイ(2011年製作の映画)

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2021年から見れば、おそらく、ルールという蝶番で、描かれてはいない法と、子どもたちが次々と執り行う遊戯 jeu を重ねることができる。

ただ、問題は、正しいか正しくないかではなく、「イヤだ」「気持
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空白(2021年製作の映画)

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おそらく、わたしたちは、添田の遅すぎた娘の抱える空白への接近に涙するのではなく、自殺した女性の母親の挨拶で滲み出る超越性と、青柳の抱える虚無に、それらを支える人格のある種の空白に、慄くべきなのだ。

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

1.0

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まあ、これは中国人の物語じゃなくて、中華系アメリカ人の物語だから、言ってもしょうがないのかもしれない。
しかし、そうだとしても…

冒頭で、カンフーをコミュニケーションとして捉えているのだから、父と子
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GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版(1995年製作の映画)

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久しぶりに見ると、記憶と異なり、少佐の声に感情が露わになっていて驚く。
特に、人形使いとの対話のシーン。
なんだか裸にされたような声をしていた。

アバンタイトルの最後、少佐が自室で目覚めるシーン。
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

1.0

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本作を絶賛している人たちは、エモいとかいってないで、本作の物語をもう少し注意深く読むべきだと思います。


1.映画部・学校は、現在の映画業界を表している。
劇中では、映画部の製作予算は企画一本にしか
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オールド(2021年製作の映画)

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私たちは共犯者に仕立て上げられたのではないか?

シャマラン監督からの温かいビデオメッセージに迎えられ、親密な映画館の暗がりで座席に身を沈め同じスクリーンを見つめて奇妙な物語の行く末を辿りはじめる私た
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

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鈴木にとどめを刺すべくピストルを構える松坂の、腫れあがって血まみれの顔をアップで捉えるショット
滝藤の東京弁が意外と効いていてすき
取調室で松坂と村上がタバコをふかして笑いあっているところ

くだらね
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孤狼の血(2018年製作の映画)

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「ほーれ」って声が聞こえてきそうな顔で付け火する役所広司
薬局の女の子や日岡が事あるごとにマンガを読んでたり、雨に打たれながら女の子の家に走り込んだり、あの2人のシーンは青春してる感じですき
「ヲ↑ー
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

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きっと遠くない未来に、コテ子を見進めた藁谷が冒頭の放送回にたどり着くことを考えると泣けてくる

江虫町での水平線の位置がことごとく気持ちいい

会いに行きたいから走り出すのがとてもよかった

冒頭の、
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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見入ることしかできなかった

淵に立つ(2016年製作の映画)

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やはり、ロケーションから離れて響く音。

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

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少なくとも2度、もしかしたら3度、音声がロケーションからはみ出ている。
①(どこかは忘れたが)アクアリウムの給水音、②森崎を追いかけて土村が部屋を飛び出す、その際隣の部屋から鳴っていたはずのレコードの
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

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おそらく特権的なモチーフとして、淡く発光する曇り空と、映り込みによって半透明になったガラス-窓。

前作で顕著だった発光するガラス-窓は後退し、スマホの発光するガラス-ディスプレイが残った。

同じく
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

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光る窓を背にすること→或いは発光する空をスクリーンとして捉えること

背筋が凍る小津的切り返し→目合いそのものをスクリーンには映せないという問題系

バスの移動→電車の移動→歩く田中、動きでのつなぎ方
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三人の名付親(1948年製作の映画)

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大らかに、高らかに笑う
水平線の位置
画面に馬がたくさんいて嬉しい

乾き切った男達が凝視する先で垂れ流される水
サボテンから一滴一滴搾り出される水
赤子の口元に一滴一滴注がれる、きらめくわずかな水
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

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やはり濃すぎる夜の闇。
画面に邪悪が現れていた。

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

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おそらく"信"が主題。
だからこそ、かれらがたどり着いたのかは明かされない。

8/4
冒頭の、河を渡る慎重にも慎重な運動

手綱から離れたワゴンが坂を走り降り、横転し、潰れて、飛び出した樽が転げ、止
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バイオハザードV リトリビューション(2012年製作の映画)

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人を90分間退屈させない(楽しむとは言ってない)ためにどうしたらよいか。
物語はなきに等しくただ動きのみで展開されてるのだけど、それで良いのだと思える。

すべてが上っ面でしかないのだけど、だからこそ
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