旅するランナーさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

旅するランナー

旅するランナー

映画(1177)
ドラマ(0)
アニメ(0)

オットーという男(2022年製作の映画)

4.2

【おっとととのオットー】

スウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」のリメイク。
堅物偏屈高飛車男オットー。
人生に嫌気がさして、自殺を試みます。
電車が近づく駅のホームで、おっとっととなったりします。
>>続きを読む

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

4.7

【Q.E.D.証明終了】

脱北して隠れるように暮らす天才数学者と、落ちこぼれ高校生の交流を描きます。
韓国における受験戦争と、朝鮮半島における戦時体制を背景にして、
π(円周率)ピアノ曲と、バッハ/
>>続きを読む

テノール! 人生はハーモニー(2022年製作の映画)

4.6

【誰も寝てはならぬ】

オペラxラップの化学反応。
身分の差異を、才能と努力で越えていく、オシャレな師弟愛、不器用な兄弟愛。
劇中に「オペラは愛に溢れている」というセリフがありますけど、
しがないラッ
>>続きを読む

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

4.5

【ニック・ファッキィ~~~~~~~~~~~~~~~~ンワァオ・ケイジ】

予告編での、この雄叫びを聞いて、オッサン頑張ってるなと思ってました。
ニコラス・ケイジと聞いても、若い人たちには、B級以下映画
>>続きを読む

美女と野獣(2017年製作の映画)

4.3

【野獣の目にもエマ·ワトソン】

エマ・ワトソン起用大正解。
少し勝ち気で勇気があって上品な女の子には、成長したハーマイオニ-がピッタリ。
野獣も観客もメロメロ。

エマはエマでもトンプソン母さんの歌
>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.5

【怪物だ-れも】

怪物とは誰だったのか?
子供たちには、子供たちなりの怪しさがあり、
大人たちには、大人たちらしい怖さがあり、
そんなことで怪物呼ばわりされる必要はないし、
そんなことすると怪物と呼
>>続きを読む

オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.8

【怪物だーれだ?】

フィリピン・マニラで逮捕された極悪非道な犯罪者たちを乗せた貨物船が、釜山港に向けて出港する。
海上で暴動が起き、護送官として乗船した約20人の刑事らとの熾烈な死闘が繰り広げられる
>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

3.7

【これぞ姫道】

「白雪姫」「シンデレラ」と並ぶ、童話原作の王道ディズニーアニメ映画。
プリンセスなので、姫道ですね。

危険を顧みず、人間界への憧れ、王子様への一目ぼれを貫き通すアリエルの無鉄砲ぶり
>>続きを読む

波紋(2023年製作の映画)

4.4

【切磋琢磨いたしましょう】

原発事故の不安が広がる中、夫が突然失踪し、介護の負担が圧し掛かり、新興宗教に救いを求める主婦。
そんな主人公による心に毒を持った表情を筒井真理子が見事に演じます。
誰もが
>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.1

【アフター何(ナン)】

「アフター〇〇」流行りなのか、「アフター・ヤン」ってのがありましたけど、今度は「アフターサン」です。
愛する人が残した映像を見返して、当時の真実が見えてくるという点で共通して
>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.7

【奇跡の四姉妹映画】

綾瀬はるかと長澤まさみが同じ画面に映る奇跡を見に行ったら、広瀬すずの奇跡のような瑞々しい演技を目撃してしまいました。
鎌倉の移ろいゆく四季。
親から子へ、そして孫へ伝えられゆく
>>続きを読む

響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

4.5

【守破離】

インド伝統音楽の打楽器ムリダンガムに魅せられた青年の奮闘を描く。
単なる「推し」の映画と思いきや、カースト制度・女性蔑視・伝統継承・音楽の商品化という深い問題も取り込んでいます。
とは言
>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.8

【海街letter】

すずちゃん、いいえ、すずさんですね。
すっかり綺麗なお姉さんになって。
「海街diary」の頃から成長を見守っている、親戚のおじさん目線になってしまいます。
目の演技、料理する
>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安2(2023年製作の映画)

3.7

【味のある年の取り方】

藤枝梅安弐。
梅安&彦次郎によるバディな戦いぶりが光ります。
それぞれに因縁のある人物との運命の対決。
死に場所を求めうような男たちの影のある姿。

豊川悦司、
片岡愛之助、
>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

4.1

【色仕掛人・豊川悦司】

池波正太郎生誕100年企画。
仕掛人藤枝梅安をトヨエツが魅力的に演じています。
男の色気をムンムン発散させます。

菅野美穂との男女の交わりシーンも、ねっとり粘性が強いです。
>>続きを読む

レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

4.5

【蛇蛇蛇蛇~ン】

冒頭後ろ姿だけが見える男が、案内人のピストルをムチで叩き落とす。
ジャーン!
インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)の顔が映る。
もう、ここからシビレます。

その後も、
ゴロ
>>続きを読む

ロストケア(2023年製作の映画)

3.9

【同じ穴の無慈悲】

葉真中顕の日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作を映画化。
老人介護の現場で起きた連続殺人事件をめぐり、検事と容疑者が対峙する。
検事:長澤まさみ 対 介護士:松山ケンイチ。
善悪を
>>続きを読む

ブラフマーストラ(2022年製作の映画)

4.1

【炎の青年シヴァ】

X-MEN、アベンジャーズをも圧倒する、インド版アクション・ファンタジー。
古代から連綿と受け継がれる、神々から授かった武器「アストラ」、その中の最強兵器「ブラマーストラ」をめぐ
>>続きを読む

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

3.9

【ホプキンス・タイム】

ジェームズ・グレイ監督(「アド・アストラ」など)が、ユダヤ人家庭に育った自らの体験を基に描いたジュブナイル作品。
スピルバーグの「フェイブルマン」と同じような題材です。
が、
>>続きを読む

高速道路家族(2022年製作の映画)

3.0

【SA家族】

日本の高速道路のサービスエリア(SA)や、道の駅の施設の充実ぶりを見ていると、この4人家族の放浪生活も成り立つんじゃないかと思えます。
高速道路のサービスエリアを移動し、利用者からお金
>>続きを読む

ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.6

【ファミリーと電磁力のくっ付き】

ストーリーはとっ散らかってます。
でも、オープニングとクライマックスのカーアクションの激烈さで、少々の細かい突っ込みポイントはどうでもよくなります。

家族(特に兄
>>続きを読む

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

2.5

【Thanks to Sonny Chiba】

新田真剣佑のハリウッドデビュー作。
TBS系の「A-Studio」で、ハンガリーでの撮影中に、千葉真一の訃報を聞き、
「大丈夫、今隣にいるから」と、父
>>続きを読む

ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

3.7

【メイン料理は尊敬と規律】

移民の少年たちが暮らす自立支援施設が舞台です。
女性シェフによる、愛情の伴った厳しい指導が見ものです。

でも、調理能力の向上が、この作品のメイン料理ではありません。
>>続きを読む

燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版(1973年製作の映画)

3.7

【李小龍伝説】

ブルース・リーの魅力が詰まった作品。
カンフー・アクション+スパイ・サスペンス。
繰り出される格闘力、
鍛え抜かれた肉体美、
語られる武術の奥義、
見事なヌンチャクさばき、
鏡の間の
>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

5.0

【SF映画の金字塔】

スタンリー・キューブリックによる脅威の映像美・様式美・格式美に酔いしれる。
モノリスはかく語りき、
美しく青き宇宙、
HALコンピュータの反乱、
スターチャイルドの誕生...
>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.3

【暗闇の中に光を見いだす】

1980年代初頭、英国マーゲイトの海辺に面した映画館エンパイア劇場。
そこに集まった、心に傷を持った人々の交流。
サム・メンデス監督ですから、サッチャー時代における世相の
>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.1

【立て立つんだマイキー!】

落ちぶれて故郷に帰ってきた元ポルノ俳優マイキーの情けなくも愉快な生活を描く、コメディタッチの人間ドラマ。
口八丁、手八丁、下長尺な主人公が憎み切れないろくでなしです。
>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.7

【So Blue】

神戸元町に「ポエム」という喫茶店があります。
本棚に囲まれているようなお店で、漫画本がズラっと並んです。
石塚真一「BLUE GIANT」も全巻揃っていて、1巻目から読み始めたの
>>続きを読む

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.8

【東京イケメンアベンジャーズ】

タイムリープx不良の抗争。
ストーリーの面白さは確かにありますけど、なんと言っても、イケメンだヨ!全員集合という魅力が一番でしょう。
特に、吉沢亮&山田裕貴コンビの破
>>続きを読む

名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

3.8

【渋谷、降谷、露西亜】

渋谷を舞台にした爆弾魔との戦い。
渋谷の街の再現に心躍ります。

ストーリーとしては、コナンくんよりも、公安警察・降谷零の活躍が目立ってます。
ビルからビルへのジャンプとか、
>>続きを読む

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.7

【1980年代のパリ行き夜行列車の乗客】

シャルロット・ゲンズブールがずっとメソメソしている、雰囲気映画。
1980年代のパリに住む家族の成り行きを追っていくんですけど、ちょっと散漫な感じです。
>>続きを読む

対峙(2021年製作の映画)

4.5

【対峙セラピー】

ある高校で起きた銃乱射事件で息子を殺された被害者夫婦。
同じ高校に通っていて、事件を引き起こし現場で自殺した息子の加害者夫婦。
事件から6年後、セラピストの勧めもあり、その4人が対
>>続きを読む

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.2

【ヒトラーのためには最善な、最悪会議】

開催日:1942年1月20日
場所 :ベルリン郊外、ヴァンゼー湖のほとりにある邸宅
出席者:15人のナチス党高官とドイツ政府の役人
議事内容:ユダヤ人問題の最
>>続きを読む

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.7

【ジョーカーによる浄化】

2000年から2001年にかけてイラン・マシュハドで起こった売春婦連続殺人事件に基づく。
この映画を観るなら、まず、マシュハドがどのような都市なのかを知っておく必要がありま
>>続きを読む

幻滅(2021年製作の映画)

4.7

【文藝心中】

バルザックの小説「幻滅―メディア戦記」を「偉大なるマルグリット」などのグザヴィエ・ジャノリ監督が映画化。
19世紀前半のフランスを舞台にしてますけど、現代的要素を多く含んでいます。
>>続きを読む

トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.6

【禁じられた闇バイト】

ダルデンヌ兄弟が、また素晴らしい映画を撮った。
とてもシンプルだけど、とてつもなく力強い。
貧困、移民、そこに群がる犯罪組織。
犠牲者は子供たちだ、という怒りが静かに残ります
>>続きを読む