tackyさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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真夜中の虹(1988年製作の映画)

4.0

カウリスマキ監督の労働三部作の二作目。

珍しく物語が普通の恋愛などじゃなく、劇的な展開になる。

相変わらず、肝心な所を写さずに想像を掻き立て、いつもの細かいシークエンスの積み重ねと、出来るだけ台詞
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.0

カウリスマキ監督の労働三部作の一作目。
ゴミ収集車の運転手である主人公と、スーパーレジ係のヒロインとの恋愛を描いた作品。

主人公は、日々の単調な生活から抜け出す為に、英会話教室に通ったり、職場の同僚
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お茶漬の味(1952年製作の映画)

4.5

犬も食わない夫婦喧嘩の話なんだけど、
お嬢様育ちのツンツン妻と、田舎者の天然オットリ夫なので、どこまで行っても平行線なのは致し方ない。

序盤にこの夫婦が寝室別室である事を、さりげなく観せる演出。しか
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

1.0

コリャダメだ。全編とても汚らしい。

コメディとしても笑えない。
ホラーとしても汚いだけ。
SFとしては、アホくさい。
主人公、クソ生意気なクズ女の子。
ゴアマン、頭悪く弱い小悪魔。
夫婦の物語や、登
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.0

カウリスマキ監督の敗者三部作の三作目。
ここにきて、「アレ?」となってしまった。
前二作は、突然のリストラ。不慮の事故。と自分ではどうしようも無い原因が発端で、
そこから次々と災難に見舞われる主人公が
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.5

カウリスマキ監督の敗者三部作の一作目は、一人どころか、夫婦で不幸のオンパレードに見舞われる。

私も経験あるが、突然の閉店や解雇。
その後のハローワークで不親切な職員のもとでの職探し、面接ハラスメント
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.1

タランティーノの長編デビュー作は、なかなか一筋縄ではいかない作品である。

いきなりの、おっさん連中のくだらない下世話話(このシーンでマドンナに激怒されたらしい。)から、オープニングタイトルのスローモ
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ブラックナイトパレード(2022年製作の映画)

3.2

最近の福田監督はどうしたんだろう?

伏線貼りまくって回収できず、オチもショボいし、主人公を含めて出てくるキャラの個性が、福田監督にしては薄っぺらい。
強いてあげるなら、カイザーが個性的だが、クズ野郎
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セックスで繋がる3つの世界/ZOOM ズーム(2015年製作の映画)

2.6

んー。発想は素晴らしいのだけど、仏作って魂入れずかな。

エマの書いたアニメの世界の理想の男性、エドワード。
エドワードが監督した映画の世界の主人公、ミッシェル。
ミッシェルの小説の中のヒロイン、エマ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

オリジナルの「マリオブラザーズ」、「スーパーマリオブラザーズ」、「マリオカート」、「マリオワールド」のキャラや世界を忠実に再現できているのは、任天堂が製作に携わっているのて当然だが、とても素晴らしい。>>続きを読む

俺ら東京さ行ぐだ(1985年製作の映画)

2.8

青森の五所川原から、東京へ出てきてカメラマン助手をしている息子を連れ戻しに、両親が東京に2泊して帰って行くだけの話。

それ以上でも以下でもなく、特に何も起こらず、ラスト息子は彼女と未来に希望を持ち東
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新・喜びも悲しみも幾歳月(1986年製作の映画)

4.0

植木等が素晴らしい。主役は完全にこのおじいちゃんである。
非常に厚かましいが、人なつっこく懐に飛び込む魅力的な人で、この穏やかな物語の軸になっている。
そして、元看護師の大原麗子の妻が、口うるさいのだ
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過去のない男(2002年製作の映画)

4.5

さすがに、カンヌがまだ、まともだった頃のグランプリ作品である。

カウリスマキ監督の敗者三部作の二作目だが、「記憶」をなくして、すべてを失った「敗者」の男がとにかく前だけを向いて、生きていく姿に感銘を
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欲望という名の電車(1951年製作の映画)

3.0

結論として、映像作品としては、素晴らしい。映画としては、不快な2時間だった。

映像テクニックや、アングル、演技、台詞などは素晴らしいが、主役の二人が嫌な人物すぎるし、結末後味悪過ぎる。

ヴィヴィア
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モンティ・パイソン/人生狂騒曲(1983年製作の映画)

2.5

モンティ・パイソンは、TVシリーズの5分から10分のコントの集合体がやはりベストだと思っている。
ので、それまでの映画版は長いストーリーにもう一つ感があったが、この作品はチャプターによって細かい話に分
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獣兵衛忍風帖(1993年製作の映画)

4.5

久しぶりに川尻監督作品を観た。
エロ、グロを際立たせた「妖獣都市」などの代表作を発表し、狐目の美女がユニークなとても個性的な監督である。

期待したほど、エロもグロも大した事なかったが、
相変わらず
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夜の女たち(1948年製作の映画)

3.4

戦後、大スランプに落ち込んでいた溝口。
盟友の小津が大船にて、戦後方向転換して活躍し、若手の木下恵介が佳作をどんどん発表するなど、松竹から「過去の監督」とレッテルを貼られていた。

起死回生を狙って、
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バージンブルース(1974年製作の映画)

2.4

藤田敏八の青春歌謡三部作のラストは、解散した、かぐや姫の代わりに、何と野坂昭如の「バージンブルース」。

「ジンジンジンジン、血がジンジン」と、最初聞いた時のインパクト半端無くて、その当時チンプンカン
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十八歳、海へ(1979年製作の映画)

2.0

この当時の藤田敏八監督はトレンドで、面白いと思わないとダメみたいな風潮だった。確かに「赤ちょうちん」や「八月の濡れた砂」などの素晴らしい作品もあるのだが、大袈裟な演出のトンデモ作品も多いのである。まる>>続きを読む

キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒(1925年製作の映画)

4.0

日本ではもちろんチャップリンの人気が凄いのだが、意外にも、知る人ぞ知るキートンは、日本のお笑いや演劇の専門家から、かなり高い評価を受けている。

古くは俳優の益田喜頓、声優のキートン山田、お笑い芸人の
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長屋紳士録(1947年製作の映画)

4.8

戦災孤児が巷に溢れていた昭和22年の作品ながら、悲惨な物語にならずに、人間、家族、人情を「長屋」の人々を通して描いてみせたのは、さすが小津だと思った。

自分達で「昔から変わってしまった」と人情の無さ
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忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年製作の映画)

4.5

世間的には、「忠臣蔵」と「四谷怪談」のミックスは、どっちつかずだと不評だ。しかし、原作は実は繋がっている物語なので、これが正当な作品なんである。いかんせん時間制約があるので、前半後半に分けても良かった>>続きを読む

神さまの言うとおり(2014年製作の映画)

4.0

巷では低評価であるが、この作品が無ければ「イカゲーム」も無かったわけだから、Netflixは感謝しなければ。

結末がアレ?っていうところや、ほんでもって結局何なんだ、というところなど、確かに映画とし
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バイオハザード ヴェンデッタ(2017年製作の映画)

4.0

このシリーズ、年々技術が進歩するのは当たり前なんだけど、CGのレベルか上がりながら、内容も良くなるという不思議なシリーズになった。

前作でそっくりさんを出すなら、クリス出せよと思ったら、出てきました
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バイオハザード ダムネーション(2012年製作の映画)

3.2

再び「エース」のレオン登場。設定は悪評高い「5」の後の世界なので、「プラーガ」という「寄生虫」を口から入れる気持ち悪いシーンもあるので、グロが苦手な人は要注意である。

かなりCGの技術もレベルアップ
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バイオハザード ディジェネレーション(2008年製作の映画)

3.0

んー、期待したが、それほどでも無かった。しかも現在の視聴では、やはりCG技術がもう一つなのが辛い。

バイオハザードは、日本シリーズみたいに、偶数の作品が素晴らしいので、「4」の後を描いたのは正解であ
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ひとひらの雪(1985年製作の映画)

3.8

渡辺淳一x津川雅彦最強エロタッグ作品。
下手なAVの数倍エロい。
何か中年男の哀愁を描くとか言っていて、願望先走りなんじゃないか?

秋吉久美子の人妻が、従順なのに内に秘める情熱半端ないので、その肢体
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墨東綺譚(1992年製作の映画)

4.0

永井歌風の晩年までの四半世紀を徒然に綴った随筆集「墨東綺讝」。

作中にも出てくるが、かなり放蕩三昧していたみたいで、文壇の中でも批判されていたみたいだ。特に女性に関しては、玄人が好みで、50代から6
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水のないプール(1982年製作の映画)

3.5

実話に基づく性犯罪映画だが、意外に芸術的でもなく、軽い印象の作品。
内田裕也の存在感のみ、際立っている。

若松孝二監督の作品は、エロさが殆ど皆無で、芸術的な表現優先の作風だけれど、途中からこれってコ
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サウスパーク/無修正映画版(1999年製作の映画)

2.2

お下劣ネタ満載のアニメの無修正版。
期待していたが、意外に面白く無かった。

例えば、同じ時事ネタならば、「モンティ・パイソン」の方が遥かに素晴らしい。
パイソンはIQの高い人達の発想なので、上品なん
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

1.0

評価高いので観たが、とても後悔した。

殺し方不快。
出てくる人間全員クズで不快。
ワンカットの意味が無い。
リビングのシーン、無駄で全部いらない。
台詞何を言ってるのか殆ど聞き取れない。

とにかく
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

5.0

溝口の最高傑作と言われている作品。
田中絹代が、10代から60代まで、落ちて行く女性を、見事に演じている。

再見してみて、ロングショットを多用しているが、意外にシークエンスは短く、テンポ良くまとめら
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悪の教典(2012年製作の映画)

4.0

評価が低いのは、確かに好き嫌いが分かれる作品だからだと思う。
私自身は、この主人公は大好物で、伊藤英明の演技も含めて、とても良かったと思った。
不謹慎だが、最後は主人公を応援してしまっていた。

それ
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short cut(2011年製作の映画)

3.0

三谷幸喜お得意の舞台方式作品なんだけど、ワンカット、しかも全編森の中、登場人物3人、さすがに1時間50分はキツイ。

梶原善が出てくるまでは、寝落ちしそうだったが、3人になってからが俄然面白くなった。
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.0

「真夏の方程式」があまりも原作もキャストも湯川先生自身も最悪だったので、観るのを躊躇していたのだが、相変わらず「映画版ガリレオ」の暗さは堪能できたと思う。

やはり最近の東野圭吾は、かつての輝きが無い
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敵は本能寺にあり(1960年製作の映画)

3.5

「真心を道具として使う者と、真心に命を懸ける者」前者が信長、後者が光秀らしい。

「本能寺の変」は謎に包まれているが、この作品は典型的な王道の「パワハラ」が原因だと描いた物語である。よって、自ずと信長
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