tackyさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

2.8

最後まで悲しい物語である。

シリーズ主役のマイケルの最期までを描いた文字どおり「コーダ(最終章)」である。パート3が不評だったので、新たにディレクターズ・カットを入れて、再編集した作品。

裏事情に
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.3

うわー!「キル・ビル」以来のパラレルワールドの日本での殺し合いやー!(決して、日本を馬鹿にしているとは思いません。)

新幹線内のワンシチュエーション・アクションで、列車内の色々な場所や小物の活用も素
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藪の中(1996年製作の映画)

1.5

んー。芥川龍之介への冒涜とは思えないが、完全にタイトルと設定だけ借りた、坂上香織のヌードを愛でるだけの作品である。
ハッキリ言って、同じヌードを愛でる野村監督の「しなの川」には比べ物にならないし、学生
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しなの川(1973年製作の映画)

3.0

野村芳太郎監督は、会社に言われた仕事はキチンとこなす。
それが芸術的であれ、商業的話題性のある作品であれ、関係なくヒット作を作る。まさに職人監督である。

この作品は上村一夫の世界観を再現するというよ
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散り椿(2018年製作の映画)

2.0

長い。
恐らくTVドラマなら1時間で充分だろう。

最初から黒幕も出てきているし、意趣返しまで、何日かけるのだ。
私は時代劇には甘い点数をつけがちなのだが、この作品はダメだ。
監督自ら撮った映像美に甘
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アフリカン・カンフー・ナチス(2020年製作の映画)

3.0

ツッコミどころ満載で、不謹慎の極地の作品であり、Z級作品の本作。
くだらなさも、ここまで突き抜けると、何か怒る気にもなれないのは、不思議である。

関西弁の軽視、東条の小物感、相撲の行事の嘲笑、日章旗
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.0

やはり悲しい物語である。

前作の二年後に続編として制作されたが、
跡目を継いだマイケルが勢力を伸ばす続編と、
前「ドン」のヴィトーのシチリア時代からアメリカ移住後、「ファミリー」を確立していくまでの
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ザ・エージェント(1996年製作の映画)

4.0

オスカーでは、キューバ・グッティング・Jr.が助演男優賞を獲った。確かに素晴らしい演技だったが、なんと言ってもトム・クルーズじゃ無いと、成り立たない主人公の物語である。
良い子ちゃんだけど、本質がわか
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アンダーワールド:エボリューション(2006年製作の映画)

3.3

元々前作とで一本の作品だった後編の二作目。「キル・ビル」もそうだったが、長くなった作品を二つに分けると、何故か一作目は最高、2作目はダメなんだろう。
きっと、最初の作品が当たらないといけないので、良い
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アンダーワールド(2003年製作の映画)

4.3

久しぶりに鑑賞したが、

アクションのスピード感。
主役のベッキンセイルのまるでアニメで描かれたような格好良さ。
まさに人類を置いといて、アンダーワールドでの「吸血鬼」と「狼男」の二つの物語を基本に忠
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.8

とても悲しい物語である、

多くの移民や人種のるつぼであるアメリカ。でもその中で何故か、イタリア系移民に対する差別は酷く、それは自ずと自分達の力で身を守る自警組織「コーザ・ノストラ」の誕生に繋がり、や
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PLAN 75(2022年製作の映画)

1.0

「子供叱るな、来た道だもの。年寄り笑うな、行く道だもの。」

冒頭の不快なシーンから、俳優と自分の名前だけのタイトルロール、何遍もでる踏切の暗示、果てはエンドロールのいかにも海外を意識した英語表記など
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.0

冒頭とラストの「ピアノ」と海のシーンの映像の素晴らしさ。

冒頭、エイダのすべてであるピアノが、上陸時に置き去りにされていく。それは心をそこに置いていく事で、どんなに愛しても、この時点で彼女の心は、置
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月曜日のユカ(1964年製作の映画)

3.5

日本一スタイリッシュな監督、中平康の代表作で、今日カルト的な評価がされている作品。

男を喜ばせる〔悦ばせる?〕事だけを生甲斐にし、敬虔なカソリックのクリスチャンだと言う難しい役を、ぽぽ軽く乾いた演技
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

4.0

今もそうだが、戦争が起こるといつも犠牲になるのは、一般市民だ。
そして、その一般市民は戦争の中で、傷つき争い、人間の本能をぶつけ合う。

前半、機銃操作と爆撃から人を押し退け、逃げ惑う避難市民。
後半
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.0

後味スッキリのサスペンスで良かった。犯人のマスクも不気味で、マッチョな感じも少年愛者として恐ろしくて良かったと思う。

しかし、肝心の「ブラック・フォン」の謎には解答してないので、不満が残った。
何か
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夫婦善哉(1955年製作の映画)

5.0

日本映画史に燦然と輝く喜劇であるが、毎回最後は涙ぐんでしまう。
何処まで行っても、ついてない二人。
でも、これからもずっと二人。

ラストシーン、
「みんな、ワテが悪いんやなぁ。」と聞く蝶子に、
「そ
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悦楽の貴婦人(1977年製作の映画)

3.5

夫婦は所詮他人であり、分かり合える範囲が決まっている。その数値が多いか、少ないか、だけである。
そんな何処にでもいる、分かり合えない夫婦を、芸達者な俳優陣を使って上手く描かれた作品だった。

マストロ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

5.0

「ダイハード」、「キル・ビル」を初めて観た時が蘇った。期待薄の鑑賞で、たまに傑作に出会う。これだから、映画鑑賞はやめられない。

暴力?過剰防衛? 違う、正当防衛。
勧善懲悪、観た後の爽快感半端無し。
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ヒポクラテスたち(1980年製作の映画)

1.4

限りなく限界に近い才能。
いきなり白衣に「脚本、監督、大森一樹」
ダサ。

第一回城戸賞受賞者という触れ込みで、当時大注目だった大森氏だが、自身で監督したその「オレンジロード急行」が大コケ、当時期待を
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地中海殺人事件(1982年製作の映画)

3.3

アガサのオールスター作品。
さすがに小粒にはなったが、ロディ・マグドウォールやジェーン・バーキン、ジェイムス・メイスンなど個性派な俳優が揃っていて楽しめた。

しかし、フーダニットとしてはいささか簡単
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ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

3.5

懐かしい80年代のサイバーパンクの代表作であり、未だに評価が高い作品。

ダグラス・トランブルの素晴らしいVFX。
始終雨が降り続ける、緑を基調とした新宿歌舞伎町をモデルにしたと言われる情景。
人間に
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KAPPEI カッペイ(2022年製作の映画)

3.0

とにかく、戦士の4人のオッサン達が素晴らしい。それに尽きる。

絶妙な配役で、それぞれの個性も抜群に発揮しているし、伊藤英明はもちろん、他の3人もムキムキじゃないにしろ、シェイブされた身体はとても良か
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ロクスベリー・ナイト・フィーバー(1998年製作の映画)

3.8

コレコレ!ウィル・ファレルを堪能できた!さすが彼が脚本に関った作品である。

ウィル・ファレルの「ズレ」てるが優しい弟と、クリス・カッタンのイケイケだが空回りの兄ちゃんが繰り広げる、ボケとツッコミの「
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俺たちダンクシューター(2008年製作の映画)

2.8

昔からウィル・ファレルの「ズレ」た笑いは好きなのだが、この作品ではズレまくっていて、少々食傷気味であった。

こういうスポーツ作品の、最後の生き残りをかけたクライマックスに向かっての高揚感が、意外にシ
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.5

全てのゾンビ映画の原点。何故かしら観逃していたので初鑑賞した。

確かに、この時点でお約束は全て完成されているし、一番のテーマである「実は人間が、一番醜悪で恐ろしい。」も描かれている。
ただ一点「愛す
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バルカン超特急(1938年製作の映画)

3.5

ヒッチのイギリス時代の最高傑作と言われている作品。 
いつもヒッチの作品は手放しで褒めちぎるのだが、この作品についてはそうでも無かった。

まず、最初の雪崩によるホテルの缶詰状態から、登場人物を順々に
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ザ・クライアント 依頼人(1994年製作の映画)

4.8

ジョン・グリシャム原作、この頃ノリノリのジョエル・シューマッカー監督作品で、面白くないはずが無い。

冒頭、幼い兄弟が事件に巻き込まれる件から、なけなしの1ドルで弁護士を雇い、マフィヤどころかFBIか
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映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

4.5

TVシリーズは未見だが、映画だけでも凄く感動した。

凄すぎる。全ての伏線を回収して、また肝心の「擬人化」の謎も解いてくれるし。

主人公の小戸川がとても魅力的である。
周りもクズもいっぱいいるけど、
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CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)

3.0

原作映画の大ファンの私からすると、悲喜こもごもの内容であった。

原作設定を変えず、見事に再現したCUBEの造形。ほぽ原作の登場人物を踏襲した手法は評価できるし、
俳優陣の演技力が良かったので、単調に
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100日間生きたワニ(2021年製作の映画)

4.0

ワイドナショーなどでも取り上げられた、SNSの4コマ漫画で、かなり話題になったが、映画やグッズといったマーチャンダイズが絡んでからは、かなり批判されていた記憶がある。

それでも原作の発想は非凡なもの
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犬も食わねどチャーリーは笑う(2022年製作の映画)

3.8

岸井ゆきのの妻が素晴らしい。

靴下の件といい、スピーチの緊張のほぐし方といい、とても可愛い人だと思う。
辛い事があっても耐え抜く精神力と、仕事においても、前向きに進む姿勢も良い。
しかも、旦那のウン
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海外特派員(1940年製作の映画)

4.5

ここのところ、キューブリックの作品を立て続けに観たので、何も考えずに楽しめるヒッチ先生の作品を観た。
アメリカに渡ってからの第二作で、前作の「レベッカ」がオスカーの作品賞を取ったのだが、断然にこちらの
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アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

4.5

「性」を人間同士の繋がり、欲望と制止力の狭間での葛藤として描いた、キューブリックの遺作。

前半、欲望の核心を突く妻に、穏やかな理解者を装いながら、何も言い返せない夫。そこに、制止力の無い男性の本能を
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.5

生命の起源と人類の進化の謎を、広大な宇宙からの視点で解き明かす大作。

今見ても、決して古くさくない宇宙空間の映像と、「ツァラトゥストラ」と「美しき青きドナウ」を宇宙空間の音楽として、定着させた元祖作
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疑惑(2018年製作の映画)

2.0

「凍った湖」の続編にて、二部作の完結編だが、期待はずれだった。

最大のこの物語の原因が、冒頭のシーンで簡単に明かされてしまうし、ジャケットは嘘で、魅力的な元刑事は引きこもりで、ほとんど出てこず、女刑
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