tackyさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.5

なんだろう。普通こういう人いたら、とてもイタイ奴として扱われるじゃないのか?
上手くやれるのは、ひとえにレネーの人柄のなせる技なのかもしれない。
本人以外、周りの人や観客は、全然変わらない様子をみてい
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.0

冒頭、ヒッチばりの遠景俯瞰から教室の窓に入り、机に俯す主人公を映すワンショット。
それに続くタイトルバックのカッコ良さ。
主人公の心情が落ち込むと雨が降り、雨上がりには晴れやかな気持ちになっている。
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罪の声(2020年製作の映画)

4.0

「グリコ・森永事件」を題材にして、大きく運命を狂わされた人々を、完全なフィクションで描いた作品。

この事件の大きな疑問点であるのは、
何故途中から犯人は何も成功してないのに、フェイドアウトしたのか?
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アガサ・クリスティー ねじれた家(2017年製作の映画)

3.0

「クリスティーが自ら最高傑作と言った原作」って本当だろうか?
嘘でしょう。本当だとしても、的外れに違いない。

犯人は意外だし、まるで犬神家のような遺産争いの一族が、それぞれ個性的ではあるが、アガサの
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9<ナイン> 〜9番目の奇妙な人形〜(2009年製作の映画)

2.4

ティム・バートンがプロデュースしたアニメなので、素晴らしいはずなのだが、何故か後味の悪い作品となった。

まず、要の博士が全ての元凶である。
科学者として最低なのに、主人公たちを作って何をしたかったの
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第三の男(1949年製作の映画)

4.8

まさに、サスペンス映画の原点であり、今観ても、とても波瀾万丈で、素晴らしくスピーディーな展開に驚かされる。

白と黒のコントラストを活かした映像。
わざと「斜め構図」を多用する構図。
小津ばりの会話の
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白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.8

「告白」あたりと比べると、かなりポップな作りになっていて、それが低評価に繋がっているのだろう。
しかし、私にはとても観やすかった、

私は湊かなえの、人間の深層心理を抉るような作品群はとても苦手なので
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マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.0

期待大で観たので、キャストやスケールが、前作よりかなりこぢんまりしてしまっていて、残念だった。
しかも犯人も前作と同じフェイクを使うなど、新しさに欠けていて面白くなかった。原作もたいして面白くなかった
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リズム・セクション(2019年製作の映画)

2.4

主演がブレイク・ライヴリー、007のスタッフが関わったサスペンスとなれば、期待感満載で観始めたが、あれ?あれ?‥となっていった。

冒頭のタイトルの説明から、ワクワクしたが、どこにもそんな技が生かされ
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太陽の季節(1956年製作の映画)

2.6

世に言う「太陽族」映画の原点である。

戦後の価値観の急変動から、若者たちの中に虚無感が生まれ、やがて暴力や衝動となって現れる。
この頃はトレンドだったのだろうが、どうも「金持ちのボンボンたちの火遊び
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狂った果実(1956年製作の映画)

4.0

日本一のスタイリッシュな監督、中平康の代表作ならば、「月曜日のユカ」かこの作品であろう。
ストーリーはどうでもよくて、ひたすら中平監督の映像技術を堪能する作品である。

ファム・ファタールの北原三枝の
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密会(1959年製作の映画)

4.0

冒頭のワンカットの長回し、わずか70分の作品の10分をかけて、ラブシーンを撮るなど、中平康監督の技術が溢れる作品。

物語は単なる昼メロの範疇をでないのだが、
遠景を多用し、遠ざかる人、近づく人の移動
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

4.0

んー、重たい。連続殺人のミステリー物語と思い鑑賞したか、良い意味で裏切られた。
受給者側も行政側も、その苦労はよくわかる。生活保護が全ての人に上手く行き渡るのは、確かに難しい事である。不正受給も絶えな
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危険な女(1959年製作の映画)

4.0

清張の原作の「地方紙を買う女」は、短編ながらとても面白く、今までも2時間サスペンスで何度もドラマ化されていて、その都度、中々面白かった記憶がある。映像化しやすい題材なのかもしれない。

まさに原作発表
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市民ケーン(1941年製作の映画)

5.0

オーソン・ウェルズのによる、ひとりの人間の生涯を描く映画の、すべてを確立した作品。しかも、戦時中に作られたという事に驚かされる。

パン・フォーカスとローアングルの構図の多用と、長回しによる演出の効果
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.5

"U"という仮想世界に、アバターとして参加する冒頭から、「サマーウォーズ」が重なる。
そして、細田監督の一貫した主張であるところの、バーチャルの脆弱性と、リアルの大切さを説く姿勢は、今回も明白だった。
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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

4.0

タイトルからドタバタコメディかと思ったが、いきなり冒頭の強盗シーンから、とても素晴らしいカットと演出で、目が離せない展開になった。
むしろ、警察内での人間ドラマと、家庭と仕事と音楽を鼎立させる事の難し
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紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

3.8

ゴダールの後に観ると、なんて面白んだろう。ミュージカル・コメディって、こういう作品なんだと思う。

男性からすると結構腹の立つ内容だが、とにかく、モンローの可愛さがそれをブッ飛ばす。モンローなら許して
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女は女である(1961年製作の映画)

2.4

ジャン=リュック・ゴダール追悼。

「勝手にしやがれ」以来、あえてゴダールは避けていたが、今回アンナ・カリーナの魅力に負け、追悼の意味を込めて拝見した。

んー、やはり眠たくなる。
コメディなのに笑え
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真夏の方程式(2013年製作の映画)

1.0

前作「容疑者Xの献身」があまりにも素晴らしく、同じ監督作品なので期待したが、
この原作を選んだのがまず間違いで、残念な結果だった。

映画としては、杏の魅力の無さ、吉高由里子のキーキー台詞、湯川先生の
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.0

TVドラマ映画化の模範的作品である。
ドラマを知らずとも、この作品だけで十分楽しめるし、「ガリレオ」の世界観も堪能できる。

東野圭吾の原作なので、最後のオチは素晴らしく、まさしく「献身」の深さを知る
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砂漠の鬼将軍(1951年製作の映画)

3.5

ジェシカ・ダンディ繋がりでもう一本。

映画としての出来はそれなりなのだが、戦後6年しか経ってない時代に、ナチの将軍を英雄視した映画が、米国で制作された事自体に驚かされる。
それほどロンメル将軍は、ヒ
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(1963年製作の映画)

4.0

ジェシカ・タンディ繋がりで、ヒッチの名作を一本。
この頃のヒッチは「サイコ」といい、ほとんどユーモアも無く、この作品も直接的な残虐性と恐怖をたたみかける作品である、

7回にわたる鳥の襲撃は、全て異な
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悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

4.0

市川崑の金田一シリーズ第二弾。
さすが映画秘宝の「最強!ミステリー映画決定戦」で「サスペリア・バート2」についで、第二位になった作品である。

美しい冬枯れの情景、過去を背負う犯人の見立て殺人、親子の
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ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ(2009年製作の映画)

4.0

原作マンガも凄いが、フジTVの土曜11時代に45分枠で放送された「土曜ドラマ」のシーズン1があまりにも素晴らしかった。
「土曜ドラマ」の第一回放送シリーズで、従来の枠にとらわれず、若いスタッフが力を出
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ハゲタカ(2009年製作の映画)

2.6

まさに、リーマンショック後の作品なので、派手な日本対中国の企業乗っ取り戦争を期待していたが、寧ろアメリカもふくめた経済の停滞感が半端なく、どのエピソードも中途半端だったと思う。

ドラマを観ていないの
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シークレット ウインドウ(2004年製作の映画)

3.5

今日のミステリーを観ていると、よく使われる手なので、最初の20分でオチがわかってしまった。この当時でも、まず簡単すぎただろう。

スティーブン・キングの原作なので、主人公が少しずつ追い詰められていく様
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43年後のアイ・ラヴ・ユー(2019年製作の映画)

3.5

最初の印象は、アルツハイマー症の病棟を描いているのに、少しきれい過ぎないかと思った。

てもこの物語は、ラブストーリーというよりもファンタジーで、
大好きな人だけで無く、病棟の仲間や職員の人達までわか
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ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)

5.0

初見の時は、人種問題と戦後の公民権運動の描き方にとても感動したのを覚えているが、

今回再見して、意外にそういう部分は、アッサリ描かれていて、むしろ人生の最終コーナーを迎えつつ、まだまだ頑張ろうとする
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U・ボート ディレクターズカット(1981年製作の映画)

4.3

追悼、ウルフガング・ぺーターゼン。

潜水艦内の逼迫した様子が延々と続くので、とてもストレスが溜まるが、自然と目を背けられない緊張と、苦難を乗り越えた後の緩和が、すごく心地良い。

それぞれの人間たち
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ゼロの焦点(2009年製作の映画)

3.5

しかし、完璧な野村芳太郎版があるのに、よくチャレンジしたものだ。

原作の鍵を握る女三人、
野村版の久我美子、高千穂ちずる、有馬稲子に勝るとも劣らない、
広末涼子、中谷美紀、木村多江。
特に有馬稲子以
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コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.3

ドラマの大ファンだったので、今回も吹替版で鑑賞した。
本家の矢島正明&野沢那智コンビには、到底及ばないが、それなりに楽しかった。

女ったらしだが、なぜか憎めないソロと、沈着冷静でクールなイリアが、上
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交渉人(1998年製作の映画)

4.3

主演二人の丁々発止のやり取りが素晴らしい。
どちらも腕利きの交渉人なので、相手の裏の裏の裏のかきあいが、一周回って普通だったりして、とても面白かった。

熱くキレ気味だが、実はとても沈着冷静な、サミュ
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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

4.3

ラッセル・クロウ、ケビン・スペイシー、ガイ・ピアースの、三者三様の演技のぶつかり合いが素晴らしい。

ここに全盛期のキム・ベイシンガーが加わり、妖艶な彼女の登場シーンだけで、もう魅了される。

三者三
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ファンタズム(1979年製作の映画)

2.6

ドン・コスカレリのライフワーク。
今回初見でかなり期待値が高かったが、残念だった。

単純に公開当時に観ていたら、かなり感動していたと思う。
しかし現在のレベルでは、トールマンの不死身の存在感や、シル
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帝一の國(2017年製作の映画)

4.0

これはもう、ふんどし一丁の和太鼓につきるだろう。よい目の保養をさせていただき、ありがとうございました。

現在すごい活躍している、イケメンばかりで素晴らしい。そして、皆んな演技が上手いのだから、非の打
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