空きっ腹に酒さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

空きっ腹に酒

空きっ腹に酒

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左利きの女(1977年製作の映画)

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“今ここにいるのに自分にふさわしい場所がないなどと嘆くべきではない”、本当にそう、居場所なんかどこにでもあるんだよね。ただそこが自分にとって居心地がいいかどうかはまったく別な話であって。人生いまだに時>>続きを読む

ブラック・ミラー: バンダースナッチ(2018年製作の映画)

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選択の連続。
映画の中でも、人生においてもおんなじだよな。選んでいるつもりが実は限られた選択肢の中から“選ばされている”だけなのかもしれない、映画の中の彼みたいに。選び直してもリトライしても、たどり着
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ラム・ダス 最期を生きる(2017年製作の映画)

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“death is not an error. it's not a failure.it's taking off a tight shoe.”

言っておくがあたしは決してスピリチュアル野郎では
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サイケな世界 ~スターが語る幻覚体験~(2020年製作の映画)

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幻覚剤とは「少し高い壁の向こうを見るためのハシゴだ(byレジー・ワッツ)」。
作品の中で出てきた言葉を借りるなら、まさにこれで、自分の中に眠っていたものを起こし、そこから気付きを得るためのスイッチで
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

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休みの日は自らキッチンに立ち、料理をする。包丁さばきは見事なもので、こと炊事に関しては、正直勝てる気がしない。冷蔵庫にある食材を見て、あたしでは思い付かないようなメニューを考えては手際よくササっと作
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失明に関する所感(2016年製作の映画)

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視力を失い、向きあったもの。思い出の中で生きるか、未来に生きるか。どうしてこうなってしまったのか?と振り返るのか、これからをどうするか?と考えるのか。決して受け入れるわけではない、視力を失ったという
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コカインを探せ!(2018年製作の映画)

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埋めてしまう、この手があったか!!!自分の身に危険を感じ、トイレに泣く泣くサヨナラしたことのある私…(大麻はプカプカ浮いてなっかなか流れないから気を付けよう!)ああ埋めておけばよかったな…。と思った
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8月の終わり、9月の初め(1998年製作の映画)

5.0


ひとの交わりにも季節あり

いつかどこかで目にした言葉がふと頭をよぎる。移ろいゆく季節のように、他者との関係は(自分の居場所でさえも)少しずつ変わっていく。誰かに対して向ける愛だって、友情だっておん
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ひかりのまち(1999年製作の映画)

5.0


いまだに時々生きていくのが苦しくなる。みんなとても幸せそうに笑うから。あたしはそんな風にうまく笑えない。幸せそうなふりをすることだけはいつしか得意になり、そつなくそれをこなせてしまうけど、どんな瞬間
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ジョーカー(2019年製作の映画)

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誰の目にも映らないあなた、世界のどこかの、one of themですらないあなた、誰にも気にかけてもらえないあなた、それがアーサー/ジョーカー。世間に対する積み重ねられてきた消化出来ない不満は溜まり
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

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ルームシェアしてる男の子のうちに遊びに行って、仲良くなって、いつも一緒にいるようになって、って、あたしの人生の回想か…?と思ったら、そうだ、これは映画だった。


男の子ふたりがルームシェアしてると
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8 1/2(1963年製作の映画)

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映画製作における苦労、
と同時に抱えるのは、
プライベートな問題における苦悩。 
あちらからもこちらからも次々と言葉が飛んでくる環境は混沌とし、
なかなか浮かばないアイディアに対する不安(アイディア
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

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あたしには分からない。
彼女が壊れてるかどうかなんて。



きっと何度もあの家に招いては
きっと何度もスパゲティを振る舞い、
きっと何度もその席で名前を聞いて、
きっと何度もおなじようなやり取りをし
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湖の見知らぬ男(2013年製作の映画)

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ただお喋りしたかったり、気軽な関係を楽しみたかったり、恋人を作りにきたり、理由は様々だけど、彼らがあの湖に通うのは、きっと彼らがみんな孤独だからなんだろうな。寂しさはひとりじゃ埋められないこともある。>>続きを読む

Hole(1998年製作の映画)

5.0

湿度100%


止むことを忘れてしまった雨、
水漏れで濡れた部屋、
画面いっぱい湿っぽい。

雨とともに降ってくるゴミを見上げ、
部屋の天井を見上げ、
いつしかそこにあいた穴を見上げ、
ゴキブリ、ゲ
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SELF AND OTHERS(2000年製作の映画)

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カメラを通し写し出されたのは、牛腸さんの世界そのものなんだ。そこに彼自身が写らなくとも(不在)、それは紛れもなく彼の世界。彼の世界で見つめる他者と、他者を、写真を通して対峙する自己。ある一瞬を四角の
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13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

5.0


かなしいなあ、さみしいなあって思うのは、あたたかさに触れたことがあるから。
そのあたたかさを知っているからこそ、かなしくて、さみしくて、どうしようもないんだよなあ。

愛に生きただけなんだろう。
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テイク・ディス・ワルツ(2011年製作の映画)

5.0

彼女はあたしそのものだ。
笑顔のあたしと、いつもどこか満たされない顔したあたしが、あたしの中にいるんだ。
ふとした瞬間に泣き出しそうになる。
自分の問題。だけじゃない、のも分かってる。
ほんとうは全部
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